著者
髙坂 康雅
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.90-93, 2018-07-01 (Released:2018-07-04)
参考文献数
7

This study investigates how many university students who do not desire a steady romantic relationship become involved in a steady relationship or want to have a romantic relationship in 1 year. A total of 96 students who did not desire a steady romantic relationship at Time 1 were asked about the status of their romantic relationship at Time 2. Those who had the highest score for “the influence of past romantic relationships” were identified, and 29 were found to desire a romantic relationship. The reasons for entering into or desiring a romantic relationship were categorized into seven groups.
著者
髙坂 康雅
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.90-93, 2018

<p>This study investigates how many university students who do not desire a steady romantic relationship become involved in a steady relationship or want to have a romantic relationship in 1 year. A total of 96 students who did not desire a steady romantic relationship at Time 1 were asked about the status of their romantic relationship at Time 2. Those who had the highest score for "the influence of past romantic relationships" were identified, and 29 were found to desire a romantic relationship. The reasons for entering into or desiring a romantic relationship were categorized into seven groups.</p>
著者
伊藤 謙 宇都宮 聡 小原 正顕 塚腰 実 渡辺 克典 福田 舞子 廣川 和花 髙橋 京子 上田 貴洋 橋爪 節也 江口 太郎
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 = Nihon Kenkyū (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.157-167, 2015-03-31

日本では江戸時代、「奇石」趣味が、本草学者だけでなく民間にも広く浸透した。これは、特徴的な形態や性質を有する石についての興味の総称といえ、地質・鉱物・古生物学的な側面だけでなく、医薬・芸術の側面をも含む、多岐にわたる分野が融合したものであった。また木内石亭、木村蒹葭堂および平賀源内に代表される民間の蒐集家を中心に、奇石について活発に研究が行われた。しかし、明治期の西洋地質学導入以降、和田維四郎に代表される職業研究者たちによって奇石趣味は前近代的なものとして否定され、石の有する地質・古生物・鉱物学的な側面のみが、研究対象にされるようになった。職業研究者としての古生物学者たちにより、国内で産出する化石の研究が開始されて以降、現在にいたるまで、日本の地質学・古生物学史については、比較的多くの資料が編纂されているが、一般市民への地質学や古生物学的知識の普及度合いや民間研究者の活動についての史学的考察はほぼ皆無であり、検討の余地は大きい。さらに、地質学・古生物学的資料は、耐久性が他の歴史資料と比べてきわめて高く、蒐集当時の標本を現在においても直接再検討することができる貴重な手がかりとなり得る。本研究では、適塾の卒業生をも輩出した医家の家系であり、医業の傍ら、在野の知識人としても活躍した梅谷亨が青年期に蒐集した地質標本に着目した。これらの標本は、化石および岩石で構成されているが、今回は化石について検討を行った。古生物学の専門家による詳細な鑑定の結果、各化石標本が同定され、産地が推定された。その中には古生物学史上重要な産地として知られる地域由来のものが見出された。特に、pravitoceras sigmoidale Yabe, 1902(プラビトセラス)は、矢部長克によって記載された、本邦のみから産出する異常巻きアンモナイトであり、本種である可能性が高い化石標本が梅谷亨標本群に含まれていること、また記録されていた採集年が、本種の記載年の僅か3年後であることは注目に値する。これは、当時の日本の民間人に近代古生物学の知識が普及していた可能性を強く示唆するものといえよう。
著者
髙田 協平 羽田 麻美 渡邊 康志
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2021, 2021

