著者
蔭山 雅洋 岩本 峰明 杉山 敬 水谷 未来 金久 博昭 前田 明
出版者
一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
pp.13014, (Released:2014-04-04)
参考文献数
31
被引用文献数
6 3

The present study measured isometric muscular strength and mean power elicited by trunk twisting and trunk rotation during pitching in 28 university baseball pitchers aged 18-22 years. Based on the correlations among these measurements, the purpose of the study was to clarify 1) the influence of ball velocity on isometric muscular strength, trunk power output during the stretch-shortening cycle (SSC) and trunk rotation during pitching and 2) the influence of augmentation which is an index of SSC elicited by trunk rotation on trunk rotation during pitching. We also determined mean power and augmentation during concentric (CT) and SSC rebound (RT) throws of medicine balls weighing 5 kg while twisting the trunk. Augmentation while throwing the medicine ball was positively correlated with ball velocity (r=0.619, p<0.01), and augmentation of the medicine ball was positively correlated with torso rotation velocity at 18-27% and at 46-75% (r=0.398-0.542, p<0.05), and trunk twist velocity at 60-66% (r=0.378-0.395, p<0.05) of the second phase (from stride foot contact to instant release of the ball) during the pitching motion. In addition, pitched ball velocity was positively correlated with the velocities of pelvic rotation at 37-78% (r=0.378-0.488, p<0.05), torso rotation at 46-87% (r=0.391-0.711, p<0.05) and trunk twist at 63-83% (r=0.375-0.499, p<0.05) during the second phase of the pitching motion. These results indicate that pitchers with a larger ball velocity can use SSC movement generated by twisting the trunk, which effectively increases trunk rotation from the first half to middle of the second phase, and they can also increase trunk rotation during the second phase.
著者
金澤 一郎
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.97-103, 1989-03-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
12

ニューロン同士の情報伝達にかかわる化学物質である神経伝達物質の概念そのものが近年大きな変革をせまられている.かつてのように局在, 作用, 放出といった性質の他に最近では特異的レセプターの存在も重視されてきている.さらに, 同一ニューロンに二種類あるいはそれ以上の神経伝達物質が局在していることも明らかになっていることなどを概説した.さらに, このような神経伝達物質の基礎的知識の臨床応用として, ヒト神経疾患脳で測定されているが, その変動のパタンが単にニューロン変性の二次的現象としての減少, 形態変化を伴わない機能低下を反映した減少の他, 代償的増加など三つの基本的パタンがあることを述べた.
著者
金森 悟 甲斐 裕子 川又 華代 楠本 真理 高宮 朋子 大谷 由美子 小田切 優子 福島 教照 井上 茂
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
pp.B15006, (Released:2015-08-12)
被引用文献数
5 4

目的:全国の企業を対象に,事業場の産業看護職の有無と健康づくり活動の実施との関連について,企業の規模や健康づくりの方針も考慮した上で明らかにすることを目的とした.方法:東京証券取引所の上場企業のうち,従業員数50名以上の3,266社を対象とした.郵送法による質問紙調査を行い,回答者には担当する事業場についての回答を求めた.目的変数を種類別健康づくり活動(栄養,運動,睡眠,メンタルヘルス,禁煙,飲酒,歯科)の実施,説明変数を産業看護職の有無,調整変数を業種,企業の従業員数,健康づくりの推進に関する会社方針の存在,産業医の有無としたロジスティック回帰分析を行った.結果:対象のうち415社から回収した(回収率12.7%).産業看護職がいる事業場は172社(41.4%)であった.健康づくり活動の実施は,メンタルヘルス295社(71.1%),禁煙133社(32.0%),運動99社(23.9%),栄養75社(18.1%),歯科49社(11.8%),睡眠39社(9.4%),飲酒26社(6.3%)の順で多かった.産業看護職がいない事業場を基準とした場合,産業看護職がいる事業場における健康づくり活動実施のオッズ比は,メンタルヘルス2.43(95%信頼区間:1.32–4.48),禁煙3.70(2.14–6.38),運動4.98(2.65–9.35),栄養8.34(3.86–18.03),歯科4.25(1.87–9.62),飲酒8.96(2.24–35.92)で,睡眠を除きいずれも有意であった.従業員数が499名以下と500名以上の事業場で層化し,同様の解析を行った結果,いずれの事業場においても,禁煙,運動,栄養に関する健康づくり活動実施のオッズ比は有意に高かった.しかし,メンタルヘルスと歯科については,499名以下の事業場のみ実施のオッズ比が有意に高かった.結論:全国の上場企業の事業場において,企業の規模や健康づくりの方針を考慮した上でも,産業看護職がいる事業場はいない事業場と比較して栄養,運動,メンタルヘルス,禁煙,飲酒,歯科の健康づくり活動を実施していた.健康づくり活動の実施には,事業場の産業看護職の存在が関連していることが示唆された.
著者
関根 恵理香 金泉 志保美
出版者
国立大学法人 群馬大学大学院保健学研究科
雑誌
群馬保健学研究 (ISSN:13434179)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.11-20, 2022 (Released:2022-04-01)
参考文献数
13

