著者
白井宗因
出版者
水田甚左衛門
巻号頁・発行日
vol.[2], 1670
著者
伊藤 裕子 相良 順子 池田 政子
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.62-72, 2006
被引用文献数
1

本研究は,中年期夫婦を対象に,職業生活が夫婦関係満足度および主観的幸福感に及ぼす影響について,妻の就業形態により個人内と夫婦間で影響の仕方に差異がみられるかを検討した。妻フルタイム110組,妻パートタイム170組,妻無職106組の夫婦に,仕事へのコミットメント,夫婦関係満足度,主観的幸福感を質問紙により尋ねた。その結果,自身の仕事へのコミットメントが夫婦関係満足度に影響するのは妻のみで,夫では影響しない。しかし,夫の仕事へのコミットメントは妻の夫婦関係満足度および主観的幸福感にクロスオーバーな影響を及ぼし,夫の仕事へののめり込みの増大は妻の幸福感を低下させ,仕事満足感の増大は妻の夫婦関係満足度を高めていた。反対に,妻の仕事へのコミットメントが夫にクロスオーバーな影響をするのは妻がパートタイムの夫婦のみで,この場合,妻の仕事へののめり込みは夫の夫婦関係満足度を低下させ,仕事満足感の低さが夫の幸福感の低下を招くなど,夫は妻の仕事へのコミットメントの影響を受けやすい。妻の就業形態と収入,夫の分業観によって,職業生活が夫婦関係と心理的健康に及ぼすスピルオーバー/クロスオーバーな影響は異なっていた。
著者
高橋 公夫
出版者
関東学院大学経済研究所
雑誌
経済系 : 関東学院大学経済学会研究論集 (ISSN:02870924)
巻号頁・発行日
vol.264, pp.1-14, 2015-07

資本主義の次にやってくる社会は社会主義社会であるというのがかつての常識であった。ドラッカーはソ連崩壊の直後に『ポスト資本主義社会』を出版し,資本主義が勝利したのではなく資本主義はすでにポスト資本主義社会になっている。それは知識社会である。ソ連はその現実に対応することができなかったために崩壊した,という説を展開した。以下,知識社会としてのポスト資本主義社会とはどのような社会か,そこではどのような組織が形成され,どのような管理が行われるのか,またいかなる課題が提起されるのか,といった問題を取り上げる。結論的にはポスト資本主義社会における組織は市場や環境に開かれたものとなる。つまり,知識社会における組織のメンバーである知識労働者やサービス労働者はできる限り市場や環境に直接に向き合うような職務環境で裁量的に働くようになる。それにより職場コミュニティの余地は少なくなり,NPO のような組織がコミュニティの役割を果たすようになる,ということである。しかしそれで人びとは幸福か,というのが本稿の問題提起となる。
著者
高橋 淑郎
出版者
日本語学会
雑誌
國語學 (ISSN:04913337)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.98-99, 2001-09-29

接続詞「で」(以下「で」)の機能や談話で多用される理由は先行研究においてある程度解明されてきたが,独話と対話とでは使用頻度に差が見られることについての明快な説明はまだ得られていないように思われる。そこで本発表では,「で」が談話で多用されるという事実をふまえて「で」の基本的機能のあり方を検討し,なぜ談話,とくに独話で多用されるのかについて,談話のジャンルの性格と関連づけながら考察をおこなった。考察の結果,(1)「で」の基本的機能は「直前の発話行為に一区切りついたことを示す」機能と「前件と後件との間に話し手があらかじめ想定した関係があることを示す」機能という二面からとらえられること,(2)「で」が関係づけの内容を明示するのではなく「何らかの関係づけがなされている」ということだけを示すという点に他の接続詞と異なる独自性があること(この主張の根拠として,接続詞・メタ言語と共起することが多くしかもほとんどの場合それらに先行すること,前件を受ける形式を持たないことなどが挙げられる),(3)「で」のさまざまな用法は,話し手が何を前件とし,後件とどのような関係を想定しているかによって体系的にとらえられること,を指摘した。また,独話で「で」が多用される理由については,談話の「計画性」「即興性」と関連づけて説明できることを示した。一般に,独話があらかじめある程度決まった内容を伝えるという「計画性」を主とし,かつ「即興性」をも有する談話であるのに対し,対話は「即興性」を主とした談話である。(4)「で」における「話し手があらかじめ想定した関係」が「計画性」と対応していると考えれば,「即興性」を主とする対話よりも「計画性」を主とする独話で「で」がより多く用いられるのは当然のことと考えられるのである。
著者
山城 芳子 島倉 雅子 南 新三郎 福岡 義和 保田 隆 渡辺 泰雄 成田 弘和 赤間 美徳
出版者
公益財団法人 日本感染症医薬品協会
雑誌
The Japanese Journal of Antibiotics (ISSN:03682781)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.245-254, 1994-03-25 (Released:2013-05-17)
参考文献数
19

