著者
澤井 晃 山口 秀和 内山 和宏
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.122-127, 1995-07-30

アカクローバへ栄養繁殖形質を導入して永続性の向上を図るため,T. mediumとアカクローバとの雑種胚をコルヒチンを含む培地で培養した。再生した21個体のうち,1個体が染色体数が倍化した複倍数体であった。この複倍数体を柱頭親としてアカクローバと戻交雑を行い,胚培養により植物体を育成した。戻交雑第2代の花粉稔性は2.3-36.8%で,アカクローバの授粉により完熟種子(戻交雑第3代)が得られた。戻交雑第1代の半数が根茎を有し,そのほかの個体は直立型の根茎が地中に埋没する冠根部を形成した。したがって,この稔性のある戻交雑後代はアカクローバの永続性向上に有用な素材である。
著者
藤本實也著
出版者
片倉製絲紡績株式會社
巻号頁・発行日
1943
著者
渡辺 達三 鈴木 雅和
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.187-192, 1992-03-31
被引用文献数
4

蓮は古来,紅蓮,白蓮などとその花色によって分けて呼ばれるように,色彩に大きな関心がもたれてきた。蓮の花色には花弁,雄ずい,花托などの要素が関与し,それら全体によって独特の色あいを呈するが,今回は,そのうちでも大きな要因をなすとみられる花弁を取り上げ,それを拡散照明受光方式による色彩色差計により測定し,L^*a^*b^*表色系による色彩空間を求め,1)品種(間),2)開花経過日数(間),3)着弁位置(間)におけるその実態の把握を行った。
著者
松谷 佳樹
出版者
判例タイムズ社
雑誌
判例タイムズ (ISSN:04385896)
巻号頁・発行日
vol.59, no.17, pp.5-15, 2008-08-01
著者
桑原 裕史 下野 晃
出版者
都城工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

駅前ショッピングセンター内に「鈴鹿高専みんなの理科教室」を開設し、近隣の小中学生対象の科学寺子屋を運用した。元企業技術者の応援を得て、教員と学生により、各種教材を開発するとともに、それを用いた子供たちへの理科教育を実施できた。鈴鹿高専のホームページから、この理科教室のページのリンクを作り、これを活用して、活動内容や予定を掲示するとともに、理科教室の活動内容に関係する質問・解答もできるようにした。この結果、多数の小学生や保護者に付き添われた幼児が理科教室を訪れ、開発した教材を活用して「理科」をより身近に感じるようにできた。
著者
山本 真紗子
出版者
立命館大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2013-04-01

百貨店美術部ともかかわりが深い着物図案創出事業の調査として、近代以降の京友禅の調査をおこなってきたが、その結果を2015年7月の意匠学会大会にて口頭発表とパネル発表にて報告。また『デザイン理論』2016年春号に投稿し、掲載が決定した。2016年3月には、University of Zurichでおこなわれた国際シンポジウム『Katagami in the West 海外での「型紙」の姿』にて、とくに型友禅の現状について報告した。本シンポジウムの内容はスイスでの出版計画が進行しており、筆者の発表についても執筆の予定である。上記の調査を生かし、Google Cultural Institute 「Made In Japan 日本の匠」にも参加、「西陣織」「友禅染(手描き友禅)(型友禅)」ほか7件の展示を作成している。百貨店美術部という近代の枠組みのなかで変化していく画家の生活についての口頭発表を11月の国際共同ワークショップ「風景への眼差しの交叉-ベルリンと京都から-」で行った。また、2014年調査のため訪れた米国メトロポリタン美術館にて開催されていた"Kimono:A Modern History"の展覧会評を『民族藝術』(民族藝術学会)32号 に投稿・掲載された(2016年3月発行)。9月に実施したイギリスでの資料調査では、日英博覧会(髙島屋出品)の遺構の実見や、髙島屋(貿易部)や日本の工芸品輸出・現地での流通にかかわる関連文献を調査した。その他、昨年度発見した中井宗太郎旧蔵資料群の調査をおこなった。本資料群は、中井宗太郎が髙島屋に関与していた大正期から、戦後の立命館大学勤務時代のものが含まれている。現在棒目録を作成済みで、2016年7月に『人文学報』(京都大学)へ論文として投稿の予定である。
著者
時本 真吾
出版者
目白大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は,発話理解の実時間モデルの構築を目標に,統語的情報,韻律,作動記憶制約の実時間相互作用を実験的に検討するものである。本研究の新知見は,(1)文内の依存関係決定処理において,韻律特性の一つとしての統語的休止(syntactic pause)は確かに効果を持っているが,統語的情報を覆すほど強くはないこと,また,(2)統語的休止の効果は処理負荷の低い文よりも高い文において顕著に現れること,(3)さらに作動記憶制約の影響は高負荷の文よりも低負荷の文について顕著に現れることである。本研究の知見は,統語的・音韻的制約の運用機序が,作動記憶容量を含む心的資源の大小によって変化することを示唆している。また,本研究は,作動記憶容量の大きな話者の方が小さな話者よりも言語処理効率が高いという通説に反し,大容量話者は低容量話者よりも文理解が正確だが,低容量話者よりも処理時間が長い傾向を見いだした。この知見は言語処理の効率性の議論に再考を促すものであり,作動記憶容量の大きな話者がより効率的な認知処理を実現するなら,なぜ作動記憶にこれほどの強い容量制限があるのかという理論的問題に進化心理学的解決の糸口を与えるものである。
著者
山田 桐子 宮崎 均
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.73, no.626, pp.819-826, 2008-04-30 (Released:2008-08-20)
参考文献数
61
被引用文献数
4 1

