著者
三浦憲二郎 王國金
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.436-446, 1993-03-15
被引用文献数
1

C2Gregoryパッチは,曲率が連続となる曲面を生成する目的でMiuraらによって開発された自由曲面表現式である。Gregoryパッチの部分領域がGregoryパッチで表せないのと同様、C2Gregoryパッチの部分領域もC2Gregoryパッチにならず、分割法によってパッチと直線やパッチと平面、パッチ同士の交点、交線等を算出することができない。そこで本研究では、それらのパッチの部分領域に対する境界額を提案し、それを用いてパッチと直線との交点を算出する薪しいアルゴリズムGregoryクリッピングを開発した。その応用例としてC2Gregoryパッチに対してレイトレーシングを行い本研究で提案した境界箱の有効性を示した。

1 0 0 0 OA 創造と享楽

著者
田中王堂 著
出版者
天佑社
巻号頁・発行日
1921

1 0 0 0 OA 徹底個人主義

著者
田中王堂 著
出版者
天佑社
巻号頁・発行日
1918

1 0 0 0 OA 改造の試み

著者
田中王堂 著
出版者
新潮社
巻号頁・発行日
1915
著者
王 道洪 渡邉 貞司 高木 伸之 王 道洪
出版者
岐阜大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

石川県内灘町の大型風車を対象に平成17年度から19年度にかけて雷総合観測実験を行った。観測したデータ総合的に解析し、以下の研究成果を得ることができた。1.風車・鉄塔への落雷はトリガー形態別に二つの種類に分け、タイプ別の特徴をいくつか発見した。タイプ別の発生割合はタイプ1が4割、タイプ2は6割となった。鉄塔と比較した場合、風車がタイプ1の雷を発生しやい。この結果から、風車の防雷対策の一つとして、雷雲が風車上空に来たときに風車を停止したほうが良いと分かった。ビデオカメラの映像から落雷の持続時間にはタイプ別で大きな違いが確認でき、タイプ1は平均約452ミリ秒と長いのに対し、タイプ2は299ミリ秒と短かった。また、落雷の進展角度を調べた結果、風車の避雷鉄塔側には防雷効果が確認できた。しかし、3割の雷は風車に落ちているのでまだその効果は十分とは言えない。それぞれのタイプの落雷について別々の対策を取るべきであることも分かった。2.発電施設への落雷直前の地上電界は全て±4.5[kV/m]あったことから、発電施設への雷撃開始条件を地上電界値のしきい値によって設定した結果、±5.0kV/m以下に設定した場合には、発電施設への落雷時、落雷前に必ずしきい値を超えていることが分かった。一方、しきい値を超えた場合において、発電施設へ落雷する確率は、設定値を下げれば減少していくが、±5.0kV/mで90%程度である。雷撃開始条件を地上電界値で設定し、何らかの防雷対策を行う場合、雷撃をなるべく避けつつも、成功率もある程度高くなければならない。よって、雷撃開始条件のしきい値は、±5.0kV/mが一番望ましいと思われる。3.風車に対する落雷電流に、落雷時前数秒前から、数十Aレベルの電流上昇を確認した。このような報告例は現在まで一例もない。一方、20m離れて隣接する避雷鉄塔に対する落雷電流には、このような現象がないことを確認した。
著者
〓 春明 越田 淳一 森山 典子 王 暁丹 有働 武三 井上 興一 染谷 孝
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料學雜誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.76, no.6, pp.865-874, 2005-12-05
被引用文献数
10

