出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.772, pp.20-24, 2004-06-14

奈川県藤沢市に建つ2階建ての住宅は、金物に頼らず仕口や継ぎ手を駆使した木組みの家だ。室内の柱や梁はすべてスギの表しで、天井も仕上げ材で隠れることなくスギで組まれた架構が見える。「木組みの家ができたことがうれしくて、初めのころはつい梁に登ったりしていた。友人が訪ねてくると『金物を使っていないんだよ』と自慢したくなる」と建て主の馬嶋夫妻は話す。
著者
大家 健史
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.821, pp.巻末2-7, 2006-04-24

「最近の建築系の学生は現実的で、冷めている」─そんな声をよく耳にする。確かにそういう学生もいるかもしれない。しかし、大学の垣根を越えて面白い活動をしている学生はたくさんいる。彼らは、「最近の学生は…」としたり顔で言う"大人"たちよりも、むしろ真剣に社会と向き合おうとしているように見える。
著者
呉 哲男
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.1-10, 1995-01-10

今日の文学研究は、共同体を維持するために不可欠なヘテロセクシュアル(異性愛)のみを普遍的な愛とする近代の社会制度に同調し、性の領域に対して自由な感受性を働かせることを抑圧してきた。ここではフーコーの提起した「自己への配慮」(『性の歴史』)という概念を援用して、大伴家持と池主の「交友」の基底にホモセクシュアルな感情が流れていることを論じ、『万葉集』の宴席歌における挨拶性という問題を再検討した。
著者
森 晃 水谷 正一 後藤 章
出版者
公益社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業農村工学会論文集 (ISSN:18822789)
巻号頁・発行日
vol.82, no.2, pp.121-130, 2014-04-25 (Released:2015-04-25)
参考文献数
41

近年,ナマズは一時的水域における産卵場所の減少と産卵場所への移動阻害により生息数は減少している.本研究では,栃木県宇都宮市における圃場整備後の小排水路を対象に,ナマズの産卵から稚魚までの成育過程を調査し,繁殖および成育場所として成立する要因を考察した.小排水路はコンクリートフリューム構造で,水路内には複数の落差工が存在する.しかし,水路底には泥が堆積し,水位差は降雨によって一時的に解消することから,水路はナマズの繁殖場所として機能していたことを確認した.幼魚は1ヶ月間で全長は約2.6倍となり,その後接続河川へ降下した.水路は成育場としても機能し,このことは幼魚の餌生物が豊富であることや泥底が存在に関連するものと考えられた.
著者
山内 溥 野村 裕知
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1180, pp.126-129, 2003-02-24

答 会社に足を運ぶのは週1回くらいです。月1回の役員会には出席しますが、経営会議には出ません。 社長を辞めて、楽にはなったんですよ。出ていかなくてもいいですから。その点はありがたいけど、やっぱり精神的にはあんまり楽になりません。今はメディアが発達していますから、会社に来ようと来まいと情報が入ってくるので、どうも落ち着きません(笑)。
著者
田中 彰則 田崎 晴明
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.66, no.6, pp.434-438, 2011-06-05

われわれは強磁性が生じる機構をミクロな量子多体系の問題にさかのぼって理解することを目指して研究を進めている.ここでは,「金属強磁性」つまり「同じ電子が強磁性と電気伝導の双方に寄与する」現象を,ハバード模型という理想化されたモデルから厳密に導く最近の研究について述べる.専門外の読者を想定し,モデルと結果の概要を中心に解説する.
著者
田崎 晴明
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.215-219, 2006

さる2006年3月に愛媛大学・松山大学で開催された第六十一回物理学会年次大会において,「『ニセ科学』とどう向き合っていくか?」というテーマのシンポジウムが開かれた。不穏な天候にもかかわらず,ジャーナリストや人文系研究者などの非会員を含む三百数十人が参加し,定員が三百人弱という会場を埋め尽くす大盛況だった。また,シンポジウムの最後の討論では,幅広い参加者たちが活発に発言し,予定時刻を大幅に延長して熱い議論が続いた。物理と社会にかかわる問題について大学院生を含む一般の会員が真摯に議論しあえる機会がもてたことは,きわめて有意義だった。以下では,このシンポジウムの基調になる考えを説明し,また,シンポジウムでの講演や討論などを通じて浮かび上がってきたいくつかの論点を整理したい。より具体的な「ニセ科学」の実例や,「ニセ科学」批判の実際については,菊池,天羽の寄稿を参照されたい。
著者
小玉 美津子 篠宮 光子 島田 蕗 鶴見 隆正
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48101205-48101205, 2013

