著者
三田村 仰 横田 正夫
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.55-57, 2006

This study examined the relationship of assertive behavior and taijin-kyofu, which is a social phobic tendency. Three hundred sixty six (366) undergraduates answered a questionnaire that included Rathus assertiveness schedule and scales of taijin-kyofu and praise seeking and rejection avoidance needs. Results of path analysis were consistent with the model that taijin-kyofu was strongly associated with less frequent assertive behavior, and that rejection avoidance was weakly associated with it. On the other hand, praise seeking was associated with more assertive behavior. Clinical implications of the results were discussed.
著者
横田 正 服部 哲也 衛藤 英男
出版者
科学・技術研究会
雑誌
科学・技術研究 (ISSN:21864942)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.53-56, 2021 (Released:2021-07-01)

麦茶は、日本では特に人気がある飲料のひとつである。夏には、喉の渇きを潤す非常に一般的なものである。コーヒーよりも健康的であると推奨され、香りと栄養素が得られる。日本人は健康長寿で有名である。カフェインで興奮する敏感な人にとっては、それが含まれていないため安全である。抗酸化作用、ペルオキシナイトライトの抑制活性および血糖値の通常レベルへの活性効果があると言われている。それに加えて、ほろ苦い香りは、朝の今日一日の始まりをリフレッシュする。今回、麦茶の現在までの研究結果を機能性とそれに関連した成分について議論した。
著者
小菅 卓夫 横田 正実
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.18, pp.211-217, 1974

As a cardiac principle of aconite root, Yokonoside had been reported by us in previous meeting, but synthesized Yokonoside did not have any biological activities. Then, separating procedure had been reinvestigated to obtain the true cardiac principle. In order to remove the inactive glycoside, the fractn. III was subjected to counter current distribution of n-buthanol-0.1N-HCl solvent system. And a crystalline matter (mp.260°), was obtained as colorless plate from the active fractn. IV as HCl-salt. The principle stimulates flog's heart even in ten billionth dilution, thus it was designated as Higenamine. Higenamine was identified as dl-demethyl coclaurine [V] from the spectral data and in comparison with synthesized authentic sample.
著者
横田 正春 岡澤 昭子 田中 智之
出版者
日本細菌学会
雑誌
日本細菌学雑誌 (ISSN:00214930)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.527-535, 2001-08-25 (Released:2009-02-19)
参考文献数
40
被引用文献数
5 5

セラチア (Serratia) は腸内細菌科に属するグラム陰性桿菌である。通常土壌中, 水中, 空中に広く存在する常在菌である。ヒトからは敗血症などの原因菌として検出されることがあるが, 多くは Serratia marcescens によるものである。これらヒトへの感染は院内感染に関連した日和見感染症として生じる。院内感染病態は呼吸器系・尿路系感染が主で, その他小児・新生児感染, 創傷感染そして致死率の高い敗血症などがある。感染経路には輸液・輸血器具の汚染, 分娩室汚染, 消毒液, 石けんなどの汚染を含む医療環境の様々な場所・行為からの可能性がある。セラチアの感染予防には, 一般細菌に対するのと同様に, 基本的かつ効果的な消毒行為を遂行し, 加えてセラチアの薬剤耐性チェックなどが大切である。とりわけ院内感染の予防, 感染経路の遮断には院内感染対策委員会の実働が最も重要である。
著者
横田 正 加藤 久喜 宮下 知也 衛藤 英男
出版者
科学・技術研究会
雑誌
科学・技術研究 (ISSN:21864942)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.121-126, 2014 (Released:2015-01-06)
被引用文献数
1

現在、コーヒーは様々な疾患のリスクの減少や予防などの研究が報告されており、非常に機能性のある嗜好性飲料といえる。亜臨界水を用いて、生コーヒー豆を抽出することで、より多くの成分を抽出できることが期待される。そこで、熱水抽出サンプル(通常のコーヒー)と亜臨界水抽出サンプルとの官能評価、各成分の比較を行った。官能評価では3 MPa、200 ℃、3分の抽出が最も熱水抽出サンプルに近かった。凍結乾燥物重量は、熱水抽出サンプルよりも2倍以上を示した。タンパク質、総アミノ酸、グルコース、全糖、クロロゲン酸類、桂皮酸類、カフェイン、トリゴネリン、およびメラノイジンにおいても高抽出量であった。さらに、抗酸化活性も高くなり、機能性が期待できるコーヒー様エキスが製造できた。
著者
宮下 知也 横田 正 木戸 康嗣 岡村 拓哉 飯島 陽子 鈴木 英之 柴田 大輔 衛藤 英男
出版者
Society for Science and Technology
雑誌
科学・技術研究 (ISSN:21864942)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.95-100, 2015

