著者
菅野 三郎 和田 裕 川名 清子
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.10, no.6, pp.371-375_1, 1969
被引用文献数
1

食パン中のプロピオン酸は水蒸気蒸留で分離後, 熱検出液体クロマトグラフィーにより定量可能である.<br>食パン中にプロピオン酸を添加した場合回収率は90%以上であるが, パン製造時に添加した場合回収率は約70%に低下した. このような回収率の低下は焼き上げ時の加熱によるプロピオン酸の揮散によるものであることがわかった. またカビの発生とともにパン中のプロピオン酸は急速に減少した.

1 0 0 0 OA 赤外線天交学

著者
奥田 治之
出版者
公益社団法人 応用物理学会分科会 日本光学会
雑誌
光学 (ISSN:03896625)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.68-79, 1975-04-25 (Released:2010-03-15)
参考文献数
65
著者
村田 大学
出版者
日本経営学会
雑誌
經營學論集 (ISSN:24322237)
巻号頁・発行日
vol.83, pp.G1-1-G1-12, 2013

<p>本研究の目的は,米国内部通報制度の実態と問題点を解明することである。米国の内部通報規制は,従来,匿名性や守秘義務の向上など,主に内部通報者の特定を困難にすることで,報復の防止に努めてきた。だが,現在,内部通報件数の増加とは対照的に,内部通報者の5人に1人は報復を経験しており,報復の改善・防止は大きな課題である。</p><p> そこで,本研究は,①内部通報者の潜在的報復者に対する独立性,権力,匿名性と報復の関係,および②通報先の独立性と報復の関係の解明に取り組む。内部通報者は常に様々な組織構成員と利害が対立しやすく,権力も弱いため報復に会いやすい。匿名性の強化は,内部通報者の特定を困難にすることで報復の防止に貢献するが,調査の進展に伴い低下してしまう。また,通報先の独立性が乏しいと,経営者が関与する不正の通報に対する報復の防止は難しい。以上のような限界の克服には,多様な内部通報経路の整備が重要である。</p>
著者
柿野 賢一 津崎 慎二 田中 克幸 服部 利光 松下 和弘 岡林 博文 正山 征洋
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.379-385, 1998-12-20 (Released:2010-08-06)
参考文献数
32

水をベースにした化粧品を考える上で, 水のクラスターが小さい水 (クラスター水) の挙動には非常に興味深いものがある。われわれは, 松下が提唱した水の17O核磁気共鳴 (17O-NMR) スペクトルの半値幅を求める方法により, クラスター水のクラスターの大きさを市販の精製水と比較した。クラスター水の半値幅は56.3Hz, 精製水のそれは142.4Hzであり, この事実からクラスター水が精製水に比較して平均的にクラスターのサイズが小さいことがわかった。さらに, クラスター水と精製水への油脂の分散性を1H核磁気共鳴 (1H-NMR) 分光法を用いて, 油脂の有するメチレン基のプロトンをもとに評価したところ, クラスター水への分散性は精製水と比較してよいことが確認された。また, モノオレインを用いたエマルジョン形成においても, クラスター水は精製水と比較して均一なエマルジョンを形成しているのが確認された。以上より, 水のクラスターの大きさ, 動的構造の差異が油脂の分散性に影響を及ぼすことが示された。
著者
片山 泰久
出版者
素粒子論グループ 素粒子研究編集部
雑誌
素粒子論研究 (ISSN:03711838)
巻号頁・発行日
vol.5, no.5, pp.644-652, 1953-05

Iの論文における数式の二三の誤りを訂正する。その訂正による本質的な変化はKonopinski-Uhlenbeck相互作用が閉じない(形として)という結果にあらわれる。その場合の量子化についても修正する。量子化の意味を明瞭にするために,内山さんの宿題一単一場の二次形式の相互作用-の答を補つた。
著者
田中 茂
出版者
水利科学研究所
巻号頁・発行日
no.251, pp.60-75, 2000 (Released:2011-03-05)
著者
NOGUCHI Daisuke
出版者
長崎大学大学院工学研究科
雑誌
長崎大学大学院工学研究科研究報告 = Reports of Graduate School of Engineering, Nagasaki University (ISSN:18805574)
巻号頁・発行日
vol.51, no.96, pp.55-59, 2021-01

