著者
遠藤 なつ美 田中 知己
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌 (ISSN:18802133)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.163-170, 2016

<p>本研究では、加速度センサーによって測定した行動量の増加を指標とした発情発見補助装置の有用性を検討するため、国内で最近開発された発情発見補助装置(ハツハツ)を用いて以下の試験を実施した。実験1において、ホルスタイン種搾乳牛10頭の頚部に加速度センサーのタグを装着し、発情周期における行動量の変化を解析した結果、発情日においては1時間当たりの行動量が、黄体期の平均行動量に比べて9.2 ± 3.3(5.2〜11.0)倍に増加するピークが認められた。さらに、日内の行動量がピークとなる時刻は、その殆どが日中の作業時間帯に生じており、発情周期における観察日間(黄体期、発情日前日、発情日、排卵日)での有意な差は認められなかった。実験2において、搾乳牛14頭の合計27発情周期について発情行動の観察と排卵の確認を行い、ハツハツによる発情検知率との比較を行った。その結果、目視観察による発情検知率は14/27周期(51.6%)であったのに対し、ハツハツによる発情検知率は23/27周期(85.2%)と目視観察よりも有意に高かった(<i>P</i> < 0.05)。ハツハツにより黄体期に発情が誤検知された周期は8/27周期(29.6%)だった。以上の結果から、加速度センサーによる発情検知システムは、飼養頭数の少ない小規模な牛群においても目視観察による発情発見の補助手段として十分活用できることが示された。</p>
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.209, pp.23-25, 2002-02

「これは男性向けの商品」「こちらは子供専用」といった常識をまず疑ってみることが大切だ。同じ商品でも対象とするユーザーを少し変えてみただけで、売れ行きが大きく変わるケースもある。年齢、住所、職業など、様々な着眼点でターゲットを見直せば潜在需要が見つかるはずだ。 女子高生と甚平。一見するとミスマッチなファッションが、二年前から流行している。
著者
斎藤 正俊 谷下 雅義 鹿島 茂
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画. 別冊, 都市計画論文集 = City planning review. Special issue, Papers on city planning (ISSN:09131280)
巻号頁・発行日
no.39, pp.505-510, 2004-10-25
参考文献数
16
被引用文献数
1

本研究は,著者が開発した鉄道駅における利用者の行動モデルの変数にエネルギー消費量を明示的に組み込む方法を提案し,モデルの説明力が大幅に向上することをケーススタディにおいて検証している.行動モデルは,移動円滑化の影響を評価する観点から,乗車駅の改札口から降車駅の改札口に至る行動を対象としており,この一連の行動を乗車駅における移動施設の選択行動,車両の選択行動,降車駅における移動施設の選択行動に階層化するとともに,効用関数(選択基準)を移動時間に加え,エネルギー消費量と移動形態の線形関数として仮定し,確率効用理論に基づく階層型の非集計行動モデルを用いて個人属性単位で定式化し,都営三田線の利用者を対象にケーススタディを行っている.
著者
千田 忠男 上畑 鉄之丞
出版者
杏林医学会
雑誌
杏林医学会雑誌 (ISSN:03685829)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.461-466, 1982-12-30 (Released:2017-02-13)

新幹線列車乗務員室の気圧変化とそれに起因すると考えられる列車乗務員の耳症状について検討した。その結果, 調査対象とした乗務員1, 024名における主な自覚症状は「耳なり」と「耳が聞こえにくい」であり, その訴えの頻度はそれぞれ40.1%, 25.1%を示し, いずれも対象群にくらべ有意に多かった。また列車が高速度でトンネル内を走行する際に乗務員室内の気圧は急激に変化し, 5秒間および30秒間の最大の変化はそれぞれ9.9mb, 20.0mbに達した。これらのことから乗務員室内でくりかえし発生する気圧の急激な変化が乗務員の耳症状多発の原因の1つをなしていることが示唆された。
著者
山田 太造
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.315-324, 2015-12-12 (Released:2016-03-11)
参考文献数
8
被引用文献数
2

フィールドノートは調査したフィールドの観察記録,観察したフィールドの場所・日時,その風景に関するスケッチ・写真などで構成されたものである.調査対象であるフィールドについて特定の日時での様子を詳細に理解することができるため,地域研究において非常に重要な研究資源の1つといえる.われわれはこれまでに,地域研究進展のためにフィールドノートを効率的かつ効果的に利用していく手法を模索しており,本研究ではテキストマイニングを用いてフィールドノートから記述されている場面を特徴づけ,かつセマンティックウェブを利用して表現する手法を提案する.
著者
瀧口 順也
出版者
ロシア史研究会
雑誌
ロシア史研究 (ISSN:03869229)
巻号頁・発行日
vol.90, pp.21-42, 2012-06-12 (Released:2017-07-25)

