著者
赤池 勇磨 金丸 智史 米田 純 久米 由花 荒川 豊
雑誌
研究報告コンシューマ・デバイス&システム(CDS)
巻号頁・発行日
vol.2014-CDS-10, no.5, pp.1-8, 2014-05-15

本研究では,現実世界の対話における問題点を緩和し,コミュニケーションの円滑化を目的とした,AR (拡張現実) を用いた対話システムを提案する.提案システムは,没入型 HMD とカメラを組み合わせ,カメラに映る目の前の世界がリアルタイムに HMD に表示される.このとき AR により,対話者の顔の上にアバター (自分の分身となるキャラクター) を,対話者の隣に対話者に関する情報や話題となる情報を表示する.これにより,個人の持つコミュニケーション能力のレベルの差や,人間関係,対話者についての知識量の不足などによって起こるコミュニケーションの問題の緩和を狙う.今回,初対面の人と会話する必要がある代表的なコミュニケーションの場である 「合コン」 に対して本システムを使用し,提案システムの有効性を評価した.
著者
遠山 静雄
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会雑誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.12, no.5, pp.255-260_4, 1928 (Released:2010-10-27)

昭和二年十月竣工した早稻田大學大隈記念講堂は, 此種の建築物としては我國に於て他一寸類例の無い程の舞壹照明設備を有するものであるが, 筆者は該設備の設計擔當者として, その意圖並に概略の模様を記述したものである。1.序2.固定設備3.可搬器具4配電盤及調光機5.結語

1 0 0 0 OA 私と農村計画

著者
浦 良一
出版者
農村計画学会
雑誌
農村計画学会誌 (ISSN:09129731)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.148-156, 1998-09-30 (Released:2011-04-13)
著者
竹山 重光
出版者
和歌山県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

カントが『実践理性批判』で語っている「自己満足」という感情に着目し、『実践理性批判』以外の諸著作をも検討、さらには現代の哲学的感情研究をも参照して、この感情の存在・意義を明らかにした。カントの実践哲学は峻厳なものであるが、同時に、きわめて人間的であり、人間の有限性を厳しく自覚したものである。「自己満足」概念の検討はこの点をはっきりと示してくれる。
著者
Polcyn Michael J. Tchernov Eitan Jacobs Louis L.
出版者
国立科学博物館
雑誌
National Science Museum monographs (ISSN:13429574)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.259-290, 1999

The Cenomanian fauna of 'Ein Yabrud, Israel, contains a suite of marine lepidosaurs, including a new, basal mosasauroid, similar to those from Cretaceous shallow marine carbonate settings in Italy and Croatia. Plate tectonic models indicate Early Cretaceous rifting of continental crust from the northeastern portion of Africa with subsequent northward drifting and incorporation into southern Europe. Eustatic curves indicate generally lower sea levels prior to the middle Albian than later in the Cretaceous. Therefore, terrestrial vertebrates of Early Cretaceous age in the eastern Mediterranean are likely of Gondwana origin. Southern European Early Cretaceous dinosaur bones, including the skeleton of the maniraptoran Scipionyx, footprints, and lepidosaurs were implaced as biogeographic voyagers on beached Viking funeral ships, derived initially from Africa and accreted onto Europe. The inundated Apulian Platform and related carbonate shelves supported a tropical marine lepidosaur fauna, including aigialosaurs, coniasaurs, and the earliest documented invasion of the sea by snakes.
著者
河合 真二 新堂 正俊 山本 憲吾 永井 卓也 中野 利彦 岡野 成威 望月 正人 菅 哲男
出版者
一般社団法人 溶接学会
雑誌
溶接学会全国大会講演概要
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.204-205, 2015

板厚内部の残留応力を実測する手法として、改良型深孔穿孔法(以下、MIRS法:Modified Internal Residual Stress)を開発した。MIRS法には3タイプあり、算出する応力成分数で使い分ける。MIRS法の3タイプの紹介と円筒継手などでの実測例を紹介する
著者
杉田 茂樹
出版者
国公私立大学図書館協力委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.100, pp.29-37, 2014

