著者
齋藤耕一 大幢 勝利 櫻井 成一朗 寺野 隆雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.42, pp.17-24, 2005-05-19

安全を守る為の安全対策でもWeb上のリスクコミュニケーションが、盛んに行われている。しかし、Web上で参加者は、共通の認識がかけている場合があり、共通の危険に直面したときでも人それぞれの対応を示す。対応によっては、大きな事故の発生の要因になる。本文では、共通認識を前提としないメッセージの意図をくみ取るためのコンピュータによるリスクコミュニケーションの支援の方法を提案する。支援の方法の一つは、コミュニケーションのテキスト文をキーワードで表すことである。しかし、立場によってキーワードの意味が異なる。この問題を解決するために、共通認識の前提としない人の関わり合いの対話をモデル化し、この対話モデルによる分類学習を提案しここで現れた、メッセージの優先順序を立場の違いを表すメッセージの意図をとする。実験によってこの方法の有効性を示す。The conventional Risk Communication on web is a well-known method for creating safety programs、 and it is widely used for safety plans. We usually require a construction site to use a safety plan、 but problems usually arise in the application of the conventional Risk Communication on web to the safety plan due to various factors such as the difference in constructers' perceptions of the cause of construction accidents. This paper describes an idea for the execution of a safety plan by introducing various perspectives、 which are added to the background model of interest based on the empathic recognition with covering. The background models based on the empathic recognition with covering、 which is defined by the difference in constructers' perceptions of Risk recognition、 are explained on the basis of a machine learning method for classification learning. These models are assigned to each perspective. The safety plan can be determined even by an unskilled supervisor using the models obtained in this study.
著者
高橋 理喜男
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.2-8, 1975-03-20
被引用文献数
2 5

本邦における公園の発祥の原点となった明治6年の太政官布達によると,公園設置の要件として2つ挙げている。1つは地盤が官有地であること,もう1つは「群集遊観ノ場所」であること,この2つである。前者についていえば,すでに封建的土地所有形態の解体によって,社寺境内地や名勝地や城地を公園の候補地として具申することはきわめて容易であったとみてよい。一方,後者についても,江戸時代以来,庶民的戸外レクリェーション地のゆたかな蓄積が,とくに城下町を中心とする都市型にみられた。したがって,この布達は以上のような社会的歴史的趨勢をふまえたものであることは否定できない。しかし内外ともに多難な局面に立たされていた新政府の側に,こと民衆のレクリェーションにまで思いをめぐらすほどの政治的ゆとりがあったとは到底考えられない。とすれば,布達の背後に,何らかの形で,外国の強い影響の介在を認めざるを得ないと思う。ここに分達の本質を見出すことができる。すなわち,公園という新しい西欧的概念と,伝統的レクリェーション遺産という古い実在との癒着,これが布達の本質的性格であると規定することができる。ところで,外国の影響がどのような経路でこの布達に関与したかは判っていない。通説として,ボードウィンの建白説と,居留地外人の公園要求論があるが,いずれも具体性に乏しく,またいくつかの弱点も指摘できる。したがって,その実証に関しては今後の究明に残された課題である。太政官布達の反響は,当時の混沌とした社会情勢にもかかわらず,意外に早く全国的にあらわれた。西南の役が終結した明治10年までの僅か5年間の間に,開設公園数67ヵ所に達し,そのあとの10年間における開設数を遥かに上回る結果を示した。しかしながら,布達は「群集遊観ノ場所」としている以外に選定の規準を示していなかったため,さまざまの公園が輩出した。それらは立地条件によって,日常生活圏内にある真正の都市公園的タイプと,その圏外に出る郊外公園的タイプに分けることができる。前者は金沢兼六公園などに典型的にみられる如く,庶民の利用度も高く,公園の整備にもそれ相応の努力がみられた。それに反して,交通の便も悪い郊外公園的タイプとなると,人の足も遠く,ただ名称のみにとどまる公園も少なくなかったようである。これらの公園が脚光を浴びるようになるのは,都市化の進展が活発になる明治後期頃からである。このように,実体の伴わない公園が多数出現したのは,布達の本質とする「資源依存性(Resource-based)」に根ざしており,都市公園本来の「利用者指向性(User-oriented)」を明確に打ち出さなかったことによる。そこに太政官布達の歴史的限界があったと思う。それが永年にわたって,わが国の都市公園の在り方を規定しつづけてきたのである。
著者
加藤 好郎
出版者
大学図書館研究編集委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.71, pp.11-16, 2004-08
被引用文献数
1