There has been a major development in the study of Stalinism from cultural perspectives over the last two decades. One of the topics which historians have recently extensively discussed is how Stalinism and the authority of the one-Party state were represented at various public festivals, propaganda events and ritualistic Party meetings. However, the Party congress has so far drawn scant attention from historians as a Soviet political festival-cum-ritual even after the "archival bonanza". At the congresses between 1927 (the Fifteenth Congress) and 1934 (the Seventeenth Congress), Stalinism was carefully orchestrated as a means of projecting the authority of Stalin and the Party for consumption by the mass Soviet public. The means of orchestration included the careful selection of the date of convening; the special delegate's numbers given to Stalin and other top officials; propaganda events which represented the bright future of the USSR; and the gift-giving to Stalin by local Party organs. Time and again, these "scenes" were also reproduced in post-congress propagandas, by which the memory and significance of each congress became "homogenized". The Party congresses therefore constituted an essential part in the consolidation of the Stalinist regime in the late 1920s- early 1930s.

1 0 0 0 OA 崇文叢書

著者
崇文院 編
出版者
崇文院
巻号頁・発行日
vol.第2輯之52, 1935
著者
井波 真弓 齋藤 兆古 堀井 清之
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会論文集 (ISSN:13465260)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.25-32, 2010 (Released:2010-04-30)
参考文献数
17

本稿の目的は島崎藤村作『破戒』における封建的な旧社会と自己解放された新社会に生きる登場人物のそれぞれの感情の変化を検証することである. 要素として「世間」,「社会」,「世の中」の三つの語を選び,章ごとの使用頻度を新社会と旧社会とに分けて調べた.得られたデータへ離散値系ウェーブレット多重解像度解析を適用した. その結果,「世間」の頻出度合いの変化にはほぼ同様の傾向が見られ,双方ともに日本の古来から使用されている語「世間」と「世の中」に対する共通認識があることが確認された.新社会の登場人物が自己の考えを主張する場合「社会」が多くなるが,旧社会における「社会」の語は新社会に対抗したり,批判したりする時に多くなり,「世間」としての立場を主張するために「社会」を援用していることが示された.立場を主張する上で語の選択に大きな意味があることが明らかとなった.
著者
中田,正夫
出版者
日本地形学連合
雑誌
地形
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, 2011-07-25

During the growth of an ice sheet the continental crust beneath and near the ice sheet subsides, while in the decay period of glacier ice the crust is unloaded and rebounds. The process is called glacio-isostasy. The volume of sea water decreases during ice growth, while it increases during ice decay. The changing water load causes the vertical movement of the oceanic crust. The process is referred to as hydro-isostasy. These two processes combined are involved in glacio-hydro isostasy, i.e., the Earth's response to changes in ice and water loading during glacial cycle. The outline of a model for glacio-hydro isostasy is described and an application of the model to the northwestern Kyushu area is briefly introduced.
出版者
日経BP社 ; 1985-
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.396, pp.132-139, 2015-06

都営三田線の「本蓮沼駅」から閑静な住宅街を10分ほど歩くとトプコンの本社がある。その立地が象徴するように、トプコンには地味で控えめな印象を持ってしまう。一方でその秘めたる強さに引きつけられる有力投資家が存在する。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エコロジー (ISSN:13449001)
巻号頁・発行日
no.79, pp.27-30, 2006-01

2005年11月14日、新型「RAV4」の発表会で、トヨタ自動車の渡辺捷昭社長は本誌の質問に答え、「2006年にハイブリッドを40万台生産する計画を詰めている」と語った。そして、これまで2010年代のなるべく早い時期、としていた年間100万台のハイブリッド車販売を「前倒しする可能性がある」と表明した。
著者
伊藤 華子
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.638, pp.62-67, 2011-11-28

今や年賀状もネットで作る時代になった。好きなデザインに手持ちの写真をはめ込み、オリジナルの年賀状が作れるほか、宛名の印刷や投函も頼めるサービスが増えている。年賀状ソフトを使う場合との違いや、発注で失敗しないためのポイントを紹介する。(伊藤 華子=フリーライター) 2011年11月1日、郵便事業(以下、郵便局)の「年賀はがき」が発売された。