著者
関川 宗久 稲葉 直彦 吉永 哲哉 川上 博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.86, no.3, pp.213-222, 2003-03-01
参考文献数
19

本論文では,強制レイリー方程式の分数調波引込領域の分岐の構造を系の対称性と関連づけて解析する.系の対称性により,状態空間上において原点について対称な形状をしたアトラクタが発生する場合と,原点について非対称な形状をした二つのアトラクタが互いに原点対称な位置に発生する場合の2種類の分数調波周期解の引込領域が存在する.それらの分岐集合のパラメータ平面上での形状を調べたところ,前者と後者の分数調波引込領域は基本調波周明解のネイマルク・サッカー分岐曲線の近傍で異なった構造をもっていることが明らかになった.
著者
関川 宗久 稲葉 直彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.69, pp.35-37, 2012-05-21
参考文献数
4
被引用文献数
1

前稿(1月NLP)では,著者らはヒステリシス素子で結合される3つの線形LC発振器のリアプノフ解析を行うことにより,2-トーラスアーノルドタングと名付ける極めて興味深い分岐現象を回路実験において観察した.本稿では,離散力学系の2-トーラスアーノルドタングの発生について考察する.また,離散力学系にも「2-トーラスから3-トーラスへのネイマルク・サッカー分岐」と呼ぶに相応しい分岐現象が見られるかを議論する.
著者
岩崎 大輔 関川 宗久 稲葉 直彦 遠藤 哲郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.498, pp.17-22, 2012-03-20
参考文献数
15
被引用文献数
1

本研究では4LC発振器のリアプノフ解析を行う.関川らはヒステリシス素子で結合される3つの線形LC発振器のリアプノフ解析を行い2-トーラスアーノルドタングと呼ばれる極めて興味深い分岐現象を発見した.まず,本研究で対象とする4LC発振器に発生しうる卜ーラスの分岐について考察を行う.2-トーラスから3-トーラス,3-トーラスから4-トーラスの分岐は不動点の分岐ではないが明らかな分岐現象であると著者らは確信する.2-トーラスから3-トーラス,3-トーラスから4-トーラスの分岐には,主にネイマルク・サッカー分岐とサドル・ノート分岐が関与すると考えられる.後者の分岐では2-トーラスアーノルドタングが発生することがある.本研究では「3-トーラスアーノルドタング」と呼ばれる分岐現象が存在するか否かについて議論する.そして将来4LC発振器の解析を行い,このシナリオを検討する.
著者
片山 直登 百合本 茂
出版者
流通経済大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では,現実のネットワーク設計問題において考慮すべき様々な条件を考慮したモデルを提案し,これらに対する解析,および容量スケーリング法,限定した分枝限定法や行・列生成法などを含む解法の開発を行った.続いて,基本的な容量制約をもつネットワーク設計問題に対して,デリート法を改良した貪欲法と容量スケーリング法を組み合わせた高速な新しい貪欲法を開発した.この高速解法を確率的シナリオ解析モデルに組み込むことにより,ロバストネスを考慮した新しいサプライチェーンネットワーク設計モデルに対する解法を開発した.
著者
寺田 賢治 福原 徹
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. C, 電子・情報・システム部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. C, A publication of Electronics, Information and System Society (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.129, no.5, pp.876-884, 2009-05-01
参考文献数
14
被引用文献数
1

"AWA ODDRI" dance is one of the traditional dance festival of Tokushima Prefecture in Japan. Basic operation of "AWA ODORI" dance needs harmony of hands and legs, and the rhythm of duple time, but it is not possible that the beginners do these actions completely. We have already developed the method of quantifying evaluation of the skill of "AWA ODORI" dance. But the three dimensional movements are not able to be evaluated by image squences. In this paper, the authors proposed a method of quantifying evaluation of the skill of "AWA ODORI" dance by using the three dimensional data. In this method, the image sequence of dance scenes is obtained by a stereo camera with a simple of structure. The dynamics of motion is detected by three dimensional data calculated by the stereo camera. The input data and model data of excellent dancers are compared. In this paper, we describe the algorithm of quantifying evaluation of the skill using the stereo view and show some experimental results obtained by using a simple experimental system to verify effectiveness of the proposed method.
著者
松尾 健太郎 張 樹槐 西脇 健太郎
出版者
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

本研究は、農薬散布量の削減を目的に、植物の病害を早期に発見する方法の開発とその病害発生状況をマップ化するシステムを開発することである。1)分光画像取得システムの開発室内実験用の装置は、スペクトルカメラ、リニアスライダ、製作した通信用制御装置、パソコン、16個のハロゲンランプからなる。本装置はリニアスライダにラインセンサであるスペクトルカメラが取り付けられ、リニアスライダとパソコンを通信用制御装置で結んでいる。本装置の動作は次の通りである。パソコンに画像保存用の名前を指定することにより、リニアスライダが設定幅を動きパソコンにその位置の画像を保存する。この動作を自動で繰り返し行い、対象物全体を撮影する。また、このシステムでは、取得した画像を波長別の対象物画像を一括して合成することや、マウスでクリックした画像の位置の全波長データをtxt形式で保存することができる。2)病害検出方法の検討レタスに腐敗病を接種し、発病前から作製したシステムで撮影し、その画像から検出方法を検討した。接種したレタスでは、目視で病害の発生が識別できる前の段階で健全な苗と比較して近赤外域の反射強度が低くなる傾向があることがわかった。このことを利用して画像処理を行うと目視で識別できる段階以前の病害発生状況を画像化することができた。ただし、原因不明で苗が枯死していく場合でも同様の傾向がみられ、病原菌の特定をすることはできなかった。本システムでは照明の関係から近紫外域のデータを取得できなかったので、照明を改良し再度実験を行う必要があると考えられた。3)マップ化システムの開発GPSが出す信号の識別IDを画像名にして保存することにより、全撮影が終了後に識別IDと位置情報により圃場画像を作製することができるプログラムを作製し、スペクトルカメラを使って圃場全体を撮影することが可能となった。
著者
松本 義明
出版者
早稲田大学人間科学学術院
雑誌
人間科学研究 (ISSN:18800270)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.92-92, 2012-03-26
著者
岡墻裕剛 石塚晴通 斎木 正直
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.47, pp.69-76, 2008-05-16
参考文献数
13

