著者
王 文涌 池田 満 仲林 清 柏原 昭博 乙守 信行 林 公生 長谷川 忍
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.315, pp.11-16, 2008-11-14

本研究はカスタマイズ可能な学習コンテンツを中心にした知識循環型e-Learning環境を提案する.本環境では,SCORM,LOMという標準化技術とオントロジーに基礎にして,学習コンテンツをカスタマイズする機能を提供することにより,学習者が学習共同体に蓄積された学習コンテンツやWeb学習リソースから学習情報や経験知,応用知,理解知などを参照・利用しながら,自分自身の知識を獲得・再構成する場を提供する.そして,再構成された知識を学習共同体に蓄積して,集合知の形成と知識の再利用に貢献しながら,自らの学習を続けるという知識循環型e-Learningを実現する.
著者
松岡 延浩 今 久 松田 友義 木村 玲二 神近 牧男 王 秀峰 井上 京
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

本研究では,砂漠化とは本来気候的に決まる「気候生産要因(Climatic Production Factor)」が,農業・牧畜業による人為的因子(農業形態,牧畜形態)などの「阻害要因(Inhibition Factor)」を上回っている場合に植生は安定しているが,「阻害要因」が「気候生産要因」上回った場合に砂漠化が発生するという仮説を立てた。それの従って,砂漠化の危険度を評価するため,地点毎の「気候生産要因」と「阻害要因」を表現するモデルを作成した。阻害要因としては「土壌水分量」,「放牧強度と土地利用」を取り上げた。研究組織を以下の3班に分けて,砂漠化ハザードマップ作成に必要な「気候生産要因」と「阻害要因」を表現するモデルの妥当性の検討とハザードマツブ作成を行った。メッシュデータ整備班(松岡,王)研究期間に整備された自然的要因に関するデータを用いて,「気候生産要因」メッシュデータの作成を行った。また,メッシュデータの妥当性に問題があると判断される地域現地の気象データの再収集および地表面分類のグランドトゥルースを行った。農作業調査班(今,神近,木村,松田,井上,中野)観測期間内に,「阻害要因」のモデル化とメッシュ化を行った。メッシュデータの妥当性に問題があると判断される地域において,農業形態,特に作物の種類,栽培方法,灌概水量の聞き取り調査を行った。同時に,農業形態には,農家の経営状況が大きく影響するため,経営状況のメッシュ化を松田を中心に再検討した。牧畜調査班(小林,松田,野島)上記に出作成されたメッシュデータの妥当性に問題があると判断される地域において,砂漠化指標の1つである植生量と構成植物種に対する家畜密度の影響を,再度植生調査と聞き取り調査した。以上の結果を取りまとめ,黄河流域の10kmメッシュを作成して,現地地方政府など普及機関に配布するとおもに農牧畜民の砂漠化に対する教育普及に供試することができた。
著者
王 鵬
出版者
日本マネジメント学会
雑誌
日本経営教育学会全国研究大会研究報告集
巻号頁・発行日
no.60, pp.47-50, 2009-10-23

近代産業社会からポスト産業社会、高度情報化社会、豊かな消費社会に移行するなかで、人々の関心が「物の豊かさ」から「心の豊かさ」へシフトするにつれ、組織における人間観や人々の労働観も変容してきている。その結果、従来の「機能的合理性」一辺倒の仕事人間や管理型組織の見直しが不可避となっている。こうした状況下で組織デザインにおいても、人間・組織・労働のダイナミックな意味作用によって、バランスのとれた「意味創造の組織」へのパラダイムシフトが求められているのである。本論文では、第1に、近代経営組織論における人間観と労働観はどのような展開をしてきたのかを辿り、その問題点について検討する。第2に、時代の変化とともに、新しい人間観について、またこうした人間観と密接な相互関係にある労働観の変容について分析し、その価値観が変容する方向性を明らかにする。第3に、組織における人間観・労働観の変容は今後の組織デザインにどのような影響を与えるのか、その方向性について検討する。
著者
王子 善清 高 祖明 脇内 成昭 岡本 三郎 河本 正彦
出版者
神戸大学
雑誌
神戸大学農学部研究報告 (ISSN:04522370)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.291-296, 1984
被引用文献数
3

