著者
金澤 忠信
出版者
日本フランス語フランス文学会 中国・四国支部
雑誌
フランス文学 (ISSN:09125078)
巻号頁・発行日
no.33, pp.1-15, 2021-06-01

本論は、2018-2020年度科学研究費補助金(基盤研究(C)「ソシュールの伝説・神話に関する手稿の文献学的研究」、課題番号18K00480、研究代表者・金澤忠信)による研究成果の一部である。
著者
真田 京一 吉村 一朗 金澤 和貴 萩尾 友宣 蓑川 創 内藤 正俊
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.493-496, 2016-09-25 (Released:2016-12-06)
参考文献数
6

【目的】今回Maisonneuve骨折に対し,吸収性螺子を用いて脛腓間固定を行った2症例を経験したので報告する.【症例1】63歳男性.階段を踏み外し転倒して受傷.単純X線でMaisonnueve骨折を認めた.内果骨折に対し骨接合術及び脛腓間を4.5mm吸収性螺子2本で固定した.術後1年で骨癒合良好であり内果の螺子の抜釘,吸収性螺子のヘッドの除去を行った.【症例2】53歳男性.ソフトボール中下腿外側へ他選手が乗り受傷.単純X線でMaisonnueve骨折を認めた.足関節鏡及び脛腓間を4.5mm吸収性螺子2本で固定した.【考察】従来遠位脛腓間固定には金属製螺子を使用されることが多かったが,抜釘の必要性や荷重の時期などが問題となる.吸収性螺子を使用することで,抜釘の必要性がなくなり早期の機能回復が期待できる.今回Maisonneuve骨折の2症例に対し吸収性螺子を用いた脛腓間固定を行い良好な成績を得ることができた.
著者
金澤 素 福土 審
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.102, no.1, pp.17-24, 2013 (Released:2014-01-10)
参考文献数
17

機能性消化管障害(FGID)患者の病態として脳腸相関の異常が想定されている.大腸刺激時の局所脳血流量の変化を観察すると,健常者でみられる前帯状回を中心とした脳領域の賦活がFGID患者ではさらに亢進している事実から,内臓知覚過敏の原因の1つとして脳内プロセシングにおける感作と連合学習が示唆される.脳機能イメージングはFGIDの脳腸相関の病態ならびに治療効果を評価する有力な生物学的指標になりうる.
著者
金澤 英作 坂上 和弘
出版者
一般社団法人 日本人類学会
雑誌
Anthropological Science (Japanese Series) (ISSN:13443992)
巻号頁・発行日
vol.126, no.1, pp.5-13, 2018 (Released:2018-06-28)
参考文献数
33

江戸時代の遺跡から発掘された甕棺被葬者(武士階級)と早桶被葬者(庶民階級)の頭蓋196例について第三大臼歯の欠如率を調査した。欠如率は調査歯数に対する欠如歯数の割合として算出し,その結果は,順に早桶男性23.8%,早桶女性26.5%,甕棺男性30.0%,甕棺女性36.0%であった。女性が男性より欠如率の高い傾向にあったが,男女を総合した欠如率は早桶群が24.8%,甕棺群が33.2%であった。この率には5%レベルでの有意差があった。これまでの研究から早桶群が幅広く比較的頑丈な顎を持つこと 甕棺群が狭い顔面と華奢な顎を持つことが知られており,今回得られた結果を考察すると,早桶群では発達した上下顎骨に第三大臼歯を容れる十分なスペースがある一方で,甕棺群ではそのスペースが足りないということがその要因として考えられる。
著者
福土 審 遠藤 由香 金澤 素
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.108, no.1, pp.46-54, 2019-01-10 (Released:2020-01-10)
参考文献数
20
被引用文献数
1

慢性便秘症においては,偏食,食事量のアンバランス,夜食,睡眠不足,運動不足ならびに心理社会的ストレスが症状の増悪因子であるため,これらの除去・調整を実施する.これらで不十分であれば,食事療法を基本とし,運動療法を加えるが,治療効果が確実なのは適切な薬物療法である.近年,使用可能となった2種類の上皮機能変容薬及び1種類の胆汁酸トランスポーター阻害薬の3種類の薬物は,それぞれ異なる分子を標的としており,エビデンスレベルも高い.それぞれの特性を知り,便秘患者の診療に役立てることが望まれる.
著者
相馬 雄輔 藤田 淳 遠山 周吾 金澤 英明 福田 恵一
出版者
一般社団法人 日本心臓血管麻酔学会
雑誌
Cardiovascular Anesthesia (ISSN:13429132)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.3-7, 2020-08-01 (Released:2020-09-10)
参考文献数
12