<p>沖縄島南部には第三紀の島尻泥岩と第四紀の琉球石灰岩が分布する。この地域では,島尻泥岩分布域において比高が小さく幅の広い谷を持つ低平な丘陵が,琉球石灰岩分布域では平坦な台地や段丘が形成されている(兼子・氏家, 2006)。さらに,石灰岩地域では円錐カルストや石灰岩堤(ライムストーンウォール)が分布する。本研究の目的は,与座岳周辺の残丘地形(円錐カルストを構成する円錐丘や泥岩丘陵)を対象とし,異なる地形・地質条件下における残丘の形態的特徴を明らかにすることである。</p><p>残丘の地形計測は,1948年米軍作製の1/4,800地形図を用いた。抽出する残丘は,2本以上の閉曲線で囲まれている(比高1.5m以上)かつ基底長が10m以上のものと定義した。本条件で抽出した計275個の残丘(石灰岩174個,泥岩101個)を対象に,QGISを用いて比高や底面積を計測するとともに,1/50,000地形分類図(国交省,国土調査)と1/50,000地質図(産総研)を重ね合わせて考察をおこなった。</p><p>地質別に残丘の形状を比較すると,石灰岩の残丘(以下,石灰岩残丘)は比高1.53〜54.6m(平均3.98m),底面積62〜98,291m2(平均4,112m2)であり,泥岩の残丘(以下,泥岩残丘)は比高1.53〜38.12m(平均4.77m),底面積108〜229,979m2(平均7,204m2)であった。残丘の底面積が大きいと,比高も大きい傾向がみられる。当該地域の石灰岩は,兼子・氏家(2006)によれば砕屑性石灰岩,サンゴ石灰岩,石灰藻球石灰岩の三種類に分類される。これら石灰岩の岩種別に残丘の形状を比較すると,砕屑性石灰岩において,残丘の比高が他よりも2倍程度,底面積が4倍程度大きい。また,残丘の基底面の形状の歪みを計算したところ,石灰岩残丘は泥岩残丘に比べて真円に近い傾向があった。一方で,石灰岩残丘のうち,石灰岩堤上に形成された残丘は,歪みが最も大きく基底面が楕円形をなしており,石灰岩堤がもつ直線的な形態の影響を受け,発達したものと考える。</p>
著者
髙橋 信良
出版者
千葉大学国際教養学部
雑誌
千葉大学国際教養学研究 = Journal of Liberal Arts and Sciences, Chiba University (ISSN:24326291)
巻号頁・発行日
no.5, pp.55-70, 2021-03-31

[要旨] 19世紀後半、自然主義演劇の時代に演出家が専門職となったことは周知の事実である。それでは、なぜこの時代に演出家が独立した職種となったのであろうか。本論は、この疑問を解く鍵が照明技術の発達と演劇理念の変遷にあると考え、当時ヨーロッパ演劇の中心地であったパリの演劇事情について考察したものである。ロウソクからガス灯まで、容易に消灯することのできない劇場は観劇の場であると同時に社交の場でもあったが、電気照明による客席の消灯が観客を芝居に集中させることになる。照明の技術的革新と相まって、自然主義演劇が写実的舞台制作を提案するようになる。そこで必要とされたのが専門職としての演出家であった。その後、過度の写実性への反動として現れた象徴主義演劇によって、演出家は、戯曲をリアルに再現するだけではなく、戯曲の解釈を舞台に具現化する役割も担うようになる。この変遷のなか、現在まで続く演出家の役割が定まったと考えられる。
著者
髙木 亨
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2017, 2017

平成28年(2016年)熊本地震では、前震・本震で震度7を記録、震度1以上の余震も4,000回を超えるなど、これまでの地震災害とは異なる状況を示している。被害の範囲も、震源地の益城町を中心に、熊本市、西原村、南阿蘇村、阿蘇市に加え、大分県側にまで及ぶ広範囲なものとなった。そのうち益城町は9割の建物が何らかの損壊を受ける甚大な被害となった。<br>報告者が勤務する熊本学園大学は熊本市中央区に位置している。4月14日・16日の地震により大学の建物も被災した。大学のグラウンドは熊本市の広域避難場所に指定されており、本震直後から学生や地域の住民が避難してきた。そのため、比較的健全であった建物(14号館)の一部を避難所として開放し、大学独自で避難所運営を開始した。また、社会福祉学部を持つ強みを活かし「福祉避難所」としての役割を担った<sup>1)</sup>。その際、避難していた学生を中心に大学避難所でのボランティア活動が動き出した。<br>5月の連休明けには授業が再開となり、大学避難所の運営も収束に向かった。その一方で、被災地での学生ボランティア支援活動が立ち上がっていった。報告者がかかわる益城町での「おひさまカフェ」もその一つである<sup>2)</sup>。益城町保健福祉センター「はぴねす」避難所で5月末から活動を開始(毎週土日開設)。避難所が閉鎖された8月末からは、益城町テクノ仮設住宅団地A地区集会所(みんなの家)に場所を移し、引き続いて活動を継続している。<br>2017年1月には学内組織として学生ボランティアセンターも設立され、全学的に災害学生ボランティア活動を支援する体制が整ってきた。<br>本報告は「おひさまカフェ」の活動を通じて見えてきた、被災地の地元大学が果たす被災地支援のあり方、被災地域復興の役割について検討する。&nbsp;
著者
髙島 愛理 尾関 基行 村山 加奈子 岡 夏樹
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.2L4OS27a4, 2014