我々は緑茶を亜臨界水抽出130℃で処理することで高濃度カテキン含有でありながら苦渋味を抑制した緑茶飲料になることを報告した。本報ではこの緑茶抽出物の有用成分や香気成分および水色について検証を行った。その結果、従来の熱水抽出よりも有用成分(アスコルビン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、ケルセチン、サポニン、水溶性食物繊維)が高濃度で抽出され、機能性を有する緑茶飲料であることが分かった。また、テアニンから生成される(S)-3-アミノ-1-エチルグルタルイミド(環状テアニン)はACE阻害活性があり、緑茶の中でも玉露や碾茶に多いことも明らかにした。さらに、緑茶特有の香気成分および水色に関連するクロロフィルの増加も確認した。従って、亜臨界水抽出は従来よりも優れた香気と水色を示し、苦渋味抑制だけでなく新たな機能性を有する緑茶飲料の製造方法としての可能性を示唆した。
著者
宮永 和夫 川原 伸夫 高橋 滋 尾内 武志 森 弘文 横田 正夫
出版者
医学書院
雑誌
精神医学 (ISSN:04881281)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.43-49, 1985-01-15

抄録 CTスキャンを施行した群馬大学医学部附属病院受診者を調査し,透明中隔腔及びヴェルガ腔を有する症例を抽出し検討した結果,以下のような知見を得た。 (1)全科9,408例(男5,104例,女4,304例)中,男29例,女16例の計45例(0.47%)にこれらの腔を認めた。なお男性に女性より多く認められた。 (2)45症例は,透明中隔腔のみ35例(78%),透明中隔腔及びヴェルガ腔9例(20%),ヴェルガ腔のみ1例(2%)に分けられた。 (3)45例には,疾患別にみると,てんかん,頭痛,発育障害,精神分裂性障害などが多く認められた。 (4)内因性精神病,すなわち精神分裂性障害と感情障害においては約5%の頻度でこれらの腔が認められた。 (5)これらの腔と精神分裂病症状の関係は,1)症状形成に関与する,あるいは 2)単なる合併であるというつの可能性が指摘された。
著者
小菅 卓夫 横田 正実 長沢 道男
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.98, no.10, pp.1370-1375, 1978-10-25 (Released:2008-05-30)
参考文献数
16
被引用文献数
1 29

Aconite root (Bushi in Japanese) from Aconitum japonicum THUMB. has long been used as one of the most important herbs as a heart stimulant, diuretic agent ; and anodyne in Chinese medichine. Isolation and identification of the cardiac principle predicted by Yakazu are described. In the isolation process, the Yagi-Hartung method using frog heart was found to be useful for pharmacological measurement of cardiac activity of the material. The material was water soluble and was fairly unstable, especilly in a basic medium, and was tightly adsorbed on charcoal, alumina, silica gel, and cellulose powder, indicating that these agents are not useful for the separation. Isolation of the material was finally achieved by the limited combination of gel filtration through Sephadex LH-20 and counter current distribution, and colorless plates, mp 260°, were obtained as HCl salt. This principle stimulates frog heart even 1 : 10-9 dilution, and it was designated as Higenamine. Higenamine was identified as dl-demethylcoclaurine (II) from the spectral data and by comparison with synthesized authentic sample.
著者
横田 正 大嶽 徹朗 鈴木 里英 衛藤 英男 大嶋 俊二 稲熊 隆博 石黒 幸雄
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集 45 (ISSN:24331856)
巻号頁・発行日
pp.449-454, 2003-09-01 (Released:2017-08-18)

Lycopene has aroused public interest owing to its role in preventing oxidative damage, cancer and aging, etc. These activities are considered to be due to its high ability of scavenging active oxygen species. In the present work, we have examined the products formed by the photosensitized oxygenation, hydrogen peroxide oxidation, m-chloroperbenzoic acid (mCPBA) oxidation and peroxinitrite oxidation of lycopene. We also isolated two oxygenated lycopenes with a novel five-membered ring end-group from tomato puree. In photosensitized oxygenation (singlet oxygen oxidation), we isolated apo-6'-lycopenal and 6-methyl-5-hepten-2-one. The reaction is supposed to proceed via 1,2 addition of singlet oxygen to 5,6 double bond of lycopene. In hydrogen peroxide and m CPBA oxidation, we isolated oxygenated lycopenes with a novel five-membered ring end-group (2,6-cyclolycopene-1,5-diol, 2,6-cyclolycopene-1,5-epoxide, 1,16-didehydro-2,6-cyclolycopene-5-ol and 1-methoxy-2,6-cyclolycopene-5-ol). It is proposed that the formation for these compounds occurs by rearrangement of lycopene 5,6-epoxide. In peroxinirite oxidation, we could classify the products into three types, 1) oxidative cleavage products, 2) non-cleavage oxidative products that have C40 carbon skeleton, and 3) Z-isomers of lycopene. The reaction pathways to form these compounds will be discussed.
著者
横田 正恵 横田 康成
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.383, pp.61-66, 2009-01-12

