12 0 0 0 OA 忍術漫画

著者
山田みのる 著
出版者
磯部甲陽堂
巻号頁・発行日
1920
著者
駒井 克昭 日比野 忠史 大釜 達夫
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B (ISSN:18806031)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.165-179, 2008 (Released:2008-08-20)
参考文献数
34
被引用文献数
1 2

黒潮流路,河川流量,および瀬戸内海の開口部水位等の経年変化特性に基づいて1982∼1999年を3期に分けて解析し,瀬戸内海の流れ場に及ぼす黒潮の蛇行・直進の影響を明らかにした.まず,実測の密度分布および気圧配置の季節変動を考慮した平面二次元モデルによって瀬戸内海全域の流れ場を解析し,通過流量の強さと流向の変化は下層の低塩分水塊の滞留域の変化によく一致することを示した.次に,運動量保存則に基づいた考察から,黒潮流軸の位置とそれに沿った流速等の水理量を三角級数で近似する数値モデルを構築した.瀬戸内海の通過流量は1010m3/monthのオーダーで期毎に異なり,黒潮流路の蛇行・直進による影響は季節変動量の約3∼4割に相当することが推定された.

12 0 0 0 OA 大阪市大觀

出版者
[大阪市]
巻号頁・発行日
vol.大正14年5月, 1925
著者
宍戸 駿太郎
出版者
環太平洋産業連関分析学会
雑誌
産業連関 (ISSN:13419803)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1-2, pp.24-29, 2010-06-30 (Released:2015-03-28)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1

リーマンショックに始まる今回の世界同時不況は,国際的なマクロ経済政策の疾患と経済学自体への重大な不信を招く結果となった.原因は金融工学手法の暴走 や過剰流動性と世界通貨システムの不安定性にとどまらず,各国政府の経済情報システムの根幹となるマクロ計量モデルの基本システムにも問題がなかったか? 主流派のマクロ経済理論に対するマネタリズムの反革命がいかなる効果を及ぼしたのか?など.21世紀の新しい世界環境にふさわしいマクロモデルの供給や技術サイドの構造を重視するレオンチェフ型モデルとの連結の可能性など,今回本学会の代表的メンバーの方々による自由な討論が行われた.その結果を私なりに整理し,所見を述べたものが以下の小論である.広く本学会の方々にこの分野での論争が巻き起こることを期待したい.
著者
藤本 正行
出版者
慶應義塾大学
雑誌
史学 (ISSN:03869334)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.291-305, 1984-03

論文
著者
澤田 昭三 中村 典 田中 公夫 李 俊益 美甘 和哉 佐藤 幸男
出版者
広島大学
雑誌
核融合特別研究
巻号頁・発行日
1988

ヒトのリンパ球は末梢血中では分裂しないので放射線の線量率依存性を調べるのには最適である。そこで細胞死を指標としてトリチウム水とガンマ線を同じ線量率、2Gy/hrと2Gy/day、つまり線量率を24分の11に下げた時の細胞生存率を調べたが、トリチウム水でもガンマ線と同程度の細胞生存率の上昇がみられた(中村)。同じくヒトのリンパ球染色体に及ぼすトリチウム水の影響を調べ、ガンマ線に対するRBEを求めた。今回は特に観察誤差の少ない=動原体染色体のみを指標として10〜50cGyの低線量域のRBEを正確に求め2.6(含水率70%)を得た(田中)。ヒト精子染色体に及ぼすトリチウム水の影響について前年度に引きつづいて調べた。線量も25〜17.3cGyの低線量域に主力をおき、2年間で合計3132精子の染色体分析を行った。染色体異常頻度は線量の増加とともに193cGyまでは直線的に増加したが、それ以上の線量では飽和に近ずき、直線にのらなくなった。これらの結果と今までに得ているX線のデータと比較してRBEを求めた。出現する種々の染色体異常を指標としたRBEは吸収線量を最低に見積った時は1.9〜3.0、最大の場合は1.04〜1.65となった(美甘)。マウス胎仔脳の発育に対するトリウチム水の影響を調べるための予備実験がガンマ線を使ってつづけられているが、脳細胞の致死を指標とする場合は、トリチウム水のような低線量率被爆の影響を正確に把握することは困難なことがわかった(佐藤)。マウスの妊性低下に及ぼすトリチウムの影響を調べたが、線量・効果が明確でないこと及びデータにばらつきがあって今後の研究が必要と思われた(李)。有機結合型トリチウムのマウス初期胚に与える影響を調べ、吸収線量を基礎としたLD_<50>は核酸結合型で約1/20、アミノ酸結合型では1/5ほどトリチウム水に比べて低かった(山田)。体内トリチウム水の排泄促進剤として二種類の利尿剤の併用効果をねらったが十分な結果はえられなかった(澤田)。

