著者
南 真紀子
出版者
慶應義塾大学大学院社会学研究科
雑誌
慶應義塾大学大学院社会学研究科紀要 (ISSN:0912456X)
巻号頁・発行日
no.63, pp.19-36, 2006

論文SAKAKI Yasusaburo is an authority on psychiatry in the beginning of 20th century and known as one of the researcher who introduced "Padagogishe Pathologie (Educational Pathology)" to Japan. But it is not known well that he is one of the pioneer of the study of the Yushu-ji (gifted children, Sakaki called them 'Yuto-ji')" in Japan and that his classification of the "Yuto-ji" affected the following ones. So l think l can find how the "Yushu-ji" themselves and the problems on them were seen by analyzing his study and the situation around it like why Sakaki concerned with it. This paper is divided into two parts. The purpose of this former part is to arrange his works and clear what his background as a researcher is. And then, the purpose of the latter is to prove the feature of the study of the "Yuto-ji" and what the feature came from. I think it to be a lead to solve the former questions.
著者
菊山 正明
出版者
早稲田大学法学会
雑誌
早稲田法学 (ISSN:03890546)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.169-214, 1986-10-31
著者
山田 幸雄 海野 孝
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

定年退職を迎えた中高年者がスポーツ活動を行うことにより、自己に対する評価や自尊感情、家族や友人関係、共感性や他者に対する意識、あるいは体力に対する自信等がどのように変化するのかを明らかにすることが本研究の目的であった。被験者は中高年の男女合わせて27名であった。生涯スポーツとして、多くの人々がプレーしているテニスを題材にして研究を行った。10回のテニスの講習会を開催し、講習会の前と講習会が終了した後での変化について検討した。その結果、以下のようなことが明らかになった。1)億劫になりがちであった日常生活が積極的になる傾向が見られた。2)他人との関係を構築する力が大きくなる傾向が見られた。3)家族による会話が増加する傾向が見られた。4)身体のバランスがよくなり、怪我の防止に繋がることが明らかになった。5)肩こりや腰痛の軽減に効果が見られるようであった。6)体力の向上が見られた。これらのことから、中高年者がテニスというスポーツ活動を行うことは、家族を含めた会話が増加し、他人との関係においても積極的に振舞えるようになり、体力的にも自信とが持てるようになることが明らかになった。このことは、スポーツが定年後の人生を実り豊かなものにするための手助けになることを示しているものと考えられる。

2 0 0 0 IR お月樣と虫

著者
久留島 武彦
出版者
フレーベル會
雑誌
婦人と子ども
巻号頁・発行日
vol.12, no.11, pp.511-512, 1912-11
著者
田原 雄一郎 望月 香織
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.139-143, 2005
被引用文献数
2

33種のハーブのエタノール抽出液をベニヤ板製のゴキブリのシェルター(5cm×5cm, 5mm隙間)に浸漬させ, チャバネゴキブリ10頭(♂または♀)を放ったプラスチック円形容器(半径15cm, 高さ17cm)に無処理シェルターとともに対角の位置に置いた.それぞれのシェルター区に48時間で落下した糞の数から忌避性を求めた.その結果, デイル, セロリ, キャラウェイ, クミン, コリアンダー(以上, セロリ科), シナモン(クスノキ科), メース(ニクズク科)およびトウガラシ(ナス科)を処理したシェルター区には糞の落下数が極めて少なく, 無処理区のシェルターに90%以上の糞が落下した.これは, これらのハーブを処理したシェルターを忌避したからと判断した.忌避性は1ヵ月以上持続した.また, ハーブ抽出液を80倍程度希釈しても効力は維持した.他方, アニス, サンショ, オニオン, ユーカリなどの抽出液では誘引性が確認された.
著者
渡部 泰弘 田原 雄一郎
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.1-8, 2010
被引用文献数
3 1

