- 著者
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中村 聡一
小林 博
- 出版者
- 近畿大学
- 雑誌
- 近畿大学農学部紀要 (ISSN:04538889)
- 巻号頁・発行日
- vol.23, pp.7-12, 1990-03-20
1.グッピー,ティラピア,メダカ,コイ,コイナ,ワキン,コメットについて鰓蓋運動数の温度変化を測定し,その値から温度係数Q_<10>とArrheniusの式のμを常温から下の温度範囲で求めた. 2.Q_<10>は,いずれの魚種においても中等度の温度範囲では2〜3の値を示したが,低温まひによる鰓蓋運動の停止直前の温度では変動が大きく3〜8の高い値を示した. 3.Log f と1/Tの関係においてグッピー,ティラピア,メダカ,コイ,コイナでは,変曲点(臨界温度)が1つ求められ,その温度はグッピーとティラピアでは14.7〜15.9℃,他の魚種では9.2〜10.0℃であった. 4.μの値は臨界温度より高温では各魚種の間にほとんど差はなく1.0×10^4〜1.3×10^4であったが,臨界温度より低温ではμは高温側の値より大きく,魚種により変動が大きかった. 5.鰓蓋運動の停止温度の平均値はグッピー,ティラピアで9.6〜10.3℃,その他の魚種では3.7〜5.6℃の範囲内にあった.