著者
相澤 正隆 新城 竜一 岡村 聡 高橋 俊郎 米山団体研究 グループ
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.65, 2018

<p> 北部フォッサマグナ地域北東部に分布する米山層火山岩類(鮮新世-更新世)は,玄武岩から安山岩組成の火山岩からなり,5つの火山活動ステージに区分される.大部分の岩石は均質なSr, Nd, Hf同位体組成を示すが,第3ステージの岩石の一部は高Sr,低Nd,低Hf同位体組成を示し,分別結晶作用に加えて下部地殻物質の混染を受けた可能性がある.ただし,下部地殻の深度からもたらされた角閃石斑れい岩質捕獲岩は幅広いSr同位体組成を示すため,下部地殻の混染の程度を詳細に見積もるには,今後捕獲岩のHf同位体データを考慮して検討する必要がある.</p>
著者
植村 立 喜納 悠大 大嶺 加菜子
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.65, 2018

<p>石筍中に含まれる流体包有物中の水の酸素同位体比は、過去の気温変動を直接推定できる点で重要なプロキシである。近年、各地の鍾乳石からの測定例が報告され始めている。しかし、一部のデータは天水線からの乖離を示しており、二次的影響等が指摘されているそこで本研究では、開発した分析手法と実際の石筍試料を用いて、同位体交換平衡の影響を評価した。加熱実験では、同じ深度における流体包有物の水の酸素同位体比は約30時間までの間にわずかに上昇し、その後は一定値を示した。モデル計算の結果は、限られた量の流体包有物中の水が、周囲の炭酸カルシウムの酸素と再平衡に達していることを示唆している。この結果は、氷期サイクル程度の気温変動では、酸素同位体交換の影響は小さく、過去の気温の推定には、ほとんど影響しないことを示唆している。</p>
著者
棚原 朗 照喜名 有菜 仲村 梓 大城 康輝 新垣 耀平
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.65, 2018

<p> 鍾乳石の一つであるストロー(鐘乳管)は、縦方向への成長が著しく、非常に薄く半透明である。通常ストローはカルサイトの結晶構造をしているが、南大東島星野洞でアラゴナイトの結晶構造を持つストローが発見された。 本報告では、星野洞で採取したアラゴナイトの結晶構造をしたストロー(アラゴナイトストロー)について、含まれる化学成分及び年代測定(成長速度)を<sup>210</sup>Pb法で推定した。また、マイゲン染色によってアラゴナイト部分を選択的に着色することで外観からアラゴナイトの分布を見ることが出来た。更に、断面の着色から両方が混在していることも確認できた。</p>
著者
服部 祥平 飯塚 芳徳 植村 立 鈴木 希実 鶴田 明日香 石野 咲子 藤田 耕史 的場 澄人 吉田 尚弘
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.65, 2018

<p>グリーンランドの氷床コアは北アメリカやヨーロッパ由来の大気が由来し、過去のエアロゾル動態を復元する貴重な環境媒体である。産業革命以降の人間活動の増大に伴い、大気中に放出される硫黄及び窒素酸化物の濃度が上昇し、1970年以降に北アメリカ、ヨーロッパで排出が抑制された。事実、氷床コア中の硫酸濃度の減少がSO2排出量の減少と対応していることが知られている。本研究では、グリーンランド南東ドーム(SE-Dome)で採取された約90 m、60年分のアイスコアを用い、時間解像度3~6年で硫酸の三酸素同位体組成を分析した。</p>
著者
竹原 真美 本吉 洋一 堀江 憲路 外田 智千 馬場 壮太郎 亀井 淳志 北野 一平 Nantasin Prayath Setiawan Nugroho Dashbaatar Davaa-ochir
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.65, 2018

<p>ジルコンは物理化学的に安定な鉱物であるとされる.一方,超高温変成作用(1000℃以上)によって,ジルコン結晶中のPbの二次的な移動が起こり,年代値等に影響を与えるという例も報告されている.そこで,ジルコン結晶中のPb及びその他微量元素の(超)高温環境下における挙動について検証するため,超高温変成作用の痕跡を残す東南極ナピア岩体に着目し,本岩体の露岩であるハーベイヌナタークに産する斜方輝石珪長質片麻岩中のジルコンを対象として,高感度高分解能イオンマイクロプローブ(SHRIMP-IIe)によるU-Pb年代測定及びZrと微量元素(Hf, Ti, P, REE, Ca, Mn, Fe, Al, Mg, K, Li, B, F, Cl)組成分析を行った.</p>
著者
土岐 知弘
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.65, 2018

