著者
植村 邦彦
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.151-156, 2003-04-15 (Released:2009-02-19)
参考文献数
19
被引用文献数
1
著者
Deqiang Liu Xubin Zhang Yerong Feng Ning Pan Chuanrong Huang
出版者
Meteorological Society of Japan
雑誌
SOLA (ISSN:13496476)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.203-209, 2018 (Released:2018-12-26)
参考文献数
39
被引用文献数
1

Using data from nine ensemble prediction systems (EPSs), we analyze uncertainties in forecasted tropical cyclone TC track (TCT), TC intensity (TCI) and relevant heavy rainfall (TCHR) for Typhoon Soudelor (2015) as it affected the Taiwan Strait and surrounding regions. The largest uncertainties in track predictions occurred when Soudelor traversed Taiwan and when it recurved northeastward after making landfall in mainland China. These large uncertainties seem to be ascribed to the topography of Taiwan and the spread of the perturbed steering flows, respectively. TCI spread was stronger before rather than after the Soudelor made landfall, with regional EPSs having stronger spread than global EPSs. This TCI spread showed high correlation with the evolution of the spread of vertical wind shear at the location of TC center. Large spread in 24-h TCHR during Soudelor's landfall correlated with low-level jets and convergences in most EPSs, and TC track variation had played important role in TCHR uncertainty. At last, the spread–skill relationships among different groups are explored.

5 0 0 0 IR 飲酒戒考

著者
杉本 卓洲
出版者
金沢大学
雑誌
金沢大学文学部論集. 行動科学科篇 (ISSN:02856514)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.77-93, 1985-01-30

5 0 0 0 OA 越・佐傑人譜

著者
日本風土民族協会 編
出版者
日本風土民族協会
巻号頁・発行日
vol.昭和14年度版, 1938
著者
Keiichi Kakui Shinri Tomioka
出版者
The Japanese Society of Systematic Zoology
雑誌
Species Diversity (ISSN:13421670)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.61-68, 2018-05-25 (Released:2018-05-26)
参考文献数
22

We establish the new anarthrurid genus Tsuranarthrura gen. nov. based on the new species T. shinsei sp. nov. collected from 1890 m depth off the eastern coast of Japan, northwestern Pacific Ocean. Tsuranarthrura gen. nov. is the third paratanaoid genus with members having a fused segment composed of pereonite 6 and the pleon, a character state previously restricted to the genera Coalecerotanais Larsen, 2003 (Family incertae sedis) and Metagathotanais Bird and Holdich, 1988 (Family Agathotanaidae). Among anarthrurid genera, Tsuranarthrura gen. nov. is similar to Anarthrura Sars, 1882, Anarthrurella Bird, 2004, and Crenicarpus Drumm and Bird, 2016 in having the labrum not laterally compressed and the antenna with naked fourth and fifth articles from the distal end. However it differs from the latter three in having pereonite 6 fused with the pleon, the maxillipedal endite with a distal seta, the chelipedal merus with a ventral simple seta, and the merus naked on pereopods 2 and 3. We also present the nucleotide sequence for part of the cytochrome c oxidase subunit I (COI) gene in T. shinsei for future use in DNA barcoding or phylogeny.
著者
市川 裕介 小林 透
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.1195-1203, 2011-03-15

我々は,レコメンデーションなどでの利用を目的としたサイコグラフィック属性として,ユーザの多様性受容度をユーザ個々のWebアクセス履歴のべき乗則を利用して推定する手法の提案を行った.実履歴を用いた検証の結果,ユーザ個々のサイトアクセス傾向がべき乗分布を示すこと,べき指数が観測期間によらずユーザ固有の特性値であること,べき指数がユーザの多様性受容度に相関があることから,提案手法が有効であることを示した.
著者
高橋 将文
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.105, no.4, pp.747-752, 2016-04-10 (Released:2017-04-10)
参考文献数
12

免疫は,細菌やウイルスといった病原体などの異物(非自己)を排除する生体反応であり,ヒトの免疫システムは自然免疫と獲得免疫とに分けられる.免疫システムの異常は様々な疾患の病態に関与するが,自己免疫疾患(autoimmune disease)は主に獲得免疫の異常によって引き起こされる.近年,この自己免疫疾患と対比される疾患として,主に自然免疫の異常に起因する自己炎症疾患(autoinflammatory disease)が注目されている.また,単純な免疫システムと考えられてきた自然免疫が,獲得免疫の始動に必要不可欠であるとともに,自己免疫疾患の発症機序においても重要な役割を果たしていることがわかってきた.中でも,病原体由来の核酸を認識する自然免疫のパターン認識受容体(pattern recognition receptor:PRR)が,自己由来の核酸を認識することで炎症・免疫反応を惹起し,代表的な自己免疫疾患である全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE)の病態に関与することが明らかになってきている.
著者
美馬 のゆり Noyuri Mima
出版者
電気通信大学
巻号頁・発行日
2010-03-24

