著者
井上 尚美 西崎 雅仁
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.1, 2010

長引く不況と少子高齢化に伴って、外食産業におけるファミリーレストランの位置づけや市場規模は変化している。特に家族連れを対象としたファミリーレストランの経営は苦しい状況が続いている。そういった環境の中、客数・客単価がどのように変化し、店舗数と営業利益率との相関を研究することでポジショニングが明らかになる。<BR><BR> 外食産業全体での低価格化、マーケットへの新規参入など伸びている業態・衰えている業態を明らかにすることで、今後のファミリーレストランの方向性を解明する。
著者
森 健
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.76-76, 2009

本稿は企業のメインバンク変更の理由として企業の取引支店と銀行本部の距離に着眼した。銀行の本部は貸出審査や専門部隊派遣など支店の支援を行う。本部から遠い支店ほど支援に手間がかかると考えられ、支店と本部の距離が企業との取引に影響を及ぼす可能性がある。600件以上のサンプルの距離を地理情報ソフトウェアにより厳密に計測し分析を行った結果、地方銀行をメインバンクとする企業には他銀行業態をメインバンクとする企業と比較し次の特徴があることがわかった。第一に、取引支店が本部から離れている企業の割合が大きい。第二に、取引支店が本部から遠いほどメインバンクから離反し易い。第三に、メインバンクを地方銀行から他の銀行に変更した企業より、他の銀行から地方銀行に変更した企業の方が財務内容は悪い。本稿は地方銀行に店舗運営に関する固有の経営課題があることを示唆している。
著者
杉崎 茉里香 大江 秋津
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.184-187, 2015 (Released:2016-01-29)

本研究は、企業スポーツチームが企業のステークホルダーの模倣的興奮と企業パフォーマンスに与えるメカニズムを明らかにする。模倣的興奮とは、模倣的戦いであるスポーツから喚起される興奮である。分析は一部上場企業に所属する19の実業団バレーボールチームの146件のデータ(2006年~2014年)を利用して、共分散構造分析による確証的因子分析を行った。その結果、スポーツチームの高い戦績は、企業のステークホルダーの模倣的興奮に正の影響を与え、スポーツ関連製品を通じて企業パフォーマンスが向上することが明らかになった。さらに、会社の規模に応じた複数チームの所有は、スポーツ関連製品を通じた利益率向上への効果の可能性が示唆された。
著者
雨宮 寛二
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2020年全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.33-36, 2021-01-28 (Released:2021-01-18)

サブスクリプションは従来から存在するが、近年、さまざまな分野で製品やサービスの提供形態として採用されつつある。米国では、いわゆる「サブスク・ボックス」が主流となり、顧客に魅力的な商品を定額で提供することで、ライフタイムバリュー(顧客生涯価値)を生み出し、マネタイズを図っている。本稿では、サブスクリプションの増加要因や成功要因を踏まえた上で、サブスクリプションのビジネスモデルを3つの段階に分類しそれぞれの特徴を明らかにするとともに、ビジネスモデルの戦略性を新たに提起する。
著者
犬童 健良
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2007年度春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.55, 2007 (Released:2007-10-17)

非対称的優越性,妥協効果,および類似効果は,意思決定の規範的モデルに対するアノマリーとして知られる.本論文はこうした2属性3代替案の選択問題およびギャンブル選択における選好逆転現象における文脈依存性を説明するための認知的モデリングを提案した.これらに関して近年ニューラルネットを用いた計算的モデリング(DFT)が提案されたが,本論文は,対立する評価を統合する選好集計とみなし,とくに多数決ルールを用いたモデリングを試みている.また選好の転送可能性を解釈する認知的権利システムの概念を導入した.
著者
梅本 克
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2008年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.82, 2008 (Released:2008-08-07)

本論文では,新種のコンテンツを創作する活動をイノベーションと捉え,そのイノベーションが普及する過程を分析する。また,創作活動の普及からいかにビジネスを生み出すことができるかを事例から考察する。 これまで多くの地方都市が次世代を担う新産業の1つとして,コンテンツ産業の育成に努めている。しかし,コンテンツ産業は一般の製造業とは異なり,個人の創造的活動に大きく依存するため,人材育成からして非常に難しい。そこで,本論文では最近顕著にみられるウェブ・コミュニティでの創作活動の普及の一事例をできるかぎり詳細に追いかけ,その普及過程を最近の普及学で特に注目されるネットワーク理論で考察を試みる。そこからいかに創作活動を普及できるか学ぶことを目指す。
著者
白石 梨紗 大江 秋津
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2020年全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.89-92, 2021-01-28 (Released:2021-01-18)

