著者
蝦名 克彦 矢部 哲雄 早坂 治敏 植木 保吉 遠藤 禎一
出版者
Japan Society of Engineering Geology
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.160-173, 1988-06-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
6

The Seikan Tunnel is located 100 meters below the seabed. The maximum depth of the sea above the tunnel is 140 meters, and there are strong currents of up to 8 knots.Because of the considerable depth and the strong currents, there were limits to the types of surveys which could be conducted from the sea surface.This was especially true of the central area of the straits, where both the number and precision of surveys were inadequate.Thus, it was necessary to supplement these surveys with surveys conducted from within the tunnel.The surveys were based mainly on pilot boring and daily investigation of the face.It is believed that the Seikan Tunnel project was the first project in which these methods were used on a daily basis.This report describes how underground geological surveys were conducted in the under sea tunnel during construction, explaining both the method employed and the results obtained. Furthermore, reconsiderations and suggestions from both the parties which conducted the geological survey and the parties which used the data from these surveys are also included.
著者
新井 隆介 皆川 拓
出版者
岩手県林業技術センター
巻号頁・発行日
no.26, pp.21-25, 2018 (Released:2018-07-18)

山火事消火のために海水が散布された森林土壌について,pH(H2O)とEC(電気伝導度)を測定した。その結果,山火事約1か月後のpH(H2O)は対照地と同程度であったが,ECは一部の調査地で高く,海水散布の影響を受けた可能性が高いと考えられた。しかしながら,ECが高かった調査地では,時間の経過とともに測定値は減少した。これらのことから,海水散布が森林土壌の化学性に与えた影響は小さく,山火事跡地周辺における残存木の生残や今後の山火事跡地への復旧造林に問題はないと考えられた。
著者
塩田 教子
出版者
活水女子大学
雑誌
活水論文集. 生活学科編 (ISSN:0919584X)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.1-8, 1995-03

1991年より食肉は自由化されたが国産肉と比較して、輸入肉は熟成されていないので硬くて風味が少ないことなどが日本人に歓迎されない理由としてあげられている。しかし、国産肉より安価であることから、家庭料理に利用される可能性はある。そこで、輸入肉の肉質を改善するためにマリネ法を検討した。本報ではフローズン(輸入冷凍肉)を用いて、オイル系マリネとワイン系マリネが肉の柔らかさにおよぼす効果の差異を調べてみた。1) 焼く調理の場合ではオイル系マリネ処理3時間の試料の官能検査値は国産牛肉と比較して柔らかさ、肉汁性、味や匂いの好ましさ、総合評価とも高い値が得られ、この処理の効果が認められた。一方、ワイン系マリネ処理では効果は認められなかった。さらに、オイル系マリネ処理3時間の試料の理化学的性状では保水性が高くなり加熱後の重量は増加し、官能検査の肉汁性と一致した。物性値では針入度は高くなり、弾性率・強靱性・弾力性とも低値を示し、官能検査の柔らかさと一致した。これらのことから、フローズンの焼く調理用の肉は予めオイル系マリネ処理3時間行えば、国産牛肉よりもよい肉質に改善されることがわかった。2) 煮込み調理の場合ではワイン系マリネ処理3時間の試料の官能検査値は国産牛肉やオイル系マリネ処理試料と比較して柔らかさ、味の好ましさ、総合評価について高い値が得られ、S1との間に有意差がなかった。さらに、物性値では弾性率・強靱性・弾力性とも低値で官能検査の柔らかさと一致した。このことから、フローズンの煮込み用の肉はワイン系マリネ処理3時間行えば、国産牛肉と有意差のない肉質に改善されることがわかった。3) 挽き肉調理として最も利用されるハンバーグステーキ用の肉も予めオイル系マリネ処理3時間行うことによって肉質が改善され、国産牛肉製品と有意差のない製品ができることがわかった。
著者
福永酔剣著
出版者
雄山閣出版
巻号頁・発行日
1993
著者
町田 龍一郎 増本 三香
出版者
日本家屋害虫学会
雑誌
家屋害虫 (ISSN:0912974X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.73-76, 2006-02-28
参考文献数
5
被引用文献数
1
著者
保科 英人
雑誌
福井大学教育・人文社会系部門紀要 (ISSN:24341827)
巻号頁・発行日
no.4, pp.77-91, 2020-01-17

