著者
山本 道也
出版者
流通経済大学
雑誌
流通經濟大學論集 (ISSN:03850854)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.42-57, 1986-09

モンシロチョウ雌の産卵選好性を調べるため,10m×10mの実験区に10個体ずつ10種(アブラナ科9種セイヨウアブラナ,キャベツ,キレハイヌガラシ,カキネガラシ,ハルザキャマガラシ,ダイコン,ハクサイ,コンロンソウ,スカシタゴボウ,ノウゼンハレン科1種-ノウゼンハレン)の実験植物を調査地のphenologyに合せて,播種,定植または移植し,そこに飛来した雌がそれぞれの実験植物に対して示す行動(産卵,非産卵:移動飛翔,産卵飛翔,吸蜜,休息)を直接観察した。産卵が観察された頻度と観察されなかった頻度の発生世代,実験植物(高さ,表面積,種別)による違いを考察した。以下はその結果である。1.高さ5cm未満の寄主は避けられる傾向が強い。2.表面積1,000cm^2未満の寄主も避けられる傾向が強い。3.表面積8,000cm^2以上の寄主が好まれ,しかも,これ以上では寄主の選り好みはない。4.8,000cm^2以上の表面積を自然状態で最も長く維持している寄主はキレハイヌガラシであるため,結果的に,キレハイヌガラシでの産卵が多くみられることになる。5.この雌によるキレハイヌガラシに対する選好は,遺伝的に決められた固定したものではなく,寄主の生態的特徴の結果であり,時間的,地理的に変化する可能性が大きい。
著者
東尾 久雄 一法師 克成 伊藤 秀和 東 敬子
出版者
Japan Association of Food Preservation Scientists
雑誌
日本食品保蔵科学会誌 = Food preservation science (ISSN:13441213)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.303-307, 1997-11-30
被引用文献数
1

浅漬の賞味期限と密接な関係がある漬液白濁の起こり易さと原料野菜との関係を検討した。<BR>浅漬の漬液白濁の起こり易さは野菜の種類で異なった。キュウリの浅漬は他の野菜のものに比べて白濁が起こり難かったが, 接木による影響はなかった。漬液白濁が起こり易いハクサイにキュウリを同封したところ, いずれの量のキュウリ添加によっても, 漬液は白濁した。漬液中のカリウムイオン濃度は浅漬加工後の貯蔵中に増加したが, 野菜の種類で異なった。漬液中の全糖リンゴ酸含量は貯蔵中に一端増加した後減少したがその変化の程度は野菜の種類で異なった。アミノ酸含量もキャベツ・キュウリ・ナス浅漬で同様な変化が見られたが特にキャベツで大きく変化した。収穫及び水洗後のキュウリ・ナス・ダイコンに付着していた総生菌数グラム陰性菌, 真菌及び乳酸菌のいずれの菌数もキャベツに比べ少なかった。

1 0 0 0 OA 草露貫珠

著者
中村義竹 編
出版者
印文学会[ほか]
巻号頁・発行日
vol.巻1, 1904
著者
佐々 政孝 山下 義行 徳田 雄洋 脇田 建
出版者
東京工業大学
雑誌
試験研究(B)
巻号頁・発行日
1994

本研究は、属性文法に基づくコンパイラ生成系をフリーソフトウェアとして公開するものである。1.Rieは,1パス型属性文法に基づく生成系である.これは,GNU Bisonをベースに,C言語で実装してある.Rieについては,平成5年度に1.0.3版と1.0.4版,平成6年度に1.0.5版を公開したが,平成7年度は寄せられたコメントやバグ情報へ対応などを行い,GNU規約に基づいたフリーソフトウェアとして1.0.6版を公開した.これらは,fjのニュースグループおよび世界的なネットワークであるusenetのニュースグループcomp.compilersでアナウンスし,具体的にはfip.is.titech.ac.jp:/pub/Rieよりanonymous ftpで入手できるようにした.これに対し,海外からはGNU規約をゆるめられないか等の問合せがあったり,国内ではfjのニュースグループで取り上げられたりしている。また,Rieを用いたコンパイラ記述に関する解説を図書に掲載した.2.Junは,木の上の属性文法に基づく,コンパイラのバックエンド用の生成系である.これはCommon Lispで実装してある.Junは,属性の依存関係にサイクルがある場合も扱えることが特徴で,これにより最適化器の定式化が可能になった.Junについては,初期版に対し,入力記述の仕様を改訂し,継承属性と合成属性とを対称的に扱うよう生成される属性評価器の形を変更し,全面的な書き直しを行った.これをfj.lang.misc,fj.sources.dなどでアナウンスし,具体的にはftp.is.titech.ac.jp:/pub/Junよりanonymous ftpで入手できるようにした.3.RieとJun双方を用いた実用規模言語に対するコンパイラ作成を行った.具体的には言語Cのサブセットについて,フロントエンドをRieにより,最適化器,レジスタ割付け,コード生成器をJunにより記述することで,コンパイラ作成を行った.
著者
金田 義宏 岡 基 旭 興正
出版者
日本繁殖生物学会
雑誌
家畜繁殖研究會誌 (ISSN:04530551)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.68-76, 1969-09-30 (Released:2008-05-15)
参考文献数
12

