著者
榊原 雅人 寺本 安隆 谷 伊織
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.85, no.3, pp.284-293, 2014 (Released:2014-08-25)
参考文献数
40
被引用文献数
10 9

The present study aimed to develop a short-form self-report measure to assess relaxation effects (S-MARE). Participants (N = 190) responded to a questionnaire comprised of 45 items assessing relaxation and non-relaxation based on the Relaxation Inventory (Crist et al., 1989). Exploratory factor analysis identified three factors: physiological tension, psychological relaxation, and anxiety. Each factor was related to 5 items and each had an acceptable Cronbach’s coefficient (α = .93, .94, and .85). S-MARE scores pre- and post- relaxation instruction were significantly correlated with the Emotional Relaxation Scale (Tokuda, 2011) (r = .446) and with State Anxiety (r = –.531) (N = 172). There was a significant correlation between the amplitude of the high frequency component of heart rate variability during relaxation instruction and physiological tension scores on the S-MARE (r = .456—.474, N = 24). These results confirmed the reliability and validity of the S-MARE in terms of physiological correlation with cardiac parasympathetic tone, suggesting that the S-MARE is a valid measure of relaxation effects.
著者
石井 拓男 加藤 一夫 榊原 悠紀田郎
出版者
Japanese Society for Oral Health
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.78-102, 1982 (Released:2010-10-27)
参考文献数
333
被引用文献数
2

日本における歯牙フッ素症の疫学調査に関する文献338件を収集し, その中から歯牙フッ素症のフィールド調査に関する248件の報告について考察を行った。我国において, 歯牙フッ素症の調査報告は, 宮城県以外の46都道府県でみとめられたが, 長期間連続的に調査された地区は22県内の36地区であり, そのうち同一調査者, 研究機関によって追跡調査されたところは12県内15地区であった。さらに水質の改善から, 歯牙フッ素症の減少, 消滅まで追跡し報告のされた地区は, 熊本県阿蘇地区, 山口県船木地区, 岡山県笠岡地区, 愛知県池野地区の4地区のみであった。飲料水中のフッ素濃度の測定が一般的になったのは1950年頃からで, それ以前の報告52件中, 実際にフッ素の確認のあった7件以外はフッ素の裏づけの無いものであったが, 追跡調査及び結果の内容から歯牙フッ素症と認められるものが31件あった。1950年以降でフッ素濃度の記載のないもの20件とフッ濃度0.3ppm以下で歯牙フッ素症の発症を報告しているもの11件計31件のうち, 迫跡調査が無く, その結果の内容からも歯牙フッ素症との確認がむつかしいものが11件あった。今回収録した文献の中で, 最も高濃度のフッ素の報告は美濃口ら ('56) による滋賀県雄琴での23pgmであった。このほか10PPm以上の報告が3件あった。日本の歯牙フッ素症の報告は1925年福井によって発表されて以来およそ60年の歴史があるが, 1950年から1960年の10年間に, 全体の報告数の55%が発表されており, 1つの流行現象のあったことが認められた。またその調査報告は, 単に歯科領城に留まらず, 医科及びその他の研究機関で幅広く実施されていたことも認められた。
著者
榊原 良太
出版者
日本感情心理学会
雑誌
感情心理学研究 (ISSN:18828817)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.46-58, 2015-09-30 (Released:2015-10-08)
参考文献数
34
被引用文献数
6 13

Emotion regulation is necessary for psychological health. In recent years, especially, cognitive emotion regulation has attracted considerable attentions. The purpose of the present study was to develop a Japanese version of Cognitive Emotion Regulation Questionnaire (CERQ), and to investigate whether the usage tendency of and the relation with psychological health of cognitive emotion regulation is determined by the intensity of negative emotion. In Study 1, Japanese-version CERQ was developed and examined its reliability and validity. In Study 2, first, it was revealed that all strategies except positive refocusing were significantly different in the use tendency. Under the low negative emotion condition, positive reappraisal, put into perspective, self-blame, and refocus on planning were frequently used. And then, multiple regression analysis showed that under the low negative emotion condition, positive reappraisal predicted lower anxiety and depression, but catastrophizing predicted higher anxiety and depression. In contrast, under the high negative emotion condition, rumination and catastrophizing predicted higher anxiety, and self-blame predicted higher depression. These indicated that the usage tendency of and the relation with psychological health of cognitive emotion regulation is determined by the intensity of negative emotion.
著者
榊原 淳太 山本 尚人 中村 力也 荒井 学 大木 陽亮 宮崎 勝
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 = The journal of the Japan Surgical Association (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.72, no.3, pp.608-612, 2011-03-25
被引用文献数
1

