著者
高田 峰夫 藤田 幸一 長田 紀之 Srawt Aree 竹口 美久 和田 理寛 山本 真弓 森本 泉 小島 敬裕
出版者
広島修道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

タイの南アジア系移民3集団(1.北タイ在住バングラデシュ系ムスリムの子孫、2.「ネパリ」、3.南アジア系子孫であるビルマ系ムスリム)の調査を行い、南アジアと東南アジアとのつながりを探った。1に関しては移動ルートと祖先の出身地等を明らかにすることができた。また、2については、内部のサブ・グループの存在やタイへの移入時期の違い等を明らかにした。3についてはミャンマーの政治的事情により十分に調査できなかった。また、ミャンマー人移民労働者の調査からは、大規模・継続的に国境地帯から離れたタイ内部へ出稼ぎに出ている実態が判明し、従来の国境地帯中心のミャンマー系移民労働者研究のバイアスが明らかになった。
著者
藤田 幸市
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.81-85, 2006-02-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
2
被引用文献数
1
著者
大石 浩之 但木 孝一 春日 一孝 藤田 幸裕
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.142-149, 2014
被引用文献数
1

近年,抄紙マシンのクローズド化やパルプ原料の悪化等のため,各種内添薬剤の効果が発揮しにくい状況へ変化してきている。特に古紙や填料の高配合化で歩留り剤,紙力剤,サイズ剤等の各種ウエットエンド薬剤の添加量が増え,抄紙マシンの汚れや紙面欠陥の問題を抱えるマシンが増加している。<BR>弊社で開発を進めてきた「リアライザーAシリーズ」は,粘着性ピッチや紙面欠陥対策等に有効な高機能凝結剤で,パルプ原料の前処理段階に適用する特殊なカチオン性ポリマーである。また高機能歩留り剤「リアライザーRシリーズ,FXシリーズ」は低添加で高い歩留り物性が得られる様々な構造を有する高分子量特殊ポリマーとなっている。<BR>現在,これらの薬剤を組み合わせて添加する次世代ウエットエンド改質システムを「アクシーズシステム」と命名し,更なる抄紙マシンの操業性,生産性向上のためのテストを実施している。<BR>本報告では,アクシーズシステムを適用した板紙マシンや洋紙マシンでの歩留り物性の向上及び欠陥数低減や紙質向上等の例を報告する。
著者
大野 昭彦 藤田 幸一 三重野 文晴
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

農家家計費調査(N=1100)および信用組合の財務調査(N=103)に基づいて、発展の程度に対応して貯蓄および借入動機が変化することを指摘している。特に貧困地域の信用組合の役割は、疾病治療を中心とする保険組合であり、生産向上を目的とする借入は限定的である。また、余裕金問題の発生も確認した。日本やタイの信用組合運動との比較もなされ、信用組合運動にも地域差があることが指摘されている。そして、その主要因として、地主の役割が挙げられている。またワークショップを開催して、中央銀行を含むラオスの信用組合担当者に研究成果を開示した。
著者
藤田 幸司 本橋 豊 金子 善博 佐々木 久長
出版者
秋田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究は、ヘルスプロモーションの手法であるコミュニティ・エンパワメントの自殺予防対策における有効性を検討するために実施した。積極的な社会参加を促す地域づくり型の介入プログラムを実施した。前後に実施した悉皆調査の結果、コミュニティ・エンパワメントを実施した地域の認知的ソーシャル・キャピタルの向上が認められた。高齢者においては、コミュニティ・エンパワメントによる積極的な社会参加と住民同士の信頼を高める地域づくり型プログラムの実施は、地域のソーシャル・キャピタルを醸成させ、地域力を向上させる可能性が示唆された。
著者
藤田 幸
出版者
大阪大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

