著者
濱田 匠 菊池 紀彦 HAMADA Takumi KIKUCHI Toshihiko
出版者
三重大学教育学部
雑誌
三重大学教育学部研究紀要, 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学 (ISSN:18802419)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.215-222, 2014-03-31 (Released:2017-02-18)

本研究は重症心身障害児(以下、「重症児」とする)のコミュニケーションの特徴を明らかにするために、かかわり手の行動および重症児の行動について詳細な分析を行った。作業療法の場面におけるかかわり手の行動を整理したところ、かかわり手と重症児のコミュニケーションの特徴は、「かかわり手主導で働きかける」、「重症児の期待や合図、要求行動の表出に対応して働きかける」、「重症児の合図や要求行動の後に新たな合図や要求行動を促す」の3つに分類された。このことは、かかわり手の行動に着目することが、重症児のコミュニケーションの特徴を理解していく上で意義があることが示唆された。
著者
Katsuyuki HANEDA
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
IEICE TRANSACTIONS on Communications (ISSN:09168516)
巻号頁・発行日
vol.E98-B, no.5, pp.755-772, 2015-05-01

Millimeter-wave (mm-wave) radio is attracting attention as one of the key enabling physical layer technologies for the fifth-generation (5G) mobile access and backhaul. This paper aims at clarifying possible roles of mm-wave radio in the 5G development and performing a comprehensive literature survey on mm-wave radio channel modeling essential for the feasibility study. Emphasis in the literature survey is laid on grasping the typical behavior of mm-wave channels, identifying missing features in the presently available channel models for the design and evaluation of the mm-wave radio links within the 5G context, and exemplifying different channel modeling activities through analyses performed in the authors' group. As a key technological element of the mm-wave radios, reduced complexity beamforming is also addressed. Design criteria of the beamforming are developed based on the spatial multipath characteristics of measured indoor mm-wave channels.

1 0 0 0 鉄に思う

著者
澤田 進
出版者
公益社団法人日本磁気学会
雑誌
日本応用磁気学会誌 (ISSN:18804004)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.371-372, 2005-04-01
著者
坂本 昇 堅田 敏幸 松崎 光夫 西田 稔 日當瀬 良夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1716-1717, 1989-10-16

近年、端末装置は、小形化が著しく進み、装置に搭載するプリント基板においても高密度実装を実現するために、表面実装型部品(以下、面付部品という)を搭載したものが採用されている。従来、インサーキットテスタによる基板テスト方法は、ピン挿入型部品(以下、挿入部品という)が多用されており、部品ピン間隔も100milピッチ固定となっていだため、直接部品ピンにテスタの剣山ピンを設定できた。しかし、面付部品が搭載された基板(図1)においては、面付部品のピン間隔が100mil以下(25,40, 50,75mil等)であり、かつ部品ピンが半田面に貫通していないこと、さらには基板の格子上に乗らない挿入部品(オフグリッド)等が多用されており、従来手法の適用が困難となった。本報告では、面付部品が搭載されたプリント基板のインサーキットテスト手法の一例について報告する。
著者
中林 真理子
出版者
The Japanese Society of Insurance Science
雑誌
保険学雑誌 (ISSN:03872939)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.622, pp.622_103-622_121, 2013

生命保険販売従事者が直面する倫理的課題についてのアンケート結果をもとに日米比較研究を行ったCooper and Nakabayashi[2010]での,「保険会社が提供する商品種類とサービスが十分でないので,顧客のニーズにあった商品を販売できないことは倫理的に問題かどうか」という問題提起に対し,その後の環境変化を踏まえて一つの答えを出すことが本稿の目的である。<br />日本ではアンケート実施後,銀行窓販が全面解禁になるなど,提供可能な商品やサービスの幅が広がっているという面では問題は解消しつつある。しかし環境が整備されてきたからこそ,それぞれの顧客のニーズに合わせた販売および契約保全活動ができないことは倫理的に問題であるという状況になってきた。このような環境下では,営業職員の自覚はもちろん,生命保険会社が主導して営業職員の質を高め,より包括的で合理的なアドバイザーとしての役割を担えるような体制を整備することが,営業職員チャネルの存在意義を高めることになる。
著者
岡米 太郎
出版者
THE JAPAN INSTITUTE OF ENERGY
雑誌
燃料協会誌 (ISSN:03693775)
巻号頁・発行日
vol.29, no.9, pp.216-224, 1950