本研究は、ハロー効果が明治時代のお雇い外国人の契約更新にもたらす影響を実証する。ハロー効果とは、既存の評価がその後の評価に与える影響である。分析は、明治7年から9年の『公私傭入外国人明細書』・『資料御雇外国人』の84件のお雇い外国人のデータにより、多変量解析を行った。その結果、来日前の学歴や業績が高評価の人は高給となるが、成果の評価時はハロー効果により期待したほどでないと判断されやすく、そうでない人はハロー効果が無いため期待値が低く、契約更新されやすかった。本研究は、ハロー効果という数値化が困難なものを実証することで、認知バイアス理論への理論的貢献と、日本史分野にも分野横断的貢献を持つ。
著者
猪原 健弘
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2011年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.42, 2011 (Released:2011-12-01)

社会ネットワークの安定性概念としてハイダーの安定性とニューカムの安定性を取り上げ、それぞれから導かれる社会ネットワークの構造から、社会ネットワークの中での情報伝播の範囲について論じる。特に、ハイダーの安定性が達成されている社会ネットワークにおいてよりも、ニューカムの安定性が達成されている社会ネットワークにおいての方が、社会ネットワークの全範囲に伝播する情報が存在する傾向が高いことを示す。
著者
清水 たくみ 平野 雅章
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2020年全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.269-272, 2021-01-28 (Released:2021-01-18)

ICT投資は経済・企業成長の主要な要因としての役割を果たし続けている。マクロレベルでのICT投資の正の影響については合意が形成されつつある一方、ミクロレベルでどのような組織がICT投資を成果に結びつけているかについては統一的な見解が得られていない。そこで本研究では「デジタル文化資本」概念に着目し、ICT投資成否を左右する組織要因について明らかにする。日本企業に対する大規模サーベイ調査のパネルデータ分析を行った結果、ICT投資は組織内デジタル文化資本の高低に応じて企業業績に与える影響が変化することが示された。本研究により、ICT投資と企業業績の関係性に関する新たな理論的・実証的貢献がもたらされた。
著者
木村 誠 根来 龍之
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.271-274, 2012

本研究はリアル世界の商品(物財とその属性である情報)とバーチャル世界の商品(情報通信ネットワーク上のデジタル情報財)間に関係性を付与することによって価値創造を行う事業(R=V連携事業)のメカニズムの記述を試み、業績の成長を促す方策を論じる。R=V連携事業の全体像を把握するために、情報間の静的構造モデル(R=V連携構造モデル)と活動連鎖の循環モデル(R=V連携循環モデル)の両面からアプローチする分析手法を提示する。事例として、GANZ社の「Webkinz」、バンダイの「プロ野球オーナーズリーグ」、コロプラの「コロニーな生活」を取り上げ、R=V連携事業の成長のために考慮すべき問題について検討する。
著者
鈴木 常彦
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2003年度春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.52, 2003 (Released:2003-08-01)

インターネット(以降ネット)はミーム増殖システムとして機能する。「組織なき反戦運動」、「出会い系サイト」、「ウィルス」などについて、ミームの増殖という視点から考察すると、そこにはグレシャムの法則を越える特異なメカニズムが見てとれる。それは「価値観の隙間への価値の刷り込み」である。時間をかけて醸成された文化、価値観の慣性は大きい。しかし、ニッチへのあらたな文化、特にバーチャルな文化の発生と伝搬は短時間におこりうる。さらにこうした現象をミームの観点から捉えることにより、そのキャリア、環境、コード、メカニズムとその多層性が見えてくる。そして結論として筆者が模索するミームコンピューティングによりマネジメント可能であることを論ずる。
著者
梅原 英一
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2020年全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.225-228, 2021-01-28 (Released:2021-01-18)

大学ではIT化への取り組みが進められている。このために組織のIT活用能力を改善させる必要がある。そこで東京都市大学総合情報システム部を事例に、中小組織向けIT-CMFを用いてIT活用能力を分析する。またiCDのフレームワークを用いて組織のIT活用能力に必要な個人の能力を分析する。IT-CMFに基づき総合情報システム部にアンケート調査する。その結果ハイレベル調査で5つの重要IT活用能力を抽出した。第二に、深堀調査で責任者にヒアリングを行い最重要IT活用能力として調達を抽出した。また最重要な実践活用力構成ブロックとして目標とスコープを特定した。最後にこれに必要な個人のスキルをiCDにより抽出する。
著者
石野 正彦 長田 洋 工藤 司 五月女 健治 片岡 信弘
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2016年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.273-276, 2016 (Released:2016-11-30)

情報化社会でのIoT(Internet of Things)のイノベーションによって、産業界や消費者向け情報サービス分野において、さまざまなビジネスモデルの構築が可能になってきた。たとえば、物流、セキュリティ、安全性、自動検知、データ収集・分析などが容易となる。また、それらのビッグデータの活用や予測に役立てられる。現在登場しているIoTを活用した応用システムやビジネスモデルを分類し、代表的な事例を研究した。将来に向けてIoTを活用した新しいビジネスモデルによるイノベーションを考察する。
著者
豊岡 佑真 遠藤 正之
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2017年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.17-20, 2017 (Released:2017-05-31)

