著者
緒方 洋介 河原 一彦 澤田 泰輔 鶴 秀生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.455, pp.33-38, 2004-11-19
被引用文献数
4

平板をエキサイタで点駆動し板面上に曲げ共振を励起する,分布振動モード形スピーカ(Distributed Mode Loudspeaker: DML)の放射音場解析を行った.近距離音場ホログラフィーを用いて板面の振動速度分布を求め,レイリー積分を用いてスピーカ遠方の音圧分布のシミュレーションを行った.その結果,DMLに特徴的な音圧指向特性上の複数のビーム形成が確認できた.
著者
河原 一彦 緒方 洋介 澤田 泰輔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.471, pp.37-42, 2003-11-20
被引用文献数
5

分布振動モード形スピーカは,音の放射のために振動板の曲げ波を利用している.そのため,放射特性は従来のコーンスピーカとは大きく異なると言われている.本研究では,分布振動モード形スピーカが生成する音揚を知るために,自由音場で近距離音揚の音響インテンシティ測定し,従来形の動電形コーンスピーカとの比較を行なった.その結果,分布振動モード形スピーカでは,低い周波数帯域において平均音響インテンシティ分布が従来形のスピーカとは異なり,干渉音場と考えられるような分布となることなどが分かった.
著者
浅野 太 麻生 英樹 河本 満 緒方 淳 松坂 要佐
出版者
独立行政法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究では、複数のマイクロホンと全方位カメラとからなる入力装置により会議内容を収録したマルチメディアデータ(映像・音声)から、いつ、だれが、どんな発言をしたかという情報を、音源定位・音源分離や音声認識技術などを用いて自動推定して、会議の構造を視覚化するシステムを開発した。このシステムにより、キーワードを含む場面を簡単に検索・再生し、会議の概要を短時間で把握できるようになる。
著者
湯川 淳一 緒方 一夫 多田内 修 矢田 脩 上野 高敏 紙谷 聡志 加藤 内蔵進 鈴木 英治 鎌田 直人 秋元 信一
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1999

現在、地球上では、人間が行う様々な営みによる複合的な要因によって、急激な温暖化やオゾン層の破壊、酸性雨、海洋汚染など深刻な問題が生じており、それらに伴う野生生物種の絶滅や森林面積の減少、砂漠化などが危倶されている。とくに温暖化については、人間が排出する二酸化炭素やメタンなどを含む温室効果ガスの濃度が急激に上昇しており、そのため地球上の平均気温は年々上昇し、今後もそれが長く続くことが予想されている。昆虫類に対する気候温暖化の影響を整理するために、本報告では、最初に、地球温暖化と日本の気侯変動に関する背景について概観し、エルニーニョ現象や華南付近の下層南風域の拡大過程などを勘案しながら、日本付近の暖冬や梅雨、降雪など、地球温暖化にも関連した日本の夏や冬の異常気象、とくに、季節進行の異常について言及した。昆虫に及ぼす温暖化の影響については、発育ゼロ点や1世代に必要な発育有効積算温量に基づく年間世代数の増加と、チョウなどに見られる北方への分布域の拡大という二つの観点から取り上げられることが多かったが、本研究では、上記の2つに加えて、昆虫と寄主植物とのシンクロナイゼイションという観点からも、温暖化の影響について論じることの必要性を強調した。さらに、地球温暖化は農業生態系の構成種、とくに、捕食寄生性昆虫の行動や生存率などにも様々な影響を及ぼすことが懸念されることについても考察を行った。そして、これらの影響が昆虫類の局地的な絶滅、ひいては生物多様性の低下をもたらすことについても言及した。
著者
緒方 正名 當瀬 美枝 山田 寛子
出版者
川崎医療福祉大学
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.19-32, 1997
被引用文献数
1

