著者
金城 道男 池田 啓 柳生 博 敷田 麻実
出版者
「野生生物と社会」学会
雑誌
ワイルドライフ・フォーラム (ISSN:13418785)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.8-9, 2007-05-10

大宜味村の嘉如加という集落にある山は、四十年ほど前まではてっぺんまでが段々畑で、林は伐採され、奥に入っても炭焼き小屋があるなど、人間の手がかなり加えられていました。そこにはまさしく、柳生さんがお話しになっていた「里山」がありました。このような人里でも現代まで生き抜いてきたのが、「飛べない鳥・ヤンバルクイナ」です。ところがマングースなどが入ってくると、地上の雛も簡単に見つかってしまい、餌食になってしまう。もともと、やんばるの森には肉食獣が存在しないため、人間が持ち込んだマングースや捨てネコなどに、ヤンバルクイナは対処する力がありません。この状態を放置しておけば、ヤンバルクイナは絶滅してしまいます。ヤンバルクイナを守ることができれば、やんばるの森全体の生物が守れる、ともいわれています。対策として、マングースの侵入防止柵を設置し、ヤンバルクイナの保護のための救命センターを開設して活動しています。くやしいことにマングースの進出を食い止めることはできていません。とうとう人間の力でコントロールできないところまで来てしまいました。ヤンバルクイナの棲息区域は北上の一途を辿っており、これはマングースの進出規模と比例しています。現在の大宜味村では、ヤンバルクイナをめったに見ることがなくなりました。それでも、私には夢があります。名護の豊かな森でもヤンバルクイナが見られるようになることです。
著者
中正 恵二 大山 秀樹 寺田 信行 山田 直子 山根木 康嗣 中村 秀次 浦出 雅裕
出版者
兵庫医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

非アルコール性脂肪性肝炎発症(NASH)患者および脂肪肝(FLD)患者のそれぞれの歯周病に関わる臨床パラメーターを比較した結果,FLD患者に比べてNASH患者において,歯周病の病状の悪化が見られた。また,歯周病細菌に対する血清抗体価においてもFLD患者に比べNASH患者の方が高い傾向を示した。以上の結果から,歯周病が脂肪性肝炎の病態に関与することの可能性が示された。
著者
佐藤 喜世恵
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大学教育学部附属中高等学校紀要 (ISSN:03874761)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.97-99, 2004-11-30

喫煙、飲酒、薬物乱用防止教育は、小学校から実施され、高校生にもなると3度同じ授業内容をうける生徒もいる。飲んではいけない、使ってはいけないということは、十分承知している。しかし、健康な行動が継続できない人が出てきてしまう。ストレス対処の方法が上手くできない精神的に不安定な高校生の時期に、携帯電話やメールに依存してしまう生徒も増加している。一つの依存が次の依存を導いてしまう。そんな危険性を生徒自身が自覚して、心の健康を維持するための努力を惜しまないでほしい。そんな願いから「依存」ということにこだわり、授業を実践した。
著者
新谷 奈津美
巻号頁・発行日
2005

Thesis (Ph. D.)--University of Tsukuba, (A), no. 3739, 2005.3.25
著者
松本 慎一
出版者
日本膵臓学会
雑誌
膵臓 (ISSN:09130071)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.176-182, 2011 (Released:2011-05-10)
参考文献数
22

膵島移植は提供された膵臓から膵島細胞を分離し,分離された膵島細胞を移植するインスリン依存状態糖尿病に対する移植治療である.移植手技そのものは低侵襲であり,患者にとって優しい治療であるが,膵島を分離する技術は難しく,膵島分離の技術革新は重要な研究テーマである.我々は,膵島分離の成績を向上させるために,膵管保護技術,酸素化二層法膵保存,密度を調整した密度勾配遠心法などを導入した.その結果,最新のプロトコールを用いると膵島分離成功率は90%に達し,さらに,1名のドナーの膵臓を用いてのインスリン離脱が可能であった.膵島分離成績の向上は,直接膵島移植の成績に貢献し,膵島移植を標準治療とするために重要と考えられる.

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1932年07月27日, 1932-07-27

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1930年05月01日, 1930-05-01
著者
内海 成治
出版者
日本教育社会学会
雑誌
日本教育社会学会大会発表要旨集録
巻号頁・発行日
no.48, pp.96-97, 1996-10-04

青年海外協力隊は教育分野の隊員が多い。ホンデュラスにおける協力隊員の調査をとおして、協力隊員自身が自分たちの活動をどのように考えているのかを分析する。40%近くの隊員が自分たちの活動を否定的に見ている。その原因としては、派遣のシステム上の問題や隊員の自己の活動に対するイメージの影響が考えられる。
著者
Brown W. G.
出版者
公益社団法人精密工学会
雑誌
精密機械 (ISSN:03743543)
巻号頁・発行日
vol.8, no.96, pp.586-587, 1941-09-25
著者
小林 昭博
出版者
関西学院大学
雑誌
神學研究 (ISSN:05598478)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.1-14, 2006-03-20
著者
松山 倫也 SETHU Selvaraj SETHU Selvaraj
出版者
九州大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

