著者
井上 大輝 木村 仁星 中山 浩太郎 作花 健也 Rahman Abdul 中島 愛 Patrick Radkohl 岩井 聡 河添 悦昌 大江 和彦
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回全国大会(2019)
巻号頁・発行日
pp.1H3J1302, 2019 (Released:2019-06-01)

深層学習を活用した胸部 X 線写真の自動診断は現在盛んに研究されている.診断精度を改善するためには,異常と疑われる局所画像を抽出し,深層学習ネットワークの入力とするかが重要である.そこで本研究では,「診断時に医師が凝視している領域を異常と疑われる局所画像として抽出できるのではないか」 という仮説を立てた上で,視線データを基に抽出された局所画像を入力とする深層学習モデルを構築した.その結果,視線データを使用しない場合,または医師訓練を受けていない被験者の視線データを使用した場合に比べて,医師の視線データを使用した場合により高い精度が認められ,視線データの有用性を示した.
著者
由井 義通
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.28, 2004

1.インドにおける大都市の急成長インドではデリー,ムンバイ,チェンナイ,バンガロールなどの大都市がますます大都市化している。この原因として,1990年代以降の経済開放政策により,大都市圏に外国資本の投資が集中することがあげられているが,なかでも首都デリーには外国資本による投資が集中し,それによって雇用機会が増加し,都市人口の急増を引き起こしている。デリーは近年,製造業やサービス業,さらにオフィスなどが増加することによって,政治都市から経済都市・工業都市へと変貌しつつある。本発表の目的は,デリー大都市圏の都市化と都市計画を紹介し,インドの大都市開発の実態を報告することである。2.デリー大都市圏の都市計画_丸1_DDA(デリー開発公社)デリー市やインド政府はデリーの過大化防止策,デリー市内からの機能分散を目的として,1950年代の早い段階から法的根拠を持ったマスタープランの作成に着手した。それにより1957年にデリー開発法が制定され,デリー開発公社(DDA)が設立された。DDAは1962年にデリー・マスタープランを策定し,デリー大都市圏の都市計画に着手した。_丸2_NCRPB(首都地域計画局)デリー大都市圏のあまりにも急激な成長により,デリー大都市圏の整備をDDAにより行うことは困難となった。そこで,法令による首都地域計画局(National Capital Region Planning Board)が1985年に設立され,地域間のバランスがとれた開発をめざすこととなった。これは,デリーの拡大が近隣の三つの州にも及んでいるために,隣接州をも含めた首都圏地域の整備をはかるとともに,国家的計画として首都の都市計画と首都周辺地域の開発を図るものであった。3.デリー大都市圏における都市開発デリーの機能分散のために,近郊にノイダやグルガオンなどのDMAタウンを核として人口と産業の分散化が図られた。_丸1_ノイダデリーの東側に隣接するUP州ノイダは,NOIDA(New Okhla Development Authority)により1980年代から急速に開発が進んだ郊外ニュータウンである。マスタープランではデリーの旧市街地の中小工場と人口の郊外移転先として計画が立てられたが,外国資本との合弁による大規模工場が多数進出し,デリーから転入してきた郊外指向の中間層の受け皿となっているなど,自立的な都市開発とは異なった様相を呈している。_丸2_グルガオンハリヤナ州に属するグルガオンはデリーの南側に隣接し,デリー中心部からグルガオンへはNH8号線により結ばれ,その途中には国際空港があり,外国資本の立地には好条件となっている。グルガオンの開発はHUDA (Haryana Urban Development Authority) が主体となって行われている。HUDAは都市開発を目的として設立されたが,近年, HUDAがライセンスを与えた民間ディベロッパーに開発を委ねることによって,エージェンシー的な役割に変化している。一方,多数の村々が開発地域内には残されており,村は都市インフラ整備などから取り残されたものの,商業やサービス業などが発達し,アーバン・ビレッジへと変化している。4.大都市開発の問題点グルガオンとノイダの事例を通して,デリー大都市圏における都市開発はアーバンマネージャーとしての開発主体によって都市発展の様相の違いが大きいことが明らかとなった。公団が主体となって開発が進められているノイダは,資金不足から都市開発が遅れがちになり,インフラの維持管理が問題となっている。グルガオンでは,民間ディベロッパーの開発をコントロールすることができず,乱開発の一面もあることや個々の民間ディベロッパーが個別にインフラ整備を行うため,非効率であるなどの問題点もある。また,ノイダとグルガオンのいずれにも共通するが,経済のグローバリゼーションの影響を受けて経済格差が拡大し,開発地域内の居住者はデリーへの通勤者である富裕層や中間層に特化していることである。さらに,開発地域内に形成されたアーバン・ビレッジの整備が課題となっている。
著者
高坂 洋史
出版者
日本比較生理生化学会
雑誌
比較生理生化学 (ISSN:09163786)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.93-99, 2018-08-01 (Released:2018-08-15)
参考文献数
52