本調査においては, 在宅介護者の介護負担度を探るために, 高齢者の介護をしている介護者の負担感を半定量的に評価する指標として開発されたCostofCareIndex(CCI)を導入し, 老人福祉法に位置付けられている老人ホームヘルパー(194名)と実際に自宅で家族の一員を介護している在宅介護者(270名)を調査対象にして, その負担感に焦点を当て両者の差異を比較検討した.そのCCIの5項目の制約について, 単純集計の結果から両群の差異を得点のメディアンで比較すると, (1)社会的制約のある人は, 在宅介護者が約46%, ホームヘルパーが約48%, (2)健康については, いずれかの形でホームヘルパー, 在宅介護者の約40%がそれを損ねていること, (3)介護に対する意欲では, ホームヘルパーの約2倍以上の在宅介護者が失っていること, (4)被介護者の態度については, ホームヘルパーの約2倍以上の在宅介護者が不愉快さを感じめいること, (5)介護に必要な費用については, 在宅介護者の約1.4倍以上のホームヘルパーが高いと考えていること(ホームヘルパーの値は推定値である), が明らかにされた.また, 各項目において単純集計の結果における訴えの比率について両群の差異をκ2検定で調べた.そして, ホームヘルパーと在宅介護者の差異の多い質問について両群の統計的有意差の見られた項目を中心に各群別のクロス集計を行った.その結果, 両群の介護者共に(1)健康を損ねると被介護者に対する不愉快さが増すこと, (2)社会的制約が増すと被介護者に対する不愉快さが増すこと, (3)介護に対する意欲の有無は, すべての負担度に直接影響を及ぼさないこと, が認められ, また在宅介護者では, その38.3%が, 社会的制約に基づいて健康を損ねていること, などが明らかになった.終りにあたって, 本調査の結果が, ホームヘルパーと在宅介護者の負担感を軽減するための方法と現状の福祉政策の課題を提示するための基礎資料となり, 在宅介護者の負担の軽減を目的としたホームヘルパーの確固たる位置付けと在宅福祉の推進に活用されることを期待していることを述べた.
著者
石本 隆士 緒方 茂樹
出版者
琉球大学
雑誌
琉球大学教育学部障害児教育実践センター紀要 (ISSN:13450476)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.137-154, 2002-05-01

本研究は、長期的な不登校の状態にある児童に対して行なわれた取組を取り上げ、特別な支援教育に必要な概念構造を発展させることを目指して計画した事例研究である。特に本稿では、不登校における児童の変容と支援チームの取組について、事例の経過にそって詳細に記述し、注目すべきいくつかの点について考察を行なった。まず小学校入学時から不登校に至るまでの様子についてみていく中で、対象児童は周囲の状況を的確に把握し、その期待に応えようとする傾向が強いこと、低学年の段階から自分の自然な感情を無意識に抑えてきていることが予想された。そして、不登校の状態は自身の内面にある葛藤の現れであると捉えられた。次に、小学校最終学年における約1年間の様子を経過を追いながら詳細にまとめた。その中では、特別室登校から在籍学級復帰に至る段階的な変容とそれぞれの時期に出現し周囲から問題とされた行動が注目された。最後に、取組後の経過について、中学校の協力に実施された自尊心に関するアンケート結果も含めた記述を行なったところ対象児童は、小学校卒業後2年を経過しようとする時点でも無遅刻無欠席を続けているという事実と内面的な解決の途上であることが確かめられた。取組の初期において支援チームが行なったことは、現象面だけでなくこころに注目した取組を主眼とすることであった。これにより、児童が変容する過程で観られた問題行動について過剰に反応せず背景にあるこころの有り様を観ていこうとする姿勢が貫かれることになった。そして、このような事例に対する状態の捉え直しを繰り返し行い、その時点でできていること、すでに持っているもの等の中に存在する解決に向かうために利用できる要素を、「資源」という形で支援計画に位置づけていったことは、支援チームの帯びた特徴的な傾向の一つだと考えられた。
著者
吉山 友二 尾鳥 勝也 厚田 幸一郎 矢後 和夫 藤金 治雄 緒方 憲太郎 二神 幸次郎
出版者
日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.365-369, 2007-04-10
被引用文献数
2

Elcatonin injection is used for the treatment of osteoporosis in Japan. In order to compare the original product with generic versions, we measured the elcatonin content and amounts of impurities in both using high performance liquid chromatography, and observed changes in content with time under the conditions of light exposure and shaking. We found that elcatonin content and amounts of impurities varied among the generics and that changes in content with time under the above conditions for some generics were greater than the changes for the original product. These results suggest that some generic products should not be considered to be equivalent to the original product.
著者
藤原弘将 後藤 真孝 緒方 淳 駒谷 和範 尾形 哲也 奥乃 博
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.90, pp.37-44, 2006-08-07