<p>最近ほぼ10年の間に,国立情報学研究所CSI委託事業等を背景として,国内の数多くの大学で機関リポジトリが設置された。各大学の担当者は,経験のない機関リポジトリ構築という業務に,海外先行事例などを参考に積極的に取り組み,学内の認知度向上とコンテンツ増進のためのさまざまな手法を開発してきた。今日では,電子ジャーナルの発展をはじめとしたインターネット利用の普及によってやや希薄となった研究者との重要な接点のひとつとなっている。</p>

1 0 0 0 OA 真宗帖外御文

出版者
永田文昌堂
巻号頁・発行日
vol.巻之4, 1892

1 0 0 0 野球界

出版者
野球界社
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, 1923-03

1 0 0 0 野球界

出版者
野球界社
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, 1920-03
著者
佐々木 沙織 奥井 友香 川越 誠
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.42 Suppl. No.2 (第50回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.1012, 2015 (Released:2015-04-30)

【はじめに,目的】膝関節前十字靭帯(以下,ACL)は,膝関節安定性において重要な役割を担っており,ACL損傷時には安定性が低下し,合併症を生じることが多い。合併症の有無は,受傷機転解明の一助となったり,再建術後の治療経過に影響を及ぼすと考えられ,ACL損傷時の合併症について認識しておくことが重要である。そこで,本研究の目的は,ACL損傷時の合併症について調査することとした。さらに,合併症の種類や合併症に対して行った観血的治療内容の相違が,その後の治療経過に与える影響について調査することとした。【方法】対象は,2007年4月から2013年8月までに,当院にてACL再建術を施行した,中学生から大学生までの103件とした。手術記録から,術中に確認された合併症,半月板の損傷部位について調査し,割合を求めた。また,再建術後スポーツ復帰に至るまで経過観察が可能であった70件を対象に,合併症の種類と合併症に対して行った観血的治療内容について群分けした。合併症の種類は,外側半月板(以下,LM)単独損傷群,内側半月板(以下,MM)単独損傷群,LMとMMの合併損傷群,膝関節内側側副靭帯(以下,MCL)損傷群,合併損傷なし群の5群とした。また合併症に対して行った観血的治療内容は,縫合群,切除群,処置なし群の3群とした。診療記録から,各群における再建術施行からジョギング開始までの日数,再建術施行からリハビリテーション終了までの日数を調査し比較した。統計学的解析にはSPSS ver.21.0 for Windowsを使用し,クラスカル・ウォリスの検定を用いて各群の比較を行った。有意水準は5%とした。【結果】ACL再建術中に確認された合併症は,LM単独損傷が55件(53%),MM単独損傷が12件(12%),LMとMMの合併損傷が6件(6%),LMとMCLの合併損傷が1件(1%),合併損傷なしが29件(28%)であった。半月板の損傷部位は,LM損傷では全62件中,後節損傷が50件(81%),中節~後節損傷が9件(14%),中節損傷が2件(3%),前節~後節損傷が1件(2%)であった。MM損傷では全17件中,後節損傷が12件(71%),中節~後節損傷が4件(24%),前節損傷が1件(5%)であった。また,各合併症の再建術施行からジョギング開始までの日数は,LM単独損傷群が99.9±28.3日,MM単独損傷群が105.6±12.9日,LMとMMの合併損傷群が86.7±17.6日,MCL損傷群が95日,合併損傷なし群が116.7±32.1日であり有意差はみられなかった。さらに,再建術施行からリハビリテーション終了までの日数は,LM単独損傷群が268.1±57.2日,MM単独損傷群が270.2±49.4日,LMとMMの合併損傷群が252.0±39.2日,MCL損傷群が275日,合併損傷なし群が282.6±68.7日であり有意差はみられなかった。合併症に対して行った観血的治療内容で群分けした各群の再建術施行からジョギング開始までの日数は,縫合群が102.5±16.1日,切除群が103.1±39.5日,処置なし群が106.3±30.5日であり有意差はみられなかった。さらに,再建術施行からリハビリテーション終了までの日数は,縫合群が274.6±62.0日,切除群が270.0±51.8日,処置なし群が273.5±61.6日で有意差はみられなかった。【考察】ACL損傷時の合併症については,LMの後節損傷が最も多い結果となった。これは,ACL損傷の受傷肢位は膝関節外反損傷が多く,受傷時外反ストレスにより外側関節面が圧迫されるためLM損傷が生じやすいと考えられる。先行研究からもACL損傷後3ヶ月以内ではLM損傷の方が多いと報告されており,同様の結果となった。また,合併症の有無や合併症に対する観血的治療内容によってスポーツ復帰時期の遅延を予想していたが,いずれの比較においても有意差はみられなかった。これは,ACL再建術後の後療法が,半月板切除,縫合などの後療法よりも時間を要するものであり,スポーツ復帰時期には合併症の影響は出にくかったものと考える。ACL再建術後の理学療法において,合併症を考慮した対応が必要だが,スポーツ復帰時期に大きな影響を与えないため,術後の経過不良例は,合併症以外の要因について検討することが重要である。【理学療法学研究としての意義】本研究結果から,ACL損傷に伴う合併症は,術後の治療経過に大きな影響を与えないことが示唆された。本研究の結果は,ACL再建術後の理学療法において,有益な資料となり得ると考える。
著者
吉山 正章 伊東 禧男
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.124-129, 1996-02-15 (Released:2009-05-26)
参考文献数
17
被引用文献数
2 3

