著者
今岡 春樹
出版者
奈良女子大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2008

2台のデジタルカメラから得られた2枚の画像から,3次元人体形状の奥行き情報を得る装置を開発することが目的である.この際にランダム柄の密着衣服(レオタード)を着用すると,2枚の画像間の対応が明確になり便利であるランダム柄密着衣服については,大型のプリンターで布にランダム柄を印刷し,実際にレオタードを試作し着用実験を行った.一昨年度購入したレオタード作成CADを用い,7種類の異なる縫製部位を持つ型紙について,最もフィットする型紙がどれであるか,またフィットするとはどこを評価すればよいかを研究した.その結果ブラウス原型が最もフィット性が高く,その評価においては服とボディの空隙量を用いることが良いことが示された.この結果は学会で発表した画像の対応関係から注目点の奥行きを計算するには,2台のカメラの位置情報(外部パラメータ)とレンズや焦点距離の位置情報(内部パラメータ)が必要になる.昨年度購入したデジタルカメラについてその内部パラメータの同定(キャリブレーション)を行った.キャリブレーションの方法としては,2度にわたって行列の最小固有値を求めることが基本であり,対応する固有ベクトルの向きを定めることが,内部パラメータでは影響しないが,外部パラメータでは影響することを見出し,ヒューリスティックによる解法を定めた,データの標準化によって精度が向上すること,最終的な精度としては±0.4mm以内であったことは,学会で発表した
著者
手納 直規
出版者
広島国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

凝固線溶系のセリンプロテアーゼであるプラスミンは、MMPの開始因子としてがんの形成に関わっていることが知られている。従ってプラスミン阻害剤は、新たな作用機序を有する抗がん剤として機能することが推測される。そのため、プラスミンの合成基質の一次配列を基にプラスミン阻害剤をデザインした。その構造的特徴は、warheadとしてニトリル基を持ちことである。また、非ペプチド性阻害剤として、pyrrolopyrimidine をscaffoldとし、それを分子の中心におき活性中心のサブサイト(ヒダントインを含むP4部、warheadを含むP1部)と相互作用するに必要な官能基を配置した。
著者
Tomonori Tatsumi
出版者
理学療法科学学会
雑誌
Journal of Physical Therapy Science (ISSN:09155287)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.545-552, 2013-05-25 (Released:2013-06-29)
参考文献数
39
被引用文献数
2 7

[Purpose] The world of competitive sports has its own unique subculture which at times works towards covering up psychological problems faced by athletes with injuries. The purpose of this study was to develop an “Athletic Injury Psychological Acceptance Scale (AIPAS)” to screen athletes for serious psychological problems resulting from injury. [Subjects] A total of 189 subjects responded to the survey, of which 168 (mean age= 19.93 years; average number of days unable to participate in sports= 71.84 days, SD = 88.01 days) valid responses were subjected to analysis. [Methods] A provisional version of the AIPAS was created from question items based on face-to-face subject interviews and content validity testing by specialists. In order to test criterion-related validity of the AIPAS, subjects were asked to complete indices that would serve as an external criterion. For this purpose, indices that measure athletic rehabilitation dedication and time perspective were designed. [Results] Item analysis of the provisional AIPAS was conducted to confirm the discrimination of each item. Exploratory factor analysis identified “Self-motivation” and “Focus on the Present” as two factors of the provisional scale. Confirmatory factor analysis supported these results. The Cronbach’s alpha was used to measure the internal consistency. Since α=0.81, the reliability of the scale was confirmed. A significant correlation was found between AIPAS and external indices, indicating criterion-related validity. [Conclusion] AIPAS is a reliable and valid scale composed of two subscales.
著者
中平 勝子 マーラシンハ アーシュボーダ
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2008

本研究は、技術者の業績と人物像を生き生きと物語る史料としての「追悼文」に注目し、これを系統的に収集し、技術革新経験に関する知識基盤として技術者教育に活用する可能性と方策について研究を行うものである.平成21年度は,以下のことを行った.● 所在源調査に関しては、本年度は学協会機関紙、業界紙、新聞などから,計350件超の追悼文を抽出し,そのデータベース化を行った.また,それのWeb利用のための検索エンジンを構築した.● 追悼文の教育利用を検討するにあたり,実際に技術者教育を行っている高専,および,社会の世情(総務省調査)の双方のデータを用いて分析を行った.その結果,現在の教育システムは、大きく学校教育と家庭・社会教育から成り立つこと,学校教育は相応に調節された技術者向け教育プログラムを提供できる毅階にあるが,家庭・社会教育においては製品・技術のブラックボックス化により,物が動く仕組みを知る機会が減っていること,情報過多・読書体験の不足・現実世界との相互作用の不足が技術者ロールモデルの欠如を生み,「生きる力」の育成を削ぐ形になっている可能性が高いことを示唆し,技術者ロールモデルとしての技術者人物史料の必要性を提言した.
著者
和田 孝則
出版者
朝日新聞社
雑誌
科学朝日 (ISSN:03684741)
巻号頁・発行日
vol.35, no.7, pp.p80-84, 1975-07
著者
國史館審編處編
出版者
国史館
巻号頁・発行日
2002
著者
中山 勝文
出版者
東北大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究で我々はNK細胞がDCと接触した際にDCのMHCクラスIIタンパクを引き抜くことを見出した。この分子メカニズムは不明であるが、trogocytosis (trogo:ギリシャ語で かじる という意味に由来)と呼ばれる細胞膜移動に依存すると思われる。このMHCクラスII分子を羽織ったNK細胞はDCのようにT細胞を活性化する可能性が考えられたが、補助刺激分子を発現しないため、T細胞を活性化せずむしろ抑制することが判明した。これらの結果から、免疫応答はtrogocytosisによって発生した新たな細胞群によっても制御されている可能性が示唆された。
著者
北原 曜
出版者
公益社団法人 砂防学会
雑誌
砂防学会誌 (ISSN:02868385)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.92-101, 2002-01-15 (Released:2010-04-30)
参考文献数
45
被引用文献数
3
著者
五名 美江 蔵治 光一郎
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
巻号頁・発行日
vol.94, no.5, pp.214-222, 2012-10-01 (Released:2012-11-22)
参考文献数
13
被引用文献数
1 3

