著者
伊藤 健 生田目 崇
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.216-219, 2015 (Released:2016-01-29)

本研究では,マルチエージェントモデルを用いてECサイトのシミュレーションを行う.近年,SNSの発達により,情報伝搬が促進され,個人の発言の影響力が大きくなってきている.また,EC市場の発達により,ネットで購買する人が増え,企業もアクセスログなどの大量のデータを蓄積している.こうした中で,消費者のウェブ上での,不透明な購買行動を予測することは,経営に重要であると考えられる.マルチエージェントモデルは,個人の行動の相互作用によって,マクロ現象を表現できる.またシナリオ分析することで,ECサイト上の消費者行動を予測することができ,意思決定者の支援に繋がることが期待される.
著者
安岡 寛道
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2009年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.58, 2009 (Released:2009-11-14)

企業が発行するポイントやマイレージのプログラムのビジネスモデルを分析・整理し、それらをグローバルに展開・活用する方法を提案する。まず、ポイント・マイレージの発行額は、2007年度に国内で6800億円を超え、顧客囲い込みや顧客情報の収集を目的として、航空会社や家電量販店のような民間企業だけでなく、公共サービス、行政機関、さらには教育機関にまで導入され始めている。これらに関連するビジネスは、顧客囲い込みによる本業の活性化のみならず、ポイント自体を販売したり、システム利用料を徴収するなど、いくつかのビジネスモデルに整理される。また、地域経済の活性化、カーボンオフセット(CO2排出量削減)などにまで実施・検討範囲が広がっており、これらを活用して、グローバルに展開する方法を提示する。
著者
柴 直樹 吉住 優介
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.257-260, 2014 (Released:2015-01-30)

オンライン市場において、最低価格保証という価格戦略を表明する事業者が増えている。最低価格保証制度にはいくつかのバリエーションが存在するが、それらの戦略的優位性についてゲーム理論による分析を行う。最低価格保証制度は独占価格を均衡価格として持ち、価格競争を抑制する効果があるとされるが、最低価格保証のルールによってはさまざまな均衡の存在が知られている。本稿では、これらの関係についてまとめ、近年のオンライン市場に見られる価格競争の動向について考察を加える。
著者
石倉 直弥 伊藤 俊明 齋藤 邦夫
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.249-252, 2014 (Released:2015-01-30)

受注生産を行っている中小製造業では、原価の見積りと実績の差が大きいことが問題となっている。受注ごとに毎回製造するものが異なるため、図面を基に使用設備を想定し原価を見積もる。この際、中小企業では見積り基準やルールがない場合が多く、原価の算出は担当者の属人的なノウハウに依存している。このため見積り結果は見積り担当者によって偏りが存在すると考えた。ある中小企業の協力を得て見積りと実績の誤差率を計算したところ,平均誤差率29.7%,標準偏差109.1,最大誤差率1820%,最小誤差率-36.6%であり,差異のばらつきが大きいことが確認された。今後、見積りと実績の差異を詳細に分析し見積り精度改善につなげていく予定である。
著者
内山 昌一 太田 万理 江浦 茂 江田 英雄
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.30-30, 2011

本研究は、カーブアウト企業が材料・化学分野でどのように事業を進めるべきかを研究したものである。材料・化学分野は、小規模な設備でも研究開発が可能、知財戦略がしやすい、研究から製品化までの流れでリニアモデルが適応できる、等の特徴がある。株主、顧客、同業者、コラボレーター等の「仲間」をx軸に、自社の規模をy軸に取り材料・化学カーブアウト企業の進め方を検討した。その結果、大規模投資をして自社内で賄うよりも、自社はなるべく身軽にし、外部の「仲間」を増やしながら事業を進める戦略の方が適していることがわかった。さらに「仲間」内で「回るカネの額」を軸として加えると、自社を中心とした事業の広がりを示すことができ、材料・化学カーブアウト企業の評価にも繋がることがわかった。
著者
内海 里香
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.225-228, 2013

神戸や京都のような地域名をブランド連想の素材として東京出店・全国展開することができない地方都市の菓子企業は、①消費需要を追跡する形で、地方都市から中核都市、さらに東京へと出店するが、その際に②ブランド連想を独自にうまく構築し成長した事例が複数に見られる。例えば福岡県飯塚市発祥の「千鳥屋」・「吉野堂」は、全国各地で共通に通用するキャッチフレーズでブランド連想を構築し、飯塚から福岡へさらに東京、大阪へ進出した。岡山市発祥の「源吉兆庵」は、鎌倉・京都・奈良などの古都を本店とする類似ブランドを複数開発し成長した。このような事例タイプ化での分析を通じて、その成長戦略の成功要因を考察する。
著者
荒井 恵佑 角埜 恭央
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2009年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.74, 2009 (Released:2009-12-21)

