著者
山崎 清子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.11, no.5, pp.342-347, 1960

1) 寒天液は攪拌すると泡立つ。電動攪拌の場合は、1%より2%の方が泡立ちがよいが、手動攪拌の場合は、2%より1%の方が泡立てやすい。<BR>2) ゼリー強度には、攪拌度よりも攪拌終りの温度が影響する。すなわち攪拌終りの温度が低いほど、ゼリー強度は弱くなる。<BR>3) 泡雪かんに用いる卵白の量は、電動攪拌ならば5%が、手動攪拌ならば5%~10%が適当である。<BR>4) 泡雪かんは砂糖濃度が高い時は、寒天濃度を低くするように加減するとよい。<BR>5) 共立てにする場合は、攪拌始めの寒天・砂糖液の温度は、攪拌時間や攪拌終りの温度の関係から70℃ぐらいがよい。また攪拌終りの温度は38℃~39℃ぐらいがよい。<BR>6) 泡雪かんを作るには、電動攪拌の場合はもとより、手動攪拌の場合でも本実験によると、別立てより共立ての方が、操作が簡単で失敗が少ない。また容量も大きくなる。
著者
山田 謙一 郡司 哲己 松井 俊晴
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.70-74, 1999-01-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
14

臭化ピリドスチグミン, 副腎皮質ホルモン剤による治療に抵抗性を示したが, A型インフルエンザ感染を契機に症状の急速な改善を認めた眼筋型重症筋無力症の男児を経験した.経過中の末梢血リンパ球サブセットでは, 治療開始後にCD3, CD4, CD4/CD45RA陽性細胞が増加し, 感染後は減少した.逆にCD19陽性細胞は治療後に減少し, 感染後は増加していた.インフルエンザ感染により免疫学的変化がおこり, 症状の改善がもたらされたと推測した.
著者
野中 源一郎 松本 陽子 西岡 五夫
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
Chemical & pharmaceutical bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.1184-1187, 1981-04-25

A novel hydrolyzable tannin named trapain has been isolated from Trapa japonica FLEROV. (Oenotheraceae), and the structure has been established as II on the basis of the spectroscopic and chemical evidences.
著者
増田 忠信
出版者
桃山学院大学
雑誌
人間文化研究 = Journal of humanities research St. Andrew's University (ISSN:21889031)
巻号頁・発行日
no.1, pp.97-125, 2014-11-28

The purpose of this paper is to investigate the starting point of Japanese people's morality.Moral standards, which are historically constructed, provide us with a measure of which behavioural patterns are acceptable and which are not.The transition from tsuwamono (soldiers) to bushi (warriors) created a peculiar value standard for Japanese people, leading to the so-called Bushido.Reflecting on the pre-Bushido period in Japan can help to understand themselves better. The framework of this paper is as follows : First, I consider what was regarded as evil in the Heian era by examining Vol. 29 of the Konjaku Monogatari.Second, I investigate the word tsuwamono in the Konjaku Monogatari and Shomonki.The way that this word is employed in those two texts suggests that people in the Heian era regarded Tsuwamono ambivalently, as newcomers. Third, comparing the Konjaku Monogatari Vol.25 with the Shomonki, I examine Taira no Masakado's Rebellion (939-940), which is a typical example of the transition from tsuwamono to bushi.I conclude that tsuwamono, originally related to the common people through land or locality, became a newly-influential power by their ability to pacify rebellions. Their transformation into bushi was the result. In the world of Heian aristocrats, the common people were not held to have the same moral sense that noble-born members of the Imperial Court enjoyed. Accordingly, they would be willing to join a rebellion if the time and circumstances were right. Since the gap between tsuwamono and bushi and the common people in their attitudes to work, rebellion, religion and other matters was so small, it became possible for them to hold a similar moral sense. As a result, from the second half of the Heian era onward Japanese people began to make their moral decisions based on a similar set of attitudes to those found in the tsuwamono no michi and, later, the Way of the Samurai.
著者
曽我部 一行 及川 祥平 今野 大輔
雑誌
成城文藝
巻号頁・発行日
no.201, pp.119-72, 2007-12
著者
杉原 薫
出版者
大阪大学大学院経済学研究科資料室
雑誌
大阪大学経済学 (ISSN:04734548)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.336-361, 2004-12
被引用文献数
1
著者
山陽技術振興会 編
出版者
山陽技術振興会
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, 1960-02
著者
田浦 武雄
出版者
The Japanese Society for the Philosophy of Education
雑誌
教育哲学研究 (ISSN:03873153)
巻号頁・発行日
no.31, pp.68-73, 1975

