著者
大橋 剛介 久森 隆史 望月 圭太
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.19, no.5, pp.537-545, 2007-10-15 (Released:2008-01-25)
参考文献数
20
被引用文献数
1

画像内容検索に関する研究は,画像認識の応用研究の一つとして,盛んに行われ成果をあげてきているが,カラー情報,形状,テクスチャ情報などによる low-levelな画像特徴量と high-levelなユーザの主観のギャップであるセマンティック・ギャップを埋めることは未だ画像検索研究の大きな課題として残されている.そして,情報検索の分野で成果をあげている,ユーザとシステムが対話的に検索をすすめていく適合性フィードバックが画像内容検索にも導入されてきている.そこで,本研究では,筆者らが既に提案しているスケッチ画像検索を応用した適合性フィードバック画像検索を提案し,セマンティック・ギャップを埋める手法を開発することを目的とする.本手法は,ユーザの検索意図が含まれている入力スケッチを有効に利用しようすることで,セマンティック・ギャップを埋めようとしている点に特徴がある.Corel Photo Galleryの 6,500点の画像データセットに対して,適合性フィードバックを用いたスケッチ画像検索を試みたところ,従来は検索が困難であった画像に対しても検索が可能になり,本手法の有効性を確認した.
著者
横田 聡 御舩 尚志 光延 文裕 保崎 泰弘 芦田 耕三 柘野 浩史 谷崎 勝朗 斎藤 勝剛 多田 慎也 原田 実根
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.511-519, 1997
被引用文献数
4

気管支喘息患者25例 (男性10例, 女性15例, 年齢平均60歳) に対して, 当院に入院のうえ複合温泉療法 (温泉プール水泳訓練または歩行訓練, 鉱泥湿布療法, ヨードゾル吸入療法) を行い, 温泉療法の心理的・精神的要素に対する効果の評価を目的として, 入院時と退院時に心理学的検査 (CMI, SDS, およびCAI) を実施し, 比較検討を加えた。(1) CMIでは, 呼吸器系およびCIJ症状に改善がみられたが, 精神的自覚症では有意差はなかった。(2) 温泉療法後, SDSの平均値は38.7から34.2へ有意に改善し, SDS値≧40の症例も12例から3例に減少した。(3) CAIの各心理項目でスコアの有意な低下が観察され, 特に予後悲観と治療意欲の減退の項目でその割合が大きく, 各項目の平均値であるCAIスコアでも, 37.9から28.4へ有意な低下を認めた。複合温泉療法により, 気管支喘息の心理的・精神的要素の関与する症状, および, うつ的, 神経症的状態が改善されることが示唆された。

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著者
久保亮五著
出版者
裳華房
巻号頁・発行日
1996
著者
藤沢 卓矢 岩見 直樹 寄能雅文 三浦 雅展
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.78, pp.161-166, 2008-07-30

ドラム演奏において正確なテンポ及び適切な強さで打叩するためには,ドラムスティックを制御する技術が必要である.ドラム演奏の練習において,ドラムスティックの制御を練習することを目的とした様々な演奏形態が存在し,そのような演奏形態において演奏される打叩パタンで用いられる奏法の一つにシングルストロークと呼ばれる奏法がある.シングルストロークはドラム演奏において最も単純かつ多用される奏法の一つである.これまでドラムスティックの制御に関する奏者の動作解析がドラムスティックの動作分析によって行なわれているが,奏者の生体的な情報を用いた解析はあまり行なわれていない.本研究では,筋肉が随意運動したときに発生する筋電位を表面筋電位として計測し,シングルストローク演奏時における奏者の腕及び手指の動作と演奏表現の関係について調査している.調査の結果,ドラム演奏者は十分なリラックスのもとに演奏を行なっていることが確認された.
著者
中村 智幸 片野 修 山本 祥一郎
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.745-749, 2004 (Released:2005-07-08)
参考文献数
27
被引用文献数
4 2

コクチバスとオオクチバスの成長に対する流水と水温の影響を実験的に検討した。給餌下では, 両種ともに流水池と止水池との間で成長率に有意差は認められなかった。しかし, オオクチバスに対するコクチバスの成長比は, 水温の低い時期に大きかった。無給餌下では, オオクチバスの体重の減少率は止水池に比べて流水池において大きかったが, コクチバスでは両池の間で体重の減少率に有意差は認められなかった。以上の結果は, コクチバスのほうがオオクチバスに比べて, 流水と低水温に対する適応能力において優れていることを示している。
著者
成澤和志 山田 泰寛 池田 大輔
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.59, pp.45-52, 2006-05-30

プログの増加が著しい近年、プログスパムが大きな問題であり、スパム検出の技術の発達が求められている。スパム検出に関する研究は内容解析やリンク解析によるものが多く、複雑な処理やアルゴリズムを使用する。我々はプログスパムの内容ではなく、コピーされ大凰に生成される性質に着目した手法を提案する。テキストの部分文字列を数え上げた時、出現頻度と異なり数にはジップの法則が成り立つことを利用して、自然言語の知識を必要としない、高速なスパム検出の技術を得ることができる。また、我々は人エ的なデータによる本手法の正当性を調ぺ、実際のプログデータから本手法によりプログスパムを検出することに成功した。Blog spam detection is a key for the blog spam problems as the number of blog sites is extermery in creasing.Existing methods for blog spam detection are based on contexts o rlinkstructures analysis,and does not work well completely.We suggest a method utilizing thefact that spamsaremassproducedatalowcostinsteadoftheircontext・Ourmethoddoesnot need backgroundknowledge of blog entries,such as naturallanguages,because of usingZipf's law for the frequency and the vocabulary size of substrings.We present the validity of our method by artificial data set,and succeed to detect blog spamsftomactualblogentries.
著者
堤 怜介 加藤 正治 小坂 哲夫 好田 正紀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.89, no.2, pp.305-313, 2006-02-01
被引用文献数
4

本研究では話し言葉の音声認識で問題となる各種変動要因のうち,不明りょうな発音などを中心とした発音変形の問題について検討する.一般に発音変形への村処として,一つの表記に対し想定される読みを複数登録する方法がとられる.しかし単純に読みを増加させるとマッチングの対象が増加し,逆に認識時に悪影響を及ぼす.そこで本研究では発音変形の言語的な偏りを利用するため,発音変形を考慮した形態素解析データに基づく言語モデルを提案する.以上を実現するため,「日本語話し言葉コーパス」(CSJ)の書き起こしテキストを利用して,約95万語からなる発音変形のエントリを含む学習テキストを作成,それに基づき言語モデルを学習する.CSJに含まれる講演音声の認識実験を行い,4講演の平均で単語誤り率(WER)の改善率は26.5%を達成し,話し言葉の認識においては,発音変形への対処が重要であることを示した.また言語モデルや音響モデルの教師なし適応法を導入することにより,更なる性能向上を目指した結果,WERが適応なしの場合の21.8%から,言語モデル及び音響モデルの教師なし適応を行った場合で17.6%に減少した.
著者
大久保英嗣 津田 孝夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.59-65, 1984-01-15

本論文では 各次元でキーを有する多次元データを 1次元のアドレス空間へ写像する順序保存関数を提案する.提案する関数は 線形なハッシュ関数を基本としており 分布依存ハッシュ関数のクラスに属している.本論文では まず 提案するハッシュ関数の諸性質について議論する.次に 関係データベースにおける代表的な関係代数演算であるジョイン操作へ適用する場合の方法について述べる.最後に 実験結果を示し 本ハッシュ関数の有効性について考察する.