1993年5月~6月に富山市民病院において分離された22菌種260株, ならびに1992年6月~ 7月に同施設で分離されたStaphylococcu aureusおよび, Pseudomonas aeruginosa計87株に対するTosufloxacin (TFLX) の抗菌活性を測定し, 他のニューキノロン系抗菌薬 (Ofloxacin, Cipro-floxacin, Sparfloxacin, Fleroxacin) と比較した。その結果, 1993年分離株に対してはTFLXは多くの菌種で優れた抗菌活性を示し, 特にMethicillin-susceptible S. aureus, Methicillin-susceptible Staphylococcus epidermidis, Methicillin-resistant S. epidermidis, Enterococcus faecalis, Escherichia coliではTFLXのMIC50は0.025~0.39μg/mlで最も低い値を示した。また, Klebsiella pneumoniaeやP. aeruginosaに対するMIC50も0.05および0.39μg/mlと低かった。しかし, 一方でTFLXに耐性 (TFLXのMIC≥6.25μg/ml) を示す株も認あられ, これらの耐性株は他のキノロン系抗菌薬と交叉耐性を示した。特にMethicillin-resistant Staphylococcus aureus (MRSA) では60%以上の株がキノロン系抗菌薬に耐性であつた。また, MRSAでは1992年分離株に比べ1993年分離株の耐性菌分離頻度が明らかに増加しており, 同様の傾向はP. aeruginosaにおいても認あられた。MRSAのコアグラーゼ型は, II型が大半を占め, キノロン耐性のMRSAはすべてII型であった。
著者
保田 隆 渡辺 泰雄 四辻 彰 林 敏雄 南 新三郎 岡本 世紀 山城 芳子 荒木 春美 伊東 優子 本村 桂子
出版者
公益社団法人 日本化学療法学会
雑誌
CHEMOTHERAPY (ISSN:00093165)
巻号頁・発行日
vol.36, no.Supplement9-Base, pp.95-109, 1988-12-30 (Released:2011-08-04)
参考文献数
12

新ピリドンカルボン酸系合成抗菌剤T-3262のin vitroおよびin vivo抗菌活性をnorfloxacin (NFLX), ofloxacin (OFLX), ciprofloxacin (CPFX) を対照薬剤として比較した結果, 以下の成績を得た。1) T-3262はグラム陽性菌およびグラム陰性菌に対して広い抗菌スペクトラムを有していた。グラム陽性菌に対しては, すべての対照薬剤より強い抗菌力を示し, またグラム陰性菌に対しては CPFXとほぼ同程度, NFLX, OFLXより優れた抗菌力を示した。2) T-3262はPseudomonas aeruginosaを含むブドウ糖非醗酵菌, Bacteroides fragilisを含む嫌気性菌に対しても強い抗菌力を示した。3) T-3262はmethicillin耐性ブドウ球菌およびnalidixic acid耐性グラム陰性菌に対しても強い抗菌力を示した。4) T-3262の抗菌力に及ぼす諸因子の影響では培地の種類, ヒト血清添加の影響はほとんど受けず, 培地pHがアルカリ性側のとき抗菌力が強まった。5) T-3262の作用は殺菌的であった。6) グラム陽性菌およびグラム陰性菌を用いたマウス実験的全身感染症でT-3262は優れた治療効果を示した。特にグラム陽性菌においてすべての対照薬剤より優れた治療効果を示した。
著者
川原 富美男 大家 毅 永津 芳雄 内田 広
出版者
公益社団法人 日本化学療法学会
雑誌
CHEMOTHERAPY (ISSN:00093165)
巻号頁・発行日
vol.38, no.Supplement2, pp.122-134, 1990-11-30 (Released:2011-08-04)
参考文献数
11

Fleroxacinの代謝物をイヌ及びウサギの尿から単離, 同定した. また, 第1相臨床試験で得られた血清及び尿を用いてfleroxacinの代謝を検討し, 以下の知見を得た.1.イヌ及びウサギの尿からは未変化体, デメチル体, N-オキシド体が, ウサギの尿からはこれら以外にもデメチルオキソ体, ホルミル体の合計5個が単離, 同定された.2.ヒトの血清中では大部分が未変化体として存在し, 代謝物として検出されたデメチル体及びN-オキシド体濃度はピーク時でいずれも未変化体の約1%であった.3.ヒトの尿中には72hまでに服用量の83%が回収され, 未変化体が約90%を占めていた. 4つの代謝物, デメチル体, N-オキシド体, デメチルオキソ体及びホルミル体が尿中から検出され, それぞれ服用量の5%, 5%, 0.3%, 0.2%であった.4.Fleroxacinはウサギを除いて生体内では代謝を受けにくく, 大部分が未変化体として挙動するものと思われた. また, fleroxacinは各種実験動物と比較するとヒトにおいて最も代謝的に安定であることが示唆された.5.Fleroxacin服用後の抗菌活性のほとんどは未変化体によるものと考えられた.
巻号頁・発行日
vol.第72冊, 1000
著者
平井 敬二 青山 博 庭田 寧 安江 徳太郎 福田 秀行 鈴江 清吾 入倉 勉
出版者
公益社団法人 日本化学療法学会
雑誌
CHEMOTHERAPY (ISSN:00093165)
巻号頁・発行日
vol.38, no.Supplement2, pp.1-10, 1990-11-30 (Released:2011-08-04)
参考文献数
7

