著者
日比野靖 渡邊和文 大里延康
雑誌
情報処理学会研究報告プログラミング(PRO)
巻号頁・発行日
vol.1980, no.9(1980-PRO-012), pp.105-111, 1980-06-19
著者
田崎 雄一郎 福原 知宏 佐藤 哲司
雑誌
情報アクセスシンポジウム2011
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.17-22, 2011-09-07

新聞からスクラップブックを作成するというように,Web 探索においても複数の情報源から情報を集約することは多い.それぞれの Web ページ中には利用者にとって必要な情報と不必要な情報が混在しており,利用者は要不要の判断を繰り返しながら情報を収集する.収集を行いながら情報を把握することは難しく,探索中に収集した一連の情報の把握を支援するための情報集約手法が必要である.本論文では Web ページ中の部分毎の情報 (部分領域) を対象とした情報探索・集約手法を提案する.提案法は,ページ中の部分領域を単位とした探索を行いながら,利用者自身が情報を集約する.提案手法を実装したシステム評価実験を行い,部分領域を対象として情報の探索と集約を行う本手法により,利用者が十分有効に情報を収集できることが確認できた.今後は従来手法との比較を行い,従来手法に比べた提案手法の有効性を確認する.
著者
牧野 友衛
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.280-283, 2014-10-15

• Twitterはサービス開始当初から自社サービスのAPIを提供することでTwitterの一部機能やツイートを活用したサービス開発が行われ,開発者コミュニティによるエコシステムが構築されてTwitterの成長につながった.• ユーザ・エクスペリエンスの向上を図り,またAPI利用したツールのクオリティコントロールを実施するために,エコシステム戦略を随時見直してきている.• さらに,APIを通じたエコシステムの構築を超えて,ツイート数データ等を活用した指標作成も行っている.
著者
藤本 建夫 Tateo FUJIMOTO
出版者
甲南大学経済学会
雑誌
甲南経済学論集 = Konan economic papers (ISSN:04524187)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3・4, pp.89-133, 2021-03-20

大正9年恐慌が終息するや,今度は関東大震災が日本を襲う。東京海上火災の平生釟三郎にとって巨資を投じての帝都復興よりも,当然のことながら火災保険をめぐる「法理か社会問題か」という問題がはるかに大きな意味を持っていた。大震火災などの災害は国際的にも保険適用外であったのに,余りに被害が大きかったために何らかの補償を保険会社あるいは国家がすべきであるという世論が強まり,社会問題化していった。後者に理解を示した東京海上火災を中心とする関東系と弱小で前者に固執した関西系の利害が衝突したが,政府には両者を調停して解決する力量はなかった。最終的には被保険者の大衆運動が法理を押し切ってこの問題は終結する。しかし大震災はこれで終わったのではなかった。震災手形法案がらみで金融恐慌が発生する。平生釟三郎が注目したのは,台湾銀行と鈴木商店,および第十五銀行と川崎造船所の癒着と破綻・休業で,これによって神戸の雄傑と言われた金子直吉と松方幸次郎の時代は終焉する。
著者
藤田 衛
出版者
東洋文庫
雑誌
東洋学報 = The Toyo Gakuho (ISSN:03869067)
巻号頁・発行日
vol.102, no.4, pp.1-26, 2021-03-15

Jiaoshi Yilin 焦氏易林 (hereafter Yilin) is a book of divination, which is thought to be written by Jiao Yanshou 焦延壽, who served the imperial court of Former Han Dynasty Emperor Zhao (昭帝; r. 87–74 BCE). This article takes up the issue of the work’s approach to divination, which has been argued to conform to shifa 筮法 of I-Ching 易經. However, during the Song Period, a debate arose regarding that approach, resulting in a method of adoption quite dissimilar to that of I-Ching. The author proceeds to examine for the first time the Yilin approach to divination focusing on that very controversy and the discussions that have followed up to the present day. The author begins by laying out the characteristic features of the work and compiling a bibliographical genealogy of the extant copies. The existing genre may be generally categorized into the Yuan-Period manuscript (元抄本), the Ming-Period print (明刻本) and the Song-Period collated print (校宋本), the last of which is thought to be based on the first, in spite of its name. The author argues that one reason why large discrepancies exist between the texts of the Yuan manuscript and the Ming print is that the former was based on a version which predated the collation done by Huang Bosi 黃伯思 (1079–1119), while the latter postdated it. Moreover, the manuscript which the author discovered in the National Library of China contains prefaces which carries information regarding the fengua-zhiri 分卦直日 method of assigning hexagrams to days of the month. The author then turns to Yilin’s methodology via an examination of the prefaces to the texts and related sources from the Song Period, which reveals at least three possibilities: 1) the I-Ching method for deriving hexagrams using divining sticks; 2) the above mentioned fengua-zhiri method; and 3) a combination of 1) and 2). That being said, since the fengua-zhiri method was specifically discussed during the Song Period, it was probably first proposed at that time in the work’s history, leading the author to conclude that as it is impossible to state definitively what the orthodox divination method of Yilin is, it should be considered as a work outlining a number of different approaches.
著者
小原 豊 Yutaka OHARA
出版者
鳴門教育大学
雑誌
鳴門教育大学研究紀要 = Research bulletin of Naruto University of Education (ISSN:18807194)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.206-215, 2007-03-05