まず〔実験1〕として, 培養液中の亜硝酸塩(0∿10mM)が8種類の野菜の生育及び亜硝酸含量に及ぼす影響を調べた。次に〔実験2〕として, 青物市場より購入した野菜といわゆる"有機農業"により生産された野菜を供試して, それぞれの可食部の硝酸塩と亜硝酸塩の含量及び貯蔵中におけるころらの消長を比較調査した。〔実験1〕 : 亜硝酸塩の供給は一般に野菜の生育を低下させた。しかしキュウリとキャベツでは影響がなかった。亜硝酸毒性感受性はホウレンソウ>サラダナ>シュンギク>ダイコン>ニンジン>ハクサイの順であった。硝酸塩で生育させられた野菜には, 亜硝酸が検出されなかったが, 亜硝酸塩を与えられたものでは最高15ppm(生重当り)程度の亜硝酸態窒素が認められた。〔実験2〕 : 市場野菜及び有機農業野菜のいずれにおいても, 硝酸態窒素含量は種類によって著しい違いが認められた。葉菜類には特に多量蓄積した(300∿600ppm)。亜硝酸はすべての試料について検出されなかった。7℃暗所に貯蔵した場合, 硝酸態窒素含量に有意な変化が認められなかったし, また貯蔵中に亜硝酸態窒素が出現することもなかった。一般に市場野菜の硝酸態窒素含量が高かったが, ゴボウとダイコンでは有機農業野菜の方が高かった。以上より, 次のことが結論される。1) 亜硝酸塩が存在する培地中に生育した野菜には有害な亜硝酸が含まれている可能性が高いので, 食用に供する場合には, 特に注意が必要である。2) いわゆる"有機農業"により生産された野菜中にも相当な量の硝酸塩が含まれているので, 低硝酸塩野菜の生産のためには, 硝酸化成作用の抑制が必要である。
著者
石川 雅章 小野 博志 王 歓 でん 輝 DENG Hui WANG Huan 石川 雅章 でんぐ 輝
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1994

日本人と中国人は、文化を背景とする民族は異なるものの人種的にはモンゴロイドに属し、極めて近縁とされる。顎・顔面頭蓋の成長発育には、遺伝的要因に加え環境的要因が少なからず関与し、部位によってその程度が異なる。本研究は北京医科大学口腔医学院小児歯科と協同して、中国人双生児の歯列咬合や顎・顔面頭蓋の遺伝的成長発育様式を調査し、日本人小児と比較することにより、モンゴロイドの顎・顔面頭蓋の形態変異について考察を深めようとするものである。平成6年度は北京市内で双生児を収集し予備調査を行ったところ、女児が男児よりも多く応募し、費用の観点から、調査対象を中国人女児双生児に限定することとした。また平成6年度と8年度では、顎・顔面頭蓋の成長発育にとっての環境的要因につながる中国人小児の生活習慣や食習慣を各地で調査した。都市化の進んだ地域とそうでない地域の間で、さらに、都市化した地域でも両親の職域によってこれらの習慣に比較的差異がみられた。あらかじめ、DNAフィンガープリント法により中国人女児双生児の卵性診断を済ませておき、平成7年から9月と12月に、計約90組の双生児資料採得を2年間にわたり行った。その内容は問診表記入、身長体重測定、口腔内診査、側貌および正貌頭部X線規格写真撮影、パノラマX線写真撮影、印象採得などである。平成9年2月現在、歯列模型と側貌頭部X線規格写真の分析を中心に研究が進行中である。歯列模型では口蓋の三次元形状分析を、顕著な不正咬合がなく側方歯群が安定し、かつ歯の欠損のない17組について行った。口蓋の計測には、格子パターン投影法による非接触高速三次元曲面形状計測システム(テクノアーツ、GRASP)を使用した。1卵性双生児群と2卵性双生児群での分散比から(双生児法)、歯頚部最下点間距離では左右第1大臼歯間においてのみ遺伝的に安定する傾向がみられ(p<0.05)、乳犬歯間、第1乳臼歯間、第2乳臼歯間では両群間に有意差は認められなかった。また、それぞれの口蓋の深さについても両群間で有意差は認められなかった。一方、口蓋の容積については、全体および左右乳犬歯より後方の容積が遺伝的に安定する傾向にあったが(p<0.01)、左右乳犬歯より前方の容積は、両群間に有意差が認められなかった。すなわち、混合歯列期の口蓋は遺伝的に制限された一定の容積のもとに、その構成成分である幅や深さは変異しやすいことが示唆された。側貌頭部X線規格写真上には、日本小児歯科学会による「日本人小児の頭部X線規格写真基準値に関する研究」と同様の計測点計測項目を設定し、当教室の頭部X線規格写真自動解析システムにて入力分析した。各双生児組の一人を用いた半縦断的な角度的および量的計測結果を、上記基準値と年齢幅が近似するよう三つのステージに分類し、日本人小児の成長発育様式と比較検討した。さらに双生児法により、各計測項目とその年間変化量などについて遺伝力を算出した。角度的分析から、混合歯列期中国人双生児の顎顔面頭蓋概形は日本人小児とおおむね近似していたが、前脳頭蓋底に対する上下顎歯槽骨前方限界は中国人小児が僅かに近心位にあり、上下顎中切歯歯軸傾斜はやや小さかった。また混合歯列前期のみであったが、前脳頭蓋底に対する下顎枝後縁角は中国人小児が有意に大きく、下顎角は有意に小さかった。一方、量的計測項目は全体的に中国人双生児の方が小さめであったが、日本人小児との身長差を反映していることも考えられる。量的計測項目の遺伝力は混合歯列中、後期と増加する傾向にあり、前脳頭蓋底で70%弱、鼻上顎複号体と下顎骨は70〜80%台であった。これら遺伝力は、男児や男女児双方を扱った他の双生児研究よりもやや大きく、本研究が、男児よりもネオテニ-的である女児のみを対象としたことと関連しているかもしれない。下顎骨のなかでは、下顎骨長が下顎骨の前後の高さよりも、遺伝的要因の占める割合が高くなると推定された。下顎骨構成成分間での遺伝力の差は、下顎骨が遺伝的に制限された一定の長さのもとに形態形成しやすいことを示唆していると考えられた。今後は、当教室に保管されている日本人双生児や北米白人双生児資料との比較研究を鋭意進めていく予定である。
著者
藏田 伸雄 新田 孝彦 杉山 滋郎 松王 政浩 石原 孝二 伊勢田 哲治 黒田 光太郎 調 麻佐志 金光 秀和
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