我々はiPS細胞を用いてヒト再生心室筋細胞を作出することに成功した。また,細胞のエネルギー代謝の差を利用して未分化幹細胞と非心筋細胞を除去し,心筋細胞の純度を99%以上に精製する代謝的純化法を開発した。さらに,再生心筋細胞から微小心筋組織(心筋球)を作製し,特殊な心筋球移植デバイスを開発することで心筋球移植法を確立した。免疫不全動物を用いた心筋細胞移植の造腫瘍性試験ではiPS細胞由来心筋細胞による腫瘍形成は観察されなかった。これらの基礎研究の結果から臨床応用へと進む準備が整ってきたと考え,今後ヒトを対象とした臨床研究を予定している。本稿にて再生医療の現状と将来展望を解説する。
著者
板谷 麻美 岩本 久生 小林 亜紀子 金澤 浩 白川 泰山 浦辺 幸夫
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2002, pp.524, 2003

【目的】足関節腫脹の評価は、健側と比較して行われることが多いが、そこに本来左右差があれば比較の対象にならないのではないかと考えた。 そこで今回、健常者の足部・足関節に左右差があるかを明らかにすること、ならびに、腫脹の評価法の客観性を確認することを目的とし、基本的な測定を行った。【方法】対象は、足部・足関節に腫脹を残す疾病及び外傷の既往や現症のない者18名(男性3名、女性15名)36足。年齢(平均±SD)は、25.2±6.8歳、身長は158.1±8.0cm、体重は50.0±5.5kgだった。 (1)水槽排水法(Petersenら、1999)は、排水口まで温水を入れた特製の水槽に足を入れる。この時水槽から溢れ出た水量をメスシリンダーで測定する。 (2)Figure of Eight法(Estersonら、1979)は、代表的なメジャー測定法として用いられている。まず、メジャーをTA腱と外果の中間から内側方向へ伸ばし、舟状骨結節遠位を通り、アーチを横切って第5中足骨骨底の近位を廻り、TA腱に戻る。次に、内果の遠位端からアキレス腱を通り、外果の遠位端を廻り、再びTA腱へ戻し、以上の距離を測定する。 独自の方法として、メジャーを使い(3)内果及び外果の遠位端、(4)舟状骨結節と第5中足骨骨底、(5)第1中足骨骨頭と第5中足骨骨頭を通る値を測定する。 それぞれの測定値の左右差を算出し、差の検定には対応のあるt検定を用いた。また、(1)の測定値と(2)-(5)の測定値の相関係数を算出した。危険率は5%未満を有意とした。【結果】左右差(左-右)は(1)9.54±14.33mL(p=0.01)、(2)0.26±0.54cm(p=0.06)、(3)0.06±0.46cm(p=0.61)、(4)0.03±0.23cm(p=0.64)、(5)0.01±0.37cm(p=0.95)であり、いずれも左が大きかった。 (1)と(2)-(5)の相関係数(r)は、(1)vs(2) 右:0.95、左:0.96、(1)vs(3) 0.91、0.96、(1)vs(4) 0.91、0.92、(1)vs(5) 0.89、0.87で、いずれも高い相関を認めた(p<0.05)。【考察】今回、足関節腫脹の評価法の客観性を確認するため、健常者の足部・足関節に左右差があるかを調査した。 その結果、左足の容積及び周径が大きいことが明らかになった。容積の左右差9.54mLは、対象の足部・足関節の平均容量850mLの約1.1%にあたる。右足の容積にこれを加えたものが、左足の容積になるという臨床的な目安が示された。左足の値が大きい理由は、平沢(1980)が足底面積が左側で大きいことを示していることと関係すると考えるのが妥当であろう。 水槽排水法は足関節腫脹の評価において高い妥当性が示されたが、臨床的にはメジャー測定法が簡便である。今回行ったメジャー測定法は全て水槽排水法と高い相関があり、特にFigure of Eight法は足部・足関節全体を評価できることから、客観性のある方法と考えられた。
著者
所 安夫 小金澤 滋
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.73, no.8, pp.972-985, 1976 (Released:2007-12-26)
参考文献数
60
被引用文献数
3

日本住血吸虫症に随伴した直腸癌及びS状結腸巨大ポリープ集落の各1例を資料とし, 前者標本全域の虫卵の分布を算え, 且癌境界部の粘膜の厚さと組成とを測定し, 計測病理組織学見地より若干の考察を企てた. 1) 虫卵は癌巣内及びそれより肛門側に皆無, 2) 粘膜下層全体の虫卵と直腸全体のそれと略等しい, 3)虫卵による異物炎は殆んどない, 4) 虫卵と上皮腺の増殖とは特に関係せぬ. 5) 癌境界域の組成と厚さとは全周で極めて不整, 6) 6mmの厚さは全て癌巣よりなるが4mm~2mmは正常粘膜内又は下に入りこんだ癌との総和である, 7) 癌の側方伸展は甚だ強烈, 8) 癌化腺と非癌腺との境は常に鋭利且鮮明, 癌化の過程を実像として追跡不可能, 9) 境界部も虫卵に乏しい, 10) 粘膜腺増殖は全く非特異的, 11) 随伴癌成り立ちの因果性は薄弱.
著者
田中 健太 金澤 秀知 新井 哲平 栄永 道子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.488, pp.59-64, 2005-12-17
参考文献数
7
被引用文献数
3