本稿では,伴奏音を含む音楽音響信号と対応する歌詞の時間的な対応付け手法について述べる.クリーンな音声信号とその発話内容の時間的対応付けを推定をするViterbi アラインメント手法はこれまでも存在したが,歌声と同時に演奏される伴奏音の悪影響で市販 CD 中の歌声には適用できなかった.本稿では,この問題を解決するため,歌声の調波構造を抽出・再合成することで混合音中の歌声を分離する手法,歌声・非歌声状態を行き来する隠れマルコフモデル (HMM)を用いた歌声区間検出手法,音響モデルを分離歌声に適応させることで Viterbi アラインメントを適用する手法を提案する.日本語のポピュラー音楽を用いた評価実験を行い,本手法により10曲中8曲について十分な精度で音楽と歌詞の対応付けが出来ることを確かめた.This paper describes a method that can automatically synchronize between polyphonic musical audio signals and corresponding lyrics. Although there were methods that can synchronize between monophonic speech signals and corresponding text transcriptions by using Viterbi alignment techniques, they cannot be applied to vocals in CD recordings because accompaniment sounds often overlap with vocals. To align lyrics with such vocals, we therefore developed three methods: a method for segregating vocals from polyphonic sound mixtures by extracting and resynthesizing the vocal melody, a method for detecting vocal sections using a Hidden Markov Model (HMM) that transitions back and forth between vocal and non-vocal state, and a method for adapting a speech-recognizer phone model to segregated vocal signals. Experimental results for 10 Japanese popular-music songs showed that our system can synchronize between music and lyrics with satisfactory accuracy for 8 songs.
著者
内山 雄司 緒方 大介 脇田 建
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.1-17, 2005-04-15
被引用文献数
1

著者らが開発したバイトコードインタプリタ生成系であるVirtualMachineBuilder(VMB)について発表する.VMBは,仮想機械の仕様記述を入力として,仮想機械の中核をなすインタプリタの実装を生成するシステムである.VMBに与える仕様記述は,仮想機械を構成するレジスタやスタックの定義と,仮想機械で実行される各バイトコード命令の意味の定義からなる.バイトコード命令の意味は,仮想機械の状態遷移の形で表現される.以前のVMBには,データ型の宣言やオブジェクト間の参照の表現力に不十分な点があり,バイトコード命令の意味を記述する際に特別な工夫を必要とする場合があった.本研究では,仕様記述言語を再設計して,より自然な形で仮想機械の仕様を記述できるように工夫した.VMBを適用した処理系開発の事例として,簡単な手続き型言語に対するバイトコード言語を設計し,その処理系を実装した.さらに,VMBを利用してObjectiveCamlのインタプリタを実装し,仕様記述言語の表現力と生成されるインタプリタの性能という2つの観点からVMBの評価を行った.表現力については,146命令のうち133命令を自然な形で記述できた.インタプリタの性能については,ベンチマークテストの結果,手書きのインタプリタで実行した場合の93%の性能が得られた.The article proposes Virtual Machine Builder (VMB) which is a bytecode interpreter generator developed by authors group. VMB takes a specification of a virtual machine and generates implementation of the interpreter which compose a main part of the virtual machine. A specification of a virtual machine comprises a definition of a virtual hardware composed from registers and stacks, and a definition of the behavior of each virtual machine instruction. The behavior of an instruction is specified in terms of a machine state transition system. In the previous version of VMB, there were cases that we needed some tricks to specify the behavior of an instruction since the specification language lacked the way to declare data types of objects and to express references between objects. We redesigned the language so one could specify instructions more naturally. The article also shows an experience in developing tiny imperative language system using VMB. Also the expressiveness of the specification language and the perormance of the generated interpreter are evaluated by the use of a virtual machine of Objective Caml 3.08 generated by VMB. On the former point, 133 of 146 bytecode instructions can be defined naturally. On the latter point, a benchmark test shows that the efficiency of the generated virtual machine is 93% of a carefully implemented human-crafted one.