著者
古川 修
出版者
養賢堂
雑誌
機械の研究 (ISSN:03685713)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.1-8, 2008-01
著者
石崎 浩一郎
出版者
鹿島出版会
雑誌
SD (ISSN:05630991)
巻号頁・発行日
no.69, pp.98-100, 1970-07
著者
平野 敏明
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.130-136, 2012 (Released:2012-04-27)
参考文献数
17

渡良瀬遊水地および近隣地域の2か所の隣接する塒で,冬期のトラフズクの食性を明らかにするために,2004年から2010年の冬期間のペレット分析を行った.渡良瀬遊水地では7年間に合計142個のペレットから236個体の餌動物を,猿島郡の調査地では3年間に108個のペレットから154個体の餌動物が得られた.どちらの調査地もネズミ類が主要な餌動物であったが,ペレットの割合は,渡良瀬遊水地では猿島郡より鳥類の割合が有意に多く,年によってその割合は著しく変動した.渡良瀬遊水地では冬期に多くの鳥類が就塒するために,両調査地における餌動物に含まれる鳥類と哺乳類の割合の違いは,採餌環境の違いによるものと考えられた.
著者
城 恭子 土出 郁子
出版者
「大学図書館研究」編集委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.97, pp.56-64, 2013

2012年5月,スウェーデンのウプサラ大学でオープンアクセスリポジトリ連合(COAR)の第3回年次集会および総会が開催された。COARは2009年10月に発足した,リポジトリとオープンアクセスの推進につとめる国際的な非営利組織である。本集会は2日間にわたり,「リポジトリをコンテンツで満たす」「リポジトリのネットワークとサービス」をテーマにした事例報告セッション,ワーキンググループ会議,参加組織限定の総会などのプログラムにより,各国,各地域の現状報告と,オープンアクセスやリポジトリの諸課題についての議論が行われた。本稿ではCOARの活動を含め,本年次集会の概要を報告する。
著者
鈴木 隆泰
出版者
日本印度学仏教学会
雑誌
印度學佛教學研究 (ISSN:18840051)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.1185-1193, 2014-03-25

かつて論じたように,『法華経』は仏舎利塔(ストゥーパ)と仏舎利なしの塔(チャイトヤ)を明確に区別した上で,『法華経』実践の場にストゥーパではなくチャイトヤを起てよと繰り返し命じている.『法華経』の実践とチャイトヤ建立によって,その場に如来の全身が実現されるため,仏舎利を納めたストゥーパの建立は不要であり,むしろ,『法華経』実践の場に建立されたチャイトヤこそが真のストゥーパであると主張しており,ここにわれわれは,「『法華経』の実践+チャイトヤ建立=真のストゥーパ建立=如来の実現」という<『法華経』のブッダ観>を確認することができる.実現される如来は,「如来寿量品」を受け継ぐ「分別功徳品」においては一人称視点で「私」(=話者である釈尊)と記され,『法華経』の実践とチャイトヤ建立を通して実現し感得される如来が,他ならぬ釈尊その人であることが表明されている.『法華経』においては,「『法華経』の実践」と「チャイトヤ建立」は不可分に結びつきながら,永遠の釈尊を感得するための手段,方法ともなっていたのである.ところが「薬王品」は,仏滅後にチャイトヤの前で焼身することと,『法華経』を受持することを勧奨している.もしこれが「ストゥーパ」であったとしたら,"仏滅後にストゥーパを供養したいなら焼身しなさい.でも,『法華経』を受持すればその必要はない"という,「ストゥーパ崇拝から経典受持へ」という,初期大乗経典に共通する文脈の上に置くことができるが,チャイトヤを使用する「薬王品」はその文脈からも,また,『法華経』の中心テーマの一つである永遠の釈尊を巡る文脈からも逸脱していることになる.以上の点に鑑み,『法華経』同時成立説という想定は困難だと思われる.また,現在までに『法華経』の教説に基づいて起てられたチャイトヤは,インドでは一つも確認されていない.過去には存在していたが残らなかったのだ,と想定することも不可能ではないが,「薬王品」の制作者たちですら,『法華経』の教説に基づいて起てられたチャイトヤを見ていなかった可能性が非常に高い以上,「『法華経』実践の場に起てられたチャイトヤなど,インドにはそもそも存在しなかった」と考えた方が自然である.「薬王品」における「チャイトヤ」の記述は,「『法華経』同時成立説」に対する反証の一つとなるのみならず,インドにおいては,『法華経』の教説に基づいた修行実践は実質的には「書写行」のみに限られ,『法華経』はテクストとしてのみ存在していたことの傍証とも考えられる.

