著者
田中 英彦
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1970

博士論文
著者
小池 敦 定兼 邦彦
雑誌
研究報告アルゴリズム(AL) (ISSN:21888566)
巻号頁・発行日
vol.2016-AL-159, no.7, pp.1-8, 2016-09-16

本論文では,道路ネットワーク上の経路探索クエリについて,新しいアルゴリズムを提案する.提案手法は Hub Labeling や Pruned Highway Labeling と同様,ラベリング法に基づくものである.前処理において,入力グラフを複数の木に分解し,各ノードが hub ノード集合の代わりに木の ID の集合を保持することでラベルサイズを削減させる.本論文ではアルゴリズムを実装し,米国の道路ネットワークを用いて評価を行うことで,提案アルゴリズムの有効性を示す.
著者
中山 智英 長谷川 直人 小西 和哉 阿部島 滋樹 市村 龍之助 金古 裕之
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.67, no.9, pp.2101-2104, 2006-09-25 (Released:2009-01-22)
参考文献数
15

症例は3歳,男児. 2005年8月6日午後7時20分,自宅で玩具にて遊んでいる際,単5乾電池2個にて動いていた玩具の電池カバーがはずれており,そのうち1個を飲み込んだのを母親が目撃した.同日7時30分に当院救急外来を受診.救急外来到着時,呼吸苦や腹部症状はみられなかったが,腹部単純X線写真にて上腹部に誤飲した乾電池と思われる1×3cm大の陰影を確認.母親からの病歴聴取とあわせ乾電池の誤飲と診断した.透視下造影検査を行ったところ上部小腸まで乾電池が進んでいたため,緊急手術を施行した.下腹部正中切開にて開腹し,直視下に小腸まで進んでいた乾電池を確認.用手的に回盲部まで進め,虫垂切除術を施行し,虫垂切除断端より乾電池を摘出した.小児の筒型乾電池誤飲症例は報告が少なく,治療法も確立されていない.われわれは小児の筒型乾電池誤飲症例に対し,虫垂切除術を施行し摘出しえた1例を経験したので報告する.
著者
熱田 一仁 藤堂 英樹 柿本 正憲
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.147-148, 2017-03-16

宝石をCGで表現するという試みは以前から行われてきている。先行研究としてダイヤモンドや真珠、オパールを扱ったもの等がある。しかしながら、ブルームーンなどのある種の宝石が持つ構造色に起因する現象はあまり多く研究されていない。構造色をCGで表現することにより、宝石を動かした時の色の見え方の変化といった、写真では分かりにくい情報を伝えることが可能になる。本研究では、撮影画像を参考にして構造色の現象を推定し、光線追跡法を用いて再現することを試みた。
著者
羽鳥 浩章 棚池 修 曽根田 靖 児玉 昌也
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
雑誌
Synthesiology (ISSN:18826229)
巻号頁・発行日
vol.6, no.4, pp.228-237, 2013 (Released:2014-02-04)
参考文献数
22
被引用文献数
1 3

省エネルギーかつ利便性の高いシステムを構築するため、蓄電デバイスには、電気をたくさん貯めるだけでなく、電気の出し入れを高速で行うことも求められるようになってきた。高速充放電型蓄電デバイスの研究開発は、ナノテク材料製造技術とエネルギーデバイス製造技術という対象スケールの大きさがかなり異なる分野の融合領域であり、また、実用デバイス製造では要素技術の選択と融合が鍵となることから、構成学的にも興味深い研究開発分野と言える。この論文では、高性能キャパシタデバイス開発を目的に産学官連携で実施されたプロジェクトの開発経緯を実例として示しながら、材料技術シーズの探索からデバイス製造までの研究開発のアプローチや手法等を紹介する。

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出版者
巻号頁・発行日
vol.第35冊,
著者
山口 正隆 野中 浩一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.136-140, 2009 (Released:2010-02-09)
参考文献数
5
被引用文献数
2

Two kinds of surface elevation data with a diverse form of spectrum are analyzed to investigate the effect of spectral form on a ratio of the surface elevation-based statistics to the spectrum-based statistics of wave height and period. One is generated by use of a Monte-Carlo simulation and the other is acquired from in-situ measurements. Main conclusions are 1) a proper evaluation for the parameter characterizing the spectral form requires a highly-resolved estimate of spectrum 2) wave height ratio is most closely related to the spectral peakedness parameter Qp and each of the wave period ratios to the spectral width parameter v and 3) the simulation-based ratio indicates an explicit dependency on double-peakedness of the spectrum but the measurement-based ratio shows a weak dependency due to statistical variability.
著者
前原 正美
雑誌
中央大学経済研究所年報 (ISSN:02859718)
巻号頁・発行日
no.44, pp.545-575, 2013-09-20

「人聞の幸福」=《相対的幸福》とは,他者や社会からより高い社会的賞賛=社会的是認を獲得するということであり,つまりは自分自身の存在価値の社会における他者と比較しての相対的優位性--富の大きさ,社会的地位や名声,能力や才能など--を獲得するプ ロセスのなかに自らの幸福を見いだす.という幸福のことである。「入聞の幸福」=《絶対的幸福》とは,現実の不完全な自分自身 =「良心」に従えない現実の自分自身から. 「良心」に従える完全な自分自身へと自分自身を創造してゆくことのなかに自らの幸福を見いだす.という幸福である。まさにそれは,スミスにとって真の意味での幸福であり,「良心」に従って自己を改善し.より完全なる自分を創造する.という意味で《絶対的幸福》 なのである。『道徳感情論』におけるスミスは. 「人間の幸福」 =《相対的幸福》論に加えて「人聞の幸福」論=《絶対的幸福》論を展開している。スミスの考えでは,最終的には「人間の幸福」は《絶対的幸福》を実現してゆ〈プロセスのなかにある。スミスは. 『国富論』において.資本蓄積の増進→富裕の全般化→高利潤・高賃金の実現→富の増大=物質的利益の増大→より高い社会的賞賛=社会的是認の獲得というプロセスのなかでの社会の全構成員の相対的地位の向上の実現可能性を資本蓄積論に基礎づけて論証したのだが,そうして万人が「人間の幸福」=《相対的幸福》の実現を目指し努力してゆけば.おのずと「見えざる手」を通じて万人が「人聞の幸福」=《絶対的幸福》の認識へと到達し 幸福の価値転換=意識転換を果たしてゆける機会を与えられてゆくであろう,と予想したのである。
著者
桑原 一歌
出版者
同志社大学
雑誌
同志社国文学 (ISSN:03898717)
巻号頁・発行日
vol.75, pp.1-13, 2011-12

『枕草子』「五月ばかり、月もなういと暗きに」段では、当意即妙の応答に成功したかに見える清少納言が、竹の異名「この君」を知らなかったと言い続ける様が描かれる。「この君」の元となった王徽之による「此君」の故事には、俗物への皮肉が込められていた。知的な応答を試みるあまり故事の世界に肉薄しすぎた清少納言が、貴族の美意識から逸脱することを懸念しつつ描き出したのが当章段であると考え、かなの散文作品による表現方法として位置づけた。