本研究は東京大学演習林生態水文学研究所穴の宮試験流域を対象とし, 単独流域法を適用して, ハゲ山に砂防植栽を施して森林再生を開始した期間 (前期: 1935∼1946年) と, それから65年が経過して森林に被覆され, 土壌が回復途上にある期間 (後期: 2000∼2011年) で, 森林の洪水緩和機能の指標の一つである降雨量と直接流出量との関係の違いを定量的に明らかにすることを目的とした。その結果, 後期と比べて前期の方が, 同じ降雨量に対して推定直接流出量が大きく, その差は, 200, 300, 400 mmの降雨量の降雨に対してそれぞれ16.0, 25.8, 33.5 mmと推定された。前期と後期の差は, 初期水分条件が乾燥の場合や, 最大降雨強度が大きい場合により明瞭に現れた。例えば, 初期水分条件が乾燥の場合, 後期と比べて前期は, 200, 300, 400 mmの降雨に対して推定直接流出量がそれぞれ19.1, 29.1, 36.6 mm大きく, 最大降雨強度が大きい場合, 後期と比べて前期は, 200, 300, 400 mmの降雨に対して推定直接流出量がそれぞれ36.3, 56.7, 71.3 mm大きかった。一方, 土壌が湿潤な場合および最大降雨強度が小さい場合は, 両者の差は小さかった。
著者
梶 亮太 岡本 正弘 八木 忠之
出版者
農業技術研究機構九州沖縄農業研究センター
雑誌
九州沖縄農業研究センター報告 (ISSN:13469177)
巻号頁・発行日
no.47, pp.63-81, 2006-06
被引用文献数
1 1

「ふくいずみ」は,西海199号を母とし,北陸148号(どんとこい)を父とした交配組合せから育成された。2004年に水稲農林400号として登録され,「ふくいずみ」と命名された。「ふくいずみ」は育成地(筑後市)における出穂期,成熟期が「日本晴」に比べて2~4日程度遅く,暖地では"早生の晩"に属する。「日本晴」と比較して,稈長は1~4cm短く,穂長はわずかに短く,穂数は同程度かやや少ない。草型は"中間型"である。耐倒伏性は「日本晴」より明らかに強く"強"で,耐転び型倒伏性は"やや強"である。いもち病に対しては真性抵抗性遺伝子"Pii"を持つと推定され,葉いもち圃場抵抗性は"中",穂いもち圃場抵抗性は"やや強"である。白葉枯病抵抗性は"中",縞葉枯病には"罹病性"である。穂発芽性は「日本晴」並の"やや易"である。移植での収量性は「日本晴」並で,直播での収量性は「日本晴」を上回る。玄米品質は「日本晴」にやや優る"中上"である。白米のタンパク質含有率は"やや低",アミロース含有率は"中"で,いずれも「日本晴」より低い。食味は"上中"で「コシヒカリ」に近い良食味である。温暖地の平坦地および暖地の全域に適する。湛水直播栽培においても,「日本晴」より耐倒伏性が強く収量が安定して優れる。
著者
稲葉 宏幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.223, pp.11-16, 2004-07-19
参考文献数
3
被引用文献数
3

ディジタル技術,ネットワーク技術の進展にともない,ディジタルコンテンツの著作権に関する問題が表面化してきている.本稿では,ディジタルコンテンツ(ディジタル音楽)の利用者として大学生を取り上げ,その著作権意識の実情を調べるために,アンケート調査を行なった結果を報告し,インターネットにおけるディジタル著作物についてその利用者側の意識を明らかにする.また,その結果をもとに,現状の著作権の問題点や,著作権に関する教育のあり方についても考えてみたい.
著者
飯塚 友一郎
出版者
芸能発行所
雑誌
芸能 (ISSN:09113282)
巻号頁・発行日
vol.3, no.7, 1961-06
著者
武智 鉄二
出版者
早川書房
雑誌
悲劇喜劇 (ISSN:13425404)
巻号頁・発行日
vol.14, no.11, pp.2-8, 1960-10
出版者
早川書房
雑誌
悲劇喜劇 (ISSN:13425404)
巻号頁・発行日
vol.14, no.11, pp.8-21, 1960-10
出版者
新日本出版社
雑誌
文化評論 (ISSN:0521789X)
巻号頁・発行日
no.5, 1962-04