本研究では、科学技術に関わるいくつかの教育実践事例をもとに、学習環境のデザインの取組みと結果について、その過程を含めて学習の共同性と社会性の観点から明らかにし、21 世紀における初等教育から高等教育、さらには生涯教育までをも含めた、学習環境をデザインする際のデザイン原則を導出することを目的とする。学習環境のデザインとは、目的、対象、要因、学習に至るまでの過程などを意識した活動であり、そこに関わる人々の活動を物理的環境も含めて組織化し、実践しながら、振り返り、位置付け、修正していくという、構成的で、循環的な、環境に開いた学習環境を創造する行為を指す。本研究は、学習科学が誕生していく流れの中で実施してきたものである。学習科学の誕生に密接に関わる認知科学では、一連の学習研究から、学習の「共同性」や「社会性」の重要性が明らかになっていった。情報通信技術を利用する革新的な学習環境のデザイン研究を実施する上では、社会的にはその環境は全く整っていない時代であった。そのような状況において、関係者と交渉しながら環境を独自に整備し、実践者と密な関係を築きつつ、研究チームを組織し、ある時は実践者となり実践研究を行ってきた。本論文は以下の4部から構成される。第Ⅰ部 学習環境デザインのための基礎理論第Ⅱ部 学習環境デザインのための基礎実験第Ⅲ部 学習環境デザイン・モデルの実験第Ⅳ部 学習環境デザイン・モデルの展開はじめに、研究の背景や目的とともに研究手法について述べる。学習環境デザイン研究には、近年の認知科学研究および、教育におけるコンピュータの利用に関する研究という二つの大きな流れが存在する。そこで学習環境デザインのための基礎理論として、これらの流れをそれぞれ概観する。そこから誕生した学習科学という研究分野および、「デザイン・メソッド」という研究手法について論じる。デザイン・メソッドとは、デザイン、実践、評価を繰り返すことによりその環境を洗練させていく過程である。次に二つの基礎実験結果を考察する。まず、小学生と科学者が参加する通信ネットワークを利用した科学の学習環境に関する実践研究を行った。その結果、二つの異質な実践共同体の接続によって、学習者の社会的動機づけが促進され、学びが生じたことが明らかになった。そこでは想定していた小学生だけでなく、科学者が共同的に活動することで共同的メタ認知が促進され、科学者の側にも学びが起こったことが示された。次にもうひとつの基礎実験として、大学において「ものづくり」を取り入れた授業をデザインし、その学習過程を分析、考察した。その結果、ものづくりを取り入れた授業では、学校外の共同体との社会的な関わりや、その共同体の中に存在するモノ(道具や制度などの人工物)との相互作用の機会、すなわちモノを介した活動によって共同的メタ認知および社会的動機づけの機会が提供され、学習が促進されることが明らかになった。学習環境デザインのための基礎理論を検討し、それを踏まえた2つの基礎実験で得られた知見および、学習に関わる認知科学の研究成果を応用し、大学の学習環境デザイン・モデルの実践研究を行った。大学における学習者を学生だけでなく、教員をも含めて位置づけ、大学全体の学習環境を「制度」と「空間」の両側面からデザインした。10 年にわたる取り組みの過程とその結果の考察から、学習科学研究が教育の改善、改革において、制度設計、空間設計の段階から貢献できることが示された。学習の共同性および社会性を基軸にした学習環境デザイン研究を進めてきたことにより、デザイン原則(空間、活動、共同体、道具、デザイナー)が導出された。それは、学習環境デザインの視点を学習者と教師という教室内の関係から、複数の学習者、複数の教師や専門家、地域住民といった学校外の人々との関係まで広げ、その実践の「持続可能性」を考慮したことによる。本研究で導出されたデザイン原則、および新たなデザイン研究の手法を適用することで、学校教育だけでなく、市民活動、生涯学習までをも含めた学習環境のデザインについての応用可能性が明らかになった。学習の共同性および社会性を基軸にすることで、学校という枠組みを超え、組織、さらには社会の持続可能な変革へとつながっていくことが、新たなデザイン研究の方法論とともに示された。本研究で明らかになったデザイン原則や、学習環境デザイナーの位置づけの変化は、革新的な学習環境を持続可能なものにしていくという目的によって、導出されてきたものである。科学技術が高度に発達し、社会的環境の変化の激しい21 世紀の社会において、共同体の再生産と継続を行っていくには、共同体内部に、自己のおかれた状況を認識し、あるときは革新的な変化を生み出していく「学習」機能すなわち、「持続可能な学習(サステイナブル・ラーニング)」を備えておくことが鍵となる。サステイナブル・ラーニングは、教室などの学習の現場から、生産の現場、労働の現場、福祉の現場のみならず、政策の立案の現場まで、その組織や社会が継続していくために、実践共同体が持つべき機能である。そこには、本研究で導出されたデザイン原則とともに、共同体内部の学習環境デザイナー・チーム「サステイナブラーズ(sustainablers)」の存在が不可欠であることが明らかになった。本研究の独自性は、学習の共同性と社会性に注目した学習環境デザインの有効性と共に、そのデザイン原則を明らかにした点である。これに加え、これまで教育・学習研究ではあまり扱われてこなかった大学の学生や教職員、企業や市民活動における成人の学習への洞察と、学習科学の研究者の新たな役割の強調にある。新たな役割とは、学習と社会の関係を常に意識し続けること、社会にどのように寄与しているかを常に自分に問いかける姿勢を持つことである。学習に関わる活動に深く、そして継続的に従事していることから、そこから導かれる予見、すなわち新たな学習環境の可能性について語ることは可能である。またそれだけでなく、具体的な学習環境をデザインし、実践し、改良しながらその成果を過程も含めて公表し、社会に対して積極的にはたらきかけを行っていくことも重要な役割のひとつである。
著者
平石 界
出版者
日本基礎心理学会
雑誌
基礎心理学研究 (ISSN:02877651)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.113-116, 2017-09-30 (Released:2017-12-07)
参考文献数
23