The purpose of this study is to identify the multiplier effect in elementary school students from 4th to 6th grades who had already learned multiplication, and to investigate how to overcome it. For this purpose, we set the two viewpoints of i) the consciousness about the size relation of multiplier, multiplier, and product, and ii) the relation with results of ×0 and ×1, and a questionnaire investigation for students is carried out in order to inquire the feature and tendency of their understanding. According to the questionnaire for 638 students in four elementary schools, it checked that multiplier effect was especially seen in the 4th and 5th grade students. Moreover, in order to explore the cause, the consciousness of students who show the multiplier effect was followed up by using the selection problem and case method. These results showed that (1) the students who show multiplier effect especially tends to take notice of the size relation between multiplier and multiplier. (2) leanings of ×0 and ×1 could not prevent the belief "becoming large whenever it multiply", and these suggested that the consistent consideration of supports in teaching of integer, rational numbers, proportion and ratio was required.
著者
中村 獅童
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.2-3, 2023-12-15
著者
胡 思已 坂本 龍一 近藤 正章 中村 宏 新 善文
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:21888795)
巻号頁・発行日
vol.2018-OS-144, no.5, pp.1-7, 2018-07-23

Linux 系 の OS は積極的に開発されており,デバイスドライバの実装スピードも早く,最新のデバイスを安定動作させることが可能であることから,様々な機器に搭載される OS として広く用いられている.一方で,NetBSD は安全で高い移植性を備えた OS であり,アプリケーションやプロトコルスタックの実装にも頑健性があるなど優れた点も多い反面,Linux に比べて最新のデイバスをサポートしていないなどの課題もある.そのため,最新のデバイスにおいて NetBSD がサポートする頑健なプロトコルスタックを用いることは容易ではない.そこで,NetBSD のカーネルをユーザレベルのプロセスとして実装し,NetBSD のプロトコルスタックやアプリケーションを Linux から利用するための Rump kernel が開発されている.これまで,Rump kernel 利用時の通信性能については十分に評価がされておらず,また通信性能の改善に関しても十分に検討されてこなかった.そのため,本稿ではまず,Rump kernel 利用時の通信性能を評価した.その結果,ネイティブな Linux の通信性能に比べて非常に低い性能しか得られないことがわかった.そこで,Rump kernel 利用時の通信性能の向上手法を検討し,実装を行った.初期実装版で評価を行ったところ,Rump kernel を利用したデータ送信では,95.9% 程度の性能向上が得られることがわかった.
著者
平川 南
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.66, pp.5-24, 1996-02-29

近年、古代史研究の大きな課題の一つは、各地における地方豪族と農民との間の支配関係の実態を明らかにすることである。その末端行政をものがたる史料として、最近注目を集めているのが、郡符木簡である。郡司からその支配下の責任者に宛てて出された命令書である。この郡符木簡はあくまでも律令制下の公式令符式という書式にもとづいているのである。したがって、差出と宛所を明記し、原則として律令地方行政組織〔郡―里(郷)など〕を通じて、人の召喚を内容とする命令伝達が行われるのであろう。これまでに出土した一〇点ほどの郡符木簡はいずれも里(郷)長に宛てたもので、例外の津長(港の管理責任者)の場合は個人名を加えている。このような情況下で新たに発見された荒田目条里遺跡の郡符木簡(第二号木簡)は、宛所が「里刀自」とあり、三六名の農民を郡司の職田の田植のために徴発するという内容のものである。まず第一に、刀自は、家をおさめる主人を家長、主婦を家刀自とするように、集団を支配する女性をよぶのに用いている。宛所の里刀自は、上記の例よりしても、本来の郡―里のルート上で理解するならば、里を支配する里長の妻の意とみなしてよい。第二には、行政末端機構につらなり、戸籍・計帳作成や課役徴発を推進する里長と、在地において農業経営に力を発揮する里長の妻=里刀自の存在がにわかにクローズアップされてきたと理解できるであろう。これまで里刀自に関する具体的活動の姿は皆無であっただけに、今後、女性と農業経営の問題を考察する格好の素材となると考えられる。
著者
鶴岡 慶雅
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.96-97, 2017-01-15
著者
石光 俊介
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.64, no.9, pp.462-466, 2023-08-15

広島市立大学情報科学部では25年度入試に「情報」の個別入試導入をきめた.その個別入試導入にいたる紆余曲折を情報科学部入試委員長の視点から解説する.
著者
永島 茜 Akane NAGASHIMA
出版者
武庫川女子大学学校教育センター
雑誌
学校教育センター紀要 = Bulletin of School Education Center (ISSN:24353396)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.15-28, 2023-02-28

本研究の目的は,文化行政におけるアウトリーチ事業を対象とし,西宮市及び堺市の事例からその在り方を考察することである。アウトリーチはもともと福祉分野の実践であるが,2000 年代初頭から,芸術分野でも民間から始められた。文化施設建設と貸館中心の文化行政への批判からアートマネジメントの考え方が注目されたことや,従来の芸術鑑賞教室とは異なる目新しさなど複合的背景から,アートNPO やオーケストラなどが実践を重ね,更には地方文化施設を通じた地域活性と結びついて,総務省の外郭団体が音楽やダンスのアウトリーチ事業を手掛けるに至った。そうして現代日本における文化芸術活動には,様々な社会的課題の解決の役割が付与され,それらに関連の深いアウトリーチ活動は文化行政の事業として定着しつつある。しかしながら,外郭団体を含む行政の事業としての観点からの検討は少ない。ところで近畿圏は,歴史文化が集積し,首都圏に匹敵する経済の中心でもあるが,アウトリーチのみならず文化行政の専門性等においても.首都圏か地方の事例が取り上げられる傾向にある。そこで本研究では,近畿圏より西宮市及び堺市を対象として,そのメリットや課題などを検討し,その在り方を考察する。