本稿の目的は、Jリーグの収益構造を理解し高収益ビジネスモデルの仮説を構築することである。そのため、広告料収入、入場料収入、Jリーグ配分金などの収入、および人件費、リーグ運営費、一般管理費などの支出といった収益構造に関するデータ分析だけでなく、スター選手の数、得失点差、リーグ戦の順位などの情報についても分析する。分析の結果、近年好業績の浦和レッズは、継続的な戦績とファンサービスに基づいて、観客動員数の増加へとつなげる好循環を実現していることが分かった。一方、資金難に直面する地域クラブのなかにも、大分トリニータのようにポテンシャルのある若手選手を育成し移籍させることによってビッグクラブへのステップを模索しているケースも見つかった。
著者
浜口 斉周 宮崎 勝 藤沢 寛 西村 敏 木村 徹 大竹 剛 望月 貴裕 高橋 正樹 米倉 律 小川 浩司 東山 一郎
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2010年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.66, 2010 (Released:2010-11-15)
被引用文献数
1

テレビ・動画の視聴において、時間や場所の制約にとらわれないオンデマンド視聴や、口コミ・友人のお勧めに従うような、視聴スタイルのパラダイムシフトが起こっている。テレビ局は番組をただ放送するのではなく、適切なコンテンツを適切なユーザーに適切な形で届けることが求められている。本研究では、ビデオオンデマンドと番組レビューSNSを組み合わせたソーシャルTVにおける視聴行動に着目し、実験サイトを構築して被験者を集め、実際に行動ログの収集・分析を行なった。分析の結果、テレビ放送とは大きく異なる視聴行動の変化を捉えることができた。ソーシャルTV特有の視聴行動とその効果、サービス提供方法や必要な技術について論じる。
著者
河合 勝彦 後藤 良次 杉浦 豪軌 青井 一郎 長屋 隆之
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.225-228, 2014 (Released:2015-01-30)

右肩上がりの日本経済が終焉を迎え、より性能の高いものをより安くつくることによって製品の売上げを伸ばすという、日本企業成長のシナリオに限界が見えてきた。その一方、製品やサービスにまつわるコストパフォーマンス以外の価値創造が顧客満足度を高め、企業の成長を支えるという事例が増えている。この後者の視点に基づいて、我々は企業と(非技術系)大学生が共同して新しい価値(新しいモビリティ文化)を創造するという実践活動(共創活動)を行っている。本稿は、この共創活動の概要をまとめ、こうした活動に参加することによって得られる企業と学生のメリットについて検討する。さらに、この実践活動で得られたノウハウや遭遇した困難について考察を加える。
著者
本間 雅都 齋藤 敏雄
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.77-80, 2014 (Released:2014-08-06)

複数の種が生存する生態系では、種間の相互作用を通して種を構成する個体数は時間とともに循環変動する。本研究では、知識の変動と新陳代謝を生態系のそれと相似するものと捉える。すなわち、ある知識をもつ専門家の集団を生態系における種とみなし、複数の種が相互に作用しあうことで種を構成する専門家の集団がどのように変化するか、また外部知識が種の盛衰にどのような影響を及ぼすかを分析するためのモデルを作成する。
著者
中西 昌武
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.48-48, 2010

概念帳票モデルは、データベースとこれにアクセスする帳票の構造的関係を数式で表したものであり、これを使うと、アクセス対象のデータソースから生成可能な帳票の概念的構造を数学的演算により導出することができる。最近、概念帳票モデルを隣接行列で表現すれば演算過程が簡潔に表現できることが分かった。この行列を応用すれば、実装データベースから実装帳票を生成するミドルウェア・エンジンを構築することができる。本発表では、このようなミドルウェア・エンジンン「概念帳票エンジン」のプロトタイプを説明する。
著者
木下 純一 目黒 良門
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2012年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.104-107, 2012 (Released:2013-01-30)

ソーシャルメディアが世界的に世界規模で利用者を急速に増やしつつある。いまや、企業においてソーシャルメディアを利用したマーケティング活動は必要不可欠となっている。本研究の目的は、消費者属性を分析し効果的なプロモーション活動を行う際にどのようにしてソーシャルメディアを活用すべきなのかを提案する。
著者
竹内 広宜 荻野 紫穂 渡辺 日出雄 白田 佳子
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.10-10, 2008

本研究は、テキストマイニング技術を用いて有価証券報告書を分析し倒産企業の特徴を明らかにしようとするものである。企業の倒産兆候を明らかにする研究では、企業の財政状態や経営成績を分析することが一般的である。これに対し本研究では、非財務データを用いて倒産企業の兆候を明らかにした。具体的には、企業が提出する有価証券報告書内のテキスト部分を解析対象とした。なお先行研究がテキスト内に出現する単語の出現頻度のみに注目していたのに対し、本研究では深い言語処理で得られる係り受け情報などにも注目した。具体的には、非倒産企業、倒産企業の有価証券報告書について、IBM OmniFind Analytics Edition(OAE)を用いて2群を比較し、倒産企業群を決定付ける表現を抽出する差異分析を単語レベル、文脈レベルで行った。
著者
櫻井 敬三
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2013年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.205-208, 2013 (Released:2013-09-19)

