著者
楠部 孝誠 馬場 保徳 北野 俊 谷内 貴幸 高月 紘
出版者
石川県立大学
雑誌
石川県立大学研究紀要 = Bulletin of Ishikawa Prefectural University (ISSN:24347167)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.27-35, 2019-03

近年、プラスチックごみによる海洋汚染問題が地球規模の重要課題となっている。特に、海洋に流出したプラスチックは破片化することで海洋生態系に物理的、生理学的な影響を与えている。わが国でも2009 年に制定された海岸漂着物処理推進法が2018 年に改正され、マイクロプラスチック対策に乗り出したところである。筆者らは石川県沿岸におけるマイクロプラスチックの現状把握のため、2010 年と2016 年に8 つの海岸で調査を実施した。調査したすべての海岸でマイクロプラスチックが検出され、その中でも発泡プラスチック製品の破片がその多くを占めた。海岸漂着ごみとともにマイクロプラスチックに対する早急な対策が求められる。
著者
松岡 友実 五十嵐 公嘉 齋藤 智之 高田 希望 橋本 玲奈 一條 聖美 小林 悠 田中 裕也 川本 俊輔 宮里 紘太 秋谷 友里恵 小林 洋輝 堀越 周 馬場 晴志郎 高島 弘至 逸見 聖一朗 功力 未夢 岡本 裕美 阿部 雅紀
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.1-6, 2023 (Released:2023-01-28)
参考文献数
8

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)において透析患者は重症化リスクが高く,COVID-19流行初期は,原則として全例入院加療で対応していた.しかし,東京都においては受け入れ可能な入院施設は限定され,新規陽性患者数の急増により,入院調整が困難な状況に陥っていた.そのため,東京都は2021年12月中旬に透析患者の受け入れが可能なCOVID-19透析患者の収容施設として,旧赤羽中央総合病院跡地を活用した酸素・医療提供ステーション(東京都酸素ステーション)を開設した.2022年1月1日~8月31日まで,酸素ステーションで受け入れたCOVID-19透析患者の現況を報告する.入所患者は211人,平均年齢は65歳,転帰は,自宅退院194例(92%),転院16例(7.5%)(そのうち肺炎の疑い13例(6.1%)),死亡1例(0.5%)であった.当施設は東京都のCOVID-19透析患者の入院待機者数の減少および病床ひっ迫の緩和の機能を果たし,また,治療の介入により重症化や入院を予防しており,施設の運用は有効であった.
著者
平林 一広 岩田 進 松本 広淳 森 武雄 柴田 承二 馬場 昌範 伊藤 正彦 茂田 士郎 中島 秀喜 山本 直樹
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.112-115, 1991-01-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
15
被引用文献数
67 79

Chemically modified compounds of glycyrrhizin have been synthesized and evaluated for their inhibitory effect on the replication of human immunodeficiency virus type 1 (HIV-1) and herpes simplex virus type 1 (HSV-1). Among them, the 11-deoxo compound having a heteroannular diene structure at the C and D rings proved as active against HIV-1 as glycyrrhizin in MT-4 and MOLT-4 cells. It completely inhibited HIV-1-induced cytopathogenicity in both cell lines at a concentration of 0.16mM. The compound was also effective against HSV-1 with a 50% inhibitory concentration of 0.5μM.
著者
馬場 香織
出版者
日本政治学会
雑誌
年報政治学 (ISSN:05494192)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.2_104-2_136, 2021 (Released:2022-12-15)
参考文献数
53

本稿は、メキシコの政党システムの変容がなぜ起こり、それがいかなる性格のものであるかを明らかにすることを目的とする。従来メキシコの政党システムは、ラテンアメリカ地域のなかでも比較的安定的で、制度化のレベルが高いとされてきた。しかし、新興左派政党Morenaの登場を受けて、2015年から2021年現在にかけてのメキシコの政党システムは大きな変容を経験した。本稿では、システム変容の実態を、政党と有権者との編成に基づくパターンに照らして明らかにしたうえで、システム変容を理解するうえで重要な3つの分析視角に基づき、2018年選挙における政党支持の要因を検討する。分析の結果、メキシコの政党システム変容のメカニズムには、既存政党に対する不満の受け皿として登場した新党への支持という、ラテンアメリカの脱編成事例との共通点がみられる一方、旧来の左派政党であるPRDとMorenaの置き換わりが進む形で左派再編が進んでいることも確認された。この結果は、メキシコの政党システム変容を 「完全な脱編成」 として捉えるのではなく、「突然の再編成」 として捉える見方の有用性を示唆する。また本稿では、組織犯罪に関連する暴力が政党支持に与える影響についても考察する。
著者
馬場 清喜 村川 武志
出版者
日本結晶学会
雑誌
日本結晶学会誌 (ISSN:03694585)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.285-289, 2022-12-15 (Released:2022-12-17)
参考文献数
16

It is difficult to perform the thermodynamic analysis of conformational changes occurring in protein crystals by conventional cryogenic X-ray crystallography because flash-cooled crystals have ambiguous information about temperature. We have developed a humid air and glue-coating(HAG)method in which the crystals are coated with a water-soluble polymer to control humidity. This method realized X-ray crystallographic analysis with controlled temperature and humidity in a non-cryogenic environment. In this paper, we report details of the HAG method and the thermodynamic analysis of conformational changes of copper-containing amine oxidase using the HAG method.
著者
馬場 喜敬 中地 万里子 川合 貞子 加藤 優子 Baba Yoshiyuki Nakachi Mariko Kawai Teiko Kato Yuko ババ ヨシユキ
出版者
東京家政大学生活科学研究所
雑誌
東京家政大学生活科学研究所研究報告 (ISSN:09145192)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.27-67, 1989-03