Lethality and repellency of emulsifiable concentrates (EC) or microencapsulated concentrates (MC) of fenitrothion, diazinon, propetamphos and chlorpyrifos-methyl were examined with 12 separate colonies of the German cockroach, Blattella germanica. Field colony individuals were collected from 5 different restaurants situated on the 7th floor of a building in Koto-ku, and 7 restaurants located on the 5th floor of another building in Meguro-ku, Tokyo, Japan. Adult male progeny of each colony were released into a container with insecticide-treated harborage surfaces. All colonies, except for the one from the Italian restaurant in Koto-ku, showed low levels of susceptibility to fenitrothion EC and MC, diazinon EC and MC, chlorpyrifos-methyl EC and propetamphos EC. However, the levels of lethality against colonies varied even though they originated from the same floor of a building. The poor efficacy of the test insecticides was probably a result of long-term use of these compounds in this area of building. Various susceptibilities among colonies indicate that the German cockroach does not frequently hybridize between restaurants even located on the same floor of a building. Propetamphos MC was the most effective against all exposed colonies, followed by fenitrothion MC and diazinon MC. Changes in behavior toward insecticides and insecticide resistance in the EC formulations may cause low mortalities in cockroaches. The test colonies showed two different types of low susceptibilities, one due to high aversion to the test formulations and another due to insecticide resistance.

2 0 0 0 OA 風船紛失記

著者
正岡蓉 著
出版者
改善社
巻号頁・発行日
1926
著者
藤田宗吉 編
出版者
囲碁倶楽部
巻号頁・発行日
1908
著者
徳安 祐子
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.86, no.3, pp.603-627, 2012

近代社会において、知識とは頭のなかにあったり、所有したりする対象であった。知識と個人とは強く結びつき、知識は個人を拡張させるものであった。本稿では、ラオス山地民社会における呪医の知識について検討する。呪医は、「勉強」によって力の源泉となる「知識」を身につけ、村では知識層として見られる。呪医の「感覚」に着目し、彼らが知識をどのように感じ、どのように経験しているかについて検討すると、呪医たちにとって知識とは潜在的な主体性、人格性、そして両義的力を持つものとして「精霊のようなもの」と感じられていることがわかった。呪医の身体に宿る「精霊のようなもの」を呪医たちは増強したり、飼いならしたりしながら治療実践をおこなっている。「勉強」という言葉や、彼らが村の知識層として存在することからは、呪医の知識はわれわれの考える知識に近いもののように思えるが、実際にはおよそ別の姿を持つということがわかる。
著者
近藤 隆司 光真坊 浩史
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.47-53, 2006-05-31

本研究では、軽度発達障害をもつ青年Aが、一般事業所雇用に至るまでの経過を紹介し、これをもとに軽度発達障害をもつ人が、就労をめぐり直面する課題、それを切り抜けていくための支援について考察した。就労支援開始当初、Aおよび保護者は、療育手帳取得や地域障害者職業センターの利用に対し否定的であったが、Aの障害特性や就労に対する見通し等を話し合う過程でこれを受け入れ、職業リハビリテーションの利用に至った。Aは高校卒業後、障害者職業能力開発校を経て一般事業所に就職したが、対人関係や就労への不安等を抱くようになり、精神的サポートが必要となった。この事例から、軽度発達障害の就労支援として、(1)障害受容への支援、(2)職業リハビリテーションの活用、(3)精神的サポート、(4)職業体験の重要性が示唆され、今後の課題として、職業体験の場の確保、就労後のフォロー、高校・大学等における軽度発達障害の理解と支援体制づくりがあげられた。
著者
彦坂健太郎 谷口 徹 誉田 雅彰 白井 克彦州
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.133, pp.19-24, 2006-12-15
被引用文献数
2 1

本研究では,ユーザに煩わしい操作を要求することなく,ユーザの好みに合わせた自動的に選曲を行うシステムの開発を目指し,主観的な好みと楽音の音響的特徴との関連性を基にユーザの気分に適合する楽曲を楽曲再生時のオンライン学習により適応的に選択する手法を提案する.具体的にはユーザがある楽曲を「聴きたくない」としたときに特徴量空間においてそれらの楽曲からの距離が遠い楽曲を選曲するアルゴリズムを適用する.今回実験によって従来のランダム再生と比較しこの手法が有効であることが確認された.In this research, we are aiming for development of a music selection system adapted for user's feeling without disturbing operation. We propose an adaptive automatic music se lection method based on the relationship between the acoustic features of music and the subjective user feeling. Concretely, when a user makes a decision that they don't want to lis ten some music, we apply an algorithm that choose a music which is furthest from the music. In this paper, we could confirm efficacy of this means compare with random selection.
著者
佐々木 かすみ 竹内 康二 野呂 文行
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.49-59, 2008