Ultraviolet-visible (UV-Vis) reflectance spectroscopy is one of the useful tools to evaluate the coloration of materials and living things. On crab spiders, sit-and-wait foragers on flowers, body coloration has been focused in the context of camouflage and/or prey attraction. For the first time, the present study shows UV-Vis reflectance spectra of Thomisus labefactus, a crab spider inhabits East Asia, reflects UV-Vis rays almost the same strength as an Australian crab spider Thomisus spectabilis, which also has substantial amount of UV reflection, unlike European species lacking UV reflection.紫外・可視(UV-Vis)反射分光法は,材料や生物の色彩を評価する有益なツールの一つである.カニグモは花の上で獲物を待ち伏せする捕食者であり,擬態および/あるいは餌誘引における文脈で,体の色彩に焦点が当てられてきた.本研究では,東アジアに生息するカニグモ科の一種であるアズチグモThomisus labefactus では最初となるUV-Vis 反射スペクトルの測定から,紫外線反射を欠いているヨーロッパ産の種とは異なり,相当量の紫外線を反射するオーストラリア産のカニグモ科の一種Thomisus spectabilis と同程度の強さで紫外線と可視光を反射することが示される.

1 0 0 0 OA 日米年鑑

出版者
日米新聞社
巻号頁・発行日
vol.第5号, 1912
著者
大形 里美 Ohgata Satomi
出版者
九州国際大学現代ビジネス学会
雑誌
九州国際大学 国際・経済論集 = KIU Journal of Economics and International Studies (ISSN:24339253)
巻号頁・発行日
no.6, pp.1-36, 2020-10

ここ数十年の間にイスラム諸国を中心に「ハラール認証」が普及し、滞日・訪日イスラム教徒(ムスリム)たちは、飲食物の「ハラール性」にますます敏感になってきている。そして今、日本のフードビジネス業界には、ムスリムの食のタブーに対応したサービス「ハラール対応」への取り組みが今まで以上に求められている。ムスリム人口が少ない日本で「ハラール対応」を普及させるためには、本稿で取り上げる福岡のレストラン「極味や」による「ハラール対応」のような取り組みが不可欠である。また福岡マスジドによる「ハラール認証」無料発行の試みは、従来の「ハラール認証」制度が抱える問題点を認識し、新たな「ハラール認証」制度のあり方を模索するものであり注目される。
著者
河西 秀夫
出版者
日本情報地質学会
雑誌
情報地質 (ISSN:0388502X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.109-120, 2012-09-25 (Released:2012-10-31)
参考文献数
9
被引用文献数
4

露頭データベースの作成には層序と露頭構造の数学的表現が必要である.露頭構造と層序の数学的表現方法としてグラフ理論と二項関係を使用した構造グラフと層序グラフを提案し,両者の理論的背景を検討した.地層の逆転ががなく,断層による切断や火成岩の貫入もない地層群だけで構成される地質構造を対象とした.単層 x が空間的に y の下側にあるという単層間の空間的位置関係を示す二項関係xRy を使用して露頭構造を表現すると,この関係はラベル付き有向グラフで表現できる.このグラフG =(V, R)を構造グラフとよぶ.V は露頭を構成する単層の集合である.層序は単層の堆積順序を表すものなので,単層の形成順序を意味する二項関係xU *y を使用して表現した.U * は空間的な上下関係を意味する二項関係xRy の反射的かつ推移的閉包であり,S =(V, U * )で定義される有向グラフを層序グラフとよぶ.層序は二項関係viU*vj で表現される.この手法により,露頭構造と層序の違いが数学的に表現できる.露頭で観察される新旧関係は半順序であり,必ずしも全順序になるとは限らない.複数の露頭で観察される構造からある範囲の地域の層序を組み立てることは露頭層序グラフの演算を意味する.