著者
山根 秀公 松永 易 草川 剛
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会論文集 (ISSN:13446460)
巻号頁・発行日
vol.56, no.649, pp.80-87, 2008 (Released:2008-03-11)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

A flyable FADEC system engineering model incorporating Integrated Flight and Propulsion Control (IFPC) concept is developed for a highly maneuverable aircraft and a fighter-class engine. An overview of the FADEC system and functional assignments for its components such as the Engine Control Unit (ECU) and the Integrated Control Unit (ICU) are described. Overall system reliability analysis, convex analysis and multivariable controller design for the engine, fault detection/redundancy management, and response characteristics of a fuel system are addressed. The engine control performance of the FADEC is demonstrated by hardware-in-the-loop simulation for fast acceleration and thrust transient characteristics.
著者
南山 泰之 照井 健志 村山 泰啓 矢吹 裕伯 山地 一禎 金尾 政紀
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.147-156, 2017-06-01 (Released:2017-06-01)
参考文献数
20

「データジャーナル」は従来の「出版」の枠組みを活用しながら,データの保存や再利用を促すために有効な手法と考えられているが,国際的にも概念形成の途上である。本稿では,国内におけるデータジャーナル構築,運用に向けた具体的な検討材料を提供するため,国内での実践例として2017年1月に創刊されたデータジャーナル『Polar Data Journal』を紹介する。具体的には,背景としての国立極地研究所におけるデータ公開の歴史,構想から創刊に至るまでの合意形成プロセス,「データジャーナル」を通じてデータを適切に取り扱うために必要な要件やワークフロー,およびそれらと連携する基盤構築について示す。

12 0 0 0 OA [師守記] 64巻

著者
中原師守 [著]
巻号頁・発行日
vol.巻45 貞治三年五月, 1339

12 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1945年12月17日, 1945-12-17
著者
鈴木 洋仁
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.79-104, 2017-01

本稿は、「平成」改元にあたって、小渕恵三官房長官(当時)が行った記者会見を分析することによって、大日本帝国憲法(1889)と日本国憲法(1947)における天皇の位置づけの相違を分析するものである。具体的には、改元を天皇による「時間支配」の究極の形式と定義したうえで、「平成」改元における、(1)政治性、(2)公共性、(3)メディア性という3点の違いを抽出する。なぜなら、日本国憲法においても、大日本帝国憲法と同様、「一世一元」の原則が法律で定められているからである。 改元の政治性とは、改元における権力を、誰が持っているのか、という点であり、天皇から内閣へと移っている。すなわち、天皇は、改元の場面において、政治性を帯びていない。そして、改元の公開性とは、「平成」改元すなわち、日本国憲法下での改元においては、記者会見を開いたという点である。対して1926年の「昭和」改元においては、記者会見が開かれなかったために、新元号を「光文」とする誤報事件が起きていた。最後の改元のメディア性とは、発表する側が、メディアを意識していたか否か、という点である。「昭和」においては、意識するほどにメディアは発達していなかったが、「平成」においては「テレビ時代だから」として、新元号を発表する当時の内閣官房長官が「平成」の書を掲げるほどの発展を遂げていた。 以上のことから、本稿は、「時間支配」という点において、「昭和」改元は、その完成形態であり、「平成」改元は、「視覚的支配」をも組み入れた新たな「時間支配」であると結論づけている。
著者
樋口 慧 松田 晋哉 大嶽 浩司
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和学士会雑誌 (ISSN:2187719X)
巻号頁・発行日
vol.75, no.3, pp.353-361, 2015 (Released:2015-11-21)
参考文献数
24