宮内庁書陵部に所蔵されている未刊行史料『進献録』から,近代天皇家及び宮家への昆虫献納の事例をまとめた.元号が平成から令和となった瞬間を見届けた現代人は,我が国における皇室の存在感の大きさを改めて見せつけられた.改元を記念して,というわけではないが,本稿では『進献録』に記された近代期(明治・大正・昭和戦前期)における天皇家および宮家への昆虫の献納実態について,いくつかの話題提供をしたい.『進献録』とは宮内庁書陵部が所蔵する未刊行史料の一群である.文字通り天皇家や宮家に献上された物品の記録であるが,単なる物品名の羅列リストではない.献納者が宮内省(現在の宮内庁)に提出した自己紹介文や,宮内省から献納者への指示文書なども収められていて,近代期における昆虫の生き虫や昆虫標本,昆虫をモチーフとした民芸品の皇族への献納の実態を示す貴重史料である.筆者が知る限り『進献録』がこれまで昆虫学史や文化昆虫学の資料として活用されたことはない.筆者とて『昭和天皇実録』(宮内庁編)を閲読中に,引用されている文献として『進献録』なる史料をたまたま知った口だ.近年,昆虫を含む様々な国内動植物の人為的移送による遺伝的撹乱や国内外来種の問題が顕在化している.もちろん,今となっては江戸期や近代期の動植物の放流・移植の全貌を明らかにすることは不可能である.しかし,ホタルのような観賞要素が強い昆虫であれば,新聞記事や『進献録』の調査によって,どの地域のホタルがいつ東京に持ち込まれたかの知見をある程度集積できる.近代期の生物移送を追跡するうえで,『進献録』は一つの貴重な参考資料なのである.
出版者
海人社
雑誌
世界の艦船
巻号頁・発行日
no.653, pp.1-149, 2006-01

27 0 0 0 OA 政事要略

著者
惟宗允亮 [著]
出版者
巻号頁・発行日
vol.[3],
著者
拝野 貴之 相澤 好治
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.297-300, 2005-10-25 (Released:2011-02-07)

1) 予防医学の領域は, 極めて広いので後期研修として大学, 地域保健行政・厚生労働行政, 産業医・健康診断医を中心に述べる.2) 大学の衛生学・公衆衛生学教室においては, その教室の得意とする分野 (地域保健, 産業保健, 疫学専門, 中毒学など) を調べたほうよい.3) 厚生労働省医系技官の応募資格は原則として大学卒業後5年未満.地域保健ではプライマリな知識が要求される.4) 産業衛生では, フルタイムで働く専属産業医は推定2千人である.嘱託産業医として, さまざまな事業場を回るスタイルも新しい産業医の生き方である.5) 臨床医学とは異なり, 技術的事項よりも総合的な人間性が求められる本分野では, 自己啓発と強い動機付けが必要と考えられる.
著者
白石 正
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.99, no.8, pp.1916-1922, 2010 (Released:2013-04-10)
参考文献数
14

消毒は滅菌と異なり全て微生物を殺滅することはできず,感染を生じない程度に数を減らすことと定義されている.滅菌は加熱およびガスなどを利用するため生体に適用できず,このため消毒薬が微生物数を減らす手段として使用される.消毒薬は,抗微生物スペクトルの相違によって高・中・低水準の3つに分類されている.高水準消毒薬は,最も広い抗微生物スペクトルを有するが,人体に使用できず,内視鏡類などの医療器具が対象となる.中水準消毒薬は,比較的広い抗微生物スペクトルを有し,生体,環境などに使用できる.低水準消毒薬は,狭い抗微生物スペクトルであるが安全性は高く,生体,環境の消毒に使用される.これらの消毒薬は,それぞれ特性を有し消毒対象(生体,器具,環境)によって使い分けられている.
著者
小西 潤子 ロング ダニエル
出版者
沖縄県立芸術大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究では、日本統治時代以降に日本語や日本の流行歌を参照して創作されたパラオの日本語(混じり)の歌(現地ジャンル名:デレベエシール。以下、パラオ日本語歌謡)を収集し、民族音楽学的・言語学的観点からその特徴を分析して、「パラオらしさ」を描き出した。また、パラオ日本語歌謡50曲を選びパラオ初の五線譜付歌詞集としてとりまとめるとともに、代表曲15曲のレコーディングとCD制作をし、現地に還元した。
著者
サクニミット モラコット 稲月 一高 杉山 芳宏 八神 健一
出版者
公益社団法人 日本実験動物学会
雑誌
Experimental Animals
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.341-345, 1988

マウス肝炎ウイルス (MHV) , イヌコロナウイルス (CCV) , Kilhamラットウイルス (KRV) およびイヌパルボウイルス (CPV) に対する消毒薬, 加熱, 紫外線の殺ウイルス効果を検討した。コロナウィルス (MHVおよびCCV) に対しては, ほとんどの消毒薬, 60℃, 15分の加熱で不活化ができたが, パルポウイルス (KRVおよびCPV) に対しては, ホルムアルデヒド, ヨードホール, 次亜塩素酸ナトリウム, 亜塩素酸ナトリウム以外に有効な消毒薬はなく, 80℃, 30分の加熱でも不活化できなかった。紫外線は, いずれのウイルスに対しても, 15分の照射で不活化できた。また, 同一ウイルス群に属するウイルスは各処置に対して同程度の反応を示し, ウイルス種, 株による差は認められなかった。

27 0 0 0 OA 教育制度

著者
梅根悟 著
出版者
三省堂出版
巻号頁・発行日
1949