要旨我が国の職前に於ける原油輸入の歴史, 状況及び主なる輸入原油の性状に就て述べ, 次いで職後初めて日本石油に輸入されたアラビヤ原油 (アブカイク産) の性駅及び同社柏崎製油所に於けるNNO蒸溜 (2000kl/月) 成績を示し, 同原油がパラフィニックで硫黄含量に富み, ガソリン分はオクタン価が低いが実用には差支えない, 軽油のセタン価は高く優秀である, パラフィンは高融点分に冨み対原油収率は約2%である, 潤滑油は溶剤脱蝋, 硫酸及び白土処理により高粘度指数の良好な竜のを製造し得る, アスファルトは良い志のが得られない等を述べた6なお硫黄による装置の腐蝕の防止策とガソリン及び燈油溜分中に含まれる硫黄成分の分析結果を示した。<BR>更に太平洋岸製油所再開と原油輸入が許可されたこと及び最近の原油輸入計画, 石油製品の製造計画を述べた。最後に原油の輸入, 精製に関する2, 3の問題, 即ち外国原油特にアラビヤ原油と国産原油との性状及び価格の比較, 製油設備とその管理の問題を論じた。
著者
森下 敏和 山口 博康 出花 幸之介 手塚 隆久
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.75, no.3, pp.335-344, 2006-07-05
被引用文献数
2

ダックンソバの農業関連形質および子実成分等の特徴を明らかにするために,九州(熊本県)と関東(茨城県)でそれぞれ2カ年圃場試験を実施した.その結果,草丈,主茎長,主茎節数,一次分枝数などの形態的な形質,および全重,収量などの生育量に関する形質の年次変動の程度は異なるが,品種間差が認められ,品種の序列も各年次でほとんど変化が無く,これらの形質は品種の特性を表す指標になると考えられた.草丈などの形態的な形質の年次変動は小さいが,全重,収量などの生育量に関する形質の年次変動は大きかった.さらに個体サイズや生育量の大きい品種が多収を得るのに有利であることが示された.早播と標播を比較した結果,播種日の移動に対する反応は品種により異なることが示された.子実成分を調査した結果,ダックンソバ子実のルチン含量は普通ソバの100倍以上であったが抗酸化能は普通ソバの3〜4倍であったことから,ダックンソバと普通ソバでは抗酸化能に寄与する主な物質が異なると推測された.
著者
原田 英治 五十里 洋行 後藤 仁志 菅原 康之 松藤 慶之
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.I_487-I_492, 2015 (Released:2015-11-10)
参考文献数
16

波打ち帯での遡上波の打上げと打下げの相互干渉は,砕波を伴う複雑な自由水面の変化をもたらす.また,透水性を有した斜面での浸透・滲出流の存在は,底面掃流力に影響するが,ドライベッドへの打上げは底面掃流力の急変をもたらすため,漂砂量の見積に大きな影響をおよぼす.本研究では,複雑な水表面境界と移動床境界を追跡するため,波動場計算にMPS法を採用し,移動床計算にDEMを用いたMPS-DEMカップリングによる数値シミュレーションを実施する.計算で得られた礫浜斜面における浸透・滲出流による圧力勾配力の位相別岸沖分布から,海浜変形計算に対する浸透流の重要性が示された.また,特に掃流力が強く,顕著な浸透流が見込まれる領域では,浸透流を考慮した漂砂量予測の重要性が示唆された.
著者
鶴田 俊
出版者
大学等環境安全協議会
雑誌
環境と安全 (ISSN:18844375)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.151-156, 2015 (Released:2015-10-10)
参考文献数
20

技術の高度化に伴い、労働者の多くが高等教育を受けた者によって占められるようになっている。労働者が自身の利用する技術を理解し、故障や事故による災害の拡大を防止できる社会の実現が望まれている。ところが、発生事故を見ると基礎的知識が不足していたと思われるものがある。教育によって安全な社会を築くことは明治維新以来の日本国の目標である。日本では、伝統的に事故が起きると個人の責任追及に関心が集まる。現代社会では、個人は多くの人と制度や習慣を介して社会システムの要素として生きている。よって事故が起きたとき、社会システムとの関与が存在する。隔絶した地域で生活する場合と都市で生活する場合を比べると社会システムとの関与に軽重が存在する。同様に事故が起きたとき、個人の要素と社会システムの要素の関与に軽重が存在する。もし事故の背景に社会システムに要因の関与がある場合、その要因の関与を減少させ、事故再発防止を行うのが一般的である。最近発生した中等教育の実験中の事故について上記の視点から考えてみる。社会的に注目される研究成果を追い求めることよりも安全な社会の営みを支える基礎学力を修得させることの重要さを教員自ら認識し、生徒、学生を教育することが必要である。この機能を達成できるよう必要な公的枠組みを整備する必要がある。教育機関は、好奇心追求を安全に実現する知恵を身に着け、頭の中をおそれで充満させない教養を身に着けさせることが必要である。「灰燼に帰する」ことを防ぐ知恵を身に着けさせることが教育の目的である。
著者
松邑 勝治 関根 基樹 齋藤 隆行
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第9回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.83-86, 2012 (Released:2012-10-09)
参考文献数
2
被引用文献数
1