新キノロン系抗菌剤であるfleroxacinのin vitro抗菌力について検討した. FleroxacinはEnterobacterimeae, Neisseria spp.及びHaemophilus influenzaeに対し強い抗菌力を示し, また, staphylococci, Pseudomonas aeruginosa及びBranhamella catarrhalisに対しても良好な抗菌活性が認められた. 臨床分離株に対するfleroxacinの抗菌力はnornoxacin及びofloxacinと同程度であったが, ciprofloxacinよりは幾分劣っていた. なお, fleroxacinはmethicillin耐性Staphylococcus aureus及びgentamicin耐性P.aeruginosaに対しても優れた抗菌活性を示した. Fieroxacinの抗菌力は, 培地の種類, 培地のpH, 接種菌量, 金属イオンの添加及びヒト血清の添加による影響をほとんど受けなかった. MICとMBCはほぼ一致していた. Fleroxacinは他のキノロン剤同様Escherichia coli及びP. aeruginosaから分離したDNA gyraseのスーパーコイリング活性を強く阻害した. Fleroxacinは大腸菌, 緑膿菌, ブドウ球菌に対し良好なpost antibiotic effect (PAE) を有していた.
著者
鈴木 康弘 杉田 律子 鈴木 真一 丸茂 義輝
出版者
日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.46, no.10, pp.825-830, 1997
参考文献数
25
被引用文献数
7 14

ひき逃げ事件で重要な物的証拠となる自動車用フロントガラスの微細片について, これに含まれる微量不純物をICP-MSで定量し, 分析値の比較によるガラス片相互の異同識別を試みた.マイクロ波加熱分解装置を利用して, 5mg以下のガラス片を粉砕せずに迅速に分解する条件を検討した.分析操作は以下のとおりである。試料約10mgを精ひょうしでテフロン製密閉容器に移し, フッ化水素酸及び過塩素酸各0.5mlを加えた後, マイクロ波加熱によりガラス片を完全に分解した.これに硝酸2ml及び内標準として10μg/mlのPd溶液0.1mlを加え, イオン交換蒸留水で25mlに希釈して測定用試料溶液を調製した.異同識別に有効な不純物として, Co, Rb, Sr, Zr, Ba, La及びCeの7元素が検出された.本法によるNIST標準試料の分析値は, CoとZrを除いて保証値と良好な一致を示した.本法を実際のフロントガラスの分析に応用したところ, 同一試料内での分析値の変動は異なる試料間の差異と比較して十分に小さく, 分析値の比較はガラス片相互の異同識別に有効であった.
著者
Jeff Z. Chen Hisashi Sawada Jessica J. Moorleghen Mackenzie Weiland Alan Daugherty Mary B. Sheppard
出版者
The Japanese Circulation Society
雑誌
Circulation Reports (ISSN:24340790)
巻号頁・発行日
pp.CR-18-0012, (Released:2019-04-27)
参考文献数
32
被引用文献数
24

Background:High-frequency ultrasound has facilitated in vivo measurement of murine ascending aorta, allowing aortic strain to be determined from 2-D imaging. Thoracic aortic aneurysms associated with mutations infibrillin-1(FBN1) display elastin fragmentation, which may affect aortic strain. In this study, we determined the relationship between elastin fragmentation and aortic circumferential strain in wild-type (WT) and fibrillin-1 hypomorphic (FBN1mgR/mgR) mice.Methods and Results:Luminal diameter of the ascending aorta from WT andFBN1mgR/mgRmice was measured in systole and diastole. Expansion of the ascending aorta during systole in male and female WT mice was 0.21±0.02 mm (16.3%) and 0.21±0.01 mm (17.0%), respectively, while expansion in male and femaleFBN1mgR/mgRmice was 0.11±0.04 mm (4.9%) and 0.07±0.02 mm (4.5%), respectively. Reduced circumferential strain was observed inFBN1mgR/mgRmice compared with WT littermates. Elastin fragmentation was inversely correlated to circumferential strain (R2=0.628, P=0.004) and significantly correlated with aortic diameter (systole, R2=0.397, P=0.038; diastole, R2=0.515, P=0.013).Conclusions:FBN1mgR/mgRmice had increased aortic diameter, reduced circumferential strain, and increased elastin fragmentation. Elastin fragmentation inFBN1mgR/mgRand their WT littermates was correlated with reduced circumferential strain.

1 0 0 0 OA 水府志料

著者
小宮山昌秀
出版者
巻号頁・発行日
vol.[36],

1 0 0 0 OA 撰述格例

出版者
巻号頁・発行日
vol.[89] 後編 第八ノ中 打擲之類,