著者
秋月 さおり 佐々木 君枝 北島 祐子 梅木 雄二 鳥越 律子 林 真紗美 篠崎 広嗣 鈴木 稔 上野 隆登 神村 彩子 田中 芳明
出版者
日本外科代謝栄養学会
雑誌
外科と代謝・栄養 (ISSN:03895564)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.55-65, 2018 (Released:2018-08-23)
参考文献数
18

L-オルニチンおよびL-グルタミン含有食品摂取による周術期栄養改善およびQOL への影響を検討するための介入試験を行った.消化器癌開腹手術を実施する90 歳以下の男女18 名を試験食品摂取群または非摂取群の2 群に無作為に分け,術前・術後の7 日間ずつにわたり試験食品を摂取させ,栄養関連指標,体組成,QOL について評価した.その結果,両群において手術の侵襲による栄養関連指標,体組成量の低下が観察されたが,試験食品摂取による影響はみられなかった.一方で,QOL アンケートより,身体機能,役割機能,倦怠感,疼痛について,非摂取群でみられたスコアの低下が試験食品摂取群では認められなかった.これらのことから,周術期に一定期間L-オルニチンおよびL-グルタミンを摂取することにより,患者のQOL を良好に保つことができる可能性が示唆された.
著者
鈴木 由美 小川 久貴子
出版者
国際医療福祉大学学会
雑誌
国際医療福祉大学学会誌 = Journal of the International University of Health and Welfare (ISSN:21863652)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.74-88, 2018-03-31

目的:国内の医療施設に勤務する助産師の就業継続に影響する要因を抽出し,研究の動向と現状を把握し,今後の課題を検討する.方法:医学中央雑誌WEB 版にて「助産師」「就業継続」の文献検索.結果:58 件が抽出された.内容分析をした結果,衛生要因,院内助産・助産師外来および産科混合病棟の外的要因,帰属感,年齢,経験,ワークライフバランス,アイデンティティなどの内的要因で構成されていた.考察:衛生要因は職務満足には直接影響しないが,人間関係は就業継続に影響する.院内助産など管理者や医師との人的環境も影響する.中堅では職務上の役割荷重,ライフイベント等による過重負荷があるが,助産師においては出産,育児はキャリアとして捉えられる.妊産婦などとの関わりから施設への帰属感が生まれるのも他の看護職とは異なる.結論:医師,管理者との協働も含めて人的環境が就業継続への影響要因となっていた.研究動向として職務満足度が高いベテラン群対象の研究が少ない.
著者
鈴木 貴志 狩野 孝明 小出 英延 彦坂 知行
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌) (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.129, no.8, pp.975-979, 2009-08-01 (Released:2009-08-01)
参考文献数
5
被引用文献数
5 8

We have developed new vegetable based insulating oil for transformers called PFAE (Palm Fatty Acid Ester). PFAE has 0.6 times less viscosity and 1.3 times higher dielectric constant compared to mineral oil. The oxidative stability, biodegradability and acute toxicity to fish of PFAE has also been determined to be superior to mineral oil. In this paper, in order to optimize the characteristics of fatty acid esters originating from palm oil, several kinds of fatty acid alkyl esters were first synthesized in the laboratory by the molecular design technique and the transesterification from fatty acid methyl esters and alkyl alcohols. Next the electro-chemical characteristics of the fatty acid alkyl esters as insulating oil were analyzed.
著者
千葉 洋丈 河野 淳 冨澤 文子 佐藤 春城 植田 宏 鈴木 衞
出版者
Japan Audiological Society
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.261-265, 2000-08-31 (Released:2010-04-30)
参考文献数
4
被引用文献数
2 1

1990年1月から1999年3月まで, 東京医科大学病院耳鼻咽喉科で人工内耳挿入手術をうけ, SPEAKコード化法, BP+1モードを使用中の56症例を対象としてTレベル, Cレベル, ダイナミックレンジの値とその聴取能の関係を検討した。 また電極位置を蝸牛開部窓部側, 中間部, 蝸牛頂側と3部分に分けた場合の, それぞれと聴取能の関係も検討した。 その結果, Tレベル, Cレベルよりダイナミックレンジがより聴取能に関与していた。 Cレベル, ダイナミックレンジは蝸牛頂側の方が聴取能との相関係数が高い傾向にあった。 ダイナミックレンジと聴取能の関係では相関係数が単音節で高く, 単語, さらに文と低くなる傾向があった。
著者
鈴木 将 水町 秀之 行 卓男 宮澤 正明
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会 第49回日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.P-93E, 2022 (Released:2022-08-25)