九州各地の堆肥化施設23カ所から,牛糞,鶏糞,生ゴミおよび下水汚泥を原料とした堆肥計29点を採取し,糞便汚染指標菌(大腸菌群,大腸菌およびサルモネラ菌)について培養検査した。1)これら堆肥試料のCECは31.4〜79.0cmol_ckg^<-1>の範囲(平均55.4cmol_ckg^<-1>)で,炭素率(C/N比)は7.6〜25.4の範囲(平均15.3)にあり,他の性状と合わせ,多くが完熟堆肥であると判断された。2)デスオキシコーレイト寒天培地により大腸菌群が29点中11点(38%)から検出され10^2〜10^6cfug^<-1> dry matterの菌数レベルであった。大腸菌群陽性堆肥試料4点のうち3点からの分離株は,大腸菌群に属するE. coli, E. vulneris, Pantoea sp., Buttiauxella agrestisと同定された。しかし,Serratia marcescensのみが分離された試料が1点,本菌とE. coliが分離された試料が1点あった。大腸菌群には属さない腸内細菌科の細菌であるS. marcescensは赤色色素を生産するため,分離培地上で大腸菌群の赤いコロニーと誤認されたものと推察された。一方,得られたE. coli5株は,病原大腸菌免疫血清試験ですべて陰性であった。3)堆肥試料12点についてクロモカルト・コリフォーム培地による大腸菌の直接培養検査およびMLCB寒天培地によるサルモネラ菌の検出を試みた結果,大腸菌はいずれの試料からも検出されず,サルモネラ菌は2点(17%)から検出され,その菌数は10^3cfug^<-1> dry matterのレベルにあった。4)堆肥原料(牛糞,鶏糞,生ゴミ等)8点のうち大腸菌群およびサルモネラ菌がいずれも6点(75%)から,大腸菌が5点(63%)から検出され,菌数はいずれも10^2〜10^8cfug^<-1> dry matterであった。5)堆肥製造施設6カ所における堆肥化過程での糞便汚染指標菌の消長を7例について追跡した結果,糞便汚染指標菌が減少して製品中で消失する場合,いったん消失するが製品で再度検出される場合,全く消失しない場合,原料から製品まで検出されない場合の4通りが観察された。発酵温度が高くてもサルモネラ菌などが生残する場合があり,その原因について,再増殖や交叉汚染の可能性を考察した。6)上記の諸結果に基づき,堆肥の製造過程における温度管理や交叉汚染防止などの適切な衛生管理の重要性を指摘した。
著者
渡利 徹夫 江尻 晶 森下 一男 佐貫 平二 渡辺 二太 西村 清彦 天野 恒雄 成原 一途 岡本 正雄 笹尾 真美子 霍 裕平 沈 慰慈 沈 学民 李 健剛 張 大慶 王 孔嘉 兪 国揚 王 兆申 方 瑜徳 張 暁東 万 元熈 万 宝年 邵 育貴 朱 思錚 武藤 敬 関 哲夫 熊沢 隆平 大久保 邦三 岡村 昇一 足立 圭三 東井 和夫 佐藤 哲哉 孟 月東 藤原 正巳 羅 家融 藤田 順治 SHEN Xuemin SHEN Weici FANG Yude WANG Zhaoshen WANG Kongjia YU Guoyang HUO Yuping WAN Yuanxi WAN Baonian LI Jiangang ZHANG Daqing ZHANG Shaodong LUO Jiarong MENG Yuedong SHAO Yugui ZHU Sizheng 万 元煕 李 建剛 愈 国揚
出版者
核融合科学研究所
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1993

本計画立案時点において、トーラス型プラズマ装置として核融合科学研究所(NIFS)ではJIPP T-II U及びCHSが稼働中であり、準定常運転を目指す大型のLHDが建設中、他方合肥の等離子体物理研究所(ASIPP)ではHT-6M装置が稼働中、準定常運転を目指す大型のHT-7が建設中であった。またこの時点では「高ベータプラズマの閉じ込め研究」を共同研究の主要なテーマとしたが、基本となるプラズマ加熱が未だうまく行かない状態にあったASIPP側では大電力イオンサイクロトロン加熱の実現をHT-6Mの第一優先項目としたので、本計画もこの方面への研究協力に力点を置くことにした。本計画の3年間に、日本から合肥への派遣延べ21名,合肥から日本への招聘延べ18名を含む交流が実行された。平成5年度:ASIPPは採用していたカーボンリミターの材料の選択に問題があるとしてこれを撤去した。引き続きイオンサイクロトロンアンテナのファラデイシールドと呼ばれる部分の構造に問題があるというNIFS側の指摘に基づきこれも撤去した。これらの結果として、加熱の効果を示す「アンテナの負荷抵抗の増大」が観測された。NIFSのイオンサイクロトロン加熱において実績のあるチタンゲッターをHT-6Mに持ち込み不純物の制御を試みた。その結果ターゲットプラズマの質が向上した。入射電力は多少増大したものの未だ本格的な加熱には至らなかった。平成6年度:NIFSにおいて実績のある、固体ボロンを使ったボロニゼーションを試みた。不純物の流入が減少し、表面加熱に関する実験を行なう事が出来た。不純物の問題はいくらか改良されたものの、アンテナは絶縁破壊が起り大電力入射を妨げている。これを解決するために「長いアンテナ」を製作することにした。NIFSは2イオン共鳴加熱に移行することを主張していたが、HT-6Mでは磁場を0.9T以上にする上での技術的問題とASIPP内の実験テーマの優先順位の問題があって、2イオン共鳴加熱への移行は持ち越すこととなった。NIFSではLHDのイオンサイクロトロン加熱のための技術開発研究を行なっている。この一部としてASIPPの同軸切替器を改造して使用することにした。平成7年度「長いアンテナ」を装着し、第2高周波加熱以外に2イオン共鳴加熱の実験も行なった。予備的なものであったが、水素と重水素の成分比等の基本データも
著者
長沢 和俊 趙 靜 張 樹春 劉 文鎖 王 宗磊 李 肖 王 炳華 杉本 良 昆 彭生 荒川 正晴 櫻井 清彦 大橋 一章 岡内 三真 WAN Zong Lei WAN Bin Hoa ZHANG Shu Chun ZHAO Jung 劉 文すお 趙 静 昆 彭夫 劉 玉生 柳 洪亮 小澤 正人 于 志勇 李 宵 夏 訓誠 昆 彰生
出版者
早稲田大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1994