<p>沖縄周辺には,数多くの非火山性温泉があり,唯一の火山性温泉の可能性がある竹富海底温泉の学術的な研究は,非常に多くなされているが,非火山性温泉のデータはほとんどない。それらの研究は,本島南部の水溶性ガス田の分布調査によって推進されてきた経緯がある。新たに竹富島掘削試料が得られたことから,今後竹富海底温泉の噴出メカニズムが明らかにされることが期待される。</p>
著者
安元 純 野崎 真司 中屋 眞司 益田 晴恵 細野 高啓 土岐 知弘 新城 竜一
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.65, 2018

<p> 本報では、環境トレーサや数値シミュレーションを用いて、琉球石灰岩地域の地下水の流動特性、滞留時間及び水質形成機構、さらに、同地域の沿岸域でみられる海底湧水の湧出速度や栄養塩濃度に関する研究成果を報告すると共に、今後の熱帯・亜熱帯島しょ地域における統合的水資源管理の在り方について考察する。</p>
著者
大嶋 将吾 土岐 知弘 新垣 典之 藤田 和彦 知念 正昭
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.65, 2018

<p>竹富島の北東沖約1 kmの海底の数箇所から最高温度64℃の温泉水がガスを伴って湧出しており,そのガス成分はヘリウム同位体比やメタンの炭素同位体比からマグマ由来と考えられるガスが混入していることが示唆されている(大森ほか,1993)。これまで竹富島では,海底で温泉が確認されているのみで,陸上では確認されていなかったが,2017年に温泉井が掘削された。その際,採取したカッティングス試料から,竹富島の地質および熱的活動を明らかにすることを目的とし,顕微鏡観察,XRDおよびSEM-EDXを用いて分析した。 分析結果から,深度10 mから20 m,30 mから110 m,280 mから340 m,860 mから920 mでは石英が卓越しており,これらは温泉水の通り道であったと推定され,新たに4つの熱的活動が示唆された。</p>
著者
吉岡 秀佳 東 陽介 坂田 将 丸山 明彦
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.148, 2006

IODPによる研究掘削航海311「カスカディア縁辺域におけるハイドレート調査」では、カスカディア縁辺域において沈み込み帯を横断する方向に沿って5サイトでボーリング調査が行われ、我々は該当域でのメタン生成プロセスを解明する目的でコア試料を解析した。これまでの培養実験によってメタン生成が確認された箇所や、メタン生成に関係する遺伝子が検出された箇所について報告し、メタンハイドレートの分布との関係について議論する。
著者
丹下 佑芙子 木下 真孝 成田 尚史 張 勁
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.58, pp.237, 2011

富士山は, 静岡県と山梨県の県境に位置する標高 3776 mの活火山である. 富士山の総降水量は年間22億トンであり(山本, 1971),富士山は, それらを起源とした豊かな地下水資源を有しており,山麓には, 北部の富士五湖や忍野八海,東部の平山水源湧水,南部の柿田川湧水群や西部の白糸の滝やなど数多くの湧水群が点在している. しかし, 三島市では, 高度成長期以降地下水位の低下や湧水を集め流れる河川水の水質悪化等が報告され, 湧水を取り巻く状況も大きく変化しつつある. そこで本研究では, 富士山麓の湧水の水質測定を通して, 人類活動の影響に着目して考察を行なった.
著者
青木 雅美 栗崎 弘輔 園山 幸希 冨田 麻井 藤川 将之 池田 善文 岡本 透 山田 努 眞崎 美穂 松田 博貴 吉村 和久
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.56, pp.31, 2009

