6 0 0 0 OA HLAとHTLV-I

著者
園田 俊郎 藤吉 利信 屋敷 伸治 李 洪川 楼 宏 レマ カロリーナ
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.37-45, 2000-06-01 (Released:2010-03-12)
参考文献数
40
被引用文献数
3 3
著者
渡辺 憲 高麗 秀昭 小林 功 柳田 高志 鳥羽 景介 三井 幸成
出版者
一般社団法人 日本木材学会
雑誌
木材学会誌 (ISSN:00214795)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.63-72, 2017-03-25 (Released:2017-03-30)
参考文献数
21
被引用文献数
6 3

燃料用木質チップとしての使用を目的とした丸太の天然乾燥において,乾燥時間の推定法,および丸太の諸形質が乾燥性に及ぼす影響について検討した。2014年11月から2015年8月にかけて茨城県つくば市にてスギ丸太の天然乾燥試験を実施した。乾燥期間中の含水率を初期含水率,直径,長さ,心材率および乾燥時間の関数として表現し,階層ベイズモデルによって丸太の個体差を考慮した乾燥曲線モデルを構築した。このモデルを用いて丸太の平均含水率を推定した結果,実測値は乾燥曲線とほぼ一致し,任意の含水率に対して乾燥時間を推定できる可能性が示唆された。また,丸太の乾燥性に影響を及ぼす要因を総合的に評価したところ,初期含水率,直径および長さが丸太の乾燥性に影響を及ぼしていることが示された。
著者
近藤 位旨 石見 佳子 東泉 裕子
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.79, no.5, pp.311-319, 2021-10-01 (Released:2021-11-24)
参考文献数
21
被引用文献数
2

【目的】食品衛生法の改正により,「特別の注意を必要とする成分等を含む食品による健康被害情報の収集」が定められた。また,健康食品が原因とされる重篤な健康被害として肝機能指標の悪化が最も多いことが報告されている。これらのことから,肝臓への影響に焦点を当てた健康食品の安全性研究が急務であると考えられる。そこで,本研究は,肝臓を介した健康被害が予測される健康食品成分の探索を目的とした。【方法】健康食品素材に関するデータベース,「機能性食品素材便覧」(書籍),「「健康食品」の安全性・有効性情報データベース」(web;2004年~2019年7月の情報を利用),「健康食品・サプリメント[成分]のすべて2017」(書籍)を用いて,肝機能指標および肝臓薬物代謝への影響が示された食品素材および成分を抽出した。【結果】1,313素材の健康食品素材情報が得られ,これらのうち211素材では肝臓への影響に関する情報が含まれていた。これら211素材の含有成分として,上位はタンニン(26件),フラボノイド(20件),サポニン(11件)等が認められた。211素材のうち,57素材がポリフェノール類を含む素材であった。【結論】ポリフェノール類などを含む健康食品素材において肝臓への影響が示唆された。肝臓への影響と健康食品成分との因果関係を推定するために,今後,細胞および動物試験における検討が必要と考えられた。
著者
築地 真也 吉川 優
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
MEDCHEM NEWS (ISSN:24328618)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.140-144, 2022-08-01 (Released:2022-08-01)
参考文献数
9

細胞内のタンパク質を小分子や光で制御する化学遺伝学および光遺伝学技術は、創薬研究や細胞医薬開発における重要な基盤ツールとなる。しかし、タンパク質は標的ごとに構造、機能、機能発現機構が異なるため、さまざまなタンパク質の活性制御に適用できる汎用的な手法は未だ開発されていない。本稿では、筆者らが最近考案した、人工相分離ドロップレットを用いたタンパク質活性操作技術を紹介する。本技術では、人工タンパク質の自己集合を利用して細胞内に相分離ドロップレットを構築し、小分子や光を用いて標的タンパク質をその中へ隔離(不活性化)もしくは放出(活性化)することができる。人工ドロップレットによるタンパク質の隔離と放出という原理は、さまざまなタンパク質の活性制御を実現する新たな生命操作・創薬基盤技術としての展開が期待される。
著者
祖父江 孝男 須江 ひろ子 村上 泰治
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.77-91, 1957-12-30 (Released:2008-02-26)