近年の動物実験に対する法規制や動物愛護の観点から、動物を用いない皮膚感作性評価手法が求められる。2021年、代替法を組み合わせることで動物実験と同等の感作強度予測が可能とされるdefined approach (DA)としてITSv1/v2がOECD Guideline 497へ収載された。一方、既存DAの適用限界として難水溶性物質およびpre/pro-haptenが挙げられ、これに対し、我々はヒト皮膚モデル(RhE)を用いた代替法Epidermal Sensitization Assay (EpiSensA)とin silicoモデルTIMES-SSを組み合わせた新規DAとしてRhE based Testing Strategy (RTS)を検討してきた。RTSはITSv1/v2と同様、スコアベースのDAであり、動物実験LLNAを基にしたGHS強度分類(1A, 1B, NC)に対して一致率78.7%とITSv1の一致率71.2%と同等の予測性を有している。一方で定量的リスクアセスメントにおいては、LLNAデータより導出される EC3値が有用であるが、DA単独では感作強度を3分類で判定するためEC3値の精緻な予測ができない。また、リスクアセスメントにおいては過小評価の回避も重要であるが、これまでの検討からRTS単独ではEpiSensA構築時の化学物質データセットに対して18物質で過小評価が確認されている。そこでRTSと類似化合物から毒性を予測するread-acrossを組み合わせることで、EC3値の精緻な予測と過小評価の回避が可能な評価体系の構築を目指した。最初に評価対象化合物に対して適切な類似化合物をin silicoツールを用いて探索した。続いて評価対象化合物、並びに選ばれた類似化合物に対してRTSを実施した。その後、類似化合物のEC3値と比較してRTSの結果の信頼度が高い場合に類似化合物のEC3値を評価対象化合物に適用することでpredicted EC3値 (pEC3値)を導出した。本評価体系の有用性を確認したところ、GHS1Bに分類される感作性物質において精緻なpEC3値の導出が可能であること、さらにRTS単独で過小評価していた全18物質についても過小評価の回避とpEC3値の導出が可能であることが確認でき、本評価体系の感作リスクアセスメントへの有用性が示された。
著者
藤原 寛太郎 鈴木 秀幸
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.122-124, 2009 (Released:2009-04-14)
参考文献数
12

これまでの脳神経データの解析は発火率に代表される比較的低次の統計を扱うことで神経発火を特徴付けてきたが, 最近の研究ではスパイク間隔分布や間隔パターンなどに基づく統計量にも種々の有益な情報が存在することが示唆されてきている.これら統計量の実データにおける振る舞いを調べることは, 情報符号化の観点でも重要と考えられる.本研究では, 多試行スパイク時系列において, これらの統計量の時間変動を高い時間分解能で推定する新たな統計解析手法を提案した.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
デュトゲ グンナー 海老澤 侑 鈴木 彰雄 谷井 悟司 鄭 翔 根津 洸希
出版者
日本比較法研究所
雑誌
比較法雑誌 (ISSN:00104116)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.47-73, 2018-12-30

本稿はProfessor Dr. Gunnar Duttge, Die „geschäftsmäßige Suizidassistenz“ (§217 StGB): Paradebeispiel für illegitimen Paternalismus!, in: ZStW 2017; 129(2), S. 448-466を筆者の許諾を得て翻訳したものである。 ドイツでは,近年,刑法217条「業としての自殺援助」の規定について,学問の枠を超えた議論が活発に行われている。本規定は,ドイツにおける自殺援助団体の活動が顕在化した際に成立したものであり,その点で,自殺の手助けが一種の「通常の健全なサービスの提供」になってしまうことや,「一定の(場合によってはたとえ無料でも)業務モデル」として定着してしまうことを防ごうとしたものといえる。しかし,近時下されたOLG Hamburg決定は,現実が真逆であることを物語っている。 本規定に自殺防止の目に見える効果が認められずまた,自殺を希望する者は,ドイツ以外の自殺援助サービスを用いるようになる。そのため,本規定は,自殺の予防につながるものではなく,結局のところ,自殺傾向というものは,個々人を具体的に分析してはじめて,治療的介入による緩和が可能となるのである。 刑法217条は,価値合理性の観点からは自由侵害性が高く,目的合理性の観点からは適切でないどころか,大きな害にすらなるとまとめざるを得ない。本来,刑罰を正当化するためには,問題となる行為に現実的な侵害リスクが内在していなければならない。また,自殺の意思決定を何らかの方法で容易にすることがただちに当罰的不法とされてはならない。加えて,「業務性」の著しい曖昧さを排除することも,今後同条を適用するにあたって重要となるであろう。
著者
鈴木信太郎 著
出版者
白水社
巻号頁・発行日
vol.下巻, 1954
著者
鈴木信太郎 著
出版者
白水社
巻号頁・発行日
vol.上巻, 1954
著者
貝瀬 満 大森 順 鈴木 将大 藤森 俊二 岩切 勝彦
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.807-812, 2018-07-31 (Released:2020-01-09)
参考文献数
21