Bitcoinはなぜ注目されているのか。それはBitcoinがブロックチェーンなどのシステムを利用することで、高い信頼性を持っているという理由が挙げられる。オルトコインやBitcoin 2.0と呼ばれるプロジェクトが多く出現している理由は、Bitcoinのシステムが利用しやすいことと、信頼性の高さが知られてきていることがあげられるだろう。特に、CounterpartyなどBitcoinを新たな使い方に利用するものや、Ethereumなど独自のブロックチェーンを利用するものに代表される、Bitcoin 2.0の可能性は大きい。本報告ではBitcoinの信頼性およびBitcoin 2.0への応用可能性について考察する。
著者
山口 麻希 西崎 雅仁
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.38, 2010

以前は日本文化といえば歌舞伎や相撲といった伝統文化であったが、現在、マンガやアニメといったオタク文化は世界に誇れる数少ない日本の文化であると同時に経済価値が存在する。工場が海外移転し、技術力が国外に流出している中でこういったオタク文化の今後は、日本経済を支える重要なコンテンツであることは明白である。そして、その人気や経済的効果は国内に留まらず世界中に広まっている。しかし近年、その人気とは裏腹にアニメ等の売り上げが低下してきている。その原因としては、不況や各国の事情、インターネット上の違法配信サイトの台頭など様々なものが挙げられる。そこで、日本国内の状況と海外の状況を比較し、オタク文化の資産価値に焦点を当て、その経済的価値を経営学視点から考察する。
著者
斉藤 武史
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2019年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.77-80, 2019-08-31 (Released:2019-08-30)

インターネットを介した消費者による情報収集が一般化し、そのメディアとしての存在感は日々高まっている。2019年2月に電通より公表された、「2018年(平成30年)日本の広告費」によると、インターネット広告費が地上波TV広告費と、肩を並べる水準を示している。反面、インターネットの接触情報と、実際の購買行動を包括的に結び付けるのは難しく、一連の広告施策において、効率的な活用はできていない。弊社では同一と定義されたモニタの、インターネットアクセスログと購買ログを収集している。インターネットの接触情報と、実際の購買行動を包括的に結び付けることで、一連の広告施策に活用できる仕組みを構築できないか検討した。
著者
波田野 裕一
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2010年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.23, 2010 (Released:2010-06-14)

運用業務のプロセス分析については、ITILやBPMなどさまざまな分析の提案がなされてきた。 <br/>運用フレームワークfwopでは、運用業務を遂行する組織、個人に着目し、運用組織に求められる 10 の機能を業務機能ユニットとしてモデル化することで、運用業務プロセス全般を表現しようとしている。 <br />本発表では、この「業務機能ユニット」のコンセプトを紹介するとともに、「業務機能ユニット」で表現された運用業務プロセスの、1.標準化による効率化、2. 業務特性に従ったモデル化による展開容易性の実現、3. 運用業務基盤に反映 (実装) するための「運用アーキテクチャ」の3つの展望について述べる。
著者
羽鳥 冬星
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2018年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.23-26, 2018 (Released:2018-05-31)

意思決定のための高精度な予測モデルを開発することは企業にとって重要な課題である。しかし、現実のビジネス要件に沿って目的変数を設定していくと、その構造は複雑になっていくことが多い。そのような場合の精度改善の一つの手法として、複数のモデルを利用するアンサンブル学習の枠組みがある。特に初段のモデルの予測値を次段のモデルの入力に使う手法はstackingと呼ばれている。本研究では初段に単純な構造の目的変数を持つモデルと、次段に複雑な構造の目的変数を持つモデルからなるstackingモデルを提案するとともに、自動車産業の実データを使用したモデリングにおける事例を紹介する。
著者
幡鎌 博
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.72-72, 2004

宿泊予約は、ネット化がさらに進むと予想されている。今のところ楽天トラベル(旧「旅の窓口」)が大きなシェアを占めている。しかし、従来の販売方法での宿泊予約を含めた全体像として見ると、旅行代理店・旅行企画会社・ソリューションプロバイダー・予約サイト/旅行ポータル・ホテル/旅館自身(自社ホームページも運営)などが複雑な関係で宿泊予約を行なっている。ネット化の進展も、これらの企業間のネットワークに依存しているところが大きい。また、スイッチャーやASPのような仕組みも広がっている。本稿では、宿泊予約サイトの裏側のBtoBの仕組みを分析することで、今後のBtoBの進展や課題などを考察する。
著者
吉川 厚 折田 明子
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2013年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.193-196, 2013 (Released:2014-02-03)

企業研修をはじめとする「研修」は、ただ知識を詰め込むだけではなく、得た知識を実践的に活用し、自ら問題発見や意思決定ができる人材を育てるために実施される。ただし、研修で学んだことは、知識を問うペーパーテストのみで測れるものではなく、研修効果を測り評価するには、研修のデザイン、目的、教材、教授法、講師や受講生の相性など、さまざまな要因を考慮しなければならない。本稿では、これまでに実施してきた研修を実例として、われわれが開発し実施してきたキーフレーズ発見法を用いて、これらの要因のうち何が測定できるのかを明確にしつつ、研修の効果を評価することを試み、その結果を考察する。