Looking back at my own staggering research history, I will discuss and reflect on why and how people should forge their own identities as a researcher in psychological science.
著者
揚妻 直樹
出版者
農山漁村文化協会
雑誌
生物科学 (ISSN:00452033)
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.117-126, 2013-11-01

野生シカに関して農作物被害と生態系への悪影響という二つの問題が起きている.どちらの問題に対しても,シカの個体数を駆除によって制御すれば問題が解決すると考えられてお り,実際そうした考えに基づく対策が長い間,継続されてきた.しかし,農作物を守ることと自然生態系を守ることは原理的に大きく異なる問題である.従って,異なる視点からの対策が求められる.ここでは,それぞれの問題はどういう発想で対処すべきかを考える.
著者
仲田 公輔
出版者
公益財団法人 史学会
雑誌
史学雑誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.125, no.7, pp.40-63, 2016

ビザンツ皇帝レオン6世(在位886-912)は、帝国東方のアルメニア人有力者に対して交渉を持ち、彼らを利用して新たな軍管区の設置も行ったとされる。この政策はJenkinsらの従来の研究においては、9-10世紀にかけてのビザンツ帝国の積極的東方進出政策の文脈に位置づけられ、後の大規模な拡大の土台だと解釈されてきた。しかし本稿は、近年のHolmesやShepardが10世紀以降の「再征服」本格化の時期について行った、ビザンツ帝国の東方に対する一貫した戦略の想定を見直す研究に鑑み、その始点とされるレオン6世の政策の意義についても再考を試みる。その際に、従来は十分に議論されてこなかったアルメニア人勢力側の主体性にも着目し、彼らの動向のビザンツの政策への影響についても考察することで、新たに境域での両者の双方向的な関係性の実態の一端を明らかにすることを目指す。<br>そのため本稿では第一に、イスラーム勢力の動向や、アルメニア人有力者間の関係も視野に入れ、レオン6世期のアルメニアの状況・政治構造について整理して考察し、その中でのアルメニアの諸勢力の動向とその背景について議論する。その過程で、アルメニア人勢力側にも主体的にビザンツに働きかけうる状況が存在することも確認できる。第二に編纂物を中心とするギリシア語史料に目を向け、ビザンツ帝国がそのようなアルメニアをどのように位置づけていたのかを再検討する。そして最後にそれらを踏まえた上で、レオン6世期のアルメニア境域政策の個別事例の詳細について再検討し、ビザンツ=アルメニア境域における政治秩序の再編の実態を明らかにする。<br>こうした考察を経ることで、レオン6世の政策からは、ビザンツ帝国側が一貫して主導権を握っていたわけではなく、アルメニアの諸勢力が彼らの側の事情に基づいて帝国側に対して行う様々な働きかけを行い、それに対する反応として帝国側が対策措置を講じていくという、相互交渉の実態が明らかになるのである。