2017年12月日本消化管学会が主幹となり関連学会と共同で大腸憩室症ガイドライン(憩室出血,憩室炎)を発表した。大腸憩室出血のkey statementを概括した。本邦では大腸憩室の保有率が上昇し,大腸憩室出血は増加している。大腸憩室出血は70~90%で自然止血し,再出血率も20~40%と高率である。大腸憩室出血の診断には止血術も可能な大腸内視鏡が推奨される。クリップ止血法では,出血点を直接把持する直達法に比べ,憩室口をふさぐ縫縮法で再出血率が高い傾向にある。出血憩室を機械的に結紮する憩室結紮法は,クリップ法に比して動脈塞栓術や外科手術への移行率が低い。憩室結紮法では少数例だが遅発性腸管穿孔も報告されている。再出血の予防にはNSAIDsと一次予防アスピリン内服中止を検討する。
著者
鈴木 悠茉 市毛 弘一
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J105-A, no.9, pp.106-110, 2022-09-01

本論文では,従来の学習モデルに複数スケールの画像特徴量を追加することで,低光量画像を高精度に鮮明化する手法を提案する.提案手法の有効性は,画像鮮明化のシミュレーションを通して評価される.
著者
鈴木 康宏 菅谷 しづ子 高橋 方子
出版者
千葉科学大学
雑誌
千葉科学大学紀要 = The University Bulletin of Chiba Insitute of Science (ISSN:24362565)
巻号頁・発行日
no.15, pp.15-22, 2022-03-28

【目的】看護観に対する看護理論の影響に関する看護師の認識とその理由について明らかにすることである。【方 法】病院で働く看護師を対象とし2019年2月~3月にMicrosoft formsを用いたWeb調査を実施したアールアンドディの病院年鑑2018年版の東日本版で一般病床数200床以上の施設から無作為に200施設選び依頼し承諾があり配布可能数が確認できた9施設計970名に配布した質問項目は年代,経験年数,性別,資格,看護師養成課程,学習した看護理論,看護観に対する看護理論の影響に関する看護師の認識(「看護理論はあなたの看護観に影響を与えたと思いますか?」)その回答理由(自由記述),看護理論以外に看護観に影響を与えたもの(自由記述), 看護 観(自由記述),単純集計およびχ2検定を行い自由記述の分析はKH Coderを用いて分析した倫理的配慮として研究者所属機関で倫理審査を受け回答により研究同意とみなすことを書面にて説明した。【結果】131名分のデータを用いて分析した「看護理論はあなたの看護観に影響を与えたと思いますか?」という設問に対して「思う」,「思わない」,「わからない」と答えた3群を背景によりχ 2検定した結果統計的な違いは認められなかった看護理論以外に影響している特徴語は〈患者〉,〈経験〉,〈先輩〉,〈関わり〉,〈体 験〉,〈臨床〉,〈家族〉,〈自分〉,〈実習〉であった。【考察】対象の背景により看護観に対する看護理論の影響に関する看護師の認識に統計的な違いは認められなかったが、理由について特徴的な語が明らかとなった それぞれの回答の理由より看護師本人の解釈が回答に影響していたと考えられる。【結論】看護観に対する看護理論の影響に対する看護師の回答の割合と対象の背景には統計的な違いは認められなかった。看護理論が看護観に影響を与えた理由についての特徴的な語が明らかとなった.
著者
鈴木 隆雄
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.86, no.4, pp.321-336, 1978 (Released:2008-02-26)
参考文献数
34
被引用文献数
9 11

