著者
近田 文弘
出版者
国立科学博物館
雑誌
Bulletin of the National Science Museum. Series B, Botany (ISSN:03852431)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.63-65, 2005-06

Swertia japonica (Schult.) Makino var. latifolia Konta is a new variety characterized by broader leaves than those of typical variety of Swertiajaponica (Schult.) Makino. This variety was discovered in Mt. Mihara-yama in Hachijo Island, Tokyo, Japan. Several specimens cited in this paper suggest that this variety is distributed in the Izu Islands as well as Honshu, mainland of Japan.
著者
上原 沢子
出版者
鹿児島大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2013-08-30

脳機能活動の検討を行い、脳-腸相関を軸とした異常機能活動と消化器との機能的相関を調べるため、先行して、顎口腔の形態学的・機能的特徴と心理学的特徴および脳機能活動を調査した。計算負荷によるストレス負荷時、無意識の咬みしめを想定した手の握り締め時の筋活動と心理的評価および脳賦活部位を検討した結果、各被験動作時に咀嚼筋活動は増加し、VAS値は高く、ストレスを感じていたことが示唆された。さらに、覚醒時の咀嚼筋活動の増加を引き起こすとされる食道への実験的な酸刺激により賦活する島と前帯状皮質が本研究でも賦活したことから、覚醒時ブラキシズムのような無意識時の咬みしめ時に島と前帯状皮質の関連が示唆された。
著者
上原 一浩 関 智弘 鹿子嶋 憲一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-II, 通信II-無線通信・無線応用 (ISSN:09151885)
巻号頁・発行日
vol.78, no.9, pp.593-601, 1995-09-25
被引用文献数
57

従来より,屋内伝搬遅延特性の解析に適用されている幾何光学的解析手法に,任意の送受信アンテナ指向性と偏波の効果を含めて計算するアルゴリズムを組み込んだ.直方体の部屋においてこれらを含めた計算を行う際に必要な角度情報等を,部屋の幾何学的性質から容易に求める手法を示した.本手法によりマルチパス伝搬環境における狭ビームアンテナの遅延波抑圧効果を定量的に示した.例えば,送受信アンテナが共に無指向性の場合に対し,半値角30°のペンシルビームを用いた場合には遅延スプレッドは1/10近くまで低減される.これらにより,屋内高速無線データ通信において高い伝送品質を実現するためのアンテナ半値角や偏波等の設計手法が示された.
著者
船越 和正 K. Funagoshi
雑誌
人文論究 (ISSN:02866773)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2/3, pp.65-80, 1976-09-05
著者
中垣 恒太郎
出版者
常磐大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

Popular Culture Association(Texas/Southwest)にて昨年度末(2007年2月)に行った、研究発表と学会参会による研修成果を軸に一年間の研究活動を展開した。アメリカ合衆国での「リアリティTV/メディア・スタディーズ」に関する最新の研究動向を参照した経験に基づき、日本映像学会第33回全国大会にて、主に「アメリカ合衆国におけるリアリティTVの動向」「日米および世界におけるリアリティTVをめぐる状況の比較考察と展望」にまつわる研究発表、さらに文学・環境学会(ASLE)日韓合同シンポジウム(8月)にて「1960年代以降の日本における公害と怪獣の創造」にまつわる研究発表を行った。共にアメリカ・日本・アジアに及ぶ比較文化的観点から、メディアを中心に時代状況とドキュメンタリー表現の関係について考察した成果であり、本研究課題の最終年度をしめくくるにあたり、3年間の研究成果の一端を具体的なケース・スタディの形で示すことができた。若手研究での研究課題であることからも、研究企画を課題期間終了後も発展継承させていく必要性があるだろう。学会での発表原稿を加筆改稿した上で、主要な学術雑誌への投稿論文としてまとめる機会を持ちたい。ドキュメンタリー作品が虚構性に対して自覚的であることをますます強いられていく状況の中で、「作り物の世界」を現出させるためにドキュメンタリー製作を作中に組み込む「モキュメンタリー」表現のあり方について関心をより一層深めるに至った。近年のドキュメンタリー表現において大きな潮流となっている、「セルフ・カメラ」の手法によるアイデンティティ探求の試みについて、さらに焦点を絞った検討を続けていきたい。研究テーマをより限定した形で、次の研究段階に進む足がかりを築き上げることができたことが、本研究期間の最大の収穫である。
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.395, pp.42-43, 2006-03-10

静岡県が道路の幅を11mから17mへと拡幅する都市計画の変更を決定したことに対し,東京高等裁判所は2005年10月20日,「交通量などの現状や将来の見通しは合理性を欠く」とし,決定は違法との判決を下した。 訴えを起こした住民側の代理人の飯田豊浩弁護士は,「調べた限りでは,高裁レベルで都市計画決定を違法とした判決は初めて」と言う。
出版者
大分県海洋水産研究センター
雑誌
大分県海洋水産研究センター調査研究報告 = Bulletin of Oita Institute of Marine and Fisheries Science (ISSN:13430602)
巻号頁・発行日
no.5, pp.23-28, 2004-11