本研究は,発達障害児・者のきょうだいに関する先行研究の概観により,研究の動向を明らかにし,今後の研究課題を検討することが目的である。研究方法は,医学中央雑誌 Web 版(ver.5)を用いて,「発達障害」,「きょうだい」をキーワードとして検索し,17件の文献を分析対象とした。きょうだい自身を研究対象としている研究が最も多く,診療録や文献を対象としたものも若干見られた。発達段階区分別の内訳については,各区分で散見していたが,学童期以前を対象とした研究は少なく,思春期のみを対象とした文献は抽出されなかった。記述内容を質的帰納的に分析した結果,研究内容として【きょうだいの心理的反応やその影響要因】,【きょうだいが同胞との関係を構築する過程】,【きょうだいが捉える同胞およびその障害や家族像】,【専門職によるきょうだいへの支援の分析】,【きょうだいが発達障害の同胞のいる生活へ適応する過程】,【成人きょうだいの体験や思いに関する事例研究】の6カテゴリーが形成され,きょうだいの体験は周囲の人々のかかわりから様々な影響を受けていることが明らかになった。今後は,体験や経験が未だ十分明らかとなっていない思春期のきょうだいを対象とした調査を検討していくことが課題である。
著者
金沢大学50年史編纂委員会
出版者
金沢大学創立50周年記念事業後援会
雑誌
金沢大学五十年史
巻号頁・発行日
pp.1-1253, 1999-06-01

正誤表の内容は反映済
著者
橋本 隆紀 金田 礼三 坪本 真
出版者
日本生物学的精神医学会
雑誌
日本生物学的精神医学会誌 (ISSN:21866619)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.32-40, 2017 (Released:2018-10-22)
参考文献数
58

統合失調症では,作業記憶,学習,知覚情報処理などの認知機能障害が持続し,予後に大きな影響を与えている。認知機能は,大脳皮質の複数の領域を含む神経ネットワークにおける情報処理とその可塑性により担われている。大脳皮質では,離れた領域間を連絡する興奮性の錐体ニューロンと,領域局所のニューロン活動を調整する抑制性ニューロンが,シナプスを介して神経ネットワークを構成する。パルブアルブミン(parvalbumin,PV)を発現するPVニューロンは,抑制性ニューロンのサブタイプである。個々のPVニューロンは,近傍および離れた領域にある多くの錐体ニューロンから収束的に興奮性シナプスを受け,近傍の数百に上る錐体ニューロンの細胞体に強力な抑制性シナプスを形成しそれらの発火のタイミングを制御する。また,お互いに抑制性シナプスを形成するPVニューロン群は周期的に同期発火する。このような特性により,PVニューロンは周期性を持った神経活動(オシレーション)の形成とその領域間の同期を担っている。オシレーションは神経ネットワークを構成する各領域および領域間における効率的な情報処理を促進する。さらに発達期や学習において,PVニューロンはその活動性を一過性に低下させることで,神経ネットワークを脱抑制し可塑的変化を誘導する。 統合失調症では,死後脳の分子病理学的研究によりPVニューロンの変化を示す所見が多く得られ,生存中の患者から得られるオシレーションの異常所見と一致する。PVニューロンの変化がオシレーションの異常を引き起こし認知機能障害に結びついている可能性は,統合失調症と同様の変化をPVニューロンに遺伝子操作で導入した複数のマウスモデルで検証されている。
著者
金 ジョンヒョン 橋田 朋子 苗村 健
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.393-399, 2013-09-30 (Released:2017-02-01)

Focusing on the drawing sound as auditory feedback in the act of writing with an ordinary paper and pen, we have studied the effect of emphasized drawing sound. In this paper, we explain availability of emphasized auditory feedback of drawing sound in professional animation studio. In specific, we introduced our proposed system to animation producing process and performed a user study for 6 weeks to confirm its availability. The results from user study showed that animators used our proposed system at a rate of 93.0% during their total day and average of 5 hours a day. Moreover, we obtained the positive feedback in the interview such that they can draw dark and uniformly-thick line in quality by listening to drawing sound.
著者
金築 利旺 原田 真介 桑原 修 岩垂 邦秀 奥 展威 矢野 宏
出版者
一般社団法人 品質工学会
雑誌
品質工学 (ISSN:2189633X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.21-28, 2013-02-01 (Released:2016-10-17)
参考文献数
7