症例は60歳,女性.2002年右乳癌に対し術前化学療法後,右乳房切除術を施行.2004年骨転移のため化学療法を開始.2005年左鎖骨下静脈より中心静脈ポート(以下CVポート)を留置.その後,同ポートに感染を認め抜去し2008年6月左上腕静脈に再留置.2009年5月左頸部の腫脹,疼痛が出現し精査にて左内頸静脈内に広範な血栓を認めた.CVポートによる血栓形成と考え同日緊急入院.肺塞栓予防目的でヘパリナイゼーション後,CVポートを抜去.その後ワルファリン内服開始し症状は軽快した.<BR>当院における2007年1月~2009年6月までのポート留置症例の血栓形成に関する合併症は6/276(2.1%)であった.担癌患者のCVポート留置症例に対しては血栓形成の有無を画像にて定期的に確認することが重要である.
著者
長谷川 元洋 上野 顕子 新谷 洋介 清水 克博 榊原 博美
出版者
日本消費者教育学会
雑誌
消費者教育 (ISSN:13451855)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.137-147, 2022 (Released:2022-10-13)
参考文献数
10

The purpose of this study is to examine if the participant students' learning was accomplished as teacher training as well as consumer education when the consumer education lessons with the Question Formulation Technique (QFT), which is a type of active learning method with which students use questions that they formulate on their own, was practiced as a part of their teacher training course. The authors implemented those consumer education lessons with QFT into five student-teacher classes at the university level. By analyzing the data from the post-class questionnaires and the textual data of the students' impressions of the lessons, it was confirmed that the students were able to learn both teaching skills and consumer education skills.
著者
榊原 清則
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.26-33, 2010-09-20 (Released:2022-08-20)
参考文献数
24

組織研究の柱のひとつはイノベーション研究である.サイモンの『人工物の科学』は,組織論を科学として確立するためのアジェンダを示した重要な業績であるが,組織とイノベーションに関心を持つ研究者の立場で言えば,別種のアジェンダもあり得る.本稿では,「意味や価値を論じる人工物の科学」という方向で組織研究の将来を展望する.
著者
倉岡 紗樹子 高橋 索真 豊澤 惇希 石田 正也 香川 朋 榊原 一郎 泉川 孝一 石川 茂直 和唐 正樹 稲葉 知己
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.237-242, 2018 (Released:2018-03-20)
参考文献数
16

症例は87歳の女性.大腸内視鏡検査にて潰瘍性大腸炎が疑われ,プレドニゾロン40mg/dayの投与が開始され,1週間後より大量の暗赤色便を繰り返すようになった.上部消化管内視鏡検査にて,胃十二指腸粘膜は粗造で浮腫状,広範囲に白苔を伴い,極めて易出血性であった.胃十二指腸からの生検病理組織にて多数の線虫様虫体を認め,便検査にて多量の糞線虫を確認し,糞線虫症と診断した.イベルメクチン9mg/dayの2週間連日投与を行い,全身状態は改善を認めた.免疫抑制療法に伴う消化管出血では,腸管寄生虫症は留意されるべき病態と考える.特に,広範囲の粘膜表層に炎症を認めた場合は,粘膜生検が寄生虫疾患の診断に有用である.
著者
松野 省吾 セーヨー サンティ 榊 剛史 檜野 安弘
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回 (2021)
巻号頁・発行日
pp.1D4OS3c01, 2021 (Released:2021-06-14)

企業におけるマーケティングコミュニケーションやニュースの発信など,様々な情報を幅広く伝達する上で,ソーシャルメディアによる情報拡散の影響は無視できなくなっている.特にエコーチャンバーやフェイクニュースの拡散などでは,ソーシャルメディアによる情報拡散が主要な役割を果たしていると言われている.本研究では,企業のPRやニュースの発信において,ソーシャルメディア上の情報拡散の規模がどのような要素が影響しているかを明らかにしていきたい.SNSにおいて社会に対して大きな影響力を持つ人物はインフルエンサーと呼ばれる.そこで,筆者らはインフルエンサーの性質を,1)投稿を拡散するユーザを多くもつユーザ.かつ,2)投稿数の多いユーザ(≅拡散を躊躇なくするユーザ)であると定義し,Twitterの記録から構築したソーシャルグラフを用いて投稿拡散への影響を検証した.その結果,いずれかの性質を持つユーザはランダムに選択したユーザよりも投稿の拡散される確率が高く,特に,プライベートグラフの中でフォロー/フォロワー数が少ないフォロワーを多く抱えるユーザの投稿は最も拡散される確率が高くなることが判った.
著者
榊原 隆次
出版者
日本神経治療学会
雑誌
神経治療学 (ISSN:09168443)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.412-417, 2018 (Released:2018-02-20)
参考文献数
24