病院あたり手術数の手術アウトカムへの影響(volume-outcome relationship(VOR))については,手術数が多い病院ほどアウトカムが良いという報告が多いものの,関連がないとの報告もあり,その真偽ははっきりしない.本研究では,日本の診療報酬に用いられるDPC(Diagnosis Procedure Combination)データベースを用いて,大腸癌切除術に関して病院あたり手術数と在院死亡率,術後在院日数との相関を検証した.2007年,2008年の7月から12月までに大腸癌切除術を施行した患者51,878人を,病院あたり手術数の少ない順にlow群 (L群),medium-low群 (M-l群),medium-high群 (M-h群),high群 (H群)の4群に分類した.各群の患者数はほぼ同数となるよう手術数のカットラインを設定した.性別,年齢,既往歴の患者要因,術式と病院あたり手術数に関してχ2検定・分散分析を実施し,ロジスティック回帰分析・Cox比例ハザードモデルを用いて病院あたり手術数の在院死亡,術後在院日数への影響を検証した.患者要因・術式を調整してVORを見ると,L群と比較した場合,手術が多くなる順に在院死亡のオッズ比は低くなった(M-l群,M-h群,H群の順にOdds Ratio (OR) 0.87,0.73,0.53).術後在院日数は,L群からH群の順に,26.7日,22.7日,20.8日,18.3日となり,L群と比較するといずれの群も有意差を認めた(p<0.001).DPCデータを用いた本研究では,大腸癌切除術において病院あたり手術数が多いほど,有意に低い在院死亡率,短い術後在院日数が認められた.このメカニズムに関して,実践による学習効果,選択的に治療成績のよい病院に患者が集まることなどが示唆されている.本研究では診療報酬データベースの特性から患者要因と術式要因を充分に調整しきれていない可能性があり,さらなる検討の余地が残る.
著者
中野 友理
出版者
北海道大学留学生センター = Hokkaido University International Student Center
雑誌
北海道大学留学生センター紀要
巻号頁・発行日
vol.8, pp.28-45, 2004-12

本稿では、従来神尾(2002)が不可能としてきた「情報のなわ張り理論」における「のだ」文の位置づけを改めて考察する。日本語の文末形式「のだ」は、文の情報が話し手のなわ張りに属することを示す直接形や、逆に話し手のなわ張りに属さないことを示す間接形等の文末形式とは異なる機能を持ち、「情報のなわ張り理論」での位置づけは難しいとされていた。これに対して本稿では、文の情報が話し手のなわ張りに属していることを表す機能が「のだ」にあり、したがって「情報のなわ張り理論」においても位置づけが可能であることを述べる。同じく情報が話し手のなわ張り内にあることを示す直接形と「のだ」の違いは以下の点にある。直接形の文では、ある情報が話し手のなわ張り内にあるという話し手の判断が客観的視点からも成り立つと認められなければ、文が不自然になる。一方「のだ」文では、情報が話し手のなわ張り内に属するかどうかの判断を客観的な視点からは必要としない。あくまで話し手の主観的判断で情報が話し手のなわ張り内にあることを示す。「のだ」が間接形とともに用いられる場合がある理由も、「客観的には話し手のなわ張りに属さないと思われる情報を話し手の主観的判断によって自身のなわ張りに属する」ことを示すと考えれば矛盾はない。「情報のなわ張り理論」における「のだ」の位置づけは、これまで様々な視点から記述されてきた「のだ」の機能をより明確にするきっかけになると思われる。

12 0 0 0 IR 布衣始について

著者
近藤 好和
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.11-36, 2010-09

本稿は、これまで研究のなかった天皇装束から上皇装束へ移行する転換点となる布衣始(ほういはじめ)という儀礼の実態を考察したものである。 第一章では、布衣始考察の前提となる天皇装束と上皇装束の相違をまとめた。公家男子装束は必ず冠か烏帽子を被り、冠対応装束と烏帽子対応装束に分類できる。天皇は冠しか被らず、冠対応装束のうち束帯と引直衣という特殊な冠直衣だけを着用した。一方、上皇は臣下と同様に烏帽子対応装束も着用した。かかる烏帽子対応装束の代表が布衣(狩衣)であり、布衣始とは、天皇譲位後初めて烏帽子狩衣を着用する儀礼である。 ついで宇多から正親町まで(一部近世を含む)のうち上皇だけを対象として、古記録を中心とする諸文献から布衣始やそれに関連する記事を抜き出し、第二章平安時代(宇多~安徳)、第三章鎌倉時代(後鳥羽~光厳)、第四章南北朝時代以降(後醍醐~正親町)の各時代順・各上皇順に整理して、布衣始の実態を追った。 天皇装束と上皇装束の相違は摂関期から認識されていたが、上皇が布衣を着用するという行為が意識されるようになるのは高倉・後白河からであり、それが布衣始という儀礼として完成し、天皇退位儀礼の一環として位置づけられるようになるのは鎌倉時代、特に後嵯峨以降である。さらに南北朝時代には北朝に継承され、室町時代には異例が多くなり、上皇のいない戦国時代を経て、江戸時代で復活するという流れがわかった。 最後に、布衣始が院伝奏や院評定制といった院政を運営する制度と同じく後嵯峨朝で完成した点に注目し、布衣始の成立と定着もかかる流れの一環として理解することができ、布衣始が伝奏や評定が行われた院政の中心的場である仙洞弘御所で行われたことから、布衣始は院政開始儀礼であり、布衣という装束を媒介として天皇の王権から上皇(「治天の君」)という新たな王権への移行を可視的に提示する儀礼であったという見通しを述べた。
著者
柴田大輔編
出版者
聖公会出版
巻号頁・発行日
2014
著者
小田 裕昭
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