A second experiment in the application of quality engineering to sweet-potato cultivation was carried out. The first experiment took two years: an L18 orthogonal array experiment was carried out in the first year and then a confirmatory experiment was carried out in the following year. In the second experiment, the confirmatory experiment was carried out under conditions prepared in advance so that the orthogonal array experiment and the confirmatory experiment could be carried out simultaneously, which enabled the whole experiment to be finished within one year. The sweet potatoes were evaluated by analysis of variance;calculations were performed to determine interaction effects among months of cultivation, the size of the harvested potatoes, and relevant control factors and noise factors. As a result, it was found that months of cultivation and potato size are closely related. Relationships between months of cultivation and potato size were derived for each control factor level, enabling cultivation conditions to be selected for harvesting sweet potatoes of any desired size.
著者
池田 あゆみ 谷 将之 金井 智恵子 髙山 悠子 大野 泰正 太田 晴久 山縣 文 山田 貴志 渡部 洋実 橋本 龍一郎 岡島 由佳 岩波 明 加藤 進昌
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.133-141, 2014-02-15

抄録 成人アスペルガー障害(AS)を対象に共感指数(EQ)およびシステム化指数(SQ)を含む自閉症スペクトラム障害関連の質問紙を施行し,ASの臨床的特徴と質問紙の有用性を検討した。健常群と比べAS群でEQが有意に低く,SQが有意に高かった。EQとSQに関してAS群の男女間に有意差はなく,ともに超男性脳傾向を示した。AS群においてのみEQと自閉症スペクトラム指数(AQ),SQとAQ,EQと対人的反応性指数(IRI)の相関を認めたが,EQとSQの相関,これらとパーソナリティ尺度との相関は認めなかった。EQおよびSQは,ASの低い共感能と高いシステム化能を反映する指標であり,パーソナリティに影響を受けないため,成人のASを診断する有用な指標となり得る。
著者
阿部 眞理子 伊藤 裕之 尾本 貴志 篠﨑 正浩 西尾 真也 安徳 進一 三船 瑞夫 当金 美智子 新海 泰久
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.11, pp.843-847, 2014-11-30 (Released:2014-12-01)
参考文献数
9
被引用文献数
1

症例は71歳女性.40歳で糖尿病と診断され,近医で経口血糖降下薬による治療を受けていたが血糖コントロールは不良で,2014年4月よりイプラグリフロジン50 mgが追加された.以後,強い口渇を自覚し,投与後9日目に小脳・脳幹梗塞を発症して入院した.血糖値は219 mg/dl, HbA1c 9.8 %であり,ヘモグロビン13.4 g/dl(3月には,11.0 g/dl),ヘマトクリット40.6 %(同35.3 %)より,脱水が示唆された.心電図では虚血所見があり,ABIは0.85/0.76と低値で,超音波検査で両側の前脛骨~後脛骨動脈に狭窄・閉塞がみられた.同薬を中止し,エダラボンと濃グリセリンの投与,インスリン治療を行い,軽快退院した.本例は高齢,非肥満,利尿薬併用の糖尿病で,脱水により脳梗塞を発症したと推察された.同薬の投与前に,動脈硬化のスクリーニングを行うことが望ましい.
著者
出雲 雅樹 金子 毅義 小酒 広之 佐藤 剛 谷藤 大樹 中村 敦
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.58, no.12, pp.1639-1643, 2002
参考文献数
6
被引用文献数
3 1

When processing head MRA images, threshold values are automatically established using the MIP method, resulting in a high degree of reproducibility. As a result, two different individuals can produce highly comparable images. In addition, the MIP method is reportedly effective for depicting fine vessels. However, since information other than maximum values is ignored by the MIP method, data contained in original MRA images are not optimally utilized. The results confirmed that much of the information contained in original MRA images could not be seen on MIP processed images. In many cases, low-threshold processing was useful for depicting fine vessels and arterioles that could not be seen on MIP-processed images.
著者
大沼 剛志 金高 秀和 岩本 俊彦
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.241-249, 2012 (Released:2012-12-26)
参考文献数
27
被引用文献数
5 3