<p>本研究では,ユーザが自分で予約設定した家電の自動処理を(実際には存在しない)エージェントがやったことにして,「やっておいたよ」という書き置きを部屋に残しておくことにより,一人暮らしの寂しさを軽減するというアイデアを提案する.これはスマホアプリやメールによる完了通知を"書き置き"に替えただけであるが,それだけの演出で,自分がいない間に「誰かが存在したこと」をユーザに感じてもらう効果を狙っている.</p>
著者
山ノ井 髙洋 豊島 恒 山﨑 敏正 大西 真一 菅野 道夫
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.639-646, 2016-06-15 (Released:2016-07-12)
参考文献数
12

著者らは,クラブのトランプAからKまでの13枚の画像をCRT上で被験者に提示し,認知時またそれを想起した際のEEG計測を行なった.著者らが従来から試みている正準判別分析法をこれらのシングルトライアルEEGに適用した.従来から判別に用いている右中前頭回に対応する国際10-20法に対応するEEG計測位置であるFp2とF4,C4,F8の4チャネルからのEEG出力を判別に用いた.サンプリング区間は潜時400msから900msを25ms間隔でサンプリングし,84次元のベクトルデータを構成した.さらに,データを3倍とするサンプリング方法も検討した.ジャックナイフ統計を用いた正準判別分析の結果9人の被験者の判別率は90パーセントを越えた.これにより.トランプカードの推定マジックがトリックなしで90%以上の確率で行えた.
著者
税所 篤行 高砂 美和子 若林 和貴 秋山 真里 幸田 恭治 髙崎 彰久 松永 和人 石田 博 北原 隆志
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.141, no.7, pp.971-978, 2021-07-01 (Released:2021-07-01)
参考文献数
14

To reduce the number of falls caused by hypnotic agents, the standardization of insomnia treatment was carried out at Yamaguchi University Hospital from April 2019. There were concerns that medical costs would increase due to the selected medicines―suvorexant and eszopiclone―being more expensive than conventional benzodiazepines. In this study, the standardization of insomnia treatment was evaluated by pharmacoeconomics. The costs of the hypnotic agents was considered, as was the cost of examination/treatment following falls. Effectiveness was evaluated as the incidence of falls within 24 hours of taking hypnotic agents. This analysis took the public healthcare payer's perspective. Propensity score matching based on patient background, showed that, per hospitalization the medicine costs of the recommended group increased by 1,020 yen, however, the examination/treatment costs following falls decreased by 487 yen when compared with the non-recommended group. Overall, the recommended group incurred costs of 533 yen more per hospitalization for patients prescribed hypnotic agents compared to the non-recommended group, but the incidence of falls for the recommended group was significantly lower than that in the non-recommended group (1.9% vs. 6.3%; p<0.01). These results suggest that in order to prevent the incidence of falls by 1 case, it is necessary to increase costs by 12,086 yen which is the subthreshold cost for switching to the recommended medicine as standardization. The selection of recommended medicines may be a cost-effectiveness option compared with non-recommended medicines.
著者
髙橋 亜希
出版者
日本感情心理学会
雑誌
感情心理学研究 (ISSN:18828817)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.68-77, 2016
被引用文献数
21

