著者
Asli Kemiksiz
出版者
Japanese Society of Cultural Anthropology
雑誌
Japanese Review of Cultural Anthropology (ISSN:24325112)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.051-082, 2018 (Released:2019-06-10)
参考文献数
28

Recently, the notion of "embodiment" has become a crucial concept in robotics and Artificial Intelligence (AI) research. Embodiment emphasizes that a physical body is a requirement for intelligent interaction with the physical world. Based mainly on my fieldwork in a cognitive robotics laboratory in the Kantō region, this paper examines the fluid thought styles of roboticists, who draw on a range of disciplines in order to operationalize embodied intelligence in robots. These thought styles shape computational assemblages and the making of widely different robots intended to mirror particular aspects of life. The paper shows "life" to be infused into a research area that primarily deals with machines, data, and complicated algorithms, despite the fact that the robots are not themselves seen to be alive.
著者
西山 孝 安達 毅
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
資源と素材 (ISSN:09161740)
巻号頁・発行日
vol.109, no.6, pp.473-477, 1993-06-25 (Released:2011-01-27)
参考文献数
7
被引用文献数
2

World production of widely used metals grew rapidly until the early 1970's, as expressed in The Limits to Growth (Meadows et al., 1972), but then metal demand dropped sharply after 1973. Growth rates in production of each metal varied year by year or among metals.The difference between supply-demand forecast and actual production during last 20 years was examined. Different patterns between the two for 16 metals were classified into four groups.(1) The actual production of Co, Cr and Pt exceeded the projected trend that had been predicted in 1970.(2) Iron accounts for more than 95% of all metals consumed. A significant proportion of Mn, Ni, W, Mo, Cr and Co produced is used in the steel industry. This group, composed of iron and related metals other than Co and Cr, shows a similar pattern.(3) Growth rates of production of Cu, Zn, Ag, and Al continued to be low during the last 20 years, but the rates are not negative.(4) Growth rates of production of Pb, Au, Sn and Hg are negative or zero. Large differences between actual production and predicted consumption prevailed during the 1970-1990 period.When the lifetime of these metals calculated in 1970 are compared with those in 1990, static indices of Au, Hg, Ag, Sn, Zn and Pb which fall in the range of 10-30 year, have not changed very much. No tendency toward depletion of the resources has been found under the present condition. New reserves have been discovered in the last 20 years. A basic question in the long-term supply is how long the present situation continue.
著者
清水 晃 河野 潤一 葉杖 真二 木村 重 田村 弘
出版者
公益社団法人 日本獣医学会
雑誌
日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science) (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.819-824, 1987

実験用のマウス (ヌードマウスを含む), ラット, ウサギおよび捕獲されたドブネズミ, クマネズミ, ハツカネズミ, フェレットから分離されたStaphylococcus aureus267株について, ヒト系 (Hセット) およびウシ系 (Bセット) S. aureus型別用ファージセットを用いて, 型別を試みた。実験用小動物由来139株の型別率はHセットで75.5%, Bセットで93.5%であり, 捕獲げっ歯類由来128株の型別率はHセットで32.8%, Bセットで62.5%であった。Hセットを用いて, 同一飼育場から購入したマウス・ラットの分離株をしらべると, マウス株のすべてがII群に, ラット株の大多数がI群および混合群に属した。Bセットを用いると, 捕獲されたドブネズミ株の多くはIV群に, クマネズミ株の多くはIII群に, ハツカネズミ株の多くはII群に属した。捕獲げっ歯類由来株の型別には, Bセットが型別率, 識別能力の点でHセットより有用と思われた。
著者
高桑 純 伊藤 浩司
出版者
北海道大学大学院環境科学研究科
雑誌
北海道大学大学院環境科学研究科邦文紀要 (ISSN:09116176)
巻号頁・発行日
no.2, pp.p47-65, 1986-03
被引用文献数
7

