1 0 0 0 OA 嶺南遺書

著者
清伍崇曜輯
出版者
南海伍氏粤雅堂刊
巻号頁・発行日
vol.第2集第32册, 1863
著者
泉田 信行
出版者
医療と社会
雑誌
医療と社会 (ISSN:09169202)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.83-94, 1995

この論文において,今までに行われてきた医療過誤問題に関する研究に関する議論を行う。主にSimon(1981)とSimon(1982)の紹介をする。Simon(1981)は過失責任体系と無過失責任体系の比較分析を行っている。過失責任体系は被告を過失があるときに罰し,無過失責任体系は過失の有無に関わらず彼を罰する。彼女の結果は過失責任体系は無過失責任体系よりもパレートの意味において優越するということであった。<BR>一方,Simon(1982)は裁判システムが原告側に費用をかけるときに被告の製造物の品質がどうなるかを検討した。彼女の結論は非常に自然なものであって,比較的低い所得の個人からなる市場においては製品の品質が比較的低下するというものであった。この結果として裁判システムは誘因体系としては限界があり,それゆえ政府による直接的介入の効果を検討する必要があると思われる。<BR>最後の節において,これらの結果に関するコメントと将来の研究の方向性について論じている。
著者
ソクサバト ボンサック 中山 幹康
出版者
水文・水資源学会
雑誌
水文・水資源学会研究発表会要旨集
巻号頁・発行日
vol.24, pp.9, 2011

ラオスのナムグム1ダムは1971年に発電を目的として建設された.本研究は,建設後約40年を閲した時点での,移転民の生活再建状況を精査することである.1968年に移転したPakcheng村および1977年に移転したPhonhang村の2つの村について,各50世帯を対象とした訪問調査を実施した.Pakcheng村の人々はPhonhang村に比べて遙かに豊かであった.2つの村での貧富の差は,水利と道路整備の差異に起因していることが判った.Phonhang村での灌漑施設の建設や道路の舗装など,2つの村の間に存在する経済的な格差を減少する為の対策が,政府により執られることが望まれる.
著者
武藤 秀太郎
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.241-262, 2002-04

本稿は、戦後日本のマルクス主義経済学の第一人者であった宇野弘蔵(一八九七―一九七七)の東アジア認識を、主に戦時中に彼が執筆した二つの広域経済論を手掛かりに検討する。「大東亜共栄圏」は、「広域経済を具体的に実現すべき任務を有するものと考えることが出来る」。――このように結論づけられた宇野の広域経済論に関しては、これまでいくつかの解釈が試みられてきた。だが、先行研究では、宇野が転向したか否か、あるいは、かかる発言をした社会的責任はあるかどうか、といった点に議論がいささか限定されているきらいがあり、戦後の宇野の発言等を含めた総合的な分析はなされていない。私見では、宇野の広域経済論は、戦前戦後を通じて一貫した経済学方法論に基づいて展開されており、彼の東アジア認識を問う上で非常に貴重な資料である。大東亜共栄圏樹立を目指す日本は、東アジア諸国と「密接不可分の共同関係」を築いていかねばならないという、広域経済論で打ち出されたヴィジョンは戦後も基本的に継承されている。このことを明らかにするために、広域経済論を戦後初期に宇野が発表している日本経済論との対比から考察する。
著者
村瀬 敬子
出版者
佛教大学
雑誌
社会学部論集 (ISSN:09189424)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.1-19, 2010-09-01