(1) Ejiko is a child's cradle used among the folk-societies in the northeastern part of Japan. The most common type is made of straw (coiling) as shown in Fig. 1-3, in which a child squats, wrapped by futon (quilt) and tied by a rope. During a day, while the whole family is out for work, the child is left completely alone in the house, crying and screaming, but without any bodily movement; hence it is often the case that flies collect on the child's face, or a cat squats on it, etc. It is therefore obvious that this child-rearing pattern may give the child a great amount of frustration and his personality formation is considerably influenced by it. (Although WHITING concludes that the "independence training" is most severe among the Ainu(7), this Japanese pattern may exceed in this aspect.)
著者
神田 賢 北村 拓也 金子 千恵 井出 愛実 古西 勇 渡辺 慶 佐藤 成登志
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.407-416, 2019 (Released:2019-12-20)
参考文献数
49

【目的】地域在住高齢者女性の本態性慢性肩こり有訴に影響を及ぼす因子を比較した。【方法】地域在住高齢者女性33 名(有訴群22 名,無有訴群11 名,平均年齢71.1 ± 4.4 歳)を対象に,頭部突出角度(以下,FHA),上位胸椎前傾角度,頸部屈筋群持久力,頸部機能不全度(NDI)を評価した。【結果】肩こり有訴の有無におけるFHA,上位胸椎前傾角度では,有意な差を認めなかったが,頸部屈筋群持久力では,有訴群が無有訴群と比較して有意に低い値を示し,頸部機能不全度では,有訴群が無有訴群と比較して有意に高い値を示した。また,筋持久力においては,肩こり有訴群のオッズ比が有意に高い値を示した。【結論】地域在住高齢者女性においては,頸部屈筋群持久力は本態性の慢性肩こり有訴に影響を及ぼす因子となることが示唆された。また,本態性の慢性肩こり有訴は,頸部機能にも影響を与える要因となることが示唆された。
著者
宇佐美 慧
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.55, pp.83-100, 2016 (Released:2016-08-12)
参考文献数
131
被引用文献数
8

本稿の目的は, 本邦の最近1年間の教育心理学に関わる測定・評価・研究法についての研究動向を, 『心理尺度』, 『試験・テスト』, 『量的研究法』, 『統計分析・統計理論』, 『心理統計教育』, および『その他の研究』, の計6つの観点に分けて整理し, 関連する諸問題について幅広く取り上げることである。また, 教育測定・心理統計の専門家(教育者・研究者)の人材不足と心理統計教育の問題は, 本邦の測定・評価・研究法に関する研究および実践上の諸問題の根幹であることを指摘し, 「専門家による専門家の育成」の重要性についても多面的に論じた。
著者
矢島 猶雅 定行 泰甫
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.28, no.69, pp.976-981, 2022-06-20 (Released:2022-06-20)
参考文献数
13

This paper provides the first statistics on stigmatized properties in Tokyo, Japan, based on information posted by the general population on the website oshimaland.com. The data suggest that events are more likely to be posted when they are more recognizable to the public. In concrete terms, ratios of the numbers of posted events to the numbers of deaths reported in government statistics are much higher for homicides and fires than for suicides and solitary deaths. In addition, most deaths by homicides and fires are posted immediately after the events occur, whereas other events take longer to be posted.
著者
湯浅 友幸 白山 晋
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第24回 (2010)
巻号頁・発行日
pp.1F2OS82, 2010 (Released:2018-07-30)

インフルエンザなどの感染症流行の予測においてネットワーク構造の影響が指摘されるが,多くのネットワークについて調べられているわけではない.本稿では,様々なネットワークを用いて感染症流行シミュレーションを行い,ネットワーク構造の統計的指標と流行形態との関係性を明らかにする.
著者
加古 哲也 持田 耕平 中務 明 小林 伸雄
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.339-347, 2020 (Released:2020-12-31)
参考文献数
21

日本固有の多年草であるトウテイラン(オオバコ科クワガタソウ属,絶滅危惧II類)について,隠岐諸島における自生状況の調査を行い,さらに自生個体に由来する実生を栽培し,園芸的観点から評価を行った.隠岐諸島内の幅広い環境に分布する本種には,草姿,花器形質,開花期に多様性が確認された.その草姿および花器形質の多様性を活用し,切花,鉢花,苗物など幅広い用途に利用可能であることが示唆された.花色についても従来の青紫色に加え,白色,紫色の個体が見いだされ,育種素材として活用することで花色の幅の拡大が期待される.また,開花期間の異なる個体を利用することで長期間にわたり生産,観賞できることが示唆された.地域特産遺伝資源であるトウテイランの特性を活かした今後の新品種の育成,生産方法の確立を通じ,日本原産の新規花き品目としての活用が期待される.