著者
市川 紀充
出版者
一般社団法人 電気設備学会
雑誌
電気設備学会誌 (ISSN:09100350)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.119-122, 2008-02-10
参考文献数
11
被引用文献数
1
著者
沼野 藤夫 GRANDOS Juli PARK Y.B HOFFMAN Gray REYESーLOPEZ ペドロエー ROSENTHAL Ta ARNETT Frank MECHRA N.K. SHARMA B.K. PREEYACHIL C SUWANWELA Ni 角田 恒和 能勢 真人 松原 修 木村 彰方 長沢 俊彦 西村 泰治 CHARAOENWONGSE P. REYES-ROPEZ P.A. GRANDOSE J. PEDRO A Reye FRANK C Arne YACOV Itzcha N.K Mehra B.K Sharma NITAYA Suwan Y.B Park
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1994

高安動脈炎は非特異性血管炎であり、その成因は不明で、我国では難病の1つに指定されている。長年の研究の結果、この血管炎の発生に自己免疫機序の関与が示唆されるが、まだ十分解明されるまでには至っていない。本症は、臨床的にもいくつかの特徴が明らかにされており、(1)若年女性に多発し、(2)アジア諸国に多く、欧米に少ない種属差が知られている。我々は、本症の成因に遺伝要因の関与を想定し、現在までにHLA A24-B52-DR2のhaplotypeが本症患者に有意に高い頻度で出現していることを確認し、この事実がアジア諸国に多発する本症の謎と解きあかす鍵と考えられた。なぜならばB52の高い出現頻度を示しアジア諸国、アメリカインディアン、南米と本症の多発地域とが一致するからである。その後の検索で南米、韓国、インド等に於いても、本症患者にB-5 or B-52が有意に高い頻度を示すことが明らかにされてきている。そこで本症の病態につき国際研究を開始したが、この国際比較に於いていくつかの新しい事態が明らかにされた。その1つは、各国によって男女比が異なることである。我国では、女性が圧倒的に多い事実に対して西方にゆくに従って、その比率が減少し、イスラエル、トルコでほぼ6:4の割合までにゆくことである。もう1つは種属によりその臨床病態が異なり、我国では上行大動脈より大動脈弓部にかけての病変が多いのに対し、インド、タイ、南米(メキシコ、ペル-)ではむしろ腹部大動脈に病変が多いという差が明らかにされた。特にインド等では腹部大動脈に限局した患者もかなり認められた。このことから病態の分類に腹部大動脈の病変のみを含めた新しい体系を国際間で取り決め、この新分類に従った患者の実態を目下明らかにしつつある。このことはHLAの研究に於いても新たな展開を開かしめた。我々の研究に於いてHLA B-39の存在が健康日本人に比し有意に高い統計上の成績が得られたが、実数はわずか10名に満たぬ程であった為に放置しておいたが、そのDNAレベルの研究から、本症患者にのみ認められるB-39-2という新しいタイプの存在が発見された。そしてこのB-39は南米や東南アジア諸国に於いてはB-52より高い出現頻度を示しており、B-39と連鎖不平衡を示す遺伝要因が改めて注目されるようになっている。目下、各国に於いてB-39の出現頻度とその臨床病態との比較が新たなテーマとして取り上げられ、目下検討が成されつつある。このDNAレベルの解析は、各国より送ってもらった血液にて当大学で目下行いつつある。
著者
田上 善夫
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.198, 2007