われわれは平成6年から同8年にかけて、トルファン地区の総合調査を実施した。調査はそれぞれ分担研究者の専門により、美術史学の大橋教授はベゼクリス、トスクチ仏洞を、故書学の荒川助教授はトルファン文書の研究を行なったが、とくに共通のフィールドとしては、交河故城西方の溝西墓の発掘調査に全力を傾注してきた。周知の通り交河故城は今から2200年前から広くこの地方を支配してきた車師前国の都城で、溝西墓にはその車師前国時代の墓と、5世紀の高昌国から唐代にかけて、この地方に進出した漢民族の古墓群があり、その総数は2000基以上もある。以下、溝西墓の発掘調査を中心に、3年間の研究実績を総括してみると、次の通りである。(1)平成6年度:初年度はまず全隊員により、トルファン地区のGeneral Surveyが行われた。即ち高昌故城、アスターナ、ベゼクリクチ仏洞、蘇交塔など、トルファンの主要史跡を踏査し、各遺跡の史的意義、トルファン文書との関連などを調べた。さらに共通のフィールドとしての交河故城西方の溝西墓については、頼るべき地図がないので、新疆測量部の協力により、溝西墓(東西約3km、南北約1km)全域の測量を開始した。この測量により平成6年度末までに全域の1/500地図が出来上った。また王炳華氏の選定により、溝西墓のほぼ中心部で4か所の高昌国時代の墓を試掘した。その際、田中地質コンサルタントKKの協力を得て、遺跡の電磁波探査、気球による航空測量などを行なった。こうした物理探査は中国とくに新疆では最初の試みで、多くの考古学関係者の関心を集めた。この年に発掘した第2号墓からは墓碑が出土し、この墓は某氏の妻氾氏の墓で、589年に没したことが確認された。これによって溝西墓は、交河城にいた高昌貴族(6〜8世紀)と唐人の墓であることが分り、今後発掘地域を拡大することにより、アスターナと同じようなミイラ、古文書、絹織物等、副葬品の出土が期待された。(2)平成7年度:2年目には西北部の高昌国の豪族、麹氏と張氏の螢城から2か所、中央部のマウンドのない墓(三年物理探査で発見)2か所、南部の唐代の墓と思われるもの5墓計9基の墓を発掘、2個の墓誌、未盗掘の墓1基を発掘した。発掘後、墓の中央にトレンチを入れ、墓の構造も検討した。また田中地質の気球により前年度失敗した溝西墓、交河故城の空中撮影に成功した。今年度は9基の墓を発掘したが、ここは盗墓が盛んでほとんど盗掘されており、かつ墓室内の湿度・気温が意外に高く、有機物やめぼしい遺物は、ほとんど出土しないことが明らかになった。(3)平成8年度:そこで今年度はまず次の基礎調査の達成をめざした。(1)遺跡全域の1/500地形図の作成。…これは平成6-7年度に完成した。(2)250m四方の遺跡地図の完成…本年度の夏、不足分を補って完成。(3)全古墓の実測(Numbering)とデータベース化…実測は今夏終り、現在早稲田大学電算室でデータベース化しつつある。ついで本年度の発掘調査は、遺物の出そうな高い地域の墓4か所で8基の墓を発掘した。しかしこれらの高い地区の墓はいずれもすっかり盗掘されていて、遺骨のほか何も残っていなかった。そこで発掘主任の岡内教授は発想の転換をはかり、車師前国期の墓を発見し、ここを発掘した。その結果、そこから黄金の王冠、黄金の指輪、ブロ-チ、南海産の貝符、星雲文鏡が出土し、近くの17号墓からは黄金の髪飾り、トルコ石の首飾り、黄金製のバックルや脚飾りなどが出土し、車師人の王侯・貴族の黄金装飾品がワンセットで出土し、併出した星雲文鏡や五銖銭から、時代も前一世紀と特定でき、王炳華所長も「これだけ金製品がまとまって出土したことは新疆はもとより全中国でも珍しく、おそらく今年度の中国考古学で最も重要な発掘の1つ」と評価された。これらの出土品のうち王冠は明らかにスキタイ・サウロマタイ風で、ブロ-チや指輪は、西アジア工芸品の影響をましており、バックルや足飾りはモンゴル高原から青銅の類似品が出ており、貝符は南海産、漢鏡と五銖銭は中国の影響をまし、当時のトルファンが東西文明の十字路にあったことを示している。又殉葬馬や鉄鏃、轡の出土は車師が騎馬民族であることを示している。
著者
藤善 眞澄 王 宝平 王 勇 内田 慶市 尾崎 實 宮下 三郎 籔田 貫 薗田 香融 大庭 脩 WAN Bao Ping WAN Yong 永井 規男 日下 恒夫
出版者
関西大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1993