【はじめに、目的】神奈川県立麻生養護学校では、自立活動教諭として2008年6月より、理学療法士(以下PT) 、作業療法士が配属となった。業務内容は主に校内、校外における児童・生徒の実態把握や、教科・領域(自立活動)に関するアドバイス、ケース会の開催や教員、保護者からの相談対応、研修会講師などである。PTへの相談内容としては、呼吸介助、排痰介助方法、体の動かし方、姿勢、ポジショニング、歩行・階段の援助方法、運動量の調整に関する相談が多い。学校生活では車椅子で過ごす時間が多い中、目的に応じて、色々な姿勢を取り入れている。本発表では、本校2012年に在籍している肢体不自由教育部門の児童生徒の各ポジショニングの実態を紹介するとともに、PTが介入後の変化について考察を加え報告する。【方法】肢体不自由教育部門全生徒のうち大島の分類区分1,2の生徒30名のうち、日中活動のそれぞれの姿勢をポジション別に、1.医療ケアの有無、2.変形の有無、3.異常呼吸の有無との関連性で、PTが介入することで実施可能になったポジションをまとめた。今までとれなかった姿勢をとる事で、生活上何が変わったか、担任がどのように実感できたか振り返りを行った。【倫理的配慮、説明と同意】本発表にあたり、学校長ならびに神奈川県教育委員会で発表主旨、内容について承諾を得た。【結果】小学部11名のうち胃ろうを含む児童6名中3名、中学部12名のうち胃ろうを含む生徒5名中3名PTが介入することで腹臥位が可能になった。高等部は7名のうち胃ろう、気管切開を含む生徒がいなく、バルーンなどの訓練具を使用すれば、全員腹臥位が可能だった。又担任の聞き取りからは、腹臥位をとることにより、排痰姿勢がとれ呼吸が楽そうだった。背中側への心地よい刺激を受けいれる機会を得た。担任だけでなくPTが介入することによって、安心して腹臥位をとることが出来たなどの意見を聞くことが出来た。【考察】学校生活で色々な姿勢がとれるように指導することも多いが、気管切開や胃ろうなどの医療ケアの関係、成長期における変形・拘縮の進行等の影響で困難なことも多い。学校に配置されたPTとして、校内で教員が安心して実施できる方法を提示することは、児童・生徒の主体的な学習を考えた場合、その意義は大きいと考える。国際生活機能分類(ICF)では、「できる活動=能力」と「している活動=実行状況」に分けて考えることが重要であると明記されている。特別支援学校においても、PTがハンドリングや補助具を工夫することで「できる」ことを教員の誰でもが日常的に「できる」ようにすることが大切になる。「できる活動は」すぐには「している活動」となりにくいが、特別支援学校内にPTが配置されたことにより、日常的に教員と協働し、学校生活の中で関わることで、「している活動」に展開していくことが出来る。対象児童・生徒30名中19名が呼吸状態に何らかの課題がある中で、家庭では困難な姿勢であっても、学校生活上、日常的にとれることは、特別支援教育のチーム力として評価したい。【理学療法学研究としての意義】2007年特別支援教育のための教育法の改正や2009年特別支援学校の学習指導要領の改訂により、教育現場においても専門家としてPTが関与することが多くなっている。障害の重度・重複傾向の中、医療、福祉側でのPTが関わる限界もあり、一人ひとりの子どもに理学療法を長期展開することは難しい。むしろ生活支援という視点で子ども達を取り巻く支援者に適切な関わりを理解してもらうことも重要であり、その意味からも、特別支援学校内でPTが配置された意義は大きい。
著者
上り口 晃成 青木 誠喜 森田 真功 田畑 勝彦 畦崎 泰男 前田 照太 井上 宏
出版者
大阪歯科学会
雑誌
歯科医学 (ISSN:00306150)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.248-254, 2002-12-25
被引用文献数
10