Parkinson's disease (PD) is a common neurodegenerative disorder, and lower urinary tract (LUT) dysfunction is one of the most common autonomic disorders, and nocturia is the major LUTS in PD with an estimated incidence rate of 70%. We review the pathophysiology of bladder dysfunction in PD, lower urinary tract symptoms (LUTS), objective assessment, and treatment options. In patients with PD, disruption of the dopamine D1–GABAergic direct pathway may lead to LUTS. Overactive bladder (OAB) is the most common LUT symptom in PD patients, and an objective assessment using urodynamics commonly shows detrusor overactivity (DO) in these patients. The post–void residual (PVR) volume is minimal in PD, which differs significantly from multiple system atrophy (MSA) patients who have a more progressive disease that leads to urinary retention. However, subclinical detrusor weakness during voiding may also occur in PD. Regarding bladder management, there are no large, double–blind, prospective studies in this area. It is well recognised that dopaminergic drugs can improve or worsen LUTS in PD patients. Therefore, an add–on therapy with anticholinergics is required. Beta–3 adrenergic agonists are a potential treatment option because there are little to no central cognitive events. Newer interventions, such as deep brain stimulation (DBS), are expected to improve bladder dysfunction in PD. Botulinum toxin injections can be used to treat intractable urinary incontinence in PD. Transurethral resection of the prostate gland (TURP) for comorbid BPH in PD is now recognised to be not contraindicated if MSA is excluded. Collaboration of urologists with neurologists is highly recommended to maximise a patients' bladder–associated QOL.
著者
榊原 弘之 高木 将志
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.90-97, 2022-04-25 (Released:2022-04-25)
参考文献数
15

近年,特に地方部において,地域活性化における大学生の貢献が期待されている.一方,多くの地方大学が大学所在地域に関する学習プログラムを導入しつつある.本研究では,中国・四国・九州地方の大学生を対象としたウェブアンケート調査を実施し,地域に関する学習プログラムが学生のまちづくり参加意識に及ぼす影響を定量的に評価した.調査の結果,学所在地に関する学習経験を有する学生は,そのような経験のない学生と比較して,WS,インターンシップ,イベント運営への参加意欲がいずれも有意に高いことが示された.特に,他大学との交流が少ない学生や地方部の学生など,社会ネットワークの形成において相対的に不利な立場にあると考えられる学生ほど,学習プログラムが参加意識の向上に与える効果が高いことが示唆された.
著者
榊 宏之 大村 佳之 松浦 信男 河田 敏勝 落合 穣 山田 知美 臧 黎清 西村 訓弘 Sakaki Hiroyuki Omura Yoshiyuki Matsuura Nobuo Kawada Toshikatsu Ochiai Yutaka Yamada Tomomi Zang Liqing Nishimura Norihiro
出版者
三重大学社会連携研究センター
雑誌
三重大学社会連携研究センター研究報告
巻号頁・発行日
vol.18, pp.57-60, 2010-12-01

現在、N-95 マスクは空気・飛沫感染する結核菌や、インフルエンザ感染対策用として用いられ重要な役割を担っている。しかしながら、臨床的なニーズを充足できていない点も有しており、その一つとして、近年その感染拡大が社会問題となっているインフルエンザの感染対策に対する N95 マスクのフェイスフィット性が挙げられている。また、メーカー毎にサイズ、構造にもばらつきがあり、実際のパンデミックの際に個々人に対して最適なフェイスフィット性のマスクを提供することに困難を極めることが指摘されている。本研究では、マスクのサイズと、その構造に着目し、人の体格、顔の形状などを検討することで、より多くの人にフィットする最適サイズを検討すると共に、人の呼吸を利用し理論的にフィット性を高めるマスクの構造について検討を行った。検討結果を基に、外周の隙間からの吸込みを防止する構造のマスクを考案し、その試作品を作製した。試作マスクは、体格、顔の形状が異なる幅広い対象者に対してフィット性が高く、感染防御に有効であることが確認され、この結果から、N95 マスクを改良した試作マスクの構造原理を基に開発を進めることで、パンデミックの際にも 1 サイズでより多くの人にフィット性の高いマスクの創出が可能であることが示唆された。
著者
須磨 幸蔵 円治 康浩 堀 原一 種谷 節郎 堺 裕 小笠原 長康 谷口 堯 榊原 宏
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.59-64, 1974-01-15