大学は、今「知の創造拠点」といわれ、COE、スーパーCOE等の研究基盤整備のための補助金がついている。大学組織の中で、学術情報整備を具体的に実施する機関として図書館が一番適していると考えられる。その事業を実施するために必要なものは、組織の再構築を専門職としての図書館員の育成である。前者については、図書館長あるいは事務(部)長のリーダーシップが、不可欠であり、後者については、現場の研修の充実が必要である。本稿では、現場の図書館員の具体的な研修計画を紹介すると同時に、専門職としての役割、そして主題についてもひとつの指針を示している。そのことは、近い将来、館種を超えた図書館育成コンソーシアム構築の際、その事業のひとつとして有効なものになると思われる。
著者
有木 康雄 杉山 善明 石川 則之 寺西 俊裕 櫻井 光康
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.96, no.385, pp.31-38, 1996-11-22
被引用文献数
16

ニュース映像を対象とし, 記事単位に分割した後, 文字・音声・画像情報を基に索引付けして記事を分類する研究を行っている. 1つの記事は, スタジオシーンで始まり, スタジオシーンに終ることを利用し, カット検出されたフレーム集合において, ループを検出して記事を切り出している. 5分間のNHKニュース30日分をデータベースとし, 99.2%の記事切り出し率を得た. また, ニュース映像中のテロップを認識し, 索引付けして記事を政治・経済など10の分野に大分類した. 同じデータベースに対して, 78.1%の索引付与率と62.5%の記事分類率を得た. ニュース音声に対しても, キーワードスポッティングにより, キーワードを抽出して索引付けし, 記事を10の分野に大分類した. キーワード抽出率53.5%に対して, 50.7%の記事分類率を得た. 最後に, 画像中から顔領域を部分空間法により抽出し, 認識・追跡する実験を行い, 高い認識率を得た.
著者
片山 紀生 孟 洋 佐藤真一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.41, pp.17-24, 2002-05-21
被引用文献数
7

映像インデクシング研究のさらなる発展のためには,実用規模での映像アーカイブを対象とすることが求められる.そこで,我々のグループでは,テラバイトオーダの放送映像アーカイブシステムを設計,試作したので,その概要について報告する.このシステムの特徴として,複数の市販製品を緩やかに組み合わせて使っている点があり,メインサーバとしての UNIX ワークステーションに加えて,MPEGキャプチャカードと文字放送デコーダカードを装備したPCを複数台使うことでシステムを構築している.また,我々は,保存された映像にアクセスするためのツールとして,Java によるビデオブラウザを試作した.このブラウザは,映像インデクシング研究のためのソフトウェアプラットフォームとして利用することを狙っており,応用プログラムのプロトタイピングや,映像インデクシング,映像解析のツールとして有用であると考えている.本稿では,この映像アーカイブシステムの設計上,実装上の考察事項,ならびに,今後の展望について論じる.It is desired to build the realistic scale video archive system for further advancement of video indexing research. Based on this idea, we designed and are constructing a broadcast video archive system. The system is composed of commodities as key components, such as unix workstations, RAID disk arrays, and MPEG capture cards and closed-caption decoder cards installed in PCs. We also developed the experimental video browser system which is intended to be used as the software platform of the system aiming at rapid prototyping of video applications and video analysis software. This paper discusses designing issues, implementation issues, and future directions of the broadcast video archive system.
著者
角田 由美子 岡村 浩
出版者
昭和女子大学
雑誌
昭和女子大学大学院生活機構研究科紀要 (ISSN:09182276)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.19-30, 1992-12-15