寓話と「海上の道」 : 日本と西サモア [第Ⅲ報 : その1].馬場喜敬.「アリとキリギリス」再考 [第Ⅲ報 : その2].馬場喜敬, 中地万里子, 川合貞子, 加藤優子.児童書に採用された伝承文芸 : イソップ寓話を中心に [第Ⅱ報(その1)に続く].中地万里子, 川合貞子, 加藤優子.
著者
鳥越 大平 髙橋 政友 中尾 素直 相馬 悠希 池田 和輝 中谷 航太 馬場 健史 和泉 自泰
出版者
一般社団法人 日本質量分析学会
雑誌
Journal of the Mass Spectrometry Society of Japan (ISSN:13408097)
巻号頁・発行日
vol.70, no.4, pp.245-247, 2022-12-01 (Released:2022-12-15)
参考文献数
4

Epimetabolite is defined as analogues of known metabolites with different substructures. The rapid development of high-resolution mass spectrometry (HRMS) and some data mining tools has contributed to detecting and identifying a few epimetabolites that could play an important role as biological functions. However, almost all epimetabolites have not been identified because a generally applicable method for the comprehensive annotation of epimetabolites had not been developed. In the present study, we have proposed an advanced methodology for comprehensive structural elucidation of unidentified hydrophilic metabolites by a combination of stable isotope labeling, unified-HILIC/AEX/HRMS/MS analysis, data mining techniques, and metabolite annotation using in silico epimetabolite database (IEMDB). In fact, we successfully annotated 444 novel epimetabolite candidates in E. coli. Our method has several advantages over conventional techniques and represents a potentially useful tool for structural elucidation of comprehensive epimetabolites.

1 0 0 0 OA 遺穂集 4巻

著者
馬場, 頼綱
出版者
巻号頁・発行日
vol.[3],

1 0 0 0 OA 遺穂集 4巻

著者
馬場, 頼綱
出版者
巻号頁・発行日
vol.[2],

1 0 0 0 OA 遺穂集 4巻

著者
馬場, 頼綱
出版者
巻号頁・発行日
vol.[1],
著者
河原 純子 兵藤 透 太田 昌邦 平良 隆保 日台 英雄 石井 大輔 吉田 一成 馬場 志郎
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.44, no.8, pp.695-698, 2011-08-28 (Released:2011-09-28)
参考文献数
13

蛍光眼底造影剤は,眼科領域では網脈絡膜疾患の診断,治療効果の判定に不可欠な検査である.今回,糖尿病性腎症にて血液透析中の44歳女性に対し眼底出血の疑いのため蛍光造影剤(フルオレサイト®静注500mg,以下一般名フルオレセインと記す)を使用した.造影後に透析を行った際,透析液排液ラインに造影剤の蛍光色が視認できたため,独自に作製したカラースケールを用いて廃液ラインの排液色の変化による造影剤除去動態を1週間経過観察した.結果,カラースケール値では,1日目開始時90,1日目終了時50,3日目開始時20,3日目終了時10,5日目開始時0,5日目終了時0であったが,5日目終了時500mL程度排液を集めると,僅かに色を確認することができた.
著者
山田 正幸 馬場 文夫
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
日本鉱業会誌 (ISSN:03694194)
巻号頁・発行日
vol.73, no.834, pp.861-865, 1957-12-25 (Released:2011-07-13)

In the most recent we have been interested in keep away from an explosion accident by the misfired detonstors. In this paper we shall report on the electronic metal detection.The metal detector is build around some form of mutual-inductance bridge employing a symmetrical coil arrangement which is bed by a suitable oscillator. The presence of a metallic particle in the A. C. electro-magnetic field which links the coils disturbs the original field pattern for which the bridge was balanced. The resulting bridge unbalance current is amplified and made to operate a warning or rejection device.
著者
梅田 剛利 太田 剛 浅岡 壮平 森 康浩 嶋谷 頼毅 手島 信貴 宮川 創 馬場 武志
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.88, no.1, pp.19-24, 2017-02-25 (Released:2017-04-06)
参考文献数
19
被引用文献数
1

ブナシメジ廃菌床(以下,廃菌床)が泌乳牛用発酵混合飼料(発酵TMR)の原料として利用可能であるかを検討するため,ホルスタイン種泌乳牛4頭に廃菌床を乾物あたり8%含む発酵TMR(廃菌床区)あるいは含まない発酵TMR(対照区)を給与した1期14日間の試験を行い,2期目には処理を反転した.発酵TMRは発酵品質を調査し,TMRの粗濃比,水分含量,有機物含量,粗タンパク質含量およびNDFom含量は両区でそろえた.廃菌床を添加した発酵TMRの発酵品質は良好であり,廃菌床区の乳成分は乳タンパク質率が対照区と比べて低かった(P<0.01)ものの,乳タンパク質生産量は有意差が認められず,乳脂肪率と乳糖率は対照区と比べて有意差が認められなかった.廃菌床区の乾物摂取量および乳量は対照区と比べて有意差が認められなかった.これらのことから,ブナシメジ廃菌床は発酵TMRの原料としての利用可能性が示された.
著者
馬場 宏明
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学教育 (ISSN:24326542)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.5-9, 1980-02-20 (Released:2017-09-15)

色は光と視覚器官である眼とがあれば生ずる。しかし両者の間にはしばしば物質が介在するし, 光の生成, 視覚の発生そのものにも物質がかかわっている。光と物質との相互作用は反射, 屈折, 散乱の形でも起こるが, 色を取り扱うときには, 光の吸収と放出とがとくに重要である。この問題に立ち入る前に, 光の本性について概観しよう。