1)1990-2002年度の13年間の周防灘大分県ノリ漁場の水温、比重の値を標準化して推移動向をとりまとめた。また、水温と日平均気温との関係を検討した。さらに、標準化した値を年度ごとに平均し、「高」、「平年並」、「低」水温(比重)年度の3つに分類した。2)赤ぐされ病と壺状菌病の発生日と被害の状況をとりまとめ、水温や比重との関係を検討した。また、壼状菌病については9月15日-10月20日の水温の推移と同病害の発生の有無について検討した。さらに、赤ぐされ病の発生日について、本県と福岡県有明海を比較した。3)ノリ漁場の水温は日平均気温と強い正の相関にあり、水温と気温は密接に関連していた。4)「高」水温年は1990、1998年度、「低」水温年は1995、2002年度であった。また、「高」比重年は1994、1995年度、「低」比重年は1993、1997、1999年度であった。5)赤ぐされ病は過去13年間のうち12カ年で発生していたが、低水温の年や高比重の年には発生が抑制されるか、発生時期が遅延する傾向が見られた。6)壺状菌病は過去13年間のうち7カ年で発生していたが、水温が9月中に22℃を下回るような、いわゆる早冷年に発生する傾向にあった。7)赤ぐされ病の発生日は11月20日前後が多く、福岡県有明海の発生より、およそ2週間遅れていた。8)地球温暖化に伴う今後の水温上昇を考えた場合、赤ぐされ病の抑制が期待される年は減少するが、壺状菌病の発生する年も減少すると推察された。
著者
根本 信 高瀬 嗣郎 長谷部 大輔 横田 崇
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.346-350, 2009 (Released:2010-03-05)
参考文献数
15

With the progress of recent seismological research, we have understood that slip distribution of earthquake fault rupture is generally heterogeneous and has fault asperity. However this heterogeneity of fault slip has not been considered enough in scenario earthquakes of tsunami prediction. In this study (1) we performed inversion analyses of past three large earthquakes in Japan sea (1964 Niigata, 1983 Nihonkai-Chubu and 1993 Hokkaido Nansei-Oki) using tsunami height data in order to investigate the characteristics of slip heterogeneity, (2) based on the inversion results, we proposed a modeling procedure of fault asperity on tsunami source model of scenario earthquakes.
著者
小林 幹男
出版者
長野女子短期大学出版会
雑誌
長野女子短期大学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.7, pp.11-30, 1999-12-21

五街道宿駅の役割は、公用通行者に人馬を提供し、継ぎ立てを行うこと、および幕府などの公用通行者や参勤交代の諸大名、公家・公卿などの貴人らに休息・宿泊の施設を提供することであった。江戸時代の宿駅の負担は、幕末期に向かって年々増加するが、助郷村の負担もこれに伴って必然的に増加し、宿駅と助郷村との紛争も各地で頻発した。幕末期に街道通行が増加した原因は、幕府などの公用旅行者の増加と経済の発達に伴う商品流通の拡大であったと考えられる。文久元年(1861)の皇女和宮下向の大行列と文久2年の幕政改革に伴う翌3年の通行量の増加は、幕末期の宿駅と助郷村の負担の増加の中でも特筆に値する。「和宮様の御通行」といわれる大行列は、京方1万人、江戸方1万5千人といわれ、文久元年10月20日辰刻に京の桂宮邸を出発し、11月14日に板橋宿に到着して、翌15日に無事江戸に入った。和宮下向の大行列の特色は、きわめて短期間に8万人もの人馬・調度が街道を通行し、宿駅と助郷村に大きな負担を課したことである。また、文久3年の人馬の通行は、長久保宿の場合、文久元年の人足総数が22,693人、馬8,412疋であったのに対して、文久3年の通行は、大名家の妻子などが国許に帰るものが多く、人足総数47,507人、馬9,439疋を数え、春から秋にわたって街道を通っている。和宮下向の人馬・調度の継ぎ立てのために、中山道八幡宿に動員された助郷村は、定助郷佐久郡28か村、当分助郷小県郡14か村、更級郡14か村、埴科郡8か村、新規当分助郷佐久郡4か村、小県郡6か村、遠国新規当分助郷甲州八代郡72か村、越後国蒲原郡64か村と記され、合計120か村(清水岩夫1998 史料16)の村々に助郷が割当てられている。このとき八幡宿と塩名田宿は、岩村田宿・小田井宿と合宿(組合)になって和宮の大行列を次の宿泊地である沓掛宿まで継ぎ通しを命ぜられた。また、下水内郡栄村の市川家に伝わる文書(現在県立歴史館に寄託)によれば、北信濃の高井19か村が岩村田・小田井両宿に助郷を命ぜられている。この奥信濃ともいわれる村々から追分宿へは、飯山・迫分間がおよそ100キロである。この距離に飯山から奥信濃の各村々への道程を加えれば、少なくとも片道2泊3日以上の行程になるであろう。また、「野沢温泉村史」によれば高井郡37か村が、追分・沓掛・軽井沢の浅間3宿に助郷を命ぜられたと記されている。この北信濃関係の調査は、まだ不十分であるが、その実態を探ることは、和宮下向と北信濃の農村の助郷問題を考え上で重要である。本稿では和宮の下向と北信濃の高井郡各村の助郷問題と共に、近世における奥信濃の街道交通の問題も合せて推考し、遠隔地の助郷に関連する助郷村と農民の負担の問題も考察することにした。
著者
宮本 久美 中谷 章
出版者
和歌山県農林水産総合技術センター
雑誌
和歌山県農林水産総合技術センター研究報告 (ISSN:13455028)
巻号頁・発行日
no.12, pp.21-31, 2011-03