山口県秋吉台長登銅山の銅は奈良の東大寺大仏建立の際に用いられたと伝えられている。鉱業活動初期には酸化帯、後には硫化帯の銅鉱石を利用したと推定されており、硫化帯の銅鉱石製錬による硫黄酸化物の発生により局地的に酸性降下物量が増大し、それに伴い植生変化が生じたと予測される。石筍は年縞を持つため絶対年代が決定可能であり、イオン交換平衡により共沈する硫酸イオン、マグネシウムイオン、ストロンチウムイオンの含量や、炭素安定同位体比から植生情報を抽出することができる。復元した滴下水中に含まれる硫酸イオン濃度の変動から硫化帯の銅鉱石製錬由来の人為的な局地的酸性雨の影響を読み取った。炭素安定同位体比、マグネシウムおよびストロンチウム濃度の変動からは酸性雨に伴う変化が読み取れた。これらの結果は現存する発掘資料や古文書などとも合致しており、石筍を用いることで連続的な過去の人為的環境変遷を復元することができた。
著者
山崎 秀策 宮下 純夫
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.302, 2008

従来,伊豆マリアナ孤を代表とする島弧地殻の構成岩類は,サンプル採集の困難性から地球物理的な手法を中心として推定されてきた.白亜紀にアラビア半島上へ衝上したオマーンオフィオライトは,中央海嶺起源のMORB海洋地殻と,そこに貫入する島弧火成岩類の存在が知られており,この後期火成活動の起源がオフィオライト衝上時のオブダクションに由来するというモデルが提唱されている(Ishikawa et al., 2005など).これはすなわち,海洋地殻内に生じた沈み込み火成活動による初期島弧の発生を意味する.本発表では,オマーン北部地域において,ボニナイトを伴う超塩基性岩類の解析に基づき,この初期島弧発生プロセスを議論する.
著者
山崎 敦子 Steffen Hetzinger Jonas von Reumont Carrie Manfrino 角皆 潤 渡邊 剛
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.61, 2014

本研究では北大西洋の熱帯域に位置するカリブ海ケイマン諸島に生息する造礁サンゴ骨格から過去90年間の窒素固定の変遷を復元した。サンゴ骨格中に保存されている有機物の窒素同位体比を過去90年間分年単位で分析した結果、カリブ海の窒素固定量は過去90年間で減少傾向にあること、そして海水温に伴って数十年規模で変動しており、高水温時に窒素固定が増大してきたことが推定された。本講演では復元された窒素固定の変遷と温暖化および数十年規模の大気-海洋相互作用との関係を議論する。
著者
鈴木 一成 五十嵐 康人 土器屋 由紀子 赤木 右
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.318, 2008

東アジアのエアロゾルの水溶性成分は、Ca2+、SO42-、NH4+が主要成分となっているため、エアロゾルの化学の大部分をこの3成分で議論できる場合が多い。そこで、Ca2+, SO42-, NH4+の3成分による三角ダイアグラムを用いて大気エアロゾルの化学的特徴を考察した。三角ダイアグラムはH+を考慮する必要のある酸性領域とCO32-を考慮する必要のある炭酸領域に分けることができ、CaCO3とCaSO4、(NH4)2SO4の混合状態を簡単に知ることができる。2002年3月から9月までに富士山山頂の富士山測候所で1日ごとにサンプリングしたエアロゾル試料のデータ(Suzuki et al., in press)を用いた。富士山頂での観測結果から、春季の通常の黄砂時には、ほとんどのCa成分がCaSO4として存在することが特徴的に示された。気塊が汚染地域を通過する際に黄砂粒子と汚染大気由来のH2SO4が混合し反応したと考えられた。夏季には通常の黄砂期間と異なり、SO42-がNH4+と等量濃度でほぼ1:1であり、Ca成分がCaCO3として存在することが明らかとなった。
著者
中塚 武 佐野 雅規 許 晨曦
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.61, 2014

日本とアジアにおいて、樹木年輪やその酸素同位体比を用いて、近年、急速に進んできた過去2千年間の年単位での古気候(気温と降水量)の復元研究の成果を元に、これまでの日本の古文書・古日記等にもとづく古気候復元研究の蓄積を再評価し、日本の歴史時代の気候変動を、気候学的・歴史学的に概観する。具体的には、江戸時代における古文書記録から復元された総観気候場と樹木年輪酸素同位体比の広域時空間データが、夏季モンスーンの動態を良く説明できることや、弥生時代以来の日本の飢饉や反乱・内乱が、気温や降水量の数十年周期変動に伴って起きていることなどを明らかにすると共に、今後の研究課題を議論したい。
著者
中井 俊一 中田 節也 ペレス ネメシオ
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.49, pp.13, 2002