私は、一九七四年九月五日から二ケ月間、文部省在外研究員として、アメリカ教育哲学の動向について、研究する機会をえた。アメリカには、十二年前に、ハーバード・エンチン研究所の招致研究員として、十ケ月程留学したことがあるので、今回は二度目のアメリカでの研究であった。今回は、ハーバード大学のイスラエル・シェフラー、コロンビア大学のP・H・フェニックス、ホノルルでセオドーア・ブラメルド等の各氏と会い、話しあいの機会をもち、あわせて資料蒐集をおこなうことを重点に、日程をくんだ。以下、アメリカ教育哲学の動向について、私の見聞を中心に報告したい。
著者
齋藤 亮子 竹森 幸一 小山 睦美 小玉 有子 伊藤 久子
出版者
弘前医療福祉大学紀要編集委員会
雑誌
弘前医療福祉大学紀要 (ISSN:21850550)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.19-29, 2014-03-31

本研究の目的は、任意に公費負担で子宮頸がん予防ワクチンを接種することが出来た高1 女子(調査時高2)を対象に、子宮頸がん等の知識の多寡と、ワクチン接種行動を決めた要因を明確にすることである。青森県中弘南黒地区の高2 女子1500人を対象に自記式留置法でアンケート調査を行った。知識に関する合計得点を、都市・農村別、行政区別、接種者・非接種者別に平均値の差の検定等を行った。回収数1180(回収率79.4%)の内、有効数1162(都市部1051、農村111)を解析対象とした。ワクチン接種に関する回答数1148 の内、接種者773(67.3%)、非接種者375(32.7%)であった。知識得点は、全体に非常に低かったが、その中でも都市が農村より、また接種者が非接種者より有意に高かった。接種の決定要因はワクチンが子宮頸がん予防に有効であるという知識に基づき自分で決定したというより、家族の勧めと接種が無料である、また副作用が少ないことであった。当地区の接種率は全国平均(65%)とほぼ同等であったが、社会教育や学校教育による知識の普及で、ワクチン接種率向上の可能性が示唆された。
著者
田中 達也
出版者
大東文化大学
雑誌
大東文化大学紀要. 人文科学 (ISSN:03861082)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.A121-A137, 2006-03-31

中世の武蔵国入間郡府川郷は、近世の八か村に及ぶ領域をもつ地域単位であったが、中世末期には石田本郷・谷中村・石田村といった新たな地域単位が成立、府川郷から分離していた。天正五年(一五七七)に検地が実施された「府川郷」も、近世菅間村へと引き継がれる地域単位であると捉えられ、これらの村落の自立により中世府川郷は解体した。「府川郷」や「河越本郷」の検地に関与した大野縫殿助は、在所とする谷中村の範囲を越えた広域的な開発の推進者であり、広域的開発の推進者と開発対象地における協力者の連携により実現した開発によって、中世郷の解体・再編がもたらされたと考えられる。
著者
大和 淳司 大谷 淳 石井 健一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.12, pp.2556-2563, 1993-12-25
被引用文献数
59

本論文では,画像によるモニタリングの自動化を目的として,動画像中の人物像の行動を認識する方法を提案している.実画像に対してもロバストな認識系を構築するために,幾何学的なモデルに基づくモデルフィッティングによらず,特徴量ベースのボトムアップな学習によるアプローチをとる.このために隠れマルコフモデル(HMM)を適用した時系列パターン認識を行った.HMMは音声認識で広く応用されているが,動画像への適用はほとんど例がない.本手法では,画像中の人物領域のメッシュ特徴をベクトル量子化によりシンボルに変換し,このシンボル列をHMMで学習,認識する.これにより,教師付き学習による,所与の動作カテゴリーの認識が実現できる.テニスの動作を列に,複数の被験者の動作認識実験を行い,90%以上の認識率を得た.また,不特定多数の人物動作認識を目的として,学習に用いなかった被験者を認識対象とした場合についても検討を行った.この場合,認識率の低下が起こるが,学習に用いる被験者数を増やすことにより認識率が向上することを確認した.
著者
横田 尚昌
出版者
日本保険学会
雑誌
保険学雑誌 (ISSN:03872939)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.607, pp.607_59-607_78, 2009-12-31 (Released:2012-05-19)
参考文献数
29

保険法17条2項は,責任保険について,「被保険者が損害賠償の責任を負うことによって生ずることのある損害をてん補するものをいう」と定義する。したがって,責任保険は加害者の保護を第一義的な目的とする保険である。その一方で,この保険には被害者保護機能がある。本稿は,保険金からの優先的な被害の回復の制度として当初検討されていた被害者の保険者に対する直接請求権の制度について概観し,なぜこの制度が立法化されずに保険法22条では特別の先取特権の制度が定められることとなったのかという点について,両者の比較を行いつつ,先取特権の制度を導入することの意義と問題点を明らかにし,同条によって被害者を保護することについて検討する。