これまでに、SIRT1とzyxinがほ乳類細胞内で結合することを免疫沈降法により示したが、この実験系では、SIRT1,zyxin両者の結合が、直接結合であるか、細胞内因子などを介した間接的な結合によるのかについては定かではないnそこで、SIRT1とzyinが直接結合するか、in vitro pull-down assayにより検討した.大腸菌にGST-SIRT1またはHis-zyxin発現ベクターを導入し、Glutathione sepharoseまたはNi agaroseを用いてSIRT1、zyxinのタンパク質を精製することに成功した。また、zyxin deletion mutantとの結合を調べることにより、これまでに行った酵母での実験結果と同様に、zyxinのLIM domain3が、SIRT1との結合に必要であることを確認した。さらに、申請者は、中枢神経系におけるSIRT1の機能を詳細に調べるため、脳組織におけるSIRT1の発現分布について検討した。Real-TimePCR法、Western blot法により、RNAレベル、タンパク質レベルでの両者の発現を解析した結果、SIRT1,zyxinともにマウスの各臓器で発現していることを確認した。マウスの発生段階ごとの両者の発現レベルを比較した結果、各発現段階で両者ともに発現していた。また、in vivoでのSIRT1の機能を調べるため、SIRT1の発現をRNAiで抑制し、アポトーシス細胞の増減をTUNEL染色で検討したCoSIRT1の発現抑制のため、pSuper-GFPvectorにSIRT1のsiRNA配列を導入し、SIRT1shRNAベクターを作成した。in ovo electropolation法によりニワトリ胚網膜細胞に導入し、SIRT1の発現を抑制することを試みた。
著者
藤田 幸一 遠藤 環 岡本 郁子 中西 嘉宏 山田 美和
出版者
京都大学東南アジア研究所
雑誌
東南アジア研究 (ISSN:05638682)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.157-210, 2013-01-31

The Thai economy is supported by a large number of unskilled migrant workers from the neighbouringcountries, especially Myanmar, since the late 1980s. However, the Thai government's system of receivingmigrants has been largely defective, due to internal inconsistencies and conflicts among the differentagencies of the government. Based on recent household-level surveys on Myanmar migrants in Ranong,southern Thailand, we delineate their work and living conditions-how they work hard for wages lowerthan the minimum wage that leave them with no surplus for remitting to their home country yet a largeamount of debt, as well as the harassment and abuse they suffer in the hands of Thai government officials,etc. We also show the actual situation of Myanmar sex workers, including the serious problem of humantrafficking they face. By interviewing various government agencies (including the police, labour department,hospitals, etc.), business associations, and NGOs, we show how the "structure" in which the Myanmarmigrants are situated has emerged and is maintained.
著者
藤田 幸一
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

1990年代以降、最近まで15~20年間のバングラデシュ農村経済の変容を、異なる地域の2つの農村の再調査によって明らかにした。変化を生み出した主な原動力は、管井戸普及による農業集約化、農村内および周辺地域における非農業部門(特に第3次産業)の発展と雇用吸収、ダッカなど都市への出稼ぎの増大、海外出稼ぎの増大などであった。こうした農村経済の発展に伴って所得分配は悪化した形跡があるが、貧困削減は着実に進み、最近の農村では労働力不足の兆候さえ見られるようになった。
著者
藤田 幸弘
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1993

咀嚼は上下顎の歯で食塊を破壊し粉砕するという一連のリズミカルな運動であり、歯根膜を支配する感覚受容器あるいは咀嚼筋を支配する筋紡錘からの入力により制御されている。一方、力仕事を行う際などにみられる“咬みしめる"といった動作もまた咀嚼筋を支配する筋紡錘により制御されている。申請者は、既に本科学研究費(奨励A特別研究員)の支援により、タングステン微小電極を下歯槽神経に直接刺入し、歯根膜を支配する受容器からの神経電図をヒトにおいて記録する方法を確立している。そこで、平成5年度においては上記のような観点から、微小神経電図法をさらに咀嚼筋のひとつである咬筋の筋紡錘に適用し、その神経発射活動の記録を試み、顎運動制御における咬筋筋紡錘の機能的役割を追求することを目的とした研究計画を立て、研究を進め、現在までに以下のような結果が得られた。1.咬筋筋紡錘の求心神経線維の発射活動が記録可能であった。すなわち、開閉口運動を指示し下顎頭の位置を確認した後、頬骨弓の下縁を触診にて調べ、関節結節前縁の下方10-20mmの位置よりタングステン微小電極(長さ8mm尖端径1mum、尖端抵抗9-10MOMEGA)を経皮的に15-20mm刺入することにより求心神経線維の発射活動が記録された。そして、この活動電位は他動的な開口時に発火がみられたことより、明かに咬筋筋紡錘の求心神経線維のものであると同定された。2.咬筋の表面筋電図を同時に記録し、咬みしめ時における咬筋筋電図および1.で記録された咬筋筋紡錘神経電図における発火様式を比較検討した結果、咬筋におけるalpha-gamma連合の存在が確認された。以上の結果は第36回歯科基礎医学会総会において発表の予定である。
著者
岩本 純明 大鎌 邦雄 坂下 明彦 松本 武祝 加瀬 和俊 坂根 嘉弘 藤田 幸一 生方 史数 仲地 宗俊 杉原 たまえ
出版者
東京農業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