12 0 0 0 OA 特集のねらい

著者
西山 哲郎
出版者
日本スポーツ社会学会
雑誌
スポーツ社会学研究 (ISSN:09192751)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.3-4, 2012-03-25 (Released:2016-09-06)
参考文献数
3
著者
春日 淳一
出版者
關西大学經済學會
雑誌
関西大学経済論集 (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.445-455, 2005-12

自分がどう出るかは相手の出方次第であり、相手から見ても同様であるとき、ダブル・コンティンジェントな状況にあるといわれる。コンティンジェンシー(不確定性)は事態をむずかしくする厄介者のようであり、除去すべきものと考えられがちである。パーソンズもその方向でダブル・コンティンジェンシーの問題をとらえた結果、満足な解決に至らず終わった。一方ルーマンは、ダブル・コンティンジェンシーがあるからこそ相互行為や社会システムが生まれるのだと見る。この魅力的な発想転換を、彼のいう「コンティンジェンシー概念の拡張」を手がかりにして読み解き、筆者なりにくだいて説明するのが本稿の主旨である。コンティンジェントなものは、必然的でもなければ、不可能でもないものである。その「不可能でない」に賭ける人間がいるかぎり、社会システムは生成するのである。
著者
渡辺 静子
出版者
清和大学短期大学部
雑誌
清和女子短期大学紀要 (ISSN:02873141)
巻号頁・発行日
pp.I-XXXIII, 1969-08-15
著者
粟谷 佳司 アワタニ ヨシジ Awatani Yoshiji
出版者
同志社社会学研究学会
雑誌
同志社社会学研究 (ISSN:13429833)
巻号頁・発行日
no.22, pp.9-19, 2018-03

研究論文(Original paper)本論文は、戦後日本の市民社会における「ひとびと」の位相を、鶴見俊輔の「大衆」概念と関連させながらその意義について考察した。最初に、鶴見の『戦後日本の大衆文化史』の議論を中心に、「大衆」「市民」「ひとびと」という概念が鶴見の方法において連続したものとして捉えられていることを考察した。続いて、高度成長期から消費社会と言われる1980年代の議論から、鶴見と吉本隆明の文化論を比較し鶴見の方法の意義を考察した。
著者
宮川 久美
出版者
奈良佐保短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13485911)
巻号頁・発行日
no.21, pp.25-34, 2013-03-31

この作品は,従来,スーホの白馬に対する思いの深まり,純粋な愛,「変わらぬ絆」を描いていると解釈されてきた.しかし本稿は,スーホの二度の決断をとおして,彼の白馬に対する愛の変容を描いていると考えた.一度目は,白馬にまたがって殿様主催の競馬に出たこと.それは,白馬と他の馬とを比べることであり,自慢の白馬をみんなに見せびらかすことである.その結果白馬を失うことになる.二度目の決断は,スーホの元に瀕死の重傷を負いながら帰ってきて翌日死んだ白馬が夢に現れ,自分の体で楽器を作るようにと言ったとき.白馬の,身を以てスーホを慰めようとする愛に呼応してスーホの愛は「ぼくの白馬」という「所有の愛」を超え,対等の愛,個の尊厳を認めた手放す愛へと昇華する.この結果,楽器「馬頭琴」はひとりスーホを慰めるだけでなく,聞く人の心をゆりうごかし,広いモンゴルの草原中に,ひろまって,多くの羊飼いたちの一日の疲れを忘れさせるものになったのである.