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1938年07月23日, 1938-07-23
著者
小山猛夫 著
出版者
中央公論社
巻号頁・発行日
1941

1 0 0 0 OA 記憶録

著者
吉田雄吉 訳
出版者
正教会
巻号頁・発行日
1914
著者
佐藤 浩輔 大沼 進
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.94-103, 2013-11

The current study investigates the influence of social factors, such as self-interest and involvement, on trust and its determinants, in the context of public decision-making in government, through two scenario experiments. In both experiments, participants'involvement (high/low) and, subsequent interest in the high- involvement condition (agreed/opposed) were manipulated and two trust models were compared: a tradi- tional model, which regards expectation about intention and competence as the component of trust; and an SVS model, which regards perceived salient value similarity as the primary determinant of trust. Two hypotheses were tested: 1)conflict of interest diminishes trust and value similarity; 2) expectation of the government's intention consistently predicts trust in government, regardless of self-interest. The results supported both hypotheses. Implications of value similarity in the context of public decision-making are discussed. 本研究の目的は、公共的意思決定場面における行政主体への信頼とその規定因に対して利害の一致・不一致や当事者性といった社会的要因がもたらす影響を、実験的手法を用いて明らかにすることにある。参加者の当事者性(高低)、および当事者性が高い場合の利害の方向(一致・対立)を操作し、シナリオ実験により、信頼が意図と能力への期待からなるという伝統的な信頼モデルと、主要な価値の類似が信頼の主要な規定因だとする主要価値類似性モデルの知見に立脚しつつ、2つの仮説を検討した:1)政策との利害の方向性は信頼および価値類似性の評価に影響を与える、2)意図への期待は評価者の立場によらず一貫して信頼を説明する。2つの実験結果からはほぼ一貫して仮説が支持される結果が得られ、公共的決定場面における価値類似性の位置づけについて考察した。

1 0 0 0 OA 病院の再構築

著者
阿部 憲男 清水 博
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.98-101, 2006-02-20 (Released:2011-10-07)
参考文献数
5

国立療養所岩手病院は, 医師の名義を借りて診療報酬を不正受給したことにより平成12年6月1日に保険医療機関取消処分を受け, 3ヵ月後に再度保険医療機関として指定されたものの, 5年間にわたって, 標榜科と病床数の制限を受けた. 病院の存亡の危機に直面した時期に院長として務めたわれわれは, 職員の士気の昂揚を図り, 各人の意識改革を行うことに主眼をおいた. 岩手病院の存在の意義を明確にするために職員として何をなすべきかを明快で具体的な内容からなる「病院の目標と基本方針」を策定した. 一連の不祥事に学び, 「情報の共有」の重要性を認識し, 情報の共有の場として「診療支援委員会」を毎週1回開催した. また, 広大な敷地の環境美化を図り, その作業を通じて職員間の意思疎通を図ることを目的とした各職場の代表からなる環境整備の日を毎週1回1時間設けた. さらに, 従来の公務員像から脱却し職員の意識改革を行うために, 情報の共有, プラスα, 現場主義等のキーワードを盛り込んだ職員の行動指針として「十訓」を定めた. 以上の4つを, すべてに優先して病院運営の基本的な4本柱とした. その結果, 重症児(者)病棟では, 全国の国立療養所に先駆けて1週間の入浴回数を2回から3回に増やすことを実現し, 夕食の喫食時間の繰り下げ, 病棟配膳から中央配膳への変更, 在宅重症児(者)の短期入所の著明な増加, 食形態の見直し等へと繋がっていった. 病院全体としては, 独法移行後に労務系職員が本来業務を超えて職種横断的な機能的単位である「サービス班」を形成して, 班全体として院内清掃, 洗濯物の整理, 環境整備, 建物設備の補修等に当たる業務へのスムースな移行が可能になった. 看護業務を軽減するために, 看護課への各職場の協力体制が出てきた. 今後は, 国立病院機構の掲げる質の高い医療を遂行するためには, 病院を変えるリーダーとなりうる医師の確保こそが最大の課題である.
著者
中村 博一
出版者
文教大学
雑誌
生活科学研究 (ISSN:02852454)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.47-59, 2013-03

消防団は郷土愛護をかかげる義勇の組織とされ、地域防災の要となるボランティアリーダーと認識されている。本稿はある消防団の民族誌的報告であり、10年あまりにわたる参与観察をもとに断片的な語りや記憶をつなぐ試みである。消防団をめぐる4つの「間」から、現代の消防団の位相を浮かび上がらせようとする。地域の期待に応えられない制度的な矛盾や日本社会の変貌が団員の負担を増やす現状を描き出す。