共有資源の管理システムを、林野・漁業・水利に焦点を当てて比較制度論的に検討した。調査地は、海外 8 カ国、国内 12 カ所で行った。主な知見は以下の通りである。(1)共同体をベースにした共有資源管理制度は、市場経済の浸透のもとでもまだ広汎に残っている。(2)しかしながら、共同体的関係の弛緩とともに、従来は内部で吸収できていたコストが顕在化している。(3)資源管理に関わる技術革新も制度変容の重要な要因となっている。
著者
本橋 豊 金子 善博 佐々木 久長 藤田 幸司
出版者
秋田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

社会格差が自殺に及ぼす影響について、1)無職者の自殺の実態に関する統計学的解析研究、2)域自殺対策緊急強化基金の効果に関する研究(都道府県別の自殺率格差に影響を及ぼす要因)、3)域住民を対象としたソーシャル・キャピタルと心理的ストレスの関連性に関する研究(食事への配慮と教育歴に注目して)、4)東日本大震災被災地住民の地域の絆づくり支援と心の健康に関する研究、について検証した。無職者の自殺率ほど高率だった。基金の効果は自殺対策の先進地域の東北地方で大きかった。また、ソーシャル・キャピタルは心理的ストレスと有意に関連し、地域の絆を重視した自殺対策が重要と考えられた。
著者
藤田 幸史 太田 光雄 小川 仁士
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.223, pp.33-38, 2004-07-19
被引用文献数
9

我々人間は、宇宙誕生に物質的自然の中から生まれ、無機物から有機物へ、物質から生命へ、その生命の創造的的尖端として意識・精神へと変化・進化をしてきたとすれば、この見地からは物質のない処に我々の意識・精神はもともと存在しないともいえる。そして、あらゆる存在は特定された具体的な質的規定性の底に必ず量的規定性・もののロゴスがあり、その互いの媒介関係は本質的ですらあろう。本報告では、前報告(I)同様、異種分野・異種要因間の相互媒介性、特にその定量化に着目し、あくまで一試みに過ぎぬが、自然科学を範例とした社会学の始祖コントや社会物理学のケトレが示唆した路線を受け入れて、規範的or形式倫理学よりも実質orメタ倫理学の理念に少しでも寄り沿うべく、本来的に潜在するであろう低次相関から高次相関への相互媒介性を階層的に定量把握してゆく一方法論的試みを提案してみる。最後に、その方法論の実証的確認として、勿論ひとつの原理的確認に過ぎぬが、VDT周囲環境内、この続報(II)では、離散レベル表現での各指標を変数に選び、照度とEM間の相互媒介性を実験対象にした前報告(I)と異なり、特に連続レベル表現で異種要因の各指標に着目し、物理的側面ででも異種現象である音とEM間の揺らぎの相互媒介性を具体的対象に選び、互いの相関・累積評価法を逐次量的に反映させ得る一例として、その初期的一試みを示す。
著者
佐々木 啓真 藤田 幸弘 戸田 一雄 相馬 邦道
出版者
日本顎口腔機能学会
雑誌
日本顎口腔機能学会雑誌 (ISSN:13409085)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.1-10, 1996-06-30

口唇の表面麻酔による咀嚼運動の変化を筋電図学的に検討する目的で, 成人男子8名を被験者とし, 麻酔の前後で咀嚼時の咬筋, 顎二腹筋筋活動に変化が見られるか否かを検討した.記録は麻酔前から麻酔40分後の6ステージにかけて行い, 各ステージにおいてガム咀嚼運動を30ストロークずつ行わせ, その際の下顎運動をMKG(Model K-5)を用いて記録すると同時に, 咬筋, 顎二腹筋前腹より表面筋電図を記録した.解析方法は, 各ステージにおける10ストロークの咬筋, 顎二腹筋の筋放電持続時間, 積分値, ならびに下顎運動と筋活動との時間的対応関係に関してそれぞれ計測を行い, 10ストロークの平均値を求めた.そして, ステージの時間的推移に伴うこれらの平均値の変化に関して比較, 検討した.その結果, 咬筋の筋放電持続時間および積分値については, 変化の認められないものが多く, 一方顎二腹筋の筋放電持続時間および積分値については, 麻酔により減少するものが多く認められた.また, 下顎運動と筋活動との時間的対応関係については, 咬筋に関しては閉口相開始から筋活動開始までの時間が減少するものが6名と多く認められ, 顎二腹筋に関しては咬合相開始から筋活動開始までの時間が麻酔により延長しているものが7名と多く認められた.従って, ヒトの咀嚼運動に口唇からの触覚・圧覚といった体性感覚入力が関与し, その関与は, 閉口運動より開口運動に対して大きい可能性が示唆された.