噴気ガスの化学組成が火山活動の激しさの指標になる可能性が指摘されてきた。本研究では, 噴気ガスとともに放出される揮発性金属元素の量の変化と, 同位体組成の変動に相関が見られるか, 相関があれば脱ガスによるレイリーモデルにより同位体組成の変動が説明できるか検討する。三宅島の2000年噴火の火山灰試料とラバウルTavurvur火山の火山灰試料について検討する。
著者
宮地 俊作 對馬 孝治 伊藤 絹子 川端 淳 小川 奈々子 力石 嘉人 大河内 直彦
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.59, 2012

カタクチイワシ,マイワシは,胃内容物観察では前者は,主に動物プランクトン食といわれてきたがδ15N値には大きな変異があり,栄養段階(TL)は明確ではなかった.後者は主に植物プランクトン食といわれてきた.海洋食物網におけるKey speciesであるこれらのTLを決定することは,海洋生態系の生物多様性の保全と漁業管理において重要である.bulk法によるTLの推定は不確かなことがあった.近年,TL決定のために,一次生産者を採捕/分析せずに捕食者だけのアミノ酸毎のδ15Nを調べる方法が開発された.グルタミン酸とフェニルアラニンの窒素安定同位体比の比較から,生物のTLを決定した.δ15Nが著しく幅広い変異を示したカタクチイワシはどちらの個体でもTLは3であった.これを基にその食源を復元した.これらの食物網構造について検討する.
著者
南 雅代 鈴木 和博 中村 俊夫 池田 晃子
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.61, 2014

キツネは50年ほど前まで里山の至る所に生息していた最もポピュラーな野生動物であり、愛知県豊田市の市街地から北東に約17 km離れた山間集落である小手沢にも、1960年代初めまでは多くのキツネが生息していた。しかし、キツネは1960年代後半から次第にいなくなり、現在では全く目撃されなくなっている。そこで、本研究では、小手沢集落の旧地蔵堂の解体(2010年1月17日)中に床下から見つかったキツネ遺骸の歯および骨の14C濃度から、それぞれ誕生および死亡年代を求め、キツネが里山から消えた時期を明らかにすることを目的とした。このキツネの遺骸の脇には1971-1983年版のチキンラーメンの袋が見つかっていることから、キツネが消えた時期を解明する鍵になると推察された。本発表においては、14C年代測定の他、C・N・Srの安定同位体比の測定も行ない、キツネの食性を推定することにより、キツネが里山から消えた原因も考察する。
著者
川邊 岩夫
出版者
日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.102, 2008

ナブロスキーのグループは,ランタニド(III)リン酸塩の酸化物からの標準生成エンタルピーの測定値を報告し,これらの系列変化について議論している.しかし,彼らの議論は誤った結論を導く不十分なものである.ここでは,ヨルゲンセン理論から四組効果を解析する立場から,1)ランタニド・リン酸塩の標準生成エンタルピーの測定値,2)f≠?遷移スペクトル解析から得られるラカーパラメーターによる電子雲拡大系列とそこにおけるリン酸塩の相対位置,3)モナズ石形とゼノタイム形のランタニド・リン酸塩の精密構造解析 のデータを総合し,ランタニド(III)リン酸塩の「酸化物からの標準生成エンタルピー」の四組効果とモナズ石/ゼノタイム形構造変化について議論する,
著者
巻出 健太郎 小林 幸雄 圦本 尚義
出版者
日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.249-249, 2004

Acfer214中の酸素同位体組成は、個々のCAI中で均一であるが、異なるCAI間に16O-richから16O-poorに至る約50‰の巾に分布している(Kobayashi et.al,2003)。本研究は26Alの存在と酸素同位体組成の不均一の相関を明らかにするため、Acf214中の酸素同位体組成の異なる6つのCAIについて二次イオン質量分析計(Cameca ims-1270)を用いてAl-Mg年代測定を行った。結果すべてのCAIについて26Mgの過剰はなく、26Alの存在と酸素同位体異常の程度に相関はなかった。これらの結果は原始太陽系円盤進化に次のような制約を課す。(1)Al-Mgシステムが時計として働くのであれば、CAI形成は原始太陽系円盤において300万年以上継続しその間酸素同位体不均一が円盤内に残っていた。もしくは、(2) 26Alと酸素同位体の不均一が円盤内に存在してこの両者の分布は相関がなかった。