著者
杉本 重雄 阪口 哲男 田畑 孝一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.33, no.5, pp.671-680, 1992-05-15

プログラミング対象の多様化とソフトウェア技術の進化に伴って多様なバラダイムに基づくプログラミングの重要性が認識されるようになってきたそのため 1980年代には多様パラダイム指向言鰭が発展した多様なパラダイムでのプログラミングを柔軟に行うためには 特定のパラダイムを対象とする環境を用意するだけでは十分ではなく 対象に応じて必要なバラダイムの言語を利用できる開放性を持つ環境を用意することが必要である本論文では 逐次処理プログラムの範囲において 多様なパラダイムのプログラミング言語を要素とするプログラミング言語複合体(Programming Language Complex)の構成手法を提案するプログラミング言語複合体は複数の要素言語からなる統合された環境を利用者に提供するものであるので 本論文ではこれを複言語と呼ぶ複言語を構成するために要素言語を言語固有の要素と言語間に共通な要素に明確に分離し それらを階后的にとらえ言語固有要素を上位言語間共通要素を下位に定義するこうすることで要素言語処理系を言語間共通要素に基づいて構築することができるので 要素言語間のコミュニケーションに制約を設けることや 言語間コミュニケーションのためのad hocな記述形式を設けることの必要がなくなる 本論文では 階層の定義とそれに基づく複言語の構成方式を示すまた LISP Prolog Smalltalk-80に基づく要素言語を持つ複言語システムの例を示す
著者
田中 耕一朗 Koichiro Tanaka
出版者
国際コミュニケ-ション学会
雑誌
国際経営・文化研究 (ISSN:13431412)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.43-60, 2008-03

Paulo Coelho is one of the most widely read authors in the world today.The main aim of his works is to bring things out of hiding. He considers the world as the place where people make their dreams come true, but they seem to have been kept away from power to do so. In his writings, something inevitable happens and the protagonists are forced to face with their lives. Examining themselves thoroughly, they find out false stories which have been told over and over since their childhood and that finally they accepted. On the other hand, they start to search for truths. Through their eyes, we can notice the world is much richer than we think. Coelho tries to let us know that we have power and possibility so that we can live as we really want.
著者
榎本 眞理子
出版者
恵泉女学園大学
雑誌
恵泉女学園大学紀要 (ISSN:09159584)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.177-191, 2007-03

Why is The Alchemist by a Brazilian writer , Paulo Coelho, enjoying such big sales all over the world, as did Harry Potter? It goes without saying that it is a good book, although the story is quite similar in essentials to that of "The Pedlar of Swaffham," a famous legend in England. The story has a plot like `Blue Bird' and follows the form of a typical fairy tale with a male protagonist. These factors, however, are not enough to explain the reason for this book's worldwide popularity. This essay introduces the world of The Alchemist and analyzes the reasons for its popularity. This analysis is based on three vantage points: people's taste for fantasy in troubled times, the influence of TV games, and the defects of internet society.
著者
呉 蘭
巻号頁・発行日
no.11,
出版者
巻号頁・発行日
vol.[82],
著者
光武翼 中田祐治 岡真一郎 平田大勝 森田義満 堀川悦夫
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
第49回日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
2014-04-29