機関をキーとした正確な検索や分析が容易にできる基盤を整備し企業経営者等の意思決定に資するため、文献情報に記される著者所属機関等を表記に依らず一意に同定し機関情報と紐づける「機関名同定」を試行した。また既に実用化している人名同定(著者名同定)との統合化について検討を行い、それらの実現性を確認した。本検討は、JST がこれまで体系的に整備してきた科学技術情報を RDF (Resource Description Framework) 化し、Linked Data として使いやすく提供する「JST 知識インフラ構想」の一環として行っているものである。

1 0 0 0 OA 曽我物語

出版者
安田十兵衛
巻号頁・発行日
vol.巻8, 1646
著者
伊藤 正彦 豊田 正史 喜連川 優
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.27-44, 2015-03-30

本稿では,Web上の画像や放送映像を含む多メディア画像を用いた時系列画像3次元可視化システムを提案する.近年,Webメディアは,従来型のマスメディアの影響を受けると同時に,マスメディアへ影響を与えるようになってきており,社会事象を分析する際には複数メディア間の話題の広がりを分析することが重要となってきている.また,これらのメディアでは,テキストの代用として積極的に映像・画像を用いることで,文章だけでは伝えきれない,その時々の話題および興味を視覚的に伝えており,社会分析において,これらの映像・画像情報を追跡した分析は不可欠となる.提案するシステムでは,Webメディアおよび放送映像から抽出された様々な話題に関する時系列画像群を画像ヒストグラムとして3次元空間に可視化することで,流行の推移,トピック間の違い,メディア間の関係などを視覚的に探索可能にする新たな可視化システムを実現した.実際に,本システムを,大規模なブログアーカイブとニュース映像アーカイブに適用したアプリケーションをいくつか紹介し,様々な探索事例を示すことで提案システムの有用性を示す.This paper proposes a novel 3D visualization system for exploring temporal changes in trends using image flows in multiple medium. Our use of media has changed dynamically in the last decade; mass and social media affect each other. It is important to compare how multiple medium are affected by real-world events and how each medium affects other media. Media provides many representative images, such as scenes of accidents and disaster, the design of products and commercial pictures, to explain the reality of events without text. It is important for analyzing media and society to trace and explore such images flowing on the media. Our system visualizes flows of images extracted from one or multiple medium in a 3D space. We arrange histograms of images related to multiple topics from different types of media in the 3D space by stacking them on timelines to explore changes in trends in each topic, and compare differences in exposure among topics and medium. We implement application systems using proposing visualization system on a huge blog archive and a news video archive, and report the usefulness of our system by using various exploration examples.
著者
青山 幸恭
出版者
日経BP社 ; 1992-
雑誌
日経情報ストラテジー = Nikkei information strategy (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.8-12, 2015-06

綜合警備保障(ALSOK)が機械警備で培ったITやセンサー技術で攻勢に出る。タフスマホを4000台導入し、新しい「隊員指令システム」も稼働させたばかりだ。セブン銀行のATM管理で鍛えた警備輸送も金融機関から引き合いが増える。
著者
金 鍾律 玄 光男
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.43-54, 2000-02-15

近年, ネットワークシステム構築の分野は情報技術の進歩により様々な面で大きな変化を遂げてきた.ネットワークシステムは, サービスセンタ, ターミナル(ユーザ), およびそれらを接続するケーブルから成る.最近では, ユーザの情報量の莫大な増加につれ, 光ファイバケーブルでのネットワークシステムの構築が多数行われるようになった.しかし, 光ファイバケーブルは高価であるため, ネットワークトポロジの中でもスパニングツリーによるシステムの構築が望ましい.ここでは, 接続コスト, メッセージ遅延, ネットワーク信頼性を考慮したネットワークトポロジの設計を行う.最近, 遺伝的アルゴリズム(GAs)は, ネットワーク最適化問題, 組合せの最適化, 多目的最適化問題などの様々な問題に適用されその有効性が多く報告されている.また, 実世界の問題を解く最適化技法としての能力について注目を浴びている.本研究では, 光ファイバケーブルを用いた接続コスト及びメッセージ遅延を考慮した広帯域ネットワークトポロジシステムの設計問題を定式化し, 遺伝的アルゴリズムを用いた手法を提案する.また, 染色体表現のために, Prufer数とクラスタストリングも使用する.最後に, 性能評価のため, 提案手法を用いていくつかの数値実験を行う.