1964年6月から1965年8月の間,青森県集約酪農地域内で乳牛飼養頭数の比較的多い8市町村において,400戸の農家を対象として3回にわたって成雌牛延3,520頭の繁殖状況を調査して次の成績が得られた。1.妊否の割合は各調査時ともほぼ同率でとくに差異は認められなかった。2.病的空胎牛は510頭(14.5%)で,この内訳は卵巣疾患が166頭(32.6%),卵巣と子宮疾患の合併症が168頭(32.9%)で最も多く,ついで子宮疾患が119頭(23.3%),低受胎が25頭(4.9%),その他31頭(6.3%)であった。3.卵巣疾患の主体は鈍性~微弱発情および卵胞発育障害で,その他に持続性発情,卵巣嚢腫,黄体形成不全,卵巣卵管癒着,永久黄体が少数みられた。4.子宮疾患の主体は子宮内膜炎で,その他に子宮下垂,子宮粘液症,頸管炎,子宮発育不全,子宮膿瘍がみられた。5.腟疾患では尿腟が多く,その他に腟炎が少数みられた。6.経産牛では鈍性~微弱発情,卵胞発育障害あるいはこれに子宮内膜炎を併有する合併症が多く,未経産牛では子宮内膜炎,低受胎,卵巣発育不全が多くみられた。7.子宮疾患,卵巣•子宮•腟疾患の合併症,腟疾患および低受胎と診断されたもののうち,1年以内に回復受胎したものは39.1%(52/133頭)であり,卵巣疾患および卵巣•子宮疾患の合併症における65.4%(138/211頭)と比較して低率を示していた。8.調査期間中に受胎した1,076頭のうち授精3回以内で受胎したものは,未経産,経産牛ともに90%内外を示していたが,空胎期間がかなり長いものが経産牛において多く認められた。9.空胎期間は分娩月によってかなりの差がみられ,4~6月および11~12月分娩牛はその他の月の分娩牛に比べて長い傾向がみられた。10.調査期間中に売却された乳牛421頭のうち繁殖障害および不妊の理由によるものが124頭(29.5%)でかなり高率を示していた。11.繁殖成績は地区により著しく異なり,病的空胎率はとくに開拓農家において高率であった。
著者
加藤 浩 神宮司 誠也 高杉 紳一郎 岩本 幸英 吉村 理 新小田 幸一
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.29, no.6, pp.178-184, 2002
参考文献数
24
被引用文献数
6

本研究の目的は,股関節疾患患者の中殿筋を対象に,従来の静的表面筋電図周波数解析に加え,新たに歩行時の動的表面筋電図周波数解析を行い,その結果を筋組織学的レベルから検証することである。当院で手術を受けた股関節疾患患者11症例を対象とした。手術直前に100・50%MVCにおける等尺性股関節外転運動を行わせ,中殿筋筋腹部を電極部位とした静的な表面筋電図測定を行った。又,10m自由歩行を行わせ,動的な表面筋電図測定を行った。そして,wavelet変換を用いた静的・動的表面筋電図周波数解析を行った。手術中に中殿筋筋生検を行いATPase染色による筋線維のタイプ分類(typeI及びtypeII)を行った。さらに画像解析ソフトによる筋線維横断面の形態計測を行った。50%MVC時のパワースペクトルとtypeII線維数の間には,正の相関が認められた。また,歩行時の立脚期初期のパワースペクトル変化は,typeII線維の線維径とtypeII線維横断面の総面積比率が関与していた。wavelet変換を用いた静的・動的周波数解析は,筋線維組成比やtypeII線維の萎縮といった組織学特徴を推測する有効な手段になりうるものと思われた。

1 0 0 0 OA 飯山遺稿

著者
松林漸伯鴻 著
出版者
野田文之助松雲堂
巻号頁・発行日
1919

1 0 0 0 OA 浪華人物誌

著者
岡本撫山 著
出版者
風俗絵巻図画刊行会
巻号頁・発行日
vol.巻4, 1920
著者
斉藤 健
出版者
北海道大学哲学会 = The Philosophical Society of Hokkaido University
雑誌
哲学 (ISSN:02872560)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.15-33, 2006-07-18

Structuralism considers structures to be principal. According to in re structuralism, a structure resides in particular systems exemplifying the former. I characterize a schema for any mathematical entity as a pattern framed by its definition including its axioms in mathematics, no matter how described by set theory or category theory. The aim of this paper is to present in re structuralism by schema and to argue for it. In re structuralism commits less abstract entities than ante rem structuralism. From the presented position we can regard all the structures (including variable sets) as schemas framed by definitions in mathematics. Such schemas can be comprehended through mathematicians' communication in metalanguage.
著者
寺本 英 福留 秀雄 右衛門 佐重雄 大沢 文夫
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.4, no.5, pp.376-402, 1965-08-20
被引用文献数
1

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
山口 彌一郎
出版者
日本文化人類学会
雑誌
民族學研究 (ISSN:00215023)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.365-391, 1943-01-25