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著者
天籟居士 著
出版者
実業社
巻号頁・発行日
1911
著者
小野 有五
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.89-108, 2006 (Released:2010-06-02)
参考文献数
73
被引用文献数
1 1

河川環境と原発・高レベル放射性廃棄物地層処分問題,基本高水流量を事例として,環境ガバナンスの視点から,現在の日本の地理学が公共空間において果たしている役割を検討した.公共性・公開制を特徴とする公共空間での環境問題の解決が社会から要請されるなかで,ジャーナル共同体としての閉じた構造だけを維持しようとする伝統的な日本の地理学は,それに応えていないことを明らかにし,地理学の研究・教育システムの根本的な見直し,脱構築と,第二ジャーナルの発展が,緊急の課題であることを強調した.
著者
馬場 悠男
出版者
Japan Association for Quaternary Research
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.259-266, 1998-07-31 (Released:2009-08-21)
参考文献数
31

現代日本人の成立に関しては,明治時代から多くの研究者によって,北方および南方からやってきた複数の起源集団による混血の可能性が示唆され,今日でも広く認められている.すなわち,東アジア全体として,更新世末期(3~1万年前)には南方系と考えられる人々が分布していたが,最近(1万年~5,000年前)は北方系と考えられる人々が急速に拡大した,という理解の上に立って,縄文人は南方系の先住集団であり,弥生人は北方系の渡来集団であって,両者の混血によって現代日本人が成立した,と解釈するものである.このような解釈をまとめたのが埴原和朗の「二重構造モデル」である.その際の,南方および北方からの移動のルートとしては,南西陸橋あるいはその付近の海路が有力であるが,北方のルートの可能性も指摘されている.少なくとも,弥生人の渡来に関しては,九州北部を中心とする地域に集中したことはまちがいない.なお,尾本恵市は,遺伝学的データから,更新世後期にすでに南方系アジア人と北方系アジア人が分化していたと考えている.そうすると,縄文人も北方系の人々に起源を持つことになる.筆者は,化石人類の頭部形態から,縄文人の起源は更新世末期に北東アジア沿岸部に住んでいた人々であると考えている.
著者
磐下 徹 久米 舞子 堀井 佳代子
出版者
大阪市立大学大学院文学研究科
雑誌
人文研究 (ISSN:04913329)
巻号頁・発行日
no.71, pp.157-171, 2020-03-31

『水左記』は平安時代後期に村上源氏の源俊房(一〇三五~一一二一)が残した日記である。平安期の貴族の日記には、儀式・年中行事の様子を中心に、朝廷内外の出来事が記録されている。これらの記事は、当時の政治・行政・社会の在り方を伝える貴重な史料である。また、『水左記』には一〇六二~一一一三年までの記事が断続的に残されているが、この期間には摂関政治から院政へという政治形態の大きな変化が生じている。このことから、この日記は古代から中世への移行期の様相を知るうえで重要な史料であるといえる。今回はこうした『水左記』の康平五・六年(一〇六二・三)の記事を紹介するとともにその註釈を提示して、時代の大きな転換期である平安時代後期研究の一助としたい。
著者
山本 英一郎 樋口 雅樹 井上 裕次郎 青山 菜美子 廣橋 猛
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.191-196, 2021 (Released:2021-06-02)
参考文献数
5

【緒言】新型コロナウイルス感染症の第1波拡大中に, 疼痛コントロール目的に緩和ケアチームで介入していた患者が新型コロナウイルス感染症に罹患し死亡した2例を経験したので報告する. 【症例】疼痛コントロール目的にヒドロモルフォン錠を内服していた造血器腫瘍患者2例であった. 両者とも経過中に新型コロナウイルス感染症に罹患したが, 新型コロナウイルス感染症の特徴の一つとされるhappy hypoxiaと考えられる状態を認めた. 急激な全身状態の悪化を認めながらも呼吸困難感の訴えはなく, 投与経路を含めた薬剤調整を行い症状緩和に努めた. 【考察】緩和ケア診療で関与する患者が新型コロナウイルス感染症に罹患した場合, 基礎疾患を有するため急激な状態悪化を認める可能性があるとともに, 新型コロナウイルス感染症の特徴的な症状に応じたオピオイドタイトレーションが必要となる可能性がある.
著者
守山 基樹 門内 輝行
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.76, no.665, pp.1275-1284, 2011-07-30 (Released:2011-11-17)
参考文献数
9
被引用文献数
1