【目的】後頭下筋群は筋紡錘密度が非常に高く,視覚や前庭覚と統合する固有受容器として中枢神経系との感覚運動制御に関与する。後頭下筋群の中でも深層の大小後頭直筋は頸部における運動制御機能の低下によって筋肉内に脂肪浸潤しやすいことが示されている(Elliott et al, 2006)。脳梗塞患者は,発症後の臥床や活動性の低下,日常生活活動,麻痺側上下肢の感覚運動機能障害など様々な要因によって後頭下筋群の形態的変化を引き起こす可能性がある。本研究の目的は,Magnetic Resonance Imaging(以下,MRI)を用いて後頭下筋群の1つである大後頭直筋の脂肪浸潤を計測し,脳梗塞発症時と発症後の脂肪浸潤の変化を明確にすることとした。また,多変量解析を用いて大後頭直筋の脂肪浸潤に影響を及ぼす因子を明らかにすることとした。【方法】対象は,脳梗塞発症時と発症後にMRI(PHILPS社製ACHIEVA1.5T NOVA DUAL)検査を行った患者38名(年齢73.6±10.0歳,右麻痺18名,左麻痺20名)とした。発症時から発症後のMRI計測期間は49.9±21.3日であった。方法は臨床検査技師によって計測されたMRIを用いてT1強調画像のC1/2水平面を使用した。取得した画像はPC画面上で画像解析ソフトウェア(横河医療ソリューションズ社製ShadeQuest/ViewC)により両側大後頭直筋を計測した。Elliottら(2005)による脂肪浸潤の計測方法を用いて筋肉内脂肪と筋肉間脂肪のpixel信号強度の平均値を除することで相対的な筋肉内の脂肪浸潤を計測した。大後頭直筋の計測は再現性を検討するため級内相関係数ICC(2,1)を用いた。発症時と発症後における大後頭直筋の脂肪浸潤の比較はpaired t検定を用いた。また,大後頭直筋の脂肪浸潤に影響を及ぼす因子を決定するために,発症時から発症後の脂肪浸潤の変化率を従属変数とし,年齢,Body Mass Index(以下,BMI),発症から離床までの期間(以下,臥床期間),Functional Independence Measure(以下,FIM),National Institute of Health Stroke Scale(以下,NIHSS),発症時から発症後までのMRI計測期間を独立変数としたステップワイズ重回帰分析を行った。回帰モデルに対する各独立変数はp≧0.05を示した変数を除外した。回帰モデルに含まれるすべての独立変数がp<0.05になるまで分析を行った。重回帰分析を行う際,各独立変数間のvariance inflation factor(以下,VIF)の値を求めて多重共線性を確認した。すべての検定の有意水準は5%とした。【倫理的配慮,説明と同意】すべての患者に対して文章,口頭による説明を行い,署名により同意が得られた者を対象とした。【結果】対象者のBMIは21.5±3.3,臥床期間は5.3±9.5日,FIMは84.6±34.5点,NIHSSは5.6±5.9点であった。大後頭直筋の脂肪浸潤におけるICC(2,1)は発症前r=0.716,発症後r=0.948となり,高い再現性が示された。脳梗塞発症時と発症後に対する大後頭直筋の脂肪浸潤の比較については発症時0.46±0.09,発症後0.51±0.09となり,有意な増加が認められた(p<0.001)。また重回帰分析の結果,大後頭直筋における脂肪浸潤の変化率に影響を及ぼす因子としてNIHSSが抽出された。得られた回帰式は,大後頭直筋の脂肪浸潤=1.008+0.018×NIHSSとなり,寄与率は77.5%(p<0.001)であった。多重共線性を確認するために各変数のVIF値を求めた結果,独立変数は1.008~4.892の範囲であり,多重共線性の問題は生じないことが確認された。【考察】脳梗塞患者の頸部体幹は,内側運動制御系として麻痺が出現しにくい部位である。しかし片側の運動機能障害は体軸-肩甲骨間筋群内の張力-長さ関係を変化させ,頸椎の安定性が損なわれる(Jull et al, 2009)。この頸部の不安定性は筋線維におけるType I線維からType II線維へ形質転換を引き起こし(Uhlig et al, 1995),細胞内脂肪が増加しやすいことが示されている(Schrauwen-Hinderling et al, 2006)。脳梗塞発症時のMRIは発症前の頸部筋機能を反映し,発症後のMRIは脳梗塞になってからの頸部筋機能が反映している。そのため,脳梗塞を発症することで大後頭直筋の脂肪浸潤は増加する可能性がある。また大後頭直筋の脂肪浸潤に影響を及ぼす因子としてNIHSSが抽出され,麻痺の重症度が関係している可能性が示唆された。今後の課題は,脳梗塞患者における大後頭直筋の脂肪浸潤によって姿勢や運動制御に及ぼす影響を検証していきたい。【理学療法学研究としての意義】脳梗塞片麻痺患者は一側上下肢の機能障害だけでなく頸部深層筋に関しても形態的変化をもたらす可能性があり,脳梗塞患者に対する理学療法の施行において治療選択の一助となることが考えられる。
著者
瀬戸 寿一 関本 義秀
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.1515-1522, 2018-10-25 (Released:2018-10-25)
参考文献数
15

本研究の目的は、日本における様々なシビックテック活動の実態を明らかにし、特にシビックテック活動とアプリケーション制作課程の背景を明らかにするために「アーバンデータチャレンジ(UDC)」における取り組みに着目し分析することである。日本のアプリケーション開発コンテスト等で行われてきたアイデアソンやハッカソンと行った一過性のイベントに限らず、地域の取り組み状況や体制に応じた幅広い活動が行われていることが明らかとなり,同時に幾つかの地域では活動の持続可能性に向けた工夫もされていることが明らかになった。さらに、活動の最終成果としてコンテストにおいて高い評価を受けた作品は、継続的な横断的発展と翌年の賞につながる特徴や側面を持っていることが明らかとなった.