視野周辺部に,その周辺とは異なる特性を持つ小領域を呈示すると,条件によっては,数秒の間に小領域が消滅し周辺テクスチャが充填されて知覚される現象がfilling-inである.Filling-in時間を計測する実験を行う際,被験者の固視を保つことは重要であり,眼球運動がfilling-inに影響することは知られているが,眼球運動とfilling-in時間との関係は,明らかにされていない.Filling-inの眼球運動への依存性を調べることは,filling-in発生過程の解明に不可欠であり,filling-inの各種特性を考察する上でも重要である.本研究では,filling-in時間を計測する実験を行い,そのときの眼球運動を記録した.その結果を解析したところ,眼球位置とfilling-in時間の間には,正の相関が認められた.また,眼球運動の低周波成分よりも高周波成分が,filling-in時間に強く影響することが分かり,filling-inの発生には眼球運動固視微動が大きく関与する能性が示唆された.
著者
横田 正恵 横田 康成
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.501, pp.81-86, 2007-01-19

Filling-inが発生することにより,視覚系では効率的な情報獲得・処理が実現されていると考えられる.その発生機構を解明するために,これまでに視野周辺部で発生するfilling-inを対象に,呈示する動画像に対するfilling-inの発生特性が調べられている.こうした実験では,filling-inの起こりやすさの尺度として,filling-inが起こるまでの時間(filling-in時間)が採用されている.これまでの著者らの研究から,filling-in時間は被験者の固視の状態に影響を受けることが示唆されている.しかし,これまでに眼球運動をモニタリングしながらfilling-in時間を計測した例はなく,眼球運動とfilling-inの起こりやすさとの関連は,明らかになっていない.本研究では,被験者の固視を容易に保つ環状filling-in対象を用い,時空間周波数が異なる複数の動的テキスチャに対しfilling-in時間を記録した.このとき,EOG法により,同時に被験者の眼球運動を記録した,Filling-in時間と眼球運動の関係を解析したところ,視線変位とfilling-in時間との間に弱い相関が認められた.
著者
仙石 学 松本 充豊 井上 睦 馬場 香織 油本 真理 磯崎 典世 横田 正顕 出岡 直也 小森 宏美 中田 瑞穂 上谷 直克
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究課題「政党政治の変動と社会政策の変容の連関:新興民主主義国の比較」は、世界金融危機の発生以後の新興民主主義国(主に東欧・南欧・ラテンアメリカ・東アジア)における社会政策・福祉枠組みの変容について、危機後の政治経済状況の変化に起因する「政党政治の変動」を軸に検討していくことを目的とする。特に世界金融危機の後に生じた既存政党の弱体化とポピュリスト系を中心とする新興政党の台頭が、危機以前に存在していた社会政策や福祉のあり方をどのように変革させたかという点に注目し、各国ごとの政党政治と制度変容の展開を検討すると同時に、これを体系的な形で比較分析を行うことを進めることとする。
著者
横田 正夫
出版者
日本アニメーション学会
雑誌
アニメーション研究 (ISSN:1347300X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.81-91, 2020-09-30 (Released:2021-05-07)
参考文献数
12

高畑勲監督の遺作『かぐや姫の物語』は思春期の少女の心を描いており、初潮を迎えた姫が心なく迫る大人たちの行動を心理的な障壁と感じ、行動を抑制してしまった結果、生きる意欲を失った物語と見ることができる。 5人の貴公子の姫への求婚も御門の姫を攫いに来たことのいずれも、姫の心を無視した振る舞いであり、姫に耐えがたい恐怖をもたらした。そのため、姫は月に帰りたいと念じてしまった。しかし姫は、月に帰る直前に、自我に目覚め、地球に生を受け、自然を喜ぶ前向き行動力が発揮されないことが罪と悟る。