研究テーマ「佛僧の往来」「江戸時代の日中関係」「漢籍と和書の相互交流」「浙江人の日本留学と中国近代文化」の四分野にわたって例会発表を行い、その一部は東西学術研究所々報等に掲載されている。さらに従来の成果をもとに本年度の調査研究を加味し<浙江と日本>のタイトルで業績発表を行うことが決定されており、すでに以下の論文15篇が提出されている。(1)藤善眞澄「入宋僧と杭州・越州」(2)大庭脩「浙江と日本-1684年より1728年に至る間の寧波船の動向」(3)宮下三郎「李仁山種痘書について」(4)籔田貫「寛政12年 遠灘漂着唐船萬勝号について」(5)松浦章「浙江と倭冦」(6)高橋隆博「浙江の漆芸-螺鈿器と識文漆器をめぐって-」(7)尾崎實「後浪推前浪-浙江人の場合-」(8)内田慶市「ヨーロッパ発〜日本経由〜中国行き-西学東漸のもう一つのみちすじ-」(9)毛紹晢「稲作の東伝と江南ルート」(10)王勇「鑑真渡日の動機について」(11)蕭瑞峰・徐萍飛「浙東の唐詩ルートと日本平安朝の漢詩」(12)屠承先・呉玲「呉越国の文化と日本」(13)王宝平「傅雲龍の日本研究の周辺」(14)呂順長「中国の省による留日学生派遣の事始め」(15)謝志宇「留日浙江人の夏馬尊について」これらは平成8年度中に出版し報告書にかえたい。今年度は王勇の漢籍・和書の調査を中心に置き、藤善眞澄による日中交通路の調査ならびに史蹟、資料の蒐集を併せ実施し、多大の成果を得ることができた。これらは逐次発表を行いつつ、次の目標につなげていきたいと思う。
著者
王 瑞剛 趙 華安
出版者
九州共立大学
雑誌
九州共立大学工学部研究報告 (ISSN:13460994)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.9-16, 2007-02
被引用文献数
1

In this paper, we will introduce a method for solving some problems in PERT/CPM (Program Evaluation and Review Technique/Critical Path Method) with EXCEL. PERT/CPM are famous methods for project management which reflects a commitment of resources and people to a typically important activity for a relatively short time frame. Project management is the application of knowledge, skills, tools, and techniques to project activities in order to meet or exceed stakeholder needs and expectations from a project. Management is generally perceived to be concerned with planning, organization, and control of an ongoing process or activity, which will be obtained by very simple manipulation of a mouse on EXCEL.
著者
舛本 直文 王 一民 任 海 MACNAMEE Micheal BARNEY Robert MACDONALD Gordon
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

2008年北京大会、2010年バンクーバー冬季大会、2010年シンガポール・ユース大会を対象に調査研究した。北京大会では国際聖火リレー問題および愛国主義教育との関連から平和教育が十分ではなかった。バンクーバー大会では国際聖火リレーの禁止およびオリンピック教育における平和運動の不十分さから平和メッセージの発信不足。シンガポール・ユース大会でも平和的メッセージの発信の不十分さ。以上が明らかとなった。
著者
王寺 賢太
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2000