戦前・戦時期において国民教化メディアであったラジオは,女性の社会教育を目的とした「婦人・家庭向け」の番組を放送していた。本稿では「婦人・家庭向け」の番組のうち,料理放送に注目し,1930年代を中心に,ラジオが視聴者としての女性,なかでも「主婦」とどのような関係をとり結んでいったのかを明らかにした。「料理献立」は都市部に居住する一定以上の階層の「主婦」に向けて,料理の調理法をほぼ毎日,放送する番組であった。番組には栄養や味や家計等に配慮して,毎日異なる副食を家族に提供すべきだとする近代的な家事規範が織りこまれており,その背景には料理を「教養」としてとらえる文化があったといえる。一方で聴取者調査や番組にかかわる言説の分析からは,「料理献立」が,近代的な主婦へと女性を「統合」するだけでなく,階層や地域などの差を顕在化させる,いわば「分断」の契機をもはらんでいたことがわかった。それにも関わらず,日々の料理放送が1941年まで継続した背景を,戦時期における「栄養」と「団攣」という観点から考察した。
著者
イサハク ザカリア・アミデユ マハラジャン ケシャブ・ラル
出版者
富民協会
雑誌
農林業問題研究 (ISSN:03888525)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.143-147, 2013-06-25
参考文献数
7

気候変動が食物生産に影響が与えることは色々な研究によって明らかにされている。本稿では、ガーナの主要食物の収量において気候変動がどのような影響を及ぼすかを究明することとする。そのため、世帯調査の戸票データを用いて気候変数(温度と降雨量)が主要食物(キャッサバ、トウモロコシ、ソルガム、コメやヤム)の収量に与える影響について計量分析を行う。その際、確率的フロンティア生産モデルを活用する。その結果、緩やかな温暖化が顕著にキャッサバやソルガムの収量を増加させるが、米においては収量が減少することが判明した。農業投入材の利用は基本的に増収につながるが、農薬の投入時期や投入量が不適切であれば収量増にはつながらない。気候や投入材の他、農地規模、世帯規模、世帯主の性別、年齢、教育のような社会経済的要因が食用作物の収量に有意な影響を与える。ゆえに、本研究では、気候変動による食物収量への影響を最小限にとどめるため、化学肥料等の容易な確保につながる投入材市場の効率化、高温や干ばつに強い種子の普及、小農における効率的農薬利用の条件整備の重要性を指摘する。同様に、気候変動や技術に関する情報を効率的に農家に伝えるために普及員やコミュニティーラジオのようなメディアも活用すべきである。
著者
友安 茂
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.554-559, 2000-10-28 (Released:2010-09-09)
参考文献数
7
著者
有沢武貞
出版者
太宰友輔写
巻号頁・発行日
vol.[8],
著者
橋本 博明 岡島 静香 角田 俊平
出版者
広島大学生物生産学部
雑誌
広島大学生物生産学部紀要 (ISSN:03877647)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.79-92, 1989-11