筆者は,縄文時代から江戸時代に至る日本人の脊柱188例について,古病理学的研究をおこなった。変形性脊椎症,腰仙移行椎,潜在性脊椎披裂症,シユモール軟骨結節については,時代別,年令別,性別及び椎柱の部位別の出現頻度などを観察し,疫学的な解釈を試みた。さらに結核性脊椎炎(脊椎カリエス),強直性脊椎関節炎,骨折,奇形などの興味ある病理学的変化を認め,これらについて記載を行なった。とくに結核性脊椎炎の発見例については,これまでに知られていた例と同様古墳時代のものであり,本症が弥生から古墳時代にかけて大陸文化の移入にともなって,本邦にもたらされたものと推論した。強直性脊椎関節炎の例は江戸時代のもので,日本における最初の古病理学的発見例である。
著者
鈴木 創 鈴木 直子
出版者
首都大学東京小笠原研究委員会
雑誌
小笠原研究 = Ogasawara research (ISSN:03868176)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.1-11, 2015-08

オガサワラオオコウモリPteropus pselaphonは、小笠原諸島に分布する唯一の固有晴乳類である。野外調査と文献調査から、31科42属105種 (91種及び亜種・変種・品種等14区分を含む) の植物と昆虫1種が餌として記録された。利用された植物105種において、固有種は12種 (11.4%)、固有種以外の在来種 (広域分布種) は7種 (6.7%)、外来の自生種は10種 (9.5%)、外来の栽培種は76種 (72.4%) であった。植物の摂食部位は148で、内訳は果実が68種 (45.9%)、花 (花軸含む) が43種 (29.1%)、葉 (葉柄含む) が37種 (25.0%) であった。全体の餌区分において外来の栽培種と外来の自生種を合計した割合が81.9%に及び、現時点の特に父島におけるオガサワラオオコウモリの食性が外来植物に偏っている実態が確認された。一方で、小笠原固有種や広域分布種等の在来の自生種の餌利用も多数確認された。このことから、オガサワラオオコウモリが小笠原の森林生態系において、重要な生態系サービスの提供者 (種子散布者・花粉媒介者) であることが示唆された。
著者
中村 里依子 行木 香寿代 小西 純平 寺門 瞳 前田 剛 鈴木 孝浩
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.430-433, 2015-07-15 (Released:2015-09-18)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

症例は局所麻酔下に白内障手術予定の74歳の女性.眼科医によって施行された2%リドカイン3.5mLを用いた球後麻酔の数分後に意識消失と呼吸停止が生じ,その原因として局所麻酔薬の視神経鞘を介したくも膜下注入による脳幹麻酔が疑われた.マスクを用いた人工呼吸を継続した結果,球後麻酔から約30分後には呼吸努力が認められ,約65分後には意識清明となり,呼吸およびその他の運動機能も完全に回復した.球後麻酔といえども危機的合併症が発現し得ることを認識し,呼吸や意識の経時的観察,そして合併症が生じた際に迅速対応できる体制が重要と考えられた.
著者
鈴木 敏正
出版者
一般社団法人 日本環境教育学会
雑誌
環境教育 (ISSN:09172866)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.3_29-40, 2010-03-31 (Released:2011-03-31)
参考文献数
36
被引用文献数
1

Adult and Community Education is the practice to support and organize the activities of self-directed education for widening and deepening cultural reasons based on real life. It is composed of enjoying human culture and learning of living/environment, act/cooperation, production/distribution, and self-governing/policy. Environmental Education is to promote living/environment learning as learning to be, and to form Environmental Reason, through realizing the mutual relationship between human individuals and their environment.   Environmental Education has to be based on the theory of ‘Conscientization’ proposed by Paulo Freire, and ‘Learning Network’ proposed by Ivan Illich. It is real as Community Development Education that needs Illich's ideas of Conviviality, Subsistence and Commons, and Freire's Ideas for ‘Pedagogy of Hope’ However, if we are to regenerate those theories and ideas in Environmental Education, we must critically analyze them and clarify their meanings and limits.   The article will discuss, firstly, Illich's criticism against modern technique and institution, and Freire's understandings of human praxis, secondly, Freire's pedagogy towards environmental education, thirdly, Illich's idea of Learning Network towards Education for Sustainable Community Development Education (ESCD). Lastly, it will propose Community Environmental Education (CEE) to structurize the learnings (1) to conscientize nature, (2) to self-conscientize one's own life, (3) to realize the relationship between nature and human being, and (4) to empower the people by themselves for regenerating the environment.