リスク管理については熟議民主主義的な社会的意思決定の枠組みが必要である。またリスク-費用便益分析の「科学的合理性」とは別の「社会的合理性」があり、参加型の意思決定がそれを確保する手段となる。またリスク評価や社会的なリスクの軽減のために専門家(特に技術職)の果たす役割は大きいが、非専門家にも意思決定への「参加義務」があると考えられる。
著者
鈴木 靖民 佐藤 長門 酒寄 雅志 石見 清裕 田中 史生 酒寄 雅志 石見 清裕 佐藤 長門 田中 史生 馬 一虹 王 海燕 葛 継勇
出版者
国学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

『入唐求法巡礼行記』を中心として古代の東アジア世界における交流・交通の諸相を研究することを目的として、第一に『入唐求法巡礼行記』自体の詳細かつ丹念な検討を進め、諸本の校訂を経て、データベースを作成した。また、『入唐求法巡礼行記』の記載と円仁の行程を追跡し、具体的な交通路を復原することを目的に現地調査を行った。それらの成果は研究会やシンポジウムで広く社会に公開し、その一端を『円仁とその時代』として一書にまとめた
著者
福田 アジオ 津田 良樹 安室 知 徳丸 亜木 菅 豊 中野 泰 安室 知 津田 良樹 菅 豊 徳丸 亜木 中野 泰 小熊 誠 向 雲駒 劉 暁路 馮 莉 陳 志勤 王 悟 崔 成志
出版者
神奈川大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

改革開放が進むなかで、打破すべき封建制の残津から保護すべき伝統文化へと、民俗文化の評価も大きく変わってきた状況下において、漸江省の西北部山間の2村落を対象に詳細な民俗誌を作成し、それを通して文化政策とその影響および地域の対応を実証的に検討した。4年間の調査によって、古鎮保護、非物質文化遺産保護という二つの動きが地域に与えている大きな影響、またその政策実施に対応するかたちで展開した地域の観光開発その他の動向と問題点を明らかにすることができた。
著者
中野 栄二 庄司 道彦 王 志東 高橋 隆行
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

