著者
江波 義成
出版者
日本動物分類学会
雑誌
動物分類学会誌 (ISSN:02870223)
巻号頁・発行日
no.40, pp.39-42, 1989-12-25

滋賀県の土壌中からササラダニ類ジュズダニ科Belbaの1新種を記載し,ササカワジュズダニBelba sasakawaiと命名した.本種は,その1対の後体部背毛(ps_1)が長い点でB. meridionalis BULANOVA-ZACHVATKINA,1962と類似する.しかしなから,後種のps_1はps_2やps_3の約2倍長であるのに対し,本種のそれは3倍以上あること,また本種は8対の背毛(c-, l-, h-series)がやや内側に列生することとより小型(約2/3の体長)であることからB. meridionalisと区別される.
著者
前田 茂則 椋木 雅之 美濃 導彦 池田 克夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.82, no.10, pp.1617-1625, 1999-10-25
被引用文献数
8

画像検索システムでは,利用者が頭にイメージした検索したい画像の内容をいかに的確に引き出せるかが重要である.そのため最近,概略画,類似画像等の画像を検索キーに採用し,利用者のイメージの表現の自由度を高める試みが多くなされているが,画像は多義性が大きいため,従来のキーワード等の言語を検索キーに用いる方式に比べて検索キー自体の示す内容のあいまいさが増大し,利用者の意図が適切にシステムに伝わらない場合がある.そこで本研究では,画像検索をシステムと利用者とのイメージコミュニケーションという観点から見直して問題点を検討し,これをもとに,画像を検索キーに用いながらもそのあいまいさの増大を抑える対話機構を提案する.この対話機構では,検索結果が得られた理由等を示す釈明情報をシステムから利用者に提示し,それに基づいて利用者が検索キーの修正をして再検索を行う.実際にこの対話機構を画像検索システムに実現し,実験によりその有効性を確認した.
著者
相澤 彰子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.41, no.12, pp.3332-3343, 2000-12-15
参考文献数
40
被引用文献数
10

本論文では語と文書の共起関係に注目し,与えられた文書集合中での語の特徴度の量的表現やその適用について,情報量的な観点から考察を加える.今日,情報検索の分野において広く用いられている ?tfidf (term frequency -inverse document frequency)は,語頻度と対数文書頻度の逆数を乗じた尺度である.ここで $tf$ を語の総出現頻度で正規化した値は,語の出現確率の推定値に対応しており,さらに $idf$ は一種の情報量として解釈できることから,?tfidf ? は確率と情報量をかけあわせた尺度であるといえる.本論文では,このような ?tfidf ? の定義を拡張して,語の特徴度を,「語の出現確率」と「語の持つ情報量」の積の形で一般的に定義し,実際のテキストデータに適用した結果を示す.This paper presents a mathematical definition of the {\it featurequantity}, a measure of specificity of terms in documents which isbased on an information theoretic view of retrieval events. Theproposed feature quantity is expressed as a product of the frequencyof terms and their amouts of information, and has a goodcorrespondence with \tfidf-like measures commonly used in today'sinformation retrieval systems. In the paper, the mathemtaicaldefinition of the feature quantity is shown together with someillustrative examples.
著者
森 定雄 高山 森 後藤 幸孝 永田 公俊 絹川 明男 宝崎 達也 矢部 政実 高田 かな子 清水 優 大島 伸光 杉谷 初雄 大関 博 中橋 計治 日比 清勝 中村 茂夫 杉浦 健児 田中 鍛 荻原 誠司
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.447-453, 1996-05-05
被引用文献数
7 2

較正曲線作成用標準試料の相違が平均分子量計算値にどのような影響を与えるかを比較し検討した.ここではポリスチレン(PS)試料の重量平均分子量(M_w)で, 示差屈折計で得られた値のみについて比較した.較正曲線作成に同一供給会社の標準試料を用いた場合(9測定機関)の第1回ラウンドロビンテスト(RR-1)(分子)と第2回テスト(RR-2)(分母)のM_wの比は平均値で1.03〜1.04となった.このうち最も大きい比は1.17,最も小さい比は0.95であった.高分子領域の標準試料濃度を低くし, 1溶液中の標準試料混合数は3〜4点とし, 同じけた数の分子量領域では標準試料使用数は少なくとも2点用い, 適切なカラム組み合わせのもとで測定することによりこの比は1.01〜1.03とすることができた.較正曲線作成用標準試料の供給元が異なっても, 測定点を通るスムーズな直線ないし三次式が求められる限り, 試料の分子量測定値に大きな差が認められないことが分かった.いいかえると, 同一標準試料を用いても, 測定点をスムーズに通らない較正曲線では分子量測定値に大きな差が認められた.比較検討の結果, 不適切なデータを除いたRR-1とRR-2の全平均値のRSDは約3.9%となり, このときの三つのPS試料のM_wは次のようになった.PS-1 3.98×10^5,PS-2 2.40×10^5,PS-3 1.66×10^5.これらの数値は標準試料の供給元の相違によらず, 現時点における適切な測定条件を考慮して得ることができる平均分子量値とRSDであると結論付けられる.