'ゆら早生'の樹冠内における果実品質変動の要因解析を行った. 2009年10月20日に収穫した場内2園地の合計3樹を供試し,果実重,遊離酸含量,糖度に及ぼす着果位置や果実特性の影響を数量化Ⅱ類により解析した.その結果,'ゆら早生'果実の肥大には,有葉果の多い樹づくりが重要であり,養分の流れの良い整枝と着果位置が望ましく裾なり果は小玉になりやすいことがわかった.遊離酸含量については,有葉果で減酸が早く,扁平で果皮が薄く糖度の高い小玉果で、酸が高かったことから,強い乾燥や着果負担などで正常な果実発育を抑え込まない管理が重要と思われた.また,果実熟度に関与する要因が遊離酸含量に影響していたことから,多孔質シートマルチなどによる日照条件の改良,裾なりや懐なり果実の摘果などとともに,適期の収穫が酸高の防止に重要と思われた.糖度については,樹冠の上中部に位置し,果梗枝が細く収穫期には下向きに垂れる果実,直花果よりも有葉果で糖度が高かった.樹によって正反対の影響を及ぼす要因が多く,これらは果実への養分の流れやすさに関係していると思われた.以上の結果から,'ゆら早生'の果実品質変動は,基本的には従来の早生ウンシュウミカンでの知見を踏襲するものであるが10月上旬~下旬に収穫する極早生であるため果実熟度の違いによる変動が加わり,さらに,根の発育が悪く樹勢の弱い品種であるため果実への養分の流れやすきの要因が加わることが明らかになった.このことが'ゆら早生'の果実品質変動を大きくしており,外観や従来の知見では予測しにくい原因であることがわかった.
著者
相場 健一 小泉 美佐子
出版者
日本老年看護学会
雑誌
老年看護学 : 日本老年看護学会誌 (ISSN:13469665)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.75-84, 2011-11-30

本研究の目的は,重度認知症高齢者に経皮内視鏡的胃瘻造設術(胃瘻)による経管栄養法を選択した家族の代理意思決定に伴う心理的プロセスを明らかにし,その課題と看護支援への示唆を得ることである.研究方法は,胃瘻を選択した認知症高齢者の家族13人に対して半構成的面接を行い,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析した.そのプロセスは《摂食困難への悩み》《命をつなぐための選択と葛藤による絞り込み》《最後までみる覚悟をしての決断》《胃瘻のある生活への不安と期待》《介護生活に対する自信と不安》《満足するものの自問自答を繰り返す》の6つのカテゴリーで構成された.家族は医師への信頼と患者の命をつなぎたい思いから胃瘻を決断していた.しかし,そこには迷い,葛藤,不安,答えの出ない代理意思決定への悩みが存在した.看護師は家族に対して高齢者にとっての胃瘻の意味を考えるように促し,家族が自らの決定に意味を見いだせるようにかかわる必要性が示唆された.
著者
菊地 淑人
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会大会学術講演梗概集
巻号頁・発行日
pp.883-884, 2011-08

2011年度日本建築学会大会(関東)2011年8月23日~25日 於:早稲田大学
著者
高田 豊雄 ビスタ B.B. 吉本 道隆
出版者
岩手県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

近年、フィッシングやパスワード推測、不注意によるマルウェア感染といった人間を糸口とするセキュリティ被害が増えている。本研究では、ユーザビリティ工学や教育工学、認知科学といった人間を取り扱う学問の最新成果をとりいれたセキュリティ向上の方策を考案する。具体的な課題としては 1) 最新の認知科学の知識を導入した記憶容易性と安全性を両立させたパスワード認証方式、2) 最新の教育工学の知見を導入したセキュリティ教育システム設計方法論の確立、3) 可用性を重視した一般ユーザ向けセキュリティ対策ツールや対策システムの確立である。
著者
阪 彩香 伊神 正貫 伊藤 裕子 重茂 浩美
出版者
科学技術政策研究所
巻号頁・発行日
2013-06 (Released:2013-08-01)