1.実験機の試作操縦型連続移動歩容の検証のために,18自由度をもつ脚車輪ロボットの実験機を製作した.2.オペレータによる操縦に的確に反応する脚相管理歩容の実現オペレータの指示する速度が限度を超えたときに,脚の復帰動作が間に合わずに推進動作が停止する問題が明らかになり,この点の解決に特に重点を置き,集中的に研究を行った.その結果,これまで提案してきた脚相管理歩容ときわめて親和性の高い,かつ効果的な方法の開発に成功した.この方法の主要な部分は以下の通りである.(1)ベースとなる脚相管理歩容とは,脚が可動限界に到達して推進動作が継続不可能になる時刻を予測し,それに基づいて脚の復帰動作開始タイミングを決定する手法である.この手法は,脚の機械的な可動限界到達までの時間と,可動限界からの復帰に要する時間を比較し,継続的な推進動作を実現するものである.(2)しかしながらオペレータの指示速度が過大で,脚の動作タイミングの制御のみでは推進動作の継続性が維持できない場合,速度指令を強制的に小さくすることにより,機体が実現可能な範囲内で最大の速度が出せるようにする.この二つの手法を併用することにより,制御対象である脚車輪型ロボットを不整地上で継続的に動作させることに成功し,また速度指令が一定の場合については,脚の復帰動作を最小限に抑えた効率的な推進動作が実現できることを確認した.3.安定性を考慮に入れた脚相管理歩容の拡張上述の脚相管理歩容を,任意に設定した転倒安定余裕を確保しつつ継続的推進動作が可能なように拡張した.
著者
仁王 以智夫 春田 泰次 川上 日出国
出版者
東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林
雑誌
東京大学農学部演習林報告 (ISSN:03716007)
巻号頁・発行日
no.81, pp.p21-37, 1989-09
被引用文献数
2

スギ落葉の分解過程を,特に初期の微生物,生物活性,および成分の変化を中心に検討した。東京大学愛知演習林内のスギ林の林床に落葉をつめたポットを置き,雨水がポット内を自由に通過できるようにして分解させた。実験開始後,二酸化炭素放出量は急速に高まり,これとともに糸状菌数が増加して56日目(8月9日)に最大値を示した。糸状菌が減少するにつれて一般細菌数が増加し,169日目(11月30日)に最大値に達し,以後減少した。翌年には糸状菌と細菌の顕著な増大はなかった。分解期間を通じてリター中に安定して存在していたマンガン量を基準とし,分解にともなう重量の変化を間接的に求めた。重量は56日目から急速に減少し,冬季の休止期を除いて減少を続けた。重量とC/N比の間には高い相関があった。このようにして求めた重量変化と採取した試料の成分分析結果から,落葉を構成する各成分の分解にともなう量的変化を求めた。アルコール・ベンゼン混液可溶区分は実験開始直後から減少し,これは糸状菌の増殖時期と一致していた。クチン酸およびセルロースは56日以降になって減少した。カルボキシメチルセルロースを基質とするセルラーゼ活性はセルロースの減少,一般細菌数およびセルロース分解菌数の増加の時期と対応していた。窒素固定活性は30日目から56日目にかけて増大し,冬季を除いて翌年秋の504日目(10月31日)まで持続したが,それ以降はほとんど存在しなかった。初年度の窒素固定活性の高まりの時期は一般細菌数および窒素固定細菌数の増加の時期と一致していた。また,窒素の無機化活性および硝化活性は窒素固定活性の存在する期間には検出されず,それ以降(3年目)になって出現した。成分量や活性の変化とこれに関する微生物数の変化とは2年目にはほとんど対応せず,これは分解に関与する生物相の交代を示唆するものと考えられた。走査型電子顕微鏡による観察結果は,分解初期の糸状菌から細菌への変化の少なくとも一部は細菌による糸状菌菌体の成分を利用したものであることを示していた。また,2年目には組織に多くのこまかい穴がみられ,C/N比やセルロースの顕著な減少と合わせて,落葉組織の本格的な分解が進行することを示していた。これらの結果から,スギ落葉の分解過程は少なくとも以下の3段階に分けられることが示された。第1期:最初の約2か月。含水率の増加と有機溶媒可溶物質の顕著な減少,糸状菌の増殖。第2期:それ以降翌年の末まで。C/N比,クチン酸,セルロースの減少など落葉組織の分解,窒素固定活性の出現,および細菌への微生物相の交代。この時期においては後半になって優勢な生物相はさらに変化する可能性がある。第3期:分解3年目以降。窒素の有機化から無機化への転換の期間。Decomposition process of Japanese cedar (Crypotomeria japonica) leaf litter was examined during the initial 504 days with special reference to the changes in biological activities and microflora relating them, and the amount of certain main components of the litter. Immediately after the beginning of the experiment rapid increase of carbon dioxide release and concomitant growth of fungi were observed. After 56 days (Aug. 9) fungi reduced and the number of bacteria began to increase. Bacteria reached maximun at 169th days (Nov. 30). Growth of bacteria was accompanied with nitrogen-fixing and cellulolytic activities. Nitrogen-fixing activities appeared in 30 to 56 days of the decomposition, and continued, except during the winter, until October of the next year. The activity disappeared in the third and following years. Activities for mineralization of nitrogen and subsequent nitrification appeared only at the third year. Weight decrease of the decomposing litter was estimated indirectly by measuring the amount of manganese in the litter, for the amount of manganese flowed into and out of the litter was negligible through out the experimental period. High correlation was present between the weight and C/N ratio of the litter. The weight of the litter began to reduce after 56 days, and except in the winter it decreased continuously during the experiment. By multiplying relative weight of the litter by the amount of each component, quantitative changs in some main components during the decomposition were obtained. Alcohol-benzene-soluble matters decreased soon after the beginning, corresponding to the period of fungal growth. Cutin acids and holo-and α-cellulose decreased after 56 days. Growth of cellulolytic bacteria in the first year coincided with the rise of cellulase activity and the decrease of cellulose, while in the second year the activity did not correlate with the number of the bacteria. Scanning electron microscopic observation indicated that, at the time of fungal decrease in the initial stage, fungal mycelia were covered with bacterial cells, suggesting that at least a part of the growth of bacteria depended on the fungal components. From the results obtained in this experiment, at least three stages of the decomposition were recognized. First stage was characterized by the increase of moisture content, decrease of organic solvent-soluble matter, and growth of fungi. At the second stage fungi were replaced by bacteria. C/N ratio decreased and some main components of the litter, cutin acids and cellulose, decreased and nitrogen-fixing activity appeared. This stage continued until the next year, although microflora dominant in the litter might change. The third stage was the third year and thereafter, which was characterized by mineralization of nitrogen and nitrification. At this stage loss of nitrogen from the litter was suggested to proceed.
著者
浜地 格 三原 久和 杉本 直己 養王田 正文 金原 数
出版者
京都大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2005

