著者
石田 栄美 石塚 英弘 根岸 正光 山本 毅雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 情報学基礎研究会報告
巻号頁・発行日
vol.97, no.86, pp.109-116, 1997-09-11
参考文献数
12

先に発表した, 大きな分野を対象とする大量の自然語テキストデータの検索・分類のための単語リスト作成方法を詳しく検討した. 情報処理学・農芸化学・土木学などの学会予稿抄録の一部を単語リスト作成用データとし, 他を検索・分類用データとした. 単語リストの選択基準に含まれる二つのパラメタを変えて検討したが, 単語リストの大きさや内容は大きく変わるものの, 互いに離れている上記3分野間では, 分野推定の結果は安定していることがわかった. さらに, 分野に重なりのある電子情報通信学を加えて影響を調べた. また, これらの単語リストを応用して文献の分野関連度, 文献集合の分野関連度などを求める方法を示した.
著者
関口 俊一 浅井 光太郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.302-308, 2011-03-01
参考文献数
15
被引用文献数
2

AVC/H.264に次ぐ新しい国際標準映像符号化方式を策定するプロジェクトHEVCの最新状況を報告する.HEVCはISOとITU-Tの共同作業として,2013年初頭の規格化完了を目指している.本稿では執筆時点での最新情報に基づき,HEVC標準の候補となっている技術の概要と活動状況について概説する.
著者
門田 淳一
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.148-149, 2005

大分大学医学部附属病院は604床を有する病院で,大分医科大学附属病院として昭和53年に開設され,平成15年10月に大分大学と合併統合され現在の名称となりました.昨年までは,大分大学医学部第2内科の呼吸器グループと第3内科の呼吸器グループがそれぞれ単独で呼吸器内科の診療を担当しておりましたが,平成17年1月より臓器別診療体制に移行したことに伴って統合再編され,旧内科第2那須勝教授を診療科長,旧内科第2門田淳一助教授と旧内科第3宮崎英士助教授を副診療科長として新たに附属病院呼吸器内科として発足しました.現在の学内の呼吸器内科医数は18名であり,上述の教授,助教授2名に加えて,助手7名,医員5名,研修医3名よりなります。現在の呼吸器内科の病床数は25床が定数ですが,常に30名を越す患者さんが入院しています.診療は肺感染症,肺癌,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患,間質性肺炎等すべての呼吸器疾患を網羅しています.外来診療は,毎日の新患外来と再来外来を担当し,水曜日午後には咳,喘息外来を開設しています.
著者
丸山 良平
出版者
上越教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

本研究は乳幼児の仲間関係に焦点化し,遊びの指導と子どもの自発的な遊びの援助プログラム作成のための準備として乳幼児の遊びと保育者援助の実態の解明を目的とした。2005年10月から2006年3月まで幼稚園3歳クラス,保育所0・1歳クラスと2歳クラスを観察した。この観察資料から作成した事例を分析し考察した。仲間関係の特徴は,0歳クラス児では親和的かかわりが期間を通して多い。1歳クラス児では当初は攻撃的関与が多いものの,冬休みを境に親和的関与が増加した。攻撃的関与は物の奪い合いが最多であるが,冬休み後は自制するようになつた。保育者援助は攻撃行動の制止が最多であるが,それによって関係修復までには至らない。2歳クラス児では仲間関係は遊びに依存していた。男女児共にいわゆる「ままごと」が多く,様々なかかわりをしていた。険悪なときユーモラスな発話をして,場の雰囲気を一変させることがあった。保育者援助では解決を急ぐあまりに不適切な指導が見られた。3歳クラス児ではごっこ遊びが主流となっていた。初期は保育者の援助がないと進展しなかったが,次第に子ども達だけでも展開するようになった。怪獣のような悪役をやる幼児が登場し対立関係のあるごっこ遊びが展開し仲間関係も深まった。保育者が遊び込めない子どもをときどき見過ごすことがあった。遊び込めない子ども達がしばしばトラブルを起こすことが示された。観察と平行して文献研究として心理学と保育指導の文献を検討し,乳幼児期の仲間関係の発達と保育者の援助のあり方をまとめた。2006年4月から2007年3月まで対象者の多くが上記と同じ幼児である幼稚園4歳クラス,保育所2歳クラスと3歳クラスを観察した。その資料は分析中で今回は成果を報告できなかったが,今後,稿を改めて報告する。
著者
山本 正信
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

人間の動作を測定しコンピュータグラフィックス上で再現するシステムは,モーションキャプチャーと呼ばれている.モーションキャプチャーは,ゲームやアニメーションなどでのキャラクタの動作生成,スポーツにおけるトレーニングの評価,リハビリテーションにおける治療の評価など広い領域で使用されている.しかし,それらの多くは人体に特殊な装置を取りつけたり,予めマーカーを貼りつけることが多く,自然な状態で人間の動作を測定することが難しい.そのため,非接触に人間の動作を測定できる装置が望まれている.本研究では,市販のビデオカメラを使用することにより,人体に接触することなく自然な動作を測定する手法を提案した.一つのカメラからでは,人体全体を観測することが難しいため,複数のカメラを使って身体動作を測定するシステムを構成した.このシステムを使って野球の投球動作のような素早い動きの測定に成功した.さらに,この測定システムの応用を試みた.一つは動作認識である.測定した人体全体の運動パラメータを動作の特徴を失うことなく2個に圧縮した.これは動作を2次元平面上に視覚化して表せることを意味し,文字認識の技法を用いて動作の認識を行うことが狩野である.実際,ラジオ体操第1に含まれる9種類の動作の認識に成功した.もう一つの応用は,パフォーマンスアニメーションである.この動作測定装置を組み込んだアニメーションシステムを構成し,代表的な演技を測定し動作データベースを作成した.動作をこのデータベースから引用することによりアニメーションを楽に作成することができる.実際,グリム童話の一つを題材に4分程度のコンピュータアニメーションを楽に作成することができる.実際,グリム童話の一つを題材に4分程度のコンピュータアニメーションを制作した.このシステムでは,キャラクタのモデルを動作の測定とアニメーションの作成に共用しているので,動作データのフォーマット変換が不要である.
著者
石原 直 小豆畑 達哉 緑川 光正
出版者
独立行政法人建築研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

研究代表者らは基部で浮き上がりを許容した架構を対象に検討を行ってきたが、適用しやすい形状等に制約があった。本研究では「浮き上がり活用型制振架構」の適用範囲を拡大するべく、浮き上がり位置を高さ方向に調整した場合や、比較的ずんぐりとした建築物に適用した場合、また多スパンに適用した場合について、解析や振動台実験を通じてそれらの基礎的な振動特性と負荷低減効果を明らかにした。