栄養・運動・睡眠は健康の要である。この3つの要素は生物時計という観点で見ると,統合的に制御できると考え、臓器間時計ネットワークの同調を介して代謝を正常化させて健康に結びつけるための分子的基盤を明らかにすることを目指した。摂食リズムが不規則になるモデルとして,ダラダラ食いや,夜食症候群モデルを作成してきたが,ヒトでも起きうる不規則な摂食タイミングとして朝食欠食を取り上げた。朝食欠食は,休息期から最初の食事が数時間だけ遅れるだけであるが,代謝異常が起きることが多くの研究で明らかになっている。朝食欠食モデルを作成して,様々な実験食を与えて,実験を行ってきた。高脂肪食では,肝臓時計と肝脂質代謝のリズムが数時間遅れるが,高コレステロール食では,肝臓時計が変化せずに肝脂質代謝が遅れた。いずれの場合も活動期の体温上昇が遅れることは同じであり,摂食タイミングの数時間の遅れが,脳視床下部の体温中枢へは同じ影響を与えていることがわかった。何を食べるかということと,そのタイミングが相乗的な効果を生んでいることが初めてわかったためその因子を検討しはじめることにした。時計リセット食品の探索の一貫として,まず三大栄養素の中でほとんど検討されてきてこなかった糖質について検討した。スクロースでは,肝脂質代謝の異常が生じることが知られているが,肝臓時計に影響を与えることはなかった。ところが,肝脂質代謝酵素のリズムを大きく変動させていた。これまで脂質代謝酵素のリズムは,肝臓時計の支配下にいると考えてきたが,食事成分が代謝のリズムを独立に制御することが明らかとなった。
著者
関根 令夫
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.32, pp.31-49, 2002

多くのスポーツでは,競技を行う上で左利きの選手が優位な場合が多く見られる。しかし,和弓(以下弓道とする)の場合,左射法(的に対して右体側が面するような半身の姿勢。以下,左射法とする)は,ほとんど行われていない。身体的な障害があるような極く少数を除き,伝統的に右射法で,弓を引くことが義務づけられている。弓道において,右射法は,日本文化の継承という意味で当然である。左射法が認められていない具体的な理由は,行射の際,上座に対し背中(尻)を向けることのないようにというしきたりや,団体競技の時の危険性や,審判・競技運営上の問題がその根拠とされている。そこで,早気対応法として,左射法の有効性について考えると,高校生(3年間)や大学生(4年間)という短い選手期間の中で,一度,早気になってしまうと,短期間で早気を克服するには困難である場合が多い。早気矯正法の一つとしての左射法を使う考え方は,中国の弓術書「射学正宗」にみることができる。筆者は,右射法で,早気のために十分な稽古ができない間,左射法で練習をすれば,伸び合いも十分に行うことが出來る(運動学習における転移)と考える。この点に関しては,脳生理学(左右脳の機能差)の研究を待たなければならない。また,アーチェリーにおける狙いの指導の中では,危険性もともなうため,弓を持つ手を利き目で決定したり,利き手が左優位の射手には,左用の弓を使う左射法を考慮しなければならないとしている。弓道においても,アーチェリーのように狙いの危険性から考えても,弓道の利き眼に関しての指導法は,改善されるべき内容である。本研究が,弓道初心者指導方法の基礎資料や効果的な指導方法の一助となれば幸いである。科学的な面も視野に入れ,競技としての弓道・伝統的日本文化としての弓道に寄与できるものと考える。

12 0 0 0 OA 浮世の波

著者
平井晩村 著
出版者
栄文館書店
巻号頁・発行日
1915

12 0 0 0 OA 皮膚の老化

著者
堀井 和泉
出版者
マテリアルライフ学会
雑誌
マテリアルライフ (ISSN:09153594)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.66-71, 1995-04-25 (Released:2011-04-19)
参考文献数
9