Trend of regional characteristics was revealed by classification based on landform, natural water system resource and formative process of hot spring area. Classification of “ravine” and “hilly land” experienced small-scale development by mostly hot spring cure, medical treatment and health-seeking and leave old streetscape. Classification of “valley-between mountains-flat”, “hilly land-flat” and “flat” experienced major-scale development by mostly merriment and pleasures. Therefore scale of present hot spring area is determined by landform, natural water system resource and formative process of hot spring area.
著者
澤井 晃
出版者
日本暖地畜産学会
雑誌
日本暖地畜産学会報 (ISSN:2185081X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.135-141, 2012-09-28 (Released:2012-12-29)
参考文献数
35

抗酸化能がトウモロコシ茎葉の乾物分解率へ及ぼす影響を明らかにするため,紫トウモロコシ自殖系統と通常の自殖系統との一代雑種について,抗酸化能の指標であるDPPHラジカル消去活性とセルラーゼによるin vitro乾物分解率との関係を調査した.その結果,乾物分解率は抗酸化能と有意な正の相関を示した(r=0.450. P<0.001).その回帰係数は,分解された乾物の平均モル質量が,2,240 g/モルTrolox相当量であることを示した.抗酸化能測定に使った1%TFA抽出物は,セルラーゼで分解された乾物重の74%を占め,乾物分解率と直線的な関係にあった.1%TFA抽出物の加水分解物と薄層クロマトグラフィーはフェルロイル化糖類の存在を示し,その蛍光の強さは乾物分解率が高いほどまた抗酸化能が高いほど強かった.これらの結果は,紫トウモロコシの茎葉に含まれる抗酸化能により,通常は細胞壁の多糖類に酸化的に結合するはずのフェルロイル化糖類が可溶化するため,乾物分解率が増加することを示す.
著者
秋山 和義
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.5-8, 2011

従来の箔検電器の形を変更して,箔には学校にあるコピー機や印刷機の消耗品として使われているマスター紙を用い,180°まで開く箔検電器ができた。また,アルミホイルを用いて,より大きな箔の,帯電に応答のよい箔検電器もできた。この箔検電器は乾電池で開かせることができ,コンデンサーで電気を蓄える実験ができる。この新型箔検電器は生徒が自作でき,静電気のいろいろな観察・実験に使用できる。
著者
木崎 昂裕 並木 明夫 脇屋 慎一 石川 正俊 野波 健蔵
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.30, no.9, pp.924-931, 2012 (Released:2012-12-15)
参考文献数
12
被引用文献数
1

Humans can perform fast and skillful manipulations using various parts of the body by effectively utilizing the dynamics of the targets. Visual sensation is the most important human sense used for such manipulations. It is obviously preferable that robot can perform various tasks using same end effectors like a human hand and using visual information. Juggling is one such example involving skillful and dynamic manipulations, and visual information is essential for it to be successful. Previously, there have been several studies about robotic juggling. However, none of these studies have considered cases in which a human-like multifingered hand-arm is used for the robotic juggling. The purpose of this study is to achieve two-ball juggling using our robotic hand-arm, which has three general purpose fingers, and stereo vision. The trajectory of the robotic hand-arm is generated based on the ball's estimated dropping position and moment, and the robot catches the ball. The juggling motion is achieved by repeating this cycle.