1)「哲学的歴史」と考証学レナルの「哲学的歴史」は、ベイルらの「歴史の懐疑主義」の提起したユダヤ-キリスト教的な世界観の批判、あるいは王と信仰と法の統一性の証明を志すべくベネティクト会士の考証学の批判を受け入れたところから出発する。しかし、レナルにとって一層重要なのは、「歴史の懐疑主義」による歴史認知一般の真理妥当性の否定を退け、「蓋然性」にもとづく歴史認識を理論的に擁護したのみならず、新旧論争における相対主義の提起、聖書の創造譚を規範とする中国の歴史的・民俗学的叙述の批判を行った碑文アカデミーの考証学者フレレである。だが、キリスト教的な世界観にかわる近代的な世界観を示唆したフレレも、過去の事実の検討に目標をおく考証学の言説の内部では、新たな歴史叙述の枠組み自体を示すことはできなかった。世紀中盤考証学の忠実な読者であったレナルが近代ヨーロッパの歴史叙述を選択する背景には、十八世紀の考証学の認識論的な発展によってあきらかにされたその限界を乗り越えようとする企図が控えている。2)「哲学的歴史」と法思想マキャヴェッリの政治思想とベイルにいたる懐疑論の継承者であるレナルは、ストア=キリスト教的な目的論的枠組みのなかで、「真正な理性」や「社交性」から絶対王政の法秩序を導き出す自然法思想を否定する。また、当時「書かれた理性」ないし自然法を体現するとみなされていたローマ法については、フランス王国を近代におけるローマの帝権と法の継承者とみなすボシュエやデュボスの「ロマニズム」をしりぞけ、ブーランヴィリエの「ゲルマニスム」をうけてローマ帝国と近代ヨーロッパ諸国家の断絶を強調する。レナルにおいて法の起源は理性にではなく社会内部の権力関係にあり、近代の王国の政治的秩序は、とりわけ暴力装置と所有の分配の変動を通じて歴史的に生成したものなのである。この認識はモンテスキューによる法についての歴史的で政治的なアプローチを受け継いだものだが、さらにレナルは、「法を歴史によって、歴史を法によって説明する」モンテスキューを批判して、実定法以前にある多数者の意思とその間の社会的な諸関係の存在を強調する。そこで歴史は法を特権的な参照項として叙述されるものであることをやめ、法体系に断絶さえもたらしかねない、社会的な諸関係総体の変動として把握されることになるのである。以上2)の研究内容は、4月25日、パリのフランス国立科学研究所において開かれる『十八世紀における法学的知の形成』研究会で発表される。
著者
三王 昌代
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

蘇禄(スールー)は東南アジア島嶼部に位置し、入手可能な資料が極めて少ないとれるだけでなく、中国との交渉において「外国文字」を用いていた地域でもあり、これまで当時の文書の内容に関する研究はほとんど行われていない。申請者は、東アジア・東南アジア世界に関する相互交渉・相互認識の実態や独自性を明らかにする必要があると考え、18世紀においてスールーと中国のあいだに交わされた国書に着目して研究を進めた。ジャウィの文書解読のため、マレーシア国民大学・マラヤ大学などを訪れて諸情報・資料収集を行った。スールーから中国に届けられた現地語の文書、すなわちジャウィの文書の解読を進め、漢訳されて上奏された文書などをはじめとする漢文資料との比較検討を行った。その結果、おもにマレー(ムラユ)語のジャウィが用いられていたことや、漢文になる段階で文言の置き換え・書き換えが行われたり、ジャウィの文書にはなかった皇帝賛美の文言が加えられていたりしたことなどが分かってきた。現在、このスールーと中国とのあいだの文書往来に関し、研究成果を纏める作業を行っている。また、中国福建省泉州でのフィールドワークの成果は、2008年度日本社会科教育学会で、「泉州(中国福建省)に残る文化交流・交渉の跡を辿る」(滋賀大学教育学部、10月11日、二谷貞夫先生と)と題して発表した(発表要旨は、『日本社会科教育学会全国大会発表論文集』第4号、2008年10月、88-89頁に掲載)。
著者
上山 博也 前野 剛 平田 晃正 王 建青 藤原 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.371, pp.1-6, 2007-11-30
被引用文献数
21

車載電子機器のプリント回路基板(PCB)からワイヤハーネスへ流出する伝導雑音電流は,車載ラジオの妨害源となる.ワイヤハーネスへの伝導雑音電流を流出させにくいPCBグラウンド層のスリット効果の解明を目的として,スリットの入ったグラウンド層を共通とする直交配線パターンの簡易PCBを作成し,配線パターン間のクロストークのFDTD計算と測定を,FM周波数帯を含む300kHz〜1GHzの周波数範囲でスリット数との関係において行った.その結果,計算結果は測定結果を概ね表すこと,2スリットのクロメトークレベルは1スリットのそれに比して必ずしも大きいわけではなく,スリットの配置によってはクロストークレベルを低減し得ること,などが確認できた.