細胞機能を制御する生体機能シグナルは、物理シグナルだけでなく分子が担う化学シグナルが重要な位置を占める。具体的には、局所的な電位や温度、pHから金属イオン、アニオン種、有機小分子、糖類や核酸、脂質、ペプチド、タンパク質などが色々な局面で生体機能のデジタル情報を担っている。細胞内外の機能情報を網羅的に解析するために、このような非常に多様で複雑かつ微量な分析対象それぞれをハイスループットに検出・分析できるセンサーやプローブ、種々の材料を、人工小分子から核酸、ペプチド、タンパク質、ナノ構造体を基盤として開発することに成功した。
著者
王 芙蓉 加藤 伸郎 須貝 外喜夫 孫 鵬
出版者
金沢医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

アルツハイマー病は大脳皮質での緩慢な神経細胞減少を特徴とする。神経幹細胞で補充する手法を開発し、その神経生物学的根拠について特に脳由来神経栄養因子の関与の面から明らかにすることを目的とした。アルツハイマー病モデルマウスにおいて、脳由来神経栄養因子を発現させることが知られている経頭蓋磁気刺激によって学習能力が改善することを見出した。蛍光を発する神経幹細胞を単離し、これを脳内へ移行させるための手技を利用可能にした。
著者
王 旭 和田 尚也 宮崎 哲弥 北山 研一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PN, フォトニックネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.667, pp.127-132, 2006-03-09

コヒーレントDPSK-OCDMA(optical code division multiple access)の差動位相変調方式の実用性が提案され実験的に実証されている。On-off-keying(OOK)-OCDMAとの比較に基づいた検証を理論的かつ、実験的に行なわれている。バランス型検出器を用いたDPSK-OCDMAはOOK-OCDMAに比べ、ビート雑音耐性と多重アクセス雑音耐性が優れていることを実証する。DPSK-OCDMAはまた、受信側の閾値レベル設定を低減でき、システムの信頼性を向上できる。
著者
近藤 観慈 林 拙郎 王 文能 沼本 晋也 川邊 洋
出版者
日本自然災害学会
雑誌
自然災害科学 (ISSN:02866021)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.255-270, 2003-11-30
被引用文献数
3

The Chi-chi earthquake, which occurred on September 21, 1999, generated serious damage mainly in the central Taiwan. The number of deaths and missings caused by the earthquake became the scale which ranks second to the Hsinchu-Taichung earthquake which occurred in 1935. Not only in the urban area but also in the mountainous area, the earthquake caused terrible damage due to the upheaval of the ground, cave-ins and landslides. About two years after the Chi-chi earthquake, two typhoons (Toraji, Nari) crossed over central Taiwan in June and September, respectivelys in 2001. These generated serious damage as well in the same area which had suffered damages from the Chi-chi earthquake. This paper shows the sediment disasters in the mountainous area caused by this earthquake and by these typhoons. The situations of sediment disasters, along with the history of natural disasters in Taiwan, are summarized.