<BR>I はじめに<BR> 山地周辺などに社寺をはじめ多くの信仰施設がおかれるが,その成立は近世の新田開発や寺社政策による寺町の形成以前にさかのぼるものが多い。また西国三十三観音霊場などの伝統的な霊場の札所も,山の中腹や山麓に多くおかれる。それらはさらに樹木,巨岩,滝などの傍らに位置することも多いが,神社にせよ寺院にせよそれのみでなく,境内社や小祠その他多くの施設の複合として存在するものが多い。こうしたものの中には,その影響範囲が山岳とその周辺地域にとどまらず,全国的に広がるものもみられ,また地域にはそれらの影響範囲が重畳している。こうした施設の個々の位置における関係,またそれらの相互間での関係について,若干の検討を試みる。<BR>II 山岳にかかわる信仰施設<BR> 中央日本のとくに北信越,東海,日本海地方を中心に,立山,朝日,八乙女,戸隠,鹿沢,身延,秋葉,蓬莱,谷汲,横蔵,青葉,中山,大山,清水,美保などにおいて,主要な施設について現地調査を行った。また山岳信仰に通じる施設は,現在もさまざまな神社などとなって伝わっている。このうち神社について,「全国神社祭祀祭礼総合調査(神社本庁,1995)」を利用して,主要なものを抽出した。神社名称またそのよみかたはさまざまであるが,たとえば白山神社は,はくさん,しらやま,しらみね,などとよむものとした。抽出した主要な神社について,全国で集計すると,山について山・嶽・峰にかかわる名を冠するもの,また水について水・滝にかかわる名を冠するものがとくに多い(表)。また固有の山岳名を冠するものも多く,白山,大山などはとくに多い。一般に数が多いほど広域にわたるが,富山の牛嶽や新潟の守門などのように少数のものは地域的な分布にとどまっている。<BR>III 関連する主要な神社の分布<BR> 前記の山岳にかかわる主要神社は,およそ以下のような範囲に広がる。羽黒神社は,越後と,山形・置賜から中通りを経て関東平野に多くの分布がみられる。日光神社は関東平野北部と越後平野に,赤城神社は群馬と埼玉方面に多い。富士神社は中央日本に多いが,富士山周辺にはみられない。弥彦神社は越後平野と会津に,戸隠神社はとくに安曇野に多く,石動神社は,能登から越後平野に多く,立山神社は立山周辺と石川・福井,剣神社は宝達,上越,福井,濃尾に多い。白山神社は北陸とくに福井,濃尾平野を中心とするが,白山から東方へ広がり関東にも多く,中心は福井市,岐阜市付近にある(図)。分布範囲は平野部に広がる一方,全体での中心は経済・社会的中心から異なる位置にある。<BR>IV 山岳社寺の変容<BR> 先述の白山の神の本地は十一面観音とされるように,神仏のかかわりは深く,寺社には神宮寺や鎮守社が相伴われるものが多い。神社の名称に山や水を示すものが多いように,もともと多くは山岳においてさまざまに祀られ,さらに中には地方の山岳の神あるいは祖先の神として,有力なものも現れたと考えられる。多くの神社の祭神には大和の神名が含まれ,さらに本地の仏が祀られるとともに,さまざまな信仰施設の複合へと変容した。さらにとくに地方において多様な対象を結んで霊場が開創されているが,広域においても神仏の複合した霊場が開創されている。中世における一国霊場のもつ神官・僧侶と為政者の領国支配の機能が指摘されるが,こうした山岳社寺の複合にも多くの機能が含まれるものと考えられる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経コミュニケ-ション (ISSN:09107215)
巻号頁・発行日
no.377, pp.74-77, 2002-11-04

「事業会社が検討中のIP電話は,加入電話にとって代わるものではなく,FTTHやADSLに付随するサービスとして提供する。詳細が固まったら,→050番号を取得するつもりだ」——。NTT持ち株会社の和田紀夫社長は,9月下旬の定例会見で,IP電話戦略について慎重な発言に終始した。 NTTにとって,IP電話は悩ましい存在だ。
著者
金子 勝
出版者
東京大学
雑誌
社會科學研究 (ISSN:03873307)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.1-58, 1982-08-05
著者
笹井 香 Kaori Sasai
雑誌
日本文藝研究 (ISSN:02869136)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.1-23, 2018-10-30
著者
和辻哲郎 著
出版者
[和辻哲郎]
巻号頁・発行日
vol.第1巻, no.3,
著者
増井 健一
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.410-414, 2018-05-15 (Released:2018-06-23)

2016年はAlphaGo(Google DeepMind)がプロの高段囲碁棋士に勝利したニュースや公道での車の自動運転実験のニュースなど,自ら学習する人工知能のニュースが多い1年であった.麻酔の分野で人工知能に関連することというと「自動麻酔」が思い浮かぶ.現状でも麻酔薬の設定濃度が維持される自動システムが存在する.全身麻酔薬の効果を一定に維持するように薬剤投与を行う「自動麻酔」システムには,精度を保った脳波モニタリングと連続した実測濃度測定が必要となる.コンピュータのアシストによる麻酔管理は,麻酔科医の欠点を補い医療の質を向上させると考えられる.
著者
関 光世
出版者
京都産業大学
雑誌
京都産業大学論集. 人文科学系列 = Acta humanistica et scientifica Universitatis Sangio Kyotiensis (ISSN:02879727)
巻号頁・発行日
no.50, pp.131-143, 2017-03