「漢字字体規範データベース」(略称 HNG ) は,2004 年度よりオンラインで公開中のデータベースである。2008 年 4 月現在,各時代・各地域の標準的な文献 62 点に出現する 4 554 字種 432 596 字について,漢字の字種・字体・字形や字体規範に関する情報が検索可能である。この 62 文献について,各文献における字種数.字体数.総字数・異体字率を集計した。異体字率は文献の性質を示す指針となり,IDIG で取り扱っている文献の多く力轤準的な文献であることが確認できる。また,lDlG では複数の文献間での字体整理は行われていないが,その方法には一定の基準が必要であり,本稿では部首が「心」となる漢字を取り上げ,実例を交え報告を行う。Database of the normative glyphs in Hanzi script (abbreviation HNG) is a big data base, which is opening to the public online from 2005. Now HNG shows information of 4,554 character type 432,596 characters that appear in 62 standard documents. To use HNG, we can get the information of Chinese character, for example Zitai (standard of writing), Zikei (shape itsetf), and so much. We research the number of characters and character types, Zitai, and the rate of Itaizi (another from). We also report about the way to an adjustment of HNG, by the point of Zitai, giving an example of radical of 心.
著者
佐々木 亨
出版者
日本博物館協会
雑誌
博物館研究 (ISSN:09119892)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.12-15, 2007-05
著者
西津 貴久
出版者
岐阜大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

本研究では,無菌充填・無菌包装された食品の微生物危害を誘起するパッケージ・シール部の細孔を振動法により検出する検査システムの開発を行うことを目的としている.変位制御式加振器とレーザー・ドップラー検出器から構成される計測システム(以下,レーザー式)と,加振器・検出器を兼ねた動電型スピーカー利用の計測システム(以下,スピーカー式)の試作機を用いて測定を行った.試料には,200mL容量のアルミ付き紙容器(ブリックタイプ)に蒸留水をアセプティック充填したものを用いた.細孔を模擬するためにストロー挿入口に1mm厚のセプタムゴムを接着し,そこに外径0.4mmのシリンジ針を突き刺し,2.5mLまでの範囲で空気を注入した.スピーカー式で得られる第1共振ピークはスピーカーと容器の1自由度の振動で,容器重しか反映していない.また第2共振(または第3共振)ピークは,レーザー式では検出されなかったが,レーザー・ドップラーの原理から,この共振はねじれ振動である可能性があると推察される.スピーカー式で検出された第2共振周波数と,レーザー式で検出された第1共振周波数は,容器内に空気が封入されると低周波側ヘシフトした.空気量が容器容量の1.25%までの範囲では,空気封入前の周波数を基準とした差率と空気封入量に線形相関がみられた.レーザー式(r2=0.89,n=37)の方がスピーカー式(r2=0.64,n=40)よりも高相関であったため,精度を高めるためにはレーザー式が有利である.これらの共振周波数は容器によって異なり,個体差と,空気が入ることによる差率は同じオーダーであることから,共振周波数の絶対値による細孔の有無の検出は困難であった.これを解決するためには,測定後,細孔からの空気流入を促すために容器を真空下においた後に一気に復圧する操作を行ってから再度測定し,圧力操作前後の差率を用いて閾値以上のものを有孔と判断する方法が有効であった.
著者
吉田熊次 編
出版者
文教書院
巻号頁・発行日
1925

1 0 0 0 OA 人性研究

著者
エドワード・ソーンダイク 著
出版者
日本済美会
巻号頁・発行日
1904
著者
三浦 逸雄 呉 凱 顧 銘 芳鐘 冬樹
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.349-367, 2003-03-10

This survey aims to discover how international students get information and use library services for their study and daily life. The questionnaire survey was conducted in Dec. 2001 and 478 completed questionnaires (23.5%) were returned. The questionnaire falls into three categories: (1) Questions about satisfying their information needs; (2) Questions about using libraries in the University; (3) Questions about personal data. The main findings of the survey were as follows: (1) Most valuable information resources for students are collections of libraries in the University and Internet; (2) Main information resource about students'homeland is Internet; (3) As well as WebOPAC, circulation and copy services of the libraries are used frequently, but reference service, ILL, online databases, and user instructions are used infrequently; (4) Services for international students (book corner for the international students and scholars, satellite television system, and foreign newspaper corner), provided by the General Library, are used scarcely; (5) Most of the respondants want strongly the libraries to strength the collection of English books and journals for their learning and research.
著者
鳥越 一平
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會誌 (ISSN:00214728)
巻号頁・発行日
vol.111, no.1081, 2008-12-05
参考文献数
3
著者
萩原 雄一 小川 博久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WBS, ワイドバンドシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.715, pp.127-131, 2004-03-09
参考文献数
25

日本に暗号モジュールを評価する制度が無い現在,アメリカとカナダが運用しているFIPS 140.2に基づくCMVP(Cryptographic Module Validation Program)は一定の成功を収めている.本稿ではCMVPの成立要件及びその問題点を考察し,日本版CMVP(JCMVP)への改善案を提唱する.