According to the current economic growth in Japan, the consumption of leather products is rapidly increasing with a diversity of consumer's needs. In order to satisfy these various demands, the combination tannage with chrome and other tanning agents or the retannage is adopted as a tanning procedure rather than relying on single method of chrome tanning. Formaldehyde has long been utilized to produce soft leathers, but there often were the cases to cause skin troubles such as allergic dermatitis. Consequently then as the alternative material, glutaraldehyde (dialdehyde) is currently examined. In this paper, examinations were performed regarding to the sweat resistant characteristic of glutaraldehyde treatment and retanning on with chrome leather. It was proved that the combined treated leather with glutaraldehyde and chrome tanning was excellent one as to the sweat resistancy. This effect would be due to the blocking of the basic groups of collagen fibers with glutaraldehyde and acidic groups with chrome complex salt.
著者
石田 卓司
出版者
医学書院
雑誌
理学療法ジャーナル (ISSN:09150552)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.p252-257, 1994-04
著者
松内 浩 平本 建志 花浦 敏孝
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.111-112, 1992-09-28

近年、ネットワーク環境において統合OAシステムの開発が試みられているが、統合OAシステムには各アプリケーションの不正利用を管理するセキュリティ機能が必要になる。しかし、UNIXにようなオープンなOS上では、各アプリケーションの起動にセキュリティを持たせることは困難である。また、コンピュータの普及にともない、日頃キーボード操作に慣れていない人の対しても業務上OAシステムを使用することが望まれる。そのために、OAシステムには、直観的かつ視覚的システムの操作を可能にするGUI(グラフィカルユーザインターフェイス)が広く採用されている。そこで、上述の二つの点を考慮し、ユーザが容易でしかも一貫した操作方法でOAシステムのアプリケーションを利用できるグラフィカルユーザ環境を提供するとともに各アプリケーションの起動にセキュリティを持たせる手法について提案する。
著者
久保容二郎
雑誌
皮膚
巻号頁・発行日
vol.33, pp.245-249, 1991
被引用文献数
1
著者
齋藤耕一 大幢 勝利 櫻井 成一朗 寺野 隆雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.42, pp.17-24, 2005-05-19

安全を守る為の安全対策でもWeb上のリスクコミュニケーションが、盛んに行われている。しかし、Web上で参加者は、共通の認識がかけている場合があり、共通の危険に直面したときでも人それぞれの対応を示す。対応によっては、大きな事故の発生の要因になる。本文では、共通認識を前提としないメッセージの意図をくみ取るためのコンピュータによるリスクコミュニケーションの支援の方法を提案する。支援の方法の一つは、コミュニケーションのテキスト文をキーワードで表すことである。しかし、立場によってキーワードの意味が異なる。この問題を解決するために、共通認識の前提としない人の関わり合いの対話をモデル化し、この対話モデルによる分類学習を提案しここで現れた、メッセージの優先順序を立場の違いを表すメッセージの意図をとする。実験によってこの方法の有効性を示す。The conventional Risk Communication on web is a well-known method for creating safety programs、 and it is widely used for safety plans. We usually require a construction site to use a safety plan、 but problems usually arise in the application of the conventional Risk Communication on web to the safety plan due to various factors such as the difference in constructers' perceptions of the cause of construction accidents. This paper describes an idea for the execution of a safety plan by introducing various perspectives、 which are added to the background model of interest based on the empathic recognition with covering. The background models based on the empathic recognition with covering、 which is defined by the difference in constructers' perceptions of Risk recognition、 are explained on the basis of a machine learning method for classification learning. These models are assigned to each perspective. The safety plan can be determined even by an unskilled supervisor using the models obtained in this study.
著者
Fahmy Adel Ramzy SINCHAISRI Neungpanich 宮田 正
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.665-672, 1991-11-20
被引用文献数
4

タイ国産コナガTL系統およびBK系統を用い, クロルフルアズロンで室内淘汰をし, クロルフルアズロンに対する抵抗性発達の程度をしらべた.クロルフルアズロンで14ないし15世代淘汰をしたところ, TL系統およびBK系統は無淘汰系統に比較し, それぞれ318および303の抵抗性比を示した.クロルフルアズロンに対する抵抗性比が200以上になった時点で, 他薬剤との交差抵抗性をしらべた.BK系統でテフルベンズロンが, TL系統でピリプロキシフェンが非常に弱い交差抵抗性を示した以外, 試験した殺虫剤はいずれもクロルフルアズロンに交差抵抗性を示さなかった.