植込式心臓ペースメーカーが諸外国6)10),わが国28)で用いられるようになってから約10年を経過する。この間,以前カエルやイヌなどの動物において認められていた電気生理学上の諸現象,たとえば絶対不応期,相対不応期,細動受攻期(vulnerable period),過常期1),Wedensky現象17)32)などが,ヒトの心臓でも実際に確められるようになってきた。 過常期(supernormal phase)は相対不応期の終りにおける一過性に興奮性の高まる時期をさす。興奮性にはexcitability (被刺激性)とconductivity (伝導性)の2つの面がある。より弱い刺激で反応が起これば被刺激性が高いとされる。より容易に,またはより早く興奮が伝導されれば伝導性がよいとされる。両者とも興奮性が高まった状態である。過常期にも,この両者に相当する場合があり,この時期においてその前後の時期にくらべて弱い刺激で反応する過常期興奮(supernormal excita—bility)の場合と興奮の伝導が速く容易になる過常期伝導(supernormal conductivity)の場合とがあり,両者を含めて過常性(supernormality)と呼ぶこともできる。
著者
榊 信廣
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.613, 2017-05-24

定義 胃粘膜萎縮は一般的に“組織学的な胃固有腺の減少・消失”と定義される.updated Sydney system1)では,“胃粘膜萎縮は腺組織の減少と定義される.萎縮は粘膜の菲薄化を導き,強い粘膜障害を起こすすべての病的状態の基準となる”と記載されている. 日本人に一般的にみられるHelicobacter pylori(H. pylori)感染胃炎の結果として発生する萎縮性胃炎の場合は,胃底腺が萎縮・消失する変化だけでなく,腸上皮化生,そして腺窩上皮の過形成を伴い複雑な形態をとるのが一般的である.
著者
石井 カルロス寿憲 榊原 健一 石黒 浩 萩田 紀博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム = The IEICE transactions on information and systems (Japanese edition) (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.89, no.12, pp.2679-2687, 2006-12-01
参考文献数
20

Vocal fry(フライ)は,声帯振動の様式に起因する声質の一種であり,気分的にテンションが低くリラックスしている場合や,強い感情や態度の表現の際に喉頭を力んだ場合に生じ,バラ言語や非言語情報を伝達する役割をもっている.本論文は,音声信号からフライ区間を自動的に検出することを目的としている.フライは通常発声よりも低い基本周波数の範囲で生じやすい.ゆえに,典型的な固定フレーム長の短時間処理が問題となるが,その解決策として,本論文では声帯パルスに同期した手法を提案した.具体的には,フライの声帯パルスのインパルス的な特性とダンピング特性を考慮し,超短時間処理で求めたパワー軌道から声帯パルスの候補となるパワーピークを検出する.検出されたパワーピークにおいて,周期性とパルス間類似度を用いて,フライであるか,それともインパルス的な雑音であるかを判定する.評価実験として,パワーピーク検出・周期性・パルス間類似度に関連するしきい値パラメータを様々な条件で分析した.その結果,73%の高い検出率と4%の低い挿入誤り率により,自動的にフライ区間が検出可能であることが示された.
著者
塩原 みゆき 榊原 沙耶 川端 博子
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.148-154, 2015-02-20 (Released:2017-11-28)
参考文献数
7

UV加工を施したストッキング類が市販されているが,これら伸縮性のある商品の着用時の効果については明らかではない.本研究では,伸縮性のあるアイテムのうち,ストッキングとタイツについて,着用時のUV防御能を持つ条件を調べた.試料を脚部ボディに履かせ,「足首」「ふくらはぎ」「大腿部」の3か所から直接,着用時のサンプルを採取し,透過率,UPF,空隙率を測定した.着用時に伸張するストッキングやタイツ類のUV防御能には空隙率が大きく影響し,空隙率が大きいほどUV防御能は低下した.ストッキングでは糸が細く空隙率が大きいため,UV防御能を有せず,UV加工を施しても効果が認められないことが分かった.タイツでは,空隙率が大きくなると色相よりも明度の影響を受け,明度が低いほどUV防御能が高い.黒色の場合は,空隙率が10%以下であればUV防御能を有することが分かった.また,タイツのUV防御能はデニールではなく重さと相関があることが確認された.