脊椎動物の性成熟を支配する脳-脳下垂体-生殖腺軸(BPG-axis)の活動は, 春機発動の開始に伴い活性化すると考えられているが, 魚類ではその詳細は明らかでない。これまでBPG-axisの最上位における生殖制御因子として生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)が知られていたが, 近年, 哺乳類において, GnRHの分泌を促して性成熟の引金を引く因子, キスペプチン(Kiss)が発見された。急速に進展している哺乳類でのKiss研究に比べ, 魚類のKiss研究は少なく, 現在, メダカ, ゼブラフィッシュ, キンギョ, フグやシーバスでの研究があるに過ぎず, その機能もほとんど明らかでない。本研究では, 春機発動機構解明のための解析ツールと全生活史にわたる飼育実験系が整備されているマサバを用いて, 期間内(平成23年9月~25年8月)に, KissによるGnRH制御機構, およびマサバへのKiss投与による春機発動促進効果を明かにする。本年度(平成25年4月~平成25年9月)は, 2種のKiss受容体(KissR1, KissR2)の遺伝子クローニングを行い, 合成したマサバKiss1-15およびKiss2-12をリガンドとしたレポーター遺伝子アッセイを行った。その成果、KissR1はKiss1-15の、またKissR2はKiss2-12の固有な受容体であり、それぞれのKiss受容体へのシグナルは、PKC/MAPKs経路で伝達されることが明らかとなった。
著者
Rochanachirapar Wasu 村上 勝久 山崎 直紀 本多 友明 阿保 智 若家 冨士夫 高井 幹夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.519, pp.7-10, 2004-12-09

スクリーン印刷によって成膜した力¬ボンナノチューブ(CNT:Carbon Naontube)冷陰極に照射エネルギー密度とストライプステップを変えながらXeClエキシマレーザーを照射し、CNT冷陰極のエミッション特性改良を試みた。180×0.4mmストライプでストライプステップが0.4mmのレーザーを照射することによって均一なエミッションサイトの分布が得られた。照射パワー密度6MW/cm^2のレーザーを照射を行った場合、同値電界は1.2V/μm以下になり、3.2V/μmの電界で電界放出電流密度は2.0 mA/cm^2以上になった。
著者
中村 璋八
出版者
古事記学会
雑誌
古事記年報 (ISSN:02896958)
巻号頁・発行日
no.27, pp.p14-33, 1985
著者
藪谷 勤 二宮 裕美子 服崎 佑亮 東 沙樹 野崎 友則 赤岩 ゆみ 水野 貴行
出版者
宮崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

ダッチアイリスのアントシアニン生合成機構を解明し、その成果を育種に利用するために本研究を実施した。その結果、まずアヤメ属では新規のマロニル化アントシアニンやアセチル化フラボンの存在を推定した。次に、アントシアニン生合成に関与しているDFRおよび3RT遺伝子などを単離・解析し、CHSおよび5GT遺伝子のペチュニアへの導入にも成功した。さらに、DFR遺伝子のプロモーター領域へのレトロトランスポゾンの挿入が外花被の白色化を誘導する可能性を示した。
著者
脇田 彩
出版者
SHAKAIGAKU KENKYUKAI
雑誌
ソシオロジ (ISSN:05841380)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.3-18,134, 2012

This study examines gender neutrality in occupational prestige scores focusing on gender information of people whose occupations are evaluated by respondents. In this study, a survey was conducted in which student respondents were asked to evaluate56 occupations with the gender of the incumbents specified, the male and female occupational prestige scores were calculated based on the respondents' evaluations. The analysis produced three findings regarding the effects of the evaluated persons' gender information on their occupational prestige scores. First, there is little difference between male and female average occupational prestige scores. Second, both male and female occupational prestige scores computed from the respondents correlate strongly with the occupational prestige scores from the 1995 social stratification and social mobility (SSM) survey, in which the gender of occupational incumbents was not specified. Third, in the occupations with higher percentages of female workers, female occupational prestige scores tend to be higher than male scores. Two important results were obtained regarding the gender neutrality of occupational prestige scores. First, regardless of gender information, the occupational prestige score provides a stable index of social status. Second, for occupations with a large female workforce, the occupational prestige score's gender neutrality may not be reliably assumed because people whose occupations fit the stereotypes of their gender are evaluated higher than those people of a different gender in the same occupations. To confirm these results, a larger survey of respondents with diverse characteristics is required to clarify how gender information influences the evaluation of people, and to explain in detail the relationship between gender and occupational prestige scores.