瀬戸内海のイワシパッチ網は主としてカタクチイワシを対象に操業されている。1984年と、'86年に、燧灘のイワシパッチ網船より6標本を得て、各標本の魚種組成を明らかにし、そこに出現した体長または全長10cm以上の魚類の消化管内容物を調べた。さらに、その結果をもとに、カタクチイワシを瀬戸内海における魚類生産の鍵種と位置づけ、同種をめぐる食物関係(競合・被食-捕食関係)に視点をおいて、瀬戸内海における1969~'86年の魚種別漁獲量の動向を解析した。パッチ網の漁獲物は、各標本ともカタクチイワシの占める割合が大きく(全長10cm未満の漁獲物では70.0~99.8%を占めた)、他に16種類の魚類と、エビ類、カニ類、イカ類が出現した。魚類のうち、タチウオ、トカゲエソ、シログチはしばしば漁獲されていた。また、マイワシは稚魚と成魚(体長16~18cm)が出現し、稚魚は7月の標本で6.9%、8月では2.4%を占めた。従来、本種は内海では産卵しないとされていたが、稚魚と成魚の出現は本種の内海での産卵の可能性を示唆するものである。体長または全長10cm以上の魚類の食性の特微は、タチウオ、トカゲエソ、シログチ、マサバ、トラフグがカタクチイワシを多食していたこと、そしてマイワシはCoscinodiscusのみを摂食していたものの、それは痕跡的であり、コノシロ、サッパは空胃の個体が多かったことである。前者に属する魚類はカタクチイワシを捕食するために、その群れに寄ってきたものと考えられ、後者は、偶然カタクチイワシの群れの近くにいたものが混獲されたと思われる。漁獲量の解析は、カタクチイワシ、マイワシ、アジ・サバ類、魚食性魚類(ブリ類、ヒラメ、エソ類、タチウオ、サワラ類、スズキ)、ニべ・グチ類について行った。内海におけるこれら漁獲量の動向についての全体的な特徴は、1970年代初期からみられたマイワシ資源の増大に伴う内海への入り込みによって、マイワシ漁獲景が増加し、カタクチイワシ、アジ・サバ類は減少したことである。なお近年において、マイワシの減少に伴い、カタクチイワシとアジ・サバ類の漁獲盤が回復するという種の交代現象が認められた。カタクチイワシの多獲域である内海東部と中部では、カタクチイワシ漁獲量の変動と連動するように魚食性魚類のそれも変動した。ニべ・グチ類の漁獲量の動向については上記の魚類の漁獲量との関連性は認められなかった。この点に関しては、本類がカタクチイワシを摂食するものの、他の魚類、甲殻類をも多食することによるものと推察した。In 1984 and 1986 six fish samples were obtained from landings by the sardine drag net, 'Patchi-ami', working in Hiuchi Nada Sea of the Seto Inland Sea. Species composition of each sample was examined as well as the food habits of fishes over 10 cm length. In light of the food-habit evidence, fluctuations in the annual landings of anchovy (Engraulis japonica) and fishes associated with anchovy were analyzed.Twenty-two kinds of fish, shrimp, crab and squid were encountered. Cutlass fish (Trichiurus lepturus) and white croaker (Argyrosomus argentalus) were present in all samples.Larval sardine (Sardinops melanosticta) accounted for 6.94000f specimens in the July sample and 2.4-1073760944n the August sample. In the latter month, however, adult sardine of 16 to 18 cm in body length were also present, which leads to the suggestion that, contorary to general opinion, sardine spawning takes place in the Inland Sea.Cutlass fish, lizzard fish (Saurida elongata), white croaker, mackeral (Pneumatophorus japonicus) and tiger puffer (Fugu rubripes) fed heavily on anchovy, while sardine consumed small quantities of diatom (Coscinodiscuss spp.). Gizzardshad (Konosirus punctatus) and Japanese scaled sardine (Harengula zunasi) had empty stomachs.Analysis of annual fluctuations in catch was carried out on anchovy, sardine, horse mackerels (Trachurus japonicus etc.) and mackerels, fish feeders, and croakers, respectively. In the latter half of the 1970's the catch of sardine increased, and the catch of anchovy and horse mackerels and mackerels decreased. Recently (middle 1980's), the catch of sardine has decreased, and this has been accompanied by a recovery of anchovy, and horse mackerels and mackerels. The catch of fish feeders fluctuated together with that of anchovy in Eastern and Central Seto Inland Seas, where the fishery for anchovy is most productive. Landings of croakers fluctuated independently of those of the above-mentioned species, because it is considered that croakers feed not only on anchovy, but also, to a large extent, on other fishes and crustaceans.
著者
三枝 弘育 伊藤 康江 宮崎 則幸
出版者
東京都農林水産振興財団東京都農林総合研究センター
雑誌
東京都農林総合研究センター研究報告 (ISSN:18811744)
巻号頁・発行日
no.8, pp.49-59, 2013-03