本論は,英国ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)のジョンストンコレクションに残された『猛虎集』を手がかりに,徐志摩(1897-1931)と清朝最後の皇帝愛新覚羅溥儀(1906-1967)の帝師を務めたレジナルド・フレミング・ジョンストン(1874-1938)との交流について,可能な限り明らかにしたものである。 この『猛虎集』初版本には,徐志摩のサインが残されているとの記録がある。しかし,筆者の現地調査によって未公表の献辞が確認できており,その文言は,二人の交流が従来知られているよりも長く,深いものであることを示唆している。徐志摩とハーディ(1840-1928)やフライ(1866-1934)らとの交流はよく知られているが,留学から帰国した後の西洋人との交流については,ほとんど取り上げられていない。 本論は,献辞の文言や日付などの情報を手がかりに,コレクションに残された他の中国知識人の書籍,ジョンストンの著書『紫禁城の黄昏』, 溥儀の自伝『わが半生』,徐志摩の日記や書簡など関係資料を参照し,二人の交流の起点と終点及びその過程について仮説による叙述を試み,以下の点を明らかにした。 1. 徐志摩とジョンストンの出会いは,1924 年のタゴール(1861-1941)訪中時よりも早い1922 年冬,つまり徐志摩の帰国直後であった可能性が高く,タゴール訪中は二人の交流が一層深まる契機となったに過ぎない。 2.二人の出会いと交流において,胡適は仲介者として重要な役割を果たした。 3.『 賀雙卿雪壓軒集』上のサインは,二人の交流が長期間継続しただけでなく,彼らの交友関係が,中国文学界においては相当程度共通していたことを物語っている。 4. 献辞の文言や当時の社会情勢から,『猛虎集』初版本は,出版から徐志摩が事故死するまでの短い期間に直接手渡されたと判断し,その時期と場所を概ね特定した。 以上を総合すると,徐志摩とジョンストンの交流は,徐志摩が留学から帰国した直後に始まり,タゴールの皇帝謁見を機に深まり,1931 年,互いに極めて多忙な中で最後の対面を果たすまで続いたと結論づけることができる。 本論は,ジョンストンコレクションに見られるジョンストンと徐志摩及び胡適ら中国の知識人との交流の詳細を初めて解明し,従来ほとんど取り上げられたことのなかった徐志摩とジョンストンの交流の起点と終点,及びその過程を明らかにしており,徐志摩の西洋理解,ひいては1920 年代における中国と西洋の文化交流について,その一端を理解する上で価値あるものである。
著者
渡辺 恵三 中村 太士 加村 邦茂 山田 浩之 渡邊 康玄 土屋 進
出版者
Ecology and Civil Engineering Society
雑誌
応用生態工学 (ISSN:13443755)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.133-146, 2001-12-27 (Released:2009-05-22)
参考文献数
55
被引用文献数
24 21

本研究では河川構造の空間スケールの階層性および関連性に着目し,河川改修が底生魚類の分布よび生息環境におよぼす影響を明らかにすることを目的とした.調査は,1998年9月から1999年9月までの1年間,石狩川水系真駒内川において施設整備の異なる約2km区間を河道区間スケール(護岸区間,自然区間,流路工区間)として設定し,各区間を通過する物質量を測定した.さらに各河道区間内において瀬と淵を流路単位スケールとして設定し,各流路単位における底生魚類と生息環境の関係の解析をおこなった.ハナカジカの生息密度は,自然区間,護岸区間に比べて流路工区間で著しく低かった.しかし,フクドジョウの生息密度は河道区間による差はみられなかった。パナカジカの生息密度が低かった流路工区間では自然区間,護岸区間と比較して河床の特性に違いが認められ,特に小粒径砂礫が多く,浮き石が少なかった.また,ハナカジカの生息密度は,巨礫と浮き石の割合に強い正の相関が認められた.このことから,流路工区間で生息密度が低かったのは,生息環境や産卵環境および避難場所として利用可能な巨礫や浮き石の減少によるものと考えられた.流路工区間の瀬において巨礫や浮き石の割合が自然区間および護岸区間に比べて低かったのは,河道区間スケールの影響として増水時における掃流力の低下にともなう小粒径砂礫の堆積および河床が動きづらくなったことすなわち攪乱が起こりにくくなったことが考えられた.さらに,流路単位スケールにおいては,平水時における微細粒子の被覆・堆積によるものと考えられた.このように,河道区間スケールおよび流路単位スケールの階層性のある各空間スケールに関連した要因によって,ハナカジカの主な生息場所である瀬の河床材料およびその状態が改変した結果,流路工区間においてハナカジカの生息密度は低かったと考えられる。
著者
坂田 雅和
出版者
佛教大学大学院
雑誌
佛教大学大学院紀要. 文学研究科篇 = The Bukkyo University Graduate School review. 佛教大学学術委員会, 文学部編集委員会 編 (ISSN:18833985)
巻号頁・発行日
no.43, pp.109-118, 2015-03

アーネスト・ヘミングウェイ(Ernest Hemingway)の短編"Cat in the Rain"(1924)には、これまでにまだ解き明かされていない謎が散見される。先行論文においていくつかの謎は検討されているが、こと猫の特定化においては決定的な解釈はいまだ出されていない。本論ではこの猫の特定化は猫を表現する不安定さ、そして猫に隠されたものがあるがゆえ謎のままで漂うものなのか、あるいは作者ヘミングウェイによる、短編であるがゆえの作成手法であるのか、精査して検証する。併せて作品の中の妻の心の変化、妻を表す表現の数々、そして、この作品の書かれた1920年代という時代的背景と、その時代を生きた作者の軌跡をたどることにより、作者がこの作品に埋め込んだもの、そして内包されているものを猫の同定化と併せて子細に迫ってみる。猫の特定化内包不安定さ
著者
佐藤 竜也 有田 隆也
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.5, pp.168, 2005

競合型共進化アルゴリズムの問題点であるFocusingの解決のため,遺伝子型/表現型空間での近さではなく,個体の振舞いの類似度を使って多様性を保つ適応度共有法を提案する.ナンバーズ・ゲームでの各手法の比較評価により有効性を確認した.