近年北海道の湿原にササの侵入が著しく,湿原植生はササ群落におきかわりつつある。本研究は湿原の保全の立場から,湿原におけるササ群落の動向を知るために,サロベツ原野のチマキザサ群落および月形町月ヶ湖学術自然保護地区のクマイザサ群落で,1979年と1980年の2年間にわたり,ササの外部諸形態および分布と土壌の水分条件との関連さらに水分条件としては,地下水位と酸素拡散速度について研究を行なった。1.土壌の湿潤化に伴い,ササの稈は小型化し現存量が減少する。小型化は稈高・基部直径・葉数および葉面積などの減少によるものであった。その中でも葉数の減少は葉の展開が途中で停止してしまうためであり,稈高の減少は節間生長の減少によるものであった。2.小型化と現存量の減少はミズゴケ層の発達により根系が厚いミズゴケにおおわれることと,それに伴う高い地下水位によって土壌中の酸素拡散速度が低下することなどが大きな原因となって起こる。稈の小型化が最も著しい方形区では深さ20cmにおける酸素拡散速度は0.15-0.25×10^<-6>g・cm^<-2>・min^<-1>であった。3.湿原におけるササの分布は,地下茎の深さと地下水位および酸素拡散速度との関係によって支配されると思われる。地下茎の伸長によって,乾燥あるいは適潤地から湿原のような湿潤な地域にも侵入できるササの形質は湿原において群落を広げていく上で有利である。これは地下茎を通じて酸素や栄養塩類を補給することによるものと思われる。4.ササの侵入の状態は湿原の乾燥化を示す指標となりうる。湿原の保全のためにはササの侵入を許すほどの環境変動を引き起こさぬような対策が最も重要である。
著者
島袋 宏俊 稲嶺 修 仲村 敏 宮城 正男 佐藤 正寛 石井 和雄
出版者
沖縄県畜産研究センター
雑誌
沖縄県畜産研究センター試験研究報告 (ISSN:18836496)
巻号頁・発行日
no.47, pp.29-36, 2009

琉球在来豚アグー(アグー)と他品種との識別(アグーの識別)の精度を向上させることを目的として、マイクロサテライトマーカー(MSマーカー)を用いて、沖縄県アグーブランド豚推進協議会(協議会)が登録認定したアグー171頭、また県内において飼養されている他品種35頭およびアグー交雑種60頭についてMSマーカーの遺伝的多型性を調査し、アグーの識別を行った結果、以下のとおりであった。1.現在、協議会がアグーの識別に利用している23個のMSマーカー(Aセット)を用いた結果、供試豚全体の対立遺伝子(アリル)数、ヘテロ接合度観察値(Ho)および多型情報含有値(PIC)の平均値はそれぞれは5.5、0.40、0.45で、遺伝的類似度0.26でアグーが識別可能である。2.新たに選抜した14MSマーカー(Bセット)を用いた結果、供試豚全体のアリル数、HoおよびPICの平均値はそれぞれは7.8、0.63、0.63で、遺伝的類似度0.13でアグーが識別可能である。3.アリルサイズが重ならないマーカー同士を混合(セット化)する場合としない場合との分析コストを比較すると、AセットおよびBセットはセット化した場合がセット化しない場合よりそれぞれ約50%および約40%低減できる。また、Aセット化とBセット化との分析コストを比較すると、Bセット化がAセット化に比べ約30%低減できる。以上のことから、アグーを識別する際、BセットはAセットより高精度に識別可能である。また、Bセット化はAセット化より効率的な分析が可能で、コストを低減できる。
著者
吉田 直哉
出版者
学校法人 敬心学園 職業教育研究開発センター
雑誌
敬心・研究ジャーナル (ISSN:24326240)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.67-75, 2019 (Released:2019-07-16)
参考文献数
13

本ノートは、保育職を目指す学生が、教職教養として身につけておくべき教育行政、教育経営に関する基礎的な概念・理論を概説するものである。その際、地方教育行政の基本原則、地域との連携、学校体系、学校組織・学級組織の特色、教員の役割とカリキュラム・マネジメントなどを中心概念として取り上げ、重点的な解説を行った。
著者
坂内祐一 石澤 正行 重野 寛 岡田 謙一
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.12, pp.3414-3422, 2006-12-15

