著者
釜 国男 Kunio KAMA
出版者
創価大学経済学会
雑誌
創価経済論集 (ISSN:03883027)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1/2/3/4, pp.15-31, 2015-03-31
著者
邱 慧鳴
出版者
北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院
雑誌
国際広報メディア・観光学ジャーナル
巻号頁・発行日
vol.18, pp.177-194, 2014-03-18

Chuan Yue Xiao Shuo appeared in Chinesewebsite in the late of 1990’s as a popular fun fiction on the internet, which described how modern women go back to the ancient times and search for their truelove. It’s a genre of online novels, the nature of which always confusing our minds. By reading the categorization of chuan yue xiao shuo, we can make clear the way of the creative writing process of online novels. Furthermore, it also helps us to find out the answer to the question̶how internet has changed narrative?
著者
田中 嘉浩
出版者
北海道大学大学院経済学研究科
雑誌
經濟學研究 (ISSN:04516265)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.177-183, 2006-06-08

ジョージ・ダンツィーク(George Bernard Dantzig)は修士号修得以降にワシントンの労働統計局に勤務していたが,ふとしたことでカリフォルニア大学バークレー校に行ったネイマンの下で Ph.D. を目指すことになった。本稿ではその時代に遅刻が原因で黒板に書いてあった未解決問題2問を宿題と思って解いた彼の若き日の統計学への貢献について述べる。一つはt検定の改良が不可能であること,もう一つは Neyman-Pearson の補題の必要十分性に関する問題である。 ダンツィークは後の空軍時代に考案した線形計画に対するシンプレックス法で有名で「線形計画法の父」と呼ばれているが,スタンフォード大学教授以降も晩年迄温和,研究熱心な人として知られている。昨年5月にパロ・アルトの自宅で惜しまれながら逝去された。
著者
阪口 諒 阪口 諒
出版者
日本北方言語学会
雑誌
北方言語研究 (ISSN:21857121)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.131-144, 2019-03-15

知里真志保(1909-1961)の遺稿ノートを翻刻した北海道教育庁生涯学習部文化課編(2002)(以下、【フィールド1】)には樺太アイヌの物語が複数掲載されている。そのうちいくつかはすでに和訳が公刊されているが、どの和訳と対応するのか分からないものもあり、遺稿ノートの忠実な翻刻のままでは利用しにくい。今回、【フィールド1】45-47頁に掲載の「Esaman Carahau」が既に「カワウソのばけもの」(一つ目の大入道)として公刊されていることが確認できた。また、いくつかの資料から語り手に関しても特定できるように思われる。この物語は「樺太西海岸タラントマリの伝承」であるが、樺太(サハリン)西海岸の散文物語で原文が公開されているものは極めて少ないことを考慮して、原文に新たな訳註を付すことにした。なお、この物語の原文はローマ字で筆記されている。
著者
蒔田 純
出版者
弘前大学大学院教育学研究科
雑誌
弘前大学大学院教育学研究科教職実践専攻(教職大学院)年報 (ISSN:24345628)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.9-21, 2019-03-20

本稿では,中学校社会科公民分野の教科書において,政治,特に民主主義に関わる事柄がどのように記述されているか確認した上で,政治学的観点から見た若干の提案を行う。「民主主義」は「多数者による支配」「多元主義・自由主義」「政治参加」「熟議」の四要素に区分され,それぞれについて各教科書間での共通点と相違点が示された上で,その内容に関して政治学が貢献し得る点が明らかにされる。
著者
渡辺 真由子
出版者
法政大学図書館司書課程
雑誌
メディア情報リテラシー研究 = The Journal of Media and Information Literacy (ISSN:24350338)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.39-50, 2020-03

ネット時代のいま、性教育は、既存の内容だけでは現実に追い付けなくなっている。子ども達の性意識や性行動が、ネット上に氾濫する性情報から大きな影響を受けていることを踏まえれば、性情報リテラシー教育にデジタル・シティズンシップ教育を盛り込む取り組みは急務といえる。本稿は、性教育をめぐる国際及び国内のガイドラインを参照し、性情報リテラシーとデジタル・シティズンシップに関する記述を検討した。また日本において、性情報リテラシー教育とデジタル・シティズンシップ教育を融合させる実践例を報告した。
著者
島宗 理
出版者
法政大学文学部
雑誌
法政大学文学部紀要 = Bulletin of the Faculty of Letters, Hosei University (ISSN:04412486)
巻号頁・発行日
vol.81, pp.73-84, 2020-09-30

家庭用カラオケの採点システムを用い,モデルとなるメロディーと歌い手の音高を歌唱中にリアルタイムで視覚提示するピアノ譜の仕組みが総合得点に及ぼす影響を,“音痴”を自認する成人1名を対象に検討した。予備調査から総合得点が主旋律,タイミング,なめらかさ,テクニックからなる4つの下位尺度の加重得点として算出されていることと,このうち主旋律の重みづけが大きいことがわかった。実験1でメロディを既習済みの4曲を対象に条件交替法を使ってピアノ譜の有無による総合得点の違いを検討したところ,条件間の差は見いだせなかった。実験2ではメロディを学習中の4曲を対象に課題曲間多層ベースライン法を適用したところ,ピアノ譜がメロディ学習の進度を加速したことが示された。正しいメロディで歌う行動が自動的強化だけでは十分に形成されない場合にピアノ譜が有効に機能する可能性が示唆された。
著者
太田 伸広
出版者
三重大学人文学部文化学科
雑誌
人文論叢 : 三重大学人文学部文化学科研究紀要 (ISSN:02897253)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.39-65, 2012-03-30

人間の動物への変身は『日本の昔ばなし』では神罰や罰、感情の昇華としての変身であり、人間に戻らないが、グリム童話では魔法や呪いなど異界がらみの変身であり、基本的に人間に戻る。前者は神罰などがあるにもかかわらず宗教的でないが、後者は神様が登場しないのに宗教的である。動物の人間への変身は『日本の昔ばなし』ではありふれており、本当の動物が本当の人間になり、また動物に変身したりするが、グリム童話では本当の動物が人間に変身する話は1話しかない。『日本の昔ばなし』は動物を人間として迎え入れ、子供ももうけるが、グリム童話にはそんな話は1話もない。前者は動物と人間を隔てる壁は低く、動物へのまなざしは暖かく優しいが、後者は動物への視線は蔑みである。前者は輪廻転生、後者はキリスト教の思想(動物を支配すべく人間を神が創造)の影響があろう。また『日本の昔ばなし』には人間や動物さえ神さまになる話もあるが、グリム童話にはない。ここにも一切衆生悉有仏性という仏教思想と神を頂点とする世界秩序を宗教原理とするキリスト教の違いも反映されているであろう。