我々は唾液を経時的に採取しつつ,歯肉浸潤麻酔を行う試行と行わない試行を設定し,唾液中ストレスホルモンであるコルチゾールおよびクロモグラニンAの濃度変化を分析することで,疼痛刺激が唾液中ストレスホルモン濃度に与える影響を検討した.被検者として,健康な健常有歯顎者8名を用いた.実験は3日間行い,1日目は実験説明日とし,2日目と3日目に浸潤麻酔日とコントロール日をランダムに割り当てた.実験説明日は実験内容の説明と実験環境への順応を目的とした.コントロール日と浸潤麻酔日は同一時刻に実験を開始し,被検者を水平位にて10分間安静に保った後2分間の唾液採取と8分間の安静期間を交互に6回繰り返した.浸潤麻酔日においては,2回目の唾液採取直前である,安静開始後19分15秒から45秒までの30秒間,上顎中切歯歯肉頬移行部に浸潤麻酔を行った.採取した唾液は直ちに-50℃にて凍結し,ホルモン濃度を測定するまで保存した.濃度分析は凍結した唾液を解凍した後,3000rpmで30分間遠心分離し,EIA法にて測定した.統計解析として,危険率10%で浸潤麻酔の有無および時間を因子とした反復測定分散分析を行った.また,被検者ごとに異なる変化パターンを統合的に比較するため,各試行における変動係数を求め,危険率10%で浸潤麻酔の有無について対応のあるt検定を行った.分析の結果,歯肉浸潤麻酔による疼痛刺激は唾液中コルチゾール濃度およびクロモグラニンA濃度を上昇させるほど大きなストレスではないことが明らかとなった.また,唾液中コルチゾール濃度の経時的減少は水平位による安静効果がもたらしたと推察された.そして,経時的測定を行った唾液中コルチゾール濃度の変動係数を比較することで,歯肉浸潤麻酔によるストレスを評価できる可能性が示唆された.
著者
中川 秀敏 足立 高徳 高田 英行 山中 卓 監物 輝夫
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

従来ファイナンス研究では用いられなかった「圏論」という抽象数学のフレームワークに沿って、金融リスク尺度を見直して、確率的ジャンプを含む信用リスク事象等のモデル化、さらには一般的でリスク尺度以外にも多くの応用可能性を含んだ、一般性が極めて高い「圏Prob」という全ての確率空間を対象にもつ圏の導入に成功した。また、信用リスク、特に企業の倒産集中リスクの評価への応用を視野に、倒産等の発生強度の自己励起性・相互励起性を推定する新たな手法、および事業利益の確率変動モデルに基づく倒産確率の計算手法について、倒産履歴データベース等に基づく実証分析も通じて応用可能性を確認した。
著者
舟根 和美 川端 康之 鈴木 龍一郎 藤本 瑞 北岡 本光 木村 淳夫 小林 幹彦
出版者
日本応用糖質科学会
雑誌
応用糖質科学 : 日本応用糖質科学会誌 (ISSN:21856427)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.179-185, 2011-04-20

Bacillus circulans T-3040株由来の環状イソマルトオリゴ糖グルカノトランスフェラーゼ(CITase,EC2.4.1.248)は,デキストランから環状イソマルトオリゴ糖および環状イソマルトメガロ糖(両者あわせてサイクロデキストラン,CI)を合成する酵素であり,中でもグルコース8分子から成るCI-8を最も多く生産する。部位特異的変異導入によりN末端領域(Ser1-Gly403)に在るAsp145,Asp270,Glu342が触媒活性に重要な役割を果たすことが示唆された。C末端領域を4つ(R1,Tyr404-Tyr492;R2,Glu493-Ser596;R3,Gly597-Met700;R4,Lys701-Ser934)に分け欠失変異導入を行った結果,R2およびR3はCITaseに必須,R1およびR4は糖質結合モジュールであり,R1はCI-8生産特異性と酵素の安定化にも関与することが示唆された。CI-Taseは,生産菌をデキストランを炭素源として培養した場合に生産誘導されると考えられていたが,T-3040株のCITaseはデンプンを炭素源として培養した場合にも生産誘導された.これまでのCI生産にはショ糖からデキストランを生産する菌株を必要としていたが,1菌株でデンプンからCIを生産する系が存在することが示唆された。