近年,映像や音声情報に加えて,香りの情報を遠隔に伝える研究がさかんになっている1) が,香りの基底が見つかっていないため,香り情報を一意に表現する方法が確立していない.そのためオープンな香りコミュニケーションシステムでは,(1) 所望の香りをどう指定するかの問題,(2) 香り発生装置で発生できる香りの種類に限りがあるため,香り再生時に必ずしも意図する香りが伝えられない問題が存在する.この問題に対するアプローチの1 つとして,映像や音声の雰囲気を伝える背景香の概念を導入し,背景香の通信に香りの印象を表現する形容詞(香りの感性語)を用いたコミュニケーションモデルを提案する.映画のシーンを鑑賞する際に様々な背景香を発生させる実験を行った結果,背景香として香りの印象が近ければ異なる香りを用いても,同じように映像や音声の印象を増す効果があることが確認された.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1812, pp.50-55, 2015-10-19

早速、購入手続きを進めると、会員登録が必須となっている。氏名や住所、メールアドレスを登録しなければならない。「クレジットカードに登録している住所と同じ住所を入力してください」と書いてある。
著者
富田 実 山本 澄人
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.92, no.12, pp.853-859, 1997-12-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
16
被引用文献数
4 6

前報に引き続き, 耐塩性酵母について解説していただいた。従来, 味噌・醤油醸造に有用な酵母と皮膜を形成する, 所謂白カビの有害酵母が同一酵母名に分類されている。醤油もろみから分離した産膜酵母の皮膜形成時に特有な生理的性質を検討し, 条件により皮膜生成と沈殿状生育の非皮膜形成に変わることを見い出している。また, 後半ではミソナオシと呼ばれる植物から白カビ発生抑止物質を分離同定し, グリセロ糖脂質であることを明かにした。
著者
小原 隆
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.308, pp.74-75, 2002-07-26

梶谷エンジニアの元盛岡支店長だった名久井亮さん(62歳)は,会社が倒産した翌日,再就職先を世話してもらおうと大学時代の先輩に連絡した。先輩は岩手県土木部のOBだったので,県内の建設コンサルタント業界に顔が広かった。 再就職の話を切り出そうとした途端,名久井さんは先輩に怒鳴られた。「お前は支店の責任者だろう。自分のことだけを考えていていいのか」。
著者
田中 慶一
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.10, no.9, pp.129-131, 2011-06-07

「地元の素材を使った串揚げで、他府県の方にも大阪の魅力を感じていただきたい」と、店主の畑島亮さんが昨年12月に開店。コース中心の串揚げメニューには、河内レンコンや水ナスなど近年注目を集める「なにわ伝統野菜」や、泉州の犬鳴ポークといった、地の食材が名を連ねる。
著者
山根 一眞
出版者
日経BP社
雑誌
日経ものづくり (ISSN:13492772)
巻号頁・発行日
no.771, pp.82-87, 2018-12

建屋内には富士通が開発製造した相関器が設置されていた(図3)。富士通アドバンストエンジニアリング(東京都新宿区)の三石俊二さん(エンジニアリング統括部主任)と佐野亮さん(同開発部)らが、日本が建設した16台のアンテナの信号を処理する相関器の試…
著者
若松 寛
出版者
東洋史研究會
雑誌
東洋史研究 (ISSN:03869059)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.596-603, 1980-12-31
著者
板庇 外茂雄 山本 理恵子 佐藤 真澄
出版者
Japanese Society of Veterinary Science
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.p585-592, 1987-08

Fusobacterium necrophorum培養菌液を8〜14ヶ月令のHolstein牛8頭の肝内門脈に, 超音波映像下穿刺法によって, 経皮・経肝的に接種した。3頭は菌接種後2〜14日で死亡し, 肝に壊死巣が密発していた。他の5頭では, 接種後12〜126日の剖検時に1〜20個の肝膿瘍がみられた。急性期死亡牛では, 接種後2〜6日で肝壊死巣に対応する高エコー斑塊が認められた。肝膿瘍形成牛では, 接種後5〜10日に肝画像に膿瘍所見がみられ, 壊死塊に対応する高エコー塊を囲んで肉芽組織に対応する低エコー量 (ハロー) が認められた。このハローパターンは直径約1cmの小さい膿瘍でも確認でき, 一部の例では, 中心の高エコー塊はしだいに消失し, 肉芽組織と被膜 (等または低エコー) のみの残存に対応する単純な低エコー球となり, 接種後50〜70日では瘢痕 (等または低エコー) 形成に対応して画像中に指摘できなくなった。ハローパターンのまま側方陰影を伴って長く残存する例もあり, 低エコーパターンを示す膿汁は無エコーパターンとはならなかった。