1 0 0 0 OA 藤林年表 2巻

著者
中条, 備資
出版者
巻号頁・発行日
vol.[3],
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュ-タ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.567, pp.54-61, 2003-02-10

システム構築の目的を明確にする、自社でやるべき仕事の範囲を確認し、質を高める——ベンダーとの関係を見直すための具体策の一部だ。「何を今さら」と思う読者が多いかもしれない。しかし、ビジネスにおけるシステムの位置付けの変化、ベンダーの"姿勢"の変化は、ユーザー企業にこれらの再確認を促す。「今までもやっていた」ではすまされない。
著者
安里 和也 比嘉 裕
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.36 Suppl. No.2 (第44回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.C3P1364, 2009 (Released:2009-04-25)

【はじめに】 我々は「ヒトの動き」というメインテーマで研究をすすめてきた中、これまで得られた見解として、「動き」は様々な環境因子(内的・外的を含む)により決定され、厳密な条件設定を行わなければ一定の刺激で一定の結果が得られるとは限らないと考えている.つまり「動き」という表現形には多くの自由度があるものと捉えている.その自由度の高い「ヒトの動き」ではあるが立位に主眼をおいて、足部をつま先か踵、及び内側か外側の4象限に分割し、主にどの部分で支持しているのかという4スタンス理論を用いて分類してみた際、愁訴部位との関連性を見出せないかと考え、検証したのでここに報告する.【対象と方法】 対象は本研究の主旨に賛同を得た疼痛を訴える外来通院患者133例(男性47例、女性86例、平均年齢58.1±18.36歳)とし、カルテを後方視的に調査した.対象者を、4スタンス理論の分類検査のうち上肢牽引検査、手指牽引検査、足部-体幹回旋検査、下肢筋力検査、上肢引っ張り検査の5つの検査を用い、つま先内側(以下A1)・つま先外側(以下A2)・踵内側(以下B1)・踵外側(以下B2)の4群に分類した(以下、分類1).また調査時の愁訴部位を頚・肩・肘・手・腰・股・膝・足・その他(重複あり)の8つの関節に分けた(以下、分類2).上記により分類した分類1と分類2との関係をχ二乗検定にて検証した.【結果】 検定の結果、4スタンスの分類と愁訴部位との関連性において有意差はみられなかった.対象133例の分類1の内訳はA1が56例、A2が56例、B1が11例、B2が10例であった.分類2の愁訴部位の内訳は全体では腰・膝・頚の順に多く、A1・B1・B2の各群でも同様の順に多く、A2は腰・膝・肩の順となっていた.A2の頚への愁訴は少ない傾向であった.【考察】 結果から廣戸が提唱する4スタンス理論での分類と愁訴部位との関連性はみられなかった.しかし分類1にてA1とA2(以下A群)が多くを占め、B1とB2(以下B群)が少数であったことは興味を引く結果となった.廣戸によるとA群は足底・膝・鳩尾、B群は足底・股関節・頚を運動軸として合わせることにより、そのヒトなりの効率の良い動き方に繋がると述べている.これは臨床的にも立ち上がりなどの動き出しにおいて鳩尾及びその背側部から動きを誘導するとスムースに動き出せる方が多い印象と一致すると感じている.また廣戸はA2及びB1は体幹の動きが後方主導として動いた方が効率の良い動きになりやすいと述べており、頚を運動軸として用いず体幹が後方主導となりやすいA2では頭部前方肢位となりにくく、今回の頚への愁訴が少ない傾向となったのではないかと考えている.【まとめ】 今回の研究では明示できなかったが、「ヒトの動き」の多彩な視点の一つとして4スタンス理論も今後、発展の余地は残されていると考えている.
著者
孫 昊 金 明哲
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.3-14, 2018
被引用文献数
2

<p> 川端康成の少女小説における代筆問題は昔から指摘されており,中でも『花日記』は中里恒子の代筆という疑いが強い.本研究では計量文体学の方法を用いて,この小説の代筆問題に新たな解決策を提示する.本研究では,文章から抽出した文字・記号のbigram,形態素タグのbigram,文節パターンを特徴量とし,アダブースト(AdaBoost),高次元判別分析(HDDA),ロジスティックモデルツリー (LMT),サポートべクターマシン(SVM)とランダムフォレスト(RF)を用いて判別分析を行った.分析の結果,『花日記』は川端康成と中里恒子の共同執筆という結論に至った.</p>