イノベーション活動は新たな着想と具体化の2段階が必要である。筆者は創造性テストを実施し、流暢性、柔軟性、独創性の3要素を抽出した。その内、柔軟性とイノベーションの関係が高いことを見つけた。イノベーション活動を推進するには個人の柔軟性を高めることが重要である。
著者
坂巻 英一
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2011年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.98, 2011 (Released:2011-12-01)

携帯電話の普及とともに,携帯電話に関するデータを企業のマーケティング戦略立 案へ活用しようといった動きが今日盛んになってきている。中でも,検索エンジンに は全国のユーザが毎日膨大な量の検索語句を入力しているにも関わらず,データベー スに蓄積されたデータは殆ど活用されずに捨てられているのが現状である。携帯電話 はユーザの性年代といった個人属性を特定することが可能であるため,携帯電話から 入力された検索語句を活用することで,マーケティング戦略立案に対して有効である と考えられる。本研究では,検索エンジンに入力されたデータを基に,携帯端末の解 約を予測するモデルを提案するとともに,携帯電話会社に於いて提案モデルを解約防 止施策に適用した事例を紹介することを目的とする。
著者
小森谷 浩志
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.49-49, 2010

現在,多くのビジネスパーソンの働く意欲は,決して高いとはいえない.経営におけるイノベーションや創造の重要性が指摘され,質の高さが問われる中,「いやいやながらしかたなく」もしくは「いわれたとおりに忠実に」では高い成果は望むべくもない.「わくわくする」,「いてもたってもいられない」など内発的動機が鍵になる.本稿では,"楽しさ"を主題に経営を捉え直したい.その中でも特に戦略の形成と実行について検討した.結果として,戦略にとって"意思力","組織力","顧客力"の3つが相乗する動的な観点が重要であることが明らかとなった.
著者
桐野 裕之
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.245-248, 2013

企業研究の手法は無数に存在するが、本研究では新しい切り口として「会議」を測定ツールとして用いている。企業は日夜会議を繰り返しており、その進行方法や意思決定の仕組みは様々である。一方企業の特質や業務構造も、輪を重視するコミュニティー組織、トップダウン組織、システマティック型業務構造、自由裁量型業務構造など多種多様である。会議は企業体質の要素を凝縮含有しており、会議の構造は自ずと企業の構造と類似し、会議は企業の縮図であると言っても過言ではない。本研究は企業の「特質」「業務構造」「会議内容」に関するデータを解析し、それぞれの相関関係を導出することを目的としている。
著者
村田 潔 折戸 洋子
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2013年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.306-309, 2013 (Released:2014-02-03)

ビッグデータビジネスは,個人情報を各種のセンサーやユビキタスデバイスを利用して自動的に収集し,蓄積された多種大量の個人情報を処理・共有して,さまざまな目的のためにタイムリーに活用することを前提としている。こうした個人情報の取扱いをその不可欠の要素とする情報システム開発と,その広範囲にわたる利用が議論されるとき,プライバシー保護は避けて通ることのできない社会的課題として認識されることが一般的である。しかし,個人情報の取扱いが自動化され,人も組織もそのプロセスに関わらない状況においては,誰がプライバシー侵害の主体者となるのかは不透明である。本研究では,ビッグデータ時代におけるプライバシーの概念と保護のあり方について検討を行う。
著者
田中 公人
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.129-132, 2014 (Released:2015-01-30)

本稿では、製品アーキテクチャの枠組みを用いて、ビジネス・インテリジェンス(BI)における製品開発戦略について考察する。具体的には、BIソフトウェアとコンサルティング・サービスの製品アーキテクチャをそれぞれ横軸・縦軸にとったマトリックスを分析フレームワークとして用い、日本国内の主要なBI製品がどこに位置づけられるか、またその時間的変化(ダイナミクス)について分析した。結果、製品アーキテクチャ・マトリックス上でのダイナミクスにより、各社の戦略の違いが説明できる可能性が示唆された。また、市場シェアの大きな企業とそれ以外の企業の戦略の違いについても考察した。
著者
春木 良且 杉浦 園枝
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.25-28, 2014 (Released:2014-08-06)

与えられた課題に対して、学習者がプロジェクトチームを組みアプローチをしていくPBLでは、複数の学習者が共同して解を導き出すため、学習チームをどのように構築するかが、科目の運営においては重要である。本研究では、文系大学における過去のPBLの実施経験から、課題の類型によって、学習者チームの構造やコミュニケーションのあり方が異なっていることに着目をした。診断、評価などの分析型問題においては、自律的に機能するホモジニアスな集団による学習が効果的であったのに対して、設計、計画などいわゆる合成型問題においては、ヘテロジニアスな集団が協調的に振る舞うモデルが有効であるということが明らかになった。