1. カカオ豆の中で発酵が不完全で収れん味を呈するパープル豆と発酵が充分なブラウン豆を比較した結果,パープル豆はブラウン豆に比べて多量のポリフェノールを含んでいることが示された.2. パープル豆に含まれているポリフェノールに由来する収れん味を抑制する酵素の選択を行った結果,カワラタケのポリフェノールオキシダーゼが有効であった.3. ポリフェノールオキシダーゼによる収れん味の抑制はポリフェノールの酸化重合反応による不溶性物質への変換やキノン蛋白質複合体形成が関与していることが示された.4. パープル豆をPPO処理する場合,予め蒸煮した豆を処理する方法が有効で,全ポリフェノール,フラバノール,プロアントシアニジンは処理前に比べて78%, 45%, 38%となり,収れん味は大きく軽減された.
著者
横山 敏
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.36-52, 1975-11-30 (Released:2009-10-19)
参考文献数
37
被引用文献数
1

本稿は、ヴェーバーの近代認識を検討している。ヴェーバーの近代論をマルクスとのかかわりで論ずるうえで、かれの「事象化」 (Vrsachlichung) 概念をまずもって検討することは、きわめて重要であるように思われる。一、ヴェーバーは、次のように、人類史の転換について論じている。プロテスタントによる被造物神化の拒否は、資本主義の精神の形成にさいしての一つの決定的要因となった。そのことを通して、人格的諸関係 (die persönlicehe Verhältnisse) は突破され、使命として合理的職業労働が選択されたのである。そうした労働は、事物に即した行為、態度を特徴とするのであるが、同時に、それは、社会的な事物的諸関係 (die sachliche Verhältnisse) を生み落すところとなった。二、ヴェーバーは、近代資本主義を二段階に区分している。その第一段階は、プロテスタンティズムの禁欲主義と「独自の市民的エートス」をその特色とする。資本主義の向上期において、市民の行為は、意欲して事象化を推進する。第二段階においては、客体 (官僚制) は、主体から自立し、いかなる力をもってしてもそれを破壊できないものとなる。この段階で人間は、人格的に意味の喪失に陥る。ヴェーバーは以上のようにいうが、それに対して、マルクスは、資本主義の向上期にあっても、人は事物的諸関係 (商品=貨幣関係) の担い手であり、人々が第二段階と同様に事物への隷属に陥っていると見做す。三、ヴェーバーは、事物の人間に対する非合理的専制を突破できないといっている。経済的領域にかんしていえば、この事態に対するヴェーバーの批判は、資本主義の精神の存在いかんにかかっているから、その批判は、本質的なものでないと思われる。マルクスは、プロレタリアートに高度の生産諸力と普遍的交通の領有可能性を見いだしているが、このように、マルクスが物象化として止揚可能性を見いだしたものを、ヴェーバーは、合理化の宿命としてひきうけたのだと、われわれは考えることができる。