著者
辻本 昌弘 國吉 美也子 與久田 巌
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.162-172, 2007

In order to examine resource exchange organizations in local communities, we conducted a case study of rotating savings and credit associations (ROSCAs). In a ROSCA, participants regularly contribute resources to form a fund and distribute it to each participant in a rotation. Based on field research in the Okinawa Islands, the following characteristics were apparent : (1) Selection of participants is based on face-to-face relationships, such that participants know each other, in order to solve the free-rider problem; (2) The materialization of a ROSCA leads, in turn, to the strengthening of face-to-face relationships. We suggest that together, these two characteristics enable participants to maintain and develop a resource exchange. In addition, we describe the life history of one of the participants in order to examine the historical background of ROSCA.
著者
成田 麻衣子
出版者
昭和女子大学
雑誌
昭和女子大学大学院日本語教育研究紀要
巻号頁・発行日
vol.2, pp.83-89, 2004-04-30

本稿では、「ケド」に含まれる話し手の気持ち・「ケド」で終わることによる機能・「ケド」が表れた後の聞き手の反応について明らかにしたいという目的で分析を行った。本稿は、日本語母語話者の「ケド」で終わる文の談話分析の結果を踏まえて、話し手の「ケド」で終わる発話が談話の中でどのような働きをしているのか、話し手のどのような思いからこのような「ケド」で終わる発話がなされるのか、また、「ケド」で談話を終わらせることが聞き手にどのような影響を与えるのかについて考察したものである。自然な発話に近い談話をデータとして使うため、生放送のトーク番組・ドラマでの談話をデータとして使用した。その結果、130ヶ所に「ケド」で終わる文が観察された。「ケド」で終わることによる機能・「ケド」に含まれる話し手の気持ちとしてそれぞれ6種類に、「ケド」が表れた後の聞き手の反応として7種類に分類されることが分かった。今後、本稿での分析結果を少しでも日本語教育の現場で役立てることができるよう、さらに研究を進めていきたい。
著者
藤田 昌久 石川 文彦 釜田 茂幸 山田 千寿
出版者
The Japan Society of Coloproctology
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.7, pp.486-489, 2015
被引用文献数
2

経肛門的直腸内異物の大部分は自慰行為や性的行為により生じるが,異物は多種多様である.今回,われわれは,経肛門的に直腸内に挿入された巨大なシリコン製玩具に対して,ミオームボーラーを用いて経肛門的に摘出した症例を経験した.症例は34歳男性.自慰行為にて肛門よりシリコン製玩具を挿入,摘出できなくなり当科を受診した.外来で無麻酔下には摘出できず,全身麻酔下に摘出を行った.各種鉗子では異物を把持,牽引できなかったがミオームボーラーを異物に刺入することで安全に摘出することができた.異物は円錐状で,大きさは30×10cmと巨大であった.異物の形状や材質により摘出の工夫が必要であるが,シリコン製玩具に対してはミオームボーラーが有用である.

4 0 0 0 OA 東京市会史

著者
東京市会事務局 編
出版者
東京市会事務局
巻号頁・発行日
vol.第1巻, 1935
著者
三田 薫
出版者
実践女子短期大学
雑誌
実践女子短期大学紀要 = The bulletin of Jissen Women's Junior College (ISSN:13477196)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.19-43, 2014-02-04

本稿では、スカイプ英会話を短期大学の英語コミュニケーション学科正規科目に導入した英語教育の調査結果を紹介する。3つの選択科目の授業内で学生は、フィリピン人講師と25 分間の1対1 の英会話に毎時間参加した。この取り組みの目的は、学生のスピーキングによるコミュニケーションの自信と習熟度を上げることであった。学生は、授業について高い満足度を示した。質問紙調査の結果、「第二言語コミュニケーションの自信」に関わる項目で、事後に平均が有意に高まっていることが明らかになった(p<.01)。この結果について、インタビュー調査の質的データと合わせて、さらなる分析を行った。
出版者
山喜房仏書林
巻号頁・発行日
1983
著者
望月 哲男 沼野 充義 宇佐見 森吉 井桁 貞義 亀山 郁夫 貝澤 哉 浦 雅春
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1998

散文、詩、批評、演劇、美術、思想といった様々な分野における現代ロシア・ポストモダニズム作品を対象に、以下のような観点から分析・性格付けを行った。1)ポストモダニズムの思想や創作方法は、今日のロシア文芸界でどの程度優勢なものとなっているか。2)他地域のケースと比較して、ロシアのポストモダニズムにはどのような特徴があるか。3)現代ロシア文化は、革命前のロシア文化および革命後のソ連文化とどのような関係にあるか。4)ポストモダニズムはロシアの文化的自意識の表現にとってどのような役割を背負っているか。結論として、ロシア・ポストモダニズムと総称されている現象は、決して単なる欧米の文化潮流の模倣ではなく、ロシア・ソ連の文化的な過去に深く根ざしたものであることが確認された。またそれ故に、ポストモダニズムが単にソ連文化や共産主義文化への反動としてのみでなく、ロシア近代の様々な文化潮流を緩やかに総合する仲介者としての役割を果たしていることも認識された。本研究の一環として、北大スラブ研究センター国際シンポジウム『ロシア文化:新世紀の戸口に立って』(2000年7月)を行い、現代ロシア文化の特徴を多角的な観点から研究すると同時に、ロシアを含めた世界各国の学者・文化人による現代ロシア文化観を比較検討した。研究の中間成果は『現代ロシア文化』(望月他著、国書刊行会、2000)、『現代文芸研究のフロンティア(I)』(望月編、北大スラブ研究センター、2000)『現代文芸研究のフロンティア(II)』(望月編、北大スラブ研究センター、2001)、T.Mochizuki(ed.),Russian Culture on the Threshold of a New Century,Slavic Research Center,2001,『現代ロシア文学作品データベース』(望月編、北大スラブ研究センターホームページ)(http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/literature/literature-list.html),『Modern Russian Writers』(T.Mochizuki,E.Vlasov,B.Lanin(eds)(http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/Writer/windex-e.html)などに発表された。
著者
Shiro Nakahara Takaaki Komatsu Isao Taguchi
出版者
日本循環器学会
雑誌
Circulation Journal (ISSN:13469843)
巻号頁・発行日
vol.80, no.2, pp.321-322, 2016-01-25 (Released:2016-01-25)
参考文献数
13
被引用文献数
1 3
著者
Polutov Andrey V.
出版者
海人社
雑誌
世界の艦船
巻号頁・発行日
no.612, pp.96-101, 2003-07

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1914年01月22日, 1914-01-22
著者
麻生 博之 浅見 克彦 荒谷 大輔 冠木 敦子 川本 隆史 城戸 淳 熊野 純彦 中 真生 馬渕 浩二
出版者
東京経済大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、「エコノミー」という事柄を、その概念史をふまえながら、倫理をめぐる原理的問題として考察し、諸々の研究領域を横断する新たな倫理学的視座を模索することを課題として、研究会等での多様な議論を通じて実施された。その結果、従来十分に明らかにされてこなかった「エコノミー」の概念史に関する包括的な視座を獲得し、その概念的実質について一定の知見を得た。また、そのような知見に依拠しながら、「エコノミー」と倫理をめぐる原理的な諸問題の所在を、いくつかの現代的事象や現代思想等に関わる個々の論点にそくして明らかにした。