The present study developed a Japanese version of the Highly Sensitive Person Scale (HSPS) which was first devised by Aron and Aron (1997). The basis of the scale was to measure individual differences in sensory-processing sensitivity (SPS). In Study 1, the author identified 27 items of Japanese version (HSPS-J) after repeated bilateral translations and data collected from 324 college students exhibiting sufficient reliability of the scale. In Study 2, 369 undergraduates answered HSPS-J and other questionnaires to measure personality dimensions. 19 items remained after excluding the items with low factor loading scores. Factor analysis demonstrated 19 items of HSPS-J (HSPS-J19) having a three-factored structure of Low Sensory Threshold, Ease of Excitation, and Aesthetic Sensitivity. Adequate internal consistency was demonstrated by Cronbach's alpha, and its validity was also shown in terms of the relationship with personality dimensions of Neuroticism and Introversion.
著者
深木 良祐 髙田 雄一 奥村 宣久 松岡 審爾 内山 英一
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48102091, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに,目的】 ヒトの立位バランス能力は生活を営む上で重要な能力の一つである.転倒の要因には筋力や協調性などの運動要因,深部覚や視覚・聴覚などの感覚要因,注意や意識や学習などの高次脳機能要因,床や照明や障害物などの外的環境要因があるが,立位バランスにはこれらが大きく影響していると考えられる.外的環境要因への介入に,インソール療法があげられるが,近年,立方骨サポート理論を基に作成されたBMZ社製インソール(以下BMZ)が注目されている.しかし,既存のインソールとBMZについて重心動揺を比較している研究はない.よって本研究の目的では,平地及び片斜面上でのインソールなし時,既存のインソール(インパクトトレーディング社製インソール 以下SUPER feet),BMZについて重心動揺を計測し,効果を明らかにすることとした.【方法】 対象者は足部形状に問題のない(以下通常足)学生20名(男性10名,女性10名),足部扁平足(以下扁平足)の学生20名(男性10名,女性10名)の計40名(身長164.4±8.2cm,体重56.8±7.9kg,靴のサイズ25.2±1.1cm)とし,扁平足の分類にはbony arch index(以下BAI)を用いた.計測には多目的重心動揺計測システムzebris(インターリハ株式会社製)を平地と右片斜面(15度の傾斜台)で計測した.紐なし運動靴でインソールなし,SUPER feet,BMZの総軌跡長と外周面積を計測し3条件で比較した.計測肢位は足間を10cm広げた立位とし,目線上に設置したマークを注視させた.計測は平地,片斜面の順とし,インソールの順はランダムとした.計測時間はそれぞれ30秒とし,条件変更の際1分間の休息を与えた.計測回数は各3回とし,平均値を解析に用いた.各条件での3回の測定値の平均を代表値とし,統計ソフトIBM SPSS statistics Version 19による,2要因に対応があり,1要因に対応のない3元配置分散分析を行い,各統計処理の有意水準は5%とした.【倫理的配慮,説明と同意】 全対象者に対して,事前に書面および口頭で本研究の方法と目的を説明し,研究協力の同意を得た上で実施した.【結果】 総軌跡長では,平地時,通常足でインソールなしは381.0±73.5mm,SUPER feetは365.8±76.2mm,BMZは369.1±73.5mmであり,扁平足でインソールなしは449.2±60.1mm,SUPER feetは412.2±57.9mm,BMZは417.6±73.5mmであった.片斜面時,通常足でインソールなしは1038.2±231.0mm,SUPER feetは1090.0±345.0mm,BMZは1001.4±240.3mmであり,扁平足でインソールなしは1150.9±308.4mm,SUPER feetは1168.5±434.1mm,BMZは1069.8±287.0mmであった.平地と片斜面で有意差が認められたが,インソールと足部環境の間に交互作用が発生した.平地では普通足,扁平足ともにインソールなしと比較し,SUPER feet,BMZ挿入後に有意に減少した(P<0.05).また,片斜面ではインソールなし,SUPER feetと比較し,BMZで有意に減少した(P<0.05).外周面積では,平地時,通常足でインソールなしは72.7±31.0mm²,SUPER feetは71.5±38.6mm²,BMZは82.4±51.1mm²であり,扁平足でインソールなしは103.3±56.5mm²,SUPER feetは91.1±40.0mm²,BMZは99.8±52.8mm²であった.片斜面時,通常足でインソールなしは108.6±70.4mm²,SUPER feetは118.6±109.1mm²,BMZは107.0±76.1mm²であり,扁平足でインソールなしは139.1±70.2mm²,SUPER feetは131.2±88.6mm²,BMZは133.0±71.5mm²であった.平地,片斜面ともにインソール挿入による有意差は認められなかった.【考察】 総軌跡長において,先行研究より内側縦アーチへの適度な圧が平地での重心動揺を小さくするという報告がある.内側縦アーチをサポートするSUPER feetではこれにより総軌跡長が有意に減少したと考える.しかしBMZは3つの足部アーチを1つの連動した足ドームとして捉え,これを支えている立方骨を支持する.よってSUPER feetの挿入による平地での重心動揺が安定した機序とは異なる影響である.片斜面ではインソールなし,SUPER feetと比較し,BMZで有意に減少した.SUPER feetでは片斜面に対して下方の足は足部回外がさらに増加するため,不安定になるのに対し、BMZではSUPER feetと比較し足部のアライメントをより中間位に保持できたものと考えられる.今後インソール挿入後のアライメントの変化についても検討する必要がある.【理学療法学研究としての意義】 本研究より,BMZには不整地における重心動揺距離のコントロールを容易にする効果が示唆された.