The purpose of this research is to read the pattern of Similarities and Differences in traditional townscapes in Kyoto using Common Lisp Object System (CLOS). First we extract the distribution of signs in townscapes in terms of architectural signs, their materials and finish, from the database of townscapes, which we construct on CLOS. Then we analyze the mechanism of Similarities and Differences quantitatively by diversity index, which is used as a measure of species diversity in the field of mathematical ecology. As the result, we clarify that the patterns of Similarities and Differences are realized in multiple levels, such as distribution of signs in the whole townscape, that in each façade of a house, and distribution of façade types.
著者
原 正彦
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.864-867, 2021-05-10

Point◎仮想現実(VR)技術の医療応用は30年以上の歴史があるものの,その効果はきわめて限定的であった.◎われわれは大学での産学連携活動を通して,まったく新しいアプローチのVRリハビリテーション用医療機器の開発に成功した.◎このVR機器「mediVRカグラ®」は歩行(姿勢)・上肢・認知・内耳機能障害および疼痛の改善手段として応用が進んでいる.◎近年では病院などでのリハビリテーションにおける新型コロナウイルス感染症対策としても注目されており,また遠隔リハビリテーション機器としての応用も進められている. *本論文中、関連する動画を見ることができます(音声なし,2023年4月30日まで公開)。
著者
佐原 亘 菅本 一臣
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.53, no.10, pp.750-753, 2016-10-18 (Released:2016-11-17)
参考文献数
9
被引用文献数
1

肩は上肢の基盤ともいえる部位であり,肩甲上腕関節と肩甲帯から構成される.肩甲上腕関節は体の中で最も広い可動域をもつ関節であり,その肩甲上腕関節が機能を十分発揮するためには肩甲帯が機能的に働くことが必要不可欠である.肩甲帯は通常の関節のように関節包や靱帯によって支えられておらず,肩甲骨に付着する筋群によって複雑にコントロールされている.そのため肩甲帯がどのように動いているのか,その仕組みを知ることは肩や上肢のリハビリテーションを考えるうえで非常に重要である.本稿では肩甲帯の解剖とその運動の仕組みについて解説する.
著者
水野 貴之 大西 立顕 渡辺 努
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

我々は全世界の約50万社に関する各取引先を含むデータセットを用いてグローバル・サプライチェーンのネットワーク構造を調べる.はじめに,我々はこのネットワークがスケールフリー構造と任意に選んだ2社の最短経路長が平均6社(リンク)であることを示す.次に,我々は,ネットワークのコミュニティ解析により,グローバル・サプライチェーンにおいて企業は異なる国の同種の産業の企業とコミュニティを形成していることを示す.最後に,我々は,このようなグローバルな企業の生産活動が,グローバル・サプライチェーンを通じた紛争鉱物(紛争地の武装勢力が内戦維持のために採掘し販売するレアメタル)の世界的な拡散に関係していることを指摘する.そして,我々は,コミュニティ間を橋渡しする僅かなブリッジ企業が,紛争鉱物の世界的な拡散を制御する上で重要な役割を果たすことを,複雑ネットワーク科学の視点から指摘する.
著者
Yasuko Tomizawa
出版者
東北ジャーナル刊行会
雑誌
The Tohoku Journal of Experimental Medicine (ISSN:00408727)
巻号頁・発行日
vol.235, no.2, pp.97-102, 2015 (Released:2015-02-05)
参考文献数
25
被引用文献数
5 12

Japan ranks low in the global gender gap index. Academic promotion is difficult for women doctors, and the leaky pipeline of women doctors is evident in academic medicine. The Japan Surgical Society (JSS) has 2,874 (7.2% of total membership) female members as of April 2014. The total number of councilors in JSS has increased, but there is still only one female member on the Council. The fact that there are so few women in decision-making positions makes it challenging to fight for equality. The Japanese Association of Medical Science (JAMS) is an association with exclusive institutional membership comprising the major medical societies in Japan, and currently has a membership of 122 specialist medical societies. It is essential to have at least one female committee member in each committee of the JAMS, which would provide opportunities to establish career paths for women doctors, to make rules that suit the lifestyle of women doctors, and to improve work-life balance.