著者
坪内逍遥, 渥美清太郎 編
出版者
春陽堂
巻号頁・発行日
vol.第11巻, 1922
著者
河野 元昭
出版者
尚美学園大学芸術情報学部
雑誌
尚美学園大学芸術情報研究 (ISSN:18825370)
巻号頁・発行日
no.12, pp.9-21, 2007-11

日本文人画誕生の秘密を解くためには、岡倉天心が『東洋の理想--特に日本美術について--』において指摘したような日本文化の本質的な性格を知らなければならない。その表層だけを眺めてはならない。これは日本文化について考察する際、つねに忘れてはならないことだが、日本文人画の場合には、とくに心に留めておく必要がある。それは中国絵画との関係がきわめて密接だからである。その基本的様式が中国絵画によって規定されているからである。そして日本文人画家の中国憧憬が誰よりも強かったからである。本論は『芥子園画伝』など中国画譜の学習と、荻生徂徠が重視した唐話学を改めて取り上げることによって、日本文人画誕生における中国憧憬の重要性を指摘したものである。
著者
内閣府政策統括官(経済財政分析担当)
出版者
内閣府
巻号頁・発行日
vol.2016年Ⅰ, 2016-08-26
著者
馬ノ段 梨乃
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

仕事に関して強い不安やストレスを感じている労働者の増加に伴い、近年、労働者のストレス対策の必要性が高まっている。本研究では、労働者を対象とした個人向けストレス対策プログラムを開発し、プログラム実施の効果を検討することを目的とした。本年度は、研究成果の発表を中心に以下の2点を実施した。(1)個人向けストレス対策に関するシステマティックレビューの結果(60研究、昨年度実施)に最新研究(5研究)を追加して、データを再検討した。(2)ストレス対処法に関するweb学習プログラムの効果に関して、マルチレベル分析によるデータの再解析を行った。(1)システマティックレビューの結果から、ストレスマネジメント教育が労働者のストレス対策に有効であること、介入効果を維持するためにはフォローアップセッションなどの継続した学習が必要であること等が概観された。また、効果評価研究におけるデータの再解析の結果から(2)ストレス対処法に関するweb学習プログラムの実施により、受講者のストレス対処法に関する知識の改善が認められた。さらに、複数回(3回以上)に分けて学習した分散学習者においては知識の改善に加えてストレス対処法(問題解決)に関する得点に有意な改善が認められた。このことから、学習を複数回に分けて実施することの有用性が確認された。受講者の動機づけを高める工夫と継続した学習を促進するための方法論の検討が今後必要とされる。
著者
Yoshifumi Saisho Kinsei Kou Kumiko Tanaka Takayuki Abe Hideaki Kurosawa Akira Shimada Shu Meguro Toshihide Kawai Hiroshi Itoh
出版者
The Japan Endocrine Society
雑誌
Endocrine Journal (ISSN:09188959)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.315-322, 2011 (Released:2011-04-29)
参考文献数
17
被引用文献数
46 72

Type 2 diabetes is a progressive disease and most patients with type 2 diabetes eventually need insulin therapy. The objective of this study was to clarify C-peptide immunoreactivity (CPR), a marker of beta cell function, as a predictor of requirement for insulin therapy. We conducted a retrospective study of 579 consecutive subjects with type 2 diabetes who were admitted to our hospital from 2000 to 2007 and were able to be followed up for at least 6 months after discharge. Fasting and postprandial serum CPR and urinary CPR levels had been measured during admission. Information about insulin therapy at the last visit was obtained from medical records. At the last visit, 364 subjects (62.9%) were treated with insulin. Mean interval between discharge and the last visit was 4.5 ± 2.3 years. Serum and urine CPR levels at baseline were significantly associated with insulin treatment at the last visit (P
著者
山岡 雅直
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, pp.164-171, 2018
被引用文献数
1

組合せ最適化問題を効率良く解くアーキテクチャとしてイジングモデルを用いたアニーリングマシンが提案されている.アニーリングマシンでは組合せ最適化問題を磁性体のスピンの挙動を表すイジングモデルに写像しその収束動作により問題を解く.アニーリングマシンを半導体回路を用いて実装したCMOSアニーリングマシンでは,確定的な動作と確率的な動作の組合せで効率的に解を求める.試作チップにより,組合せ最適化問題の近似解が効率的に求められることを確認するとともに,従来のノイマン形計算機を用いた場合に比べて電力効率が向上することを確認した.また,実用化する際に必要となる技術レイヤについても紹介する.
著者
坂本 圭 小渕 千絵 城間 将江 松田 帆 関 恵美子 荒木 隆一郎 池園 哲郎
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.92-98, 2014-02-28 (Released:2014-11-06)
参考文献数
14

要旨: 人工内耳装用者 (以下CI装用者) の語音聴取における発話速度の影響と, 聴取能を補うための休止区間挿入の効果について検討した。対象は健聴者10名, CI装用者13名であり, 通常の発話速度 (以下, 基準文) を1倍速とし, これに対して2段階に倍速にした音声 (1.5倍速, 2.0倍速, 以下倍速文) の聴取成績を分析した。また, 各倍速音声に休止区間を文節, ランダムの2種の方法で挿入しその効果を実験的に検討した。この結果, 両対象者共に発話速度が速くなるにつれて有意に正答率の減少がみられた。特にCI装用者で顕著であり, 2.0倍速ではほとんどのCI装用者が聴取困難となった。また, 休止区間挿入の効果は, CI装用者で1.5倍速文においてのみ有効であった。倍速音声聴取が困難であるCI装用者であっても休止区間挿入により処理時間が確保され聴取能改善につながるため, 会話時においては意味的に区切って発話することの重要性が示唆された。
著者
栗田 敬 市原 美恵 熊谷 一郎 久利 美和
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2018-06-29

・実験課題の整備:従来の課題の整備以外に、Dancing Raisin、Rootless Eruption実験、火炎実験、降伏応力流体の落球実験、ペットボトル噴火実験などの新しい実験課題を整備した.その幾つかは授業、研究会、一般公開の場で利用された.また実験内容は地球惑星科学連合大会、European Geosciecne Union年会、日本火山学会などで発表されるとともに、Web上に公開されている(http://kitchenearth.sblo.jp/ ).小冊子「キッチン地球科学 レシピー集」を作成し、配布するとともに上記Web上に公開した.・キッチン地球科学研究集会の開催:2019年9月1日、2日に東京大学地震研究所にて40名余の参加者を得て開催された.・大学、高校における実験講義の試行:東京大学教養課程・惑星地球科学実習、明星大学理工学部・プロジェクト研究実験「身の回りのものを使った考える流体実験」、都立八王子東高校・化学部特別実験、聖星高校・科学部実験講義などの機会を利用して学生の実験を指導した.実験の題材は味噌汁対流実験、綿飴実験、ベッコウ飴クラック、ペットボトル噴火実験などである.学生の興味を引き出す手法として不確定要素を含む実験課題が有効であることを確認出来た.・キッチン地球科学の広報活動:はまぎん子供宇宙館、東京大学地震研究所一般公開、次世代火山研究者育成プログラム、地球惑星科学連合大会における「キッチン地球科学」セッション、ホイスコーレ札幌生涯学習セミナーなどの場を借りて教育における実験の役割、その具体的な利用法の宣伝活動を行った.