目的:高齢者総合的機能評価(CGA)は高齢者医療・介護に欠かせないものの,評価には多くの時間を必要とする.このため,CGA短縮版「Dr. SUPERMAN」の開発を試みたが,CGAの要素である認知機能の評価には時間的な制約で認知症スクリーニングテストであるMMSE(Mini-mental state examination)をそのまま用いることはできない.そこで,MMSEに先行する認知機能の評価課題を策定する目的で本研究を行った.方法:種々の疾患で外来通院中の高齢者90名(平均年齢82.5歳,男40名)を対象としてMMSE各ドメイン(1「時間の見当識」,2「場所の見当識」,3「即時記憶」,4「計算:注意力」,5「遅延再生」,6「言語機能」,7「視空間認知・構成機能」)およびエピソード記憶課題「昨日の夕食のおかずは何でしたか?」を尋ねた.MMSE総合得点から正常(24点以上),低下(23点以下)に分類し,これをゴールドスタンダードとして各ドメイン,エピソード記憶課題およびその組合せの感度,特異度,陽性反応適中率を求め,最も妥当と思われる課題の組合せを策定した.次いで,策定された組合せを高齢者50名に用いて評価時間,検者間信頼度を検討した.結果:MMSE総合得点は10~30点に分布し,正常は42名,低下は48名あった.各ドメインの感度,特異度,陽性反応適中率は,ドメイン1「時間の見当識」が68.8%,87.5%,78.6%,ドメイン2「場所の見当識」が85.4%,85.7%,87.2%,ドメイン4「計算」が89.6%,54.8%,65.2%,ドメイン5「遅延再生」が89.6%,26.2%,58.1%,エピソード記憶課題が66.7%,76.2%,76.2%であった.各課題の性質を考慮して組合せの簡便短縮化を図ると,エピソード記憶課題とドメイン1,4の課題「今年は何年」,「100から7の引き算を2回」の組合せでいずれかに異常があった場合の感度,特異度,陽性反応適中率は各々93.8%,71.4%,78.9%と高かった.また,「Dr. SUPERMAN」の中で計測された評価時間は32~55秒,評価者間一致係数κは0.861であった.結論:MMSEに先行する認知機能の評価課題には「昨日の夕食のおかずは何でしたか?」,「今年は何年」,「100から7の引き算を2回」の組合せが妥当であり,いずれかに誤・無答があればMMSEで評価すべきである.
著者
片山 剛 千里金蘭大学 教養教育センター
巻号頁・発行日
no.14, pp.127-138,

夫が新たに別の妻を持つ場合、元の妻を「こなみ」、後の妻を「うはなり」と言った。そして「こなみ」はしばしば「うはなり」を憎むあまり暴力を振るう(あるいは人を使って振るわせる)こともあった。これが「うはなり打ち」である。しかし「こなみ」と「うはなり」が仲睦まじいこともありえたし、「うはなり打ち」がおこなわれる場合でも時代によってその性格は異なっていたようで、また同じ時代でもすべて同じようにおこなわれたわけでもなかった。本稿では、平安時代の文学を中心にしつつ、前後の時代にも目配りして「うはなり」「こなみ」の様相をたどる。
著者
上島 幸枝 北村 清一郎 巽 哲男 合田 光男 尾崎 朋文 森 俊豪 松岡 憲二 金田 正徳 竹下 イキ子 西崎 泰清 熊本 賢三
出版者
社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.317-328, 1994-12-01 (Released:2011-05-30)
参考文献数
13

13遺体の26側を用い, 鎖骨, 胸鎖乳突筋, および前頸部下半の4経穴 (気舎, 欠盆, 水突, 天鼎) と, 胸膜頂の体表投影部位との関連を明確にした。胸膜頂の上端は鎖骨より上方 (頭方) に突出した。上端は, 内外方向には胸鎖乳突筋胸骨頭起始部の外側端(CL3)と鎖骨頭起始部外側端(CL5)の間にあり, 上下方向には水突穴より下方 (尾方) で鎖骨頭起始部内側端(CL4)より上方 (頭方) に位置した。胸膜頂の外側端は鎖骨上縁より下方 (尾方) にあった。外側端は, 内外方向にはCL4と欠盆穴の間にあり, 上下方向にはCL5より下方 (尾方) で鎖骨胸骨端上端(CL2)より上方 (頭方) に位置した。胸膜頂の内側端は, 両方向ともにCL2と胸骨上点の間に位置した。一方, 鎖骨より上方 (頭方) に突出する胸膜頂の体表投影域は, 全例で水突穴, 水突穴からおろした垂線と正中線との交点, 胸骨上点, 鎖骨の半肩幅内側1/3 (CL5にほぼ対応) の4点をつなぐ四角領域に含まれた。