我々ヒトも動物であるので,動物が動くのを見てもそれほど驚きを感じない。しかし,動物の身体の中で起こっていることに目を向けると,動物が動くことはそれほどあたりまえではないことに気が付く。動物は,体全体に配置された筋肉を巧みに制御することで運動する。その運動制御を主に担うのが,多数の神経細胞が複雑につながった中枢神経系である。複雑な神経ネットワークが,いかにして適切な運動制御を実現するのかというのは,全く自明な問いではなく,神経科学における重要な研究課題である。本稿では,神経回路がどのように運動制御を担うかについて,細胞レベルでの解析が進んでいるショウジョウバエ幼虫を用いた研究を紹介する。ショウジョウバエ幼虫は,体軸方向に体節がつながった構造をしており,各体節の筋収縮パターンによって前進,後進,屈曲などを示す。我々の研究グループを含む世界中の研究者により,これらの多様な運動パターンを担う介在神経細胞が明らかにされてきている。この神経回路機構を,他の動物種の運動回路機構と比較することで,運動制御機構の共通性を探る。
著者
田中 栄一 鳥越 喜一 竹本 武史 絹巻 煕 織田 勝
出版者
一般社団法人 日本ゴム協会
雑誌
日本ゴム協会誌 (ISSN:0029022X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.4-11, 1963
被引用文献数
1

パイロットプラントで試作したラテックスマスターバッチ法によるカーボンブラックマスターバッチ及びオイルブラックマスターバッチの物性及びカーボン分散度をバンバリーマスターバッチと比較検討し次の結果を得た.<br>1) 物性: ラテックスマスターバッチが伸び, 引張強さ, 耐摩耗性, 耐屈曲性, 引裂強さにおいてすぐれており, 300%モジュラスはやや低い. 反発弾性, 永久伸び, カタサは両者に差が認められない.<br>2) カーボンの分散: 顕微鏡観察によるとラテックスマスターバッチはバンバリー練り3分で分散は完全になっており30分練りのものとの差はまったく認められない. バンバリーマスターバッチは10分練りのものまでカーボンブラックの凝集塊が存在するが, 15分練ることによりその分散はラテックスマスターバッチの3分練りにほぼ等しくなり, 30分練ることにより全く等しくなる.
著者
沼間 雅之 宮崎 雅雄 梅原 健治 倉田 浩
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.173-177, 1997

食品製造工程上の汚れ (主に残留蛋白質) を検出する洗浄度判定キットを用い, 各種食品の検出感度, 牛乳濃度と大腸菌数の増殖経時変化を調べた.フキトリマスターを用いると牛乳ではおよそ80mg/m<SUP>2</SUP>, 脱脂粉乳では2mg/m<SUP>2</SUP>, 固形チキンコンソメでは20mg/m<SUP>2</SUP>, 卵白においては4.2mg/m<SUP>2</SUP>の汚れ量の検出が可能であった.これは目視観察できる汚れ量のおよそ1/3から1/400であった.分光光度計を併用すればさらに検出感度は向上することがわかった.一方, 大腸菌はわずかな栄養源の存在下でも増殖する可能性が示唆された.すなわち菌が増殖するレベルまで汚れの残存 (清浄度) を管理するためには, 目視観察による判定では管理不十分と考えられた.<BR>以上の成績から, 製造工程の自主衛生管理のための洗浄度モニタリグの極めて有効な手法の一つとして市販の洗浄度判定キット (フキトリマスター: コニカ) の使用を提案する.
著者
稲田 勝美
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.301-308, 1965-06
被引用文献数
2

For the purpose of estimating the deepness of green color and chlorophyll content per leaf area in intact leaves of crop plants, a type of chlorophyllo-meter was constructed, basing on the principle of a difference attenuance which corresponds the difference between the attenuance at 670 mμ attributable to chlorophyll contained in leaves and that at 750 mμ showing the basic absorption. From the photoelectric characters of chlorophyllo-meter, it was suggested that the reading (-log T) of the meter might be directly proportional to the quantity of chlorophyll present within the light path, provided that the leaf tissue is homogeneous and the chlorophyll content is less than a certain limit. The experimental results may clear the following points: (1) High correlations exist between the order of reading and that of deepness of green color judged by naked eye in rice leaves, particularly in case where the reading difference was greater than 10 per cent (Table 1). (2) Relation between the reading and chlorophyll content per leaf area was studied in several crop plants including rice, wheat, Italian rye grass and sweet potato. As the result, very high positive correlations were obtained within respective plant kind when the leaf parts determined were relatively homogeneous exclusive of the midrib or veins (Figs. 5 and 8B), while some lowering in the correlation was noticed when the midrib was placed in the center of light path in graminaceous plants (Figs. 2, 3, 4, 6, 7 and 8A). (3) Regression coefficient of chlorophyll content per leaf area to the reading differs widely according to the kind of plants. There was not, however, much difference in coefficient among the plants which are included in the same family (Fig. 9). It was concluded that the chlorophyllo-meter may be used for determining the deepness of green color and estimating the chlorophyll content per area in intact plant leaves.
著者
古井 亮太
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.442-447, 2002-06-20 (Released:2010-03-18)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1
著者
文部省 編
出版者
審美書院
巻号頁・発行日
vol.第2回 日本画の部, 1911
著者
文部省 編
出版者
審美書院
巻号頁・発行日
vol.第5回, 1911
著者
文部省 編
出版者
審美書院
巻号頁・発行日
vol.第4回, 1911