学習者それぞれの学習意欲に合ったe-Learning教材で学習することの効果を検討した。学習意欲検査の結果によって2グループに分けられた被験者群を、さらにその意欲のタイプと合う教材で学習する群と合わない教材で学習する群に割り当てて学習させ、成績や学習を放棄(ドロップアウト)する割合を比較した。その結果、テストの得点やドロップアウト数において、自分に合った教材で学習した群が、そうでない群に比べてよい結果を収めた。そのことから、e-Learning学習においても、ひとりひとりの個性を重視した柔軟な教材を用いることの有効性が示唆された。
著者
進 健司 小林 大介 川尻 雄大 牛島 悠一 梅田 勇一 金澤 康範 神村 英利 島添 隆雄
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.139, no.2, pp.317-325, 2019-02-01 (Released:2019-02-01)
参考文献数
24
被引用文献数
1

Psychiatric treatment is shifting from hospital to ambulatory care. It is important that pharmacists positively support outpatients. Pharmacist-led interviews with outpatients have been conducted in the psychiatric department of Iizuka Hospital before examination by the doctor since 2015. Few studies in this field have reported about the effect of the pharmacist-led interviews using subjective evaluation of outpatients prior to examination by doctors. The aim of this study was to reveal this effect by the evaluation of outpatients. We conducted a questionnaire survey. More than 80% of the patients responded that it was “Good” to have an interview with the pharmacist prior to examination by the doctor. Moreover, 71.7% of the patients were “Satisfied” with the pharmacist-led interview, while 81.7% of them responded to “Agree” about continuing the interview in the future. Patients who were satisfied and wished to continue the pharmacist-led interviews were more likely to report better rapport with the doctor as well, in comparison to the patients who answered negatively. Furthermore, the patients who answered “Satisfied” were significantly less likely to forget reporting to the doctor than those who answered negatively. The pharmacist-led interviews in the psychiatric department were appreciated by the patients. In conclusion, pharmacists can facilitate communication between patients and doctors through these interviews. These results indicate that the pharmacist-led interview before the doctor examination is a useful effort from the perspective of outpatients.
著者
金澤 優太 西本 一志
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告.EC, エンタテインメントコンピューティング (ISSN:21888914)
巻号頁・発行日
vol.2017, no.11, pp.1-7, 2017-03-03

動画投稿サイトに見られる「弾いてみた動画」を楽器演奏の練習に活用している事例は多い.しかし,ほとんどの動画投稿サイトでの検索結果は,平均再生時間や「いいね」の数などに基づいて順位づけられており,演奏技術レベルに基づく順位付けになっていないため,自分に適したレベルの弾いてみた動画を探すことが容易ではない.そこで本研究では,動画投稿サイトに投稿された「弾いてみた動画」の技術レベルを集合的に順位付けし,各楽器演奏練習者がそれぞれのレベルに応じた動画を探しやすくする手法を提案する.これにより,楽器練習の継続意欲を維持することができるようにすることを目指す.本稿では,提案手法の基本的動作を確かめるために,シミュレーション実験を実施し,その動作を確認した.また試用実験では,ユーザが自分にあったお手本動画を得るまでの工程を,提案システムによる順位付けを用いた場合と,動画サイトによる標準的順位付けとで比較した.その結果,提案システムの有用性が示唆された. : Many people practice musical instruments using "Me Playing" movies on such as YouTube. However, in most of the web sites, the movies are sorted based on view count and number of "nice"; not sorted by the skill levels. Therefore, it is not easy to find movies whose skill level is suitable for a user. This paper proposes a method for collectively ranking "Me Playing" movies for people who are studying how to play musical instruments to find suitable movies for their skill levels. In order to investigate the effectiveness of the proposed method, we conducted simulation experiments. In addition, we conducted user studies in which subjects are required to find suitable movies by using the ranking results obtained by our proposed system and by a typical movie site. By comparing the results, it is suggested that our proposed method is useful.
著者
金澤 しほり 中村 嘉隆 稲村 浩 高橋 修
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.2, pp.777-783, 2016-10-04

近年,Drive-by download 攻撃やフィッシングなど Web サイトを介したサイバー攻撃が急増しており,ユーザの個人情報等が不正に取得され,経済的被害を受ける事件が増加している.このような被害を防ぐために,ユーザが不正 Web サイトを閲覧する前に,Web ブラウザやセキュリティソフト側で警告を促す対策を講じている.本稿では,未知の不正 Web サイトの判別を行うために,IP アドレスクラスのネットワークアドレス部の特徴を分析し,交差検定によって評価した.IP アドレスクラス A と B では,高精度の結果が得られたことから,ネットワークアドレス部を用いた判別は,有効であることが確認できた.
著者
金澤 光 田崎 志郎
出版者
埼玉県水産試験場
巻号頁・発行日
no.49, pp.83-92, 1990 (Released:2011-03-05)