本研究は(1)演奏スキルの形成、(2)家庭における自己練習、(3)演奏発表から構成されるピアノ指導プログラムを自閉性障害児2名に実施し、その効果を各事例に即して検討することを目的とした。(1)ピアノスキルの形成は、楽譜・鍵盤へのプロンプトの配置による「系列指導」、音楽の随伴プロンプトによる「リズム指導」を行った。その結果、系列は速やかに学習し、リズムの学習は2名で異なった獲得経過を示した。(2)家庭における自己練習は、自己記録および録音により演奏そのものが強化子となり練習が維持された。(3)演奏発表は参加児の社会的強化機会だけではなく、参加児に対する周囲の評価が高まる可能性が示唆された。自閉性障害児においてピアノ演奏が余暇として定着するためには、演奏技術の習得、家庭練習における技術の習熟、発表会での社会的強化の経験を含む包括的なピアノ演奏指導の有効性が検証された。
著者
武藤 史弥 吉田 麻里 堀江 匠 早川 正士 PARROT Michel
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.210, pp.13-18, 2007-08-30

近年地震にともなって電離層が擾乱を受けることが明らかになってきている.本報告では仏国の地震電磁気専用衛星DEMETER上での送信局VLF/LF電波の強度測定に基づき,地震に伴う前兆的電離層擾乱の検出を目指す.2005年の日本国内での比較的大きな(マグニチュード5.5以上)地震(特に,8月16日の宮城県沖地震を中心に)に伴う前兆的電離層擾乱を日本の標準電波JJY局(40kHz)電波の受信により明らかにした.地震の一週間前後前より信号強度が顕著な減少を示している.これはLF電波のホイスラモードでの擾乱電離層(特にD層での異常)透過に伴う吸収増加として説明できる.
著者
洪 玉珠 市川 憲良 鎌田 元康 石渡 博 坂上 恭助 炭田 和宏 大中 忠勝 坊垣 和明 田中 正敏
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.45, pp.43-59, 1991-02-25
被引用文献数
7

快適なシャワ設備の設計用資料を得ることを目的とした,シャワヘッドをハンガに掛けた状態でのシャワ実験と,入浴時の洗体を想定したハンドシャワでの適温・適流量を求めるとともに,その時の浴槽内の適温を探る実験を行った.また,近年の自動ふろがま(風呂釜)の普及にともない出現した追いだきの方式から,強制循環・半強制循環・高温差し湯の三つを選定して種々の条件で運転し,入浴時追いだきの快適条件を探る実験を行った.これら3種類の実験で得られた結果から,適温・適流量および湯温・湯流量の許容変動幅に関する第一段階の設計目標値を提案するとともに,入浴しながら追いだきを行った場合の,現状機器での問題点を明らかにした.
著者
松田 佳尚 小西 行郎 渡部 基信
出版者
国立研究開発法人理化学研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

乳児期の人見知り行動が、相手に近づきたい(接近行動)と怖いから離れたい(回避行動)が混在した状態、すなわち「葛藤」状態であることを発見し、さらに相手の「目」に敏感に反応することを明らかにした。さらに、自分と向き合った顔(正視顔)とよそ見をしている顔(逸視顔)の映像では、よそ見をしている顔を長く観察することが分かった。また、800名を対象に生後4~18ヵ月の間、縦断研究を行ったところ、人見知りの出現時期や強さに個人差が大きいことが分かった。この成果によって、これまで知られていた、学童期に見られる人見知りの原因とされる「接近と回避の葛藤」が、わずか1歳前の乳児でも見られることが初めて示された。