伊豆諸島で漁獲される魚(ムロアジ,ゴマサバ,トビウオ)と麹・酵母を使って魚醤油を新たに製造した。麹は麦麹,米麹および豆麹を使った。豆麹は,アミノ酸化率が最も優れていたがアルコールは生成しなかった。麦麹はアミノ酸化率が高く,米麹はアルコール生成に優れていた。麹の種類によるアルコールの生成量の差は,糖を添加することで改善された。また,3種類の麹を混合することで,望まれるアミノ酸化率,遊離アミノ酸量が得られた。検討の結果,配合割合は,重量に対して魚を55%,混合した麹(麦麹,米麹,豆麹)を15%,塩10%,砂糖5%,水15%とした。仕込み後1週間は毎日撹拌し,仕込み2週間後に酵母を添加,その後2週間は週に1回撹拌し,その後8週間は静置することで,風味の良い魚醤油の製造が可能であった。この試作魚醤油の全窒素量は1.85~2.03g/100g,ホルモル窒素量は0.71~0.81g/100g,アルコール量は1.66~2.15g/100g,遊離アミノ酸量は5908.7~6034.3mg/100gであった。
著者
佐藤 晃彦 小泉 勝
出版者
日本膵臓学会
雑誌
膵臓 (ISSN:09130071)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.736-741, 2014

症例は99歳,女性.2010年11月中旬,心窩部痛,吐気・嘔吐のため当科を受診した.血清アミラーゼ1,553IU/<i>l</i>と高値.CT所見と併せ,急性膵炎と診断した.膵体尾部実質造影不良と腎下極以遠までの広範な炎症波及を認め,厚労省重症度判定基準 造影CT Grade 3の重症膵炎と判定した.日本酒2~3合,毎日,35年間の飲酒歴があり,成因はアルコール性と考えられた.心不全が増悪して一時重篤な状態に陥ったが,徐々に病態が改善し,最終的には,膵炎に伴う重篤な後遺症を残すことなく第137病日に退院した(退院時年齢100歳).我が国において飲酒習慣を有する高齢女性は少なく,高齢女性のアルコール性膵炎は稀である.本例は,超高齢女性に発症したアルコールが成因と考えられる重症急性膵炎であり,極めて稀な症例と考えられた.高齢者の急性膵炎では,重症化,既往合併症の増悪や廃用症候群の続発に特に留意が必要である.<br>
著者
藤野 京子
巻号頁・発行日
pp.1-95, 2007-03

平成17年度-平成18年度科学研究費補助金(基盤研究(C))研究成果報告書
著者
大谷 信介
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.471-484, 2003-03-31 (Released:2009-10-19)

社会調査は, 社会学者がおこなう学術調査以外にも実社会で多様にかつ多量に実施されている.市町村や中央省庁で実施される意識調査やマスコミが実施している世論調査等はその代表的なものである.しかしこれまでの社会学研究ではそれらにほとんど関心が示されてこなかったのが実情である.実社会で「社会調査がどのように実施され」それらが調査方法論の観点から「どのように評価できるのか」といった実態を正確に把握する作業は, 社会調査教育を提供している社会学にとって, 必要かつ重要な仕事といえるだろう.このような視点から, われわれは大阪府44市町村が総合計画策定のために実施した市民意識調査に関する聞き取り調査, およびそれらの調査票の質的評価に関する内容分析を実施した.そこで明らかになったのは, 社会調査論の観点からはとても看過できない問題を抱えた市民意識調査の深刻な実態であった.それらの詳細な実態については, すでに大谷信介編著『これでいいのか市民意識調査』 (ミネルヴァ書房2002年) としてまとめている.そこで本稿では, この調査で明らかとなった実態の中で, 特に社会学会として注目しなければならないであろう課題という視点から問題点を整理していきたい.
著者
田中 光太郎 岡田 寛也 小山 貴久 金野 満
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.679-684, 2016 (Released:2018-01-29)
参考文献数
19
被引用文献数
1

急速圧縮装置(RCM)を用いて,ガソリン及びTRFの着火遅れ時間を上死点圧力(2, 3 MPa), 上死点温度(657-861 K)及び当量比(1.0, 0.5)において計測した.また,各燃料を用いた同条件下での化学反応解析を行い,解析値と実験値の着火遅れ時間の比較及びガソリンの自着火機構について検討した.

1 0 0